
「再発しました」「複数の臓器に転移が見つかりました」——そのひと言を告げられたとき、頭が真っ白になるほどの衝撃を受けた方は少なくないはずです。
がんが再発・複数臓器に転移しているとわかると、「もう治療の手がないのか」と感じてしまうかもしれません。しかし、再発・転移があっても、治療の選択肢がなくなるわけではありません。現在は標準治療に加え、免疫細胞を活用した治療法など、複数のアプローチが検討できる時代になっています。
この記事では、がん再発・複数臓器転移がどのような状態を指すのか、なぜ起こるのか、そして現在どのような治療の選択肢があるのかを、できるだけわかりやすく解説します。まずは正しい知識を得ることが、次の一歩を踏み出す力になります(治療効果には個人差があります)。
がんの「再発」とは、一度治療によって消失・縮小したがんが、同じ部位または周辺に再び現れた状態を指します。一方、「転移」はがん細胞が最初に発生した原発部位から離れ、血流やリンパ流に乗って別の臓器や組織に移動し、そこで新たな腫瘍を形成することをいいます。
「再発」と「転移」は似ているようで異なる概念ですが、実際には再発と転移が同時に起きているケースも少なくありません。例えば、乳がんの術後に局所の胸壁に再発しながら、肝臓や骨にも転移が見つかるといった状況です。
「複数臓器転移」とは、がん細胞が2つ以上の臓器に転移している状態です。例えば、肺がんが肝臓・骨・脳などに転移する、あるいは大腸がんが肝臓・肺・リンパ節に及ぶ、といったケースがこれにあたります。
転移先として比較的多く見られる臓器は、肝臓・肺・骨・リンパ節・脳などです。複数の臓器に転移が及ぶと、それぞれの臓器の機能低下を引き起こすリスクがあり、体全体への影響も大きくなります。
また、複数臓器に転移がある状態は一般に「ステージⅣ(進行がん)」と分類されることが多く、標準治療の適用が難しくなったり、治療の選択肢が限られてきたりすることもあります。しかし、それがすなわち「治療の終わり」を意味するわけではありません。
「複数の臓器に転移がある」と告げられた患者さまやご家族は、「もう手術はできないのか」「抗がん剤はどこまで続けられるのか」「ほかに方法はないのか」といった、多くの不安や疑問を抱えることになります。
こうした不安は当然のことです。大切なのは、状況を正確に理解したうえで選択肢を広げること。まずは再発・転移のメカニズムを知ることから始めましょう。
再発や転移は「治療が不十分だったから」とは一概にいえません。がん細胞が持つ生物学的な特性が大きく関係しています。以下のポイントで整理してみましょう。
手術や抗がん剤・放射線治療でがんが消えたように見えても、ごく少数のがん細胞が体内に残っていることがあります。これらの細胞は「休眠状態」に入り、免疫の監視をすり抜けながら潜伏しています。一定期間を経て何らかのきっかけで活性化すると、再び増殖を始めます。これが「再発」の主要なメカニズムのひとつです。
がん細胞は増殖するなかで、原発の腫瘍から離脱し血管やリンパ管に侵入することがあります。血流・リンパ流に乗ったがん細胞は全身をめぐり、条件が整った臓器に定着して新しい腫瘍(転移巣)を形成します。臓器によって転移のしやすさが異なるのは、各臓器の血流量や細胞環境の違いが関係していると考えられています。
本来、私たちの免疫システムはがん細胞を異物として認識し、攻撃・排除しようとします。しかし、がん細胞は免疫細胞の攻撃を回避する「免疫逃避」のしくみを持っていることがあります。免疫の監視をくぐり抜けたがん細胞が生き延び、増殖・転移することで、再発・多臓器転移へとつながるケースがあると考えられています。
「生活習慣が悪かったから再発した」「精神的に弱かったから転移した」——こうした自己否定をされる患者さまも少なくありませんが、再発・転移はがん細胞の生物学的な特性によるものであり、患者さまの努力不足ではありません。治療後の再発は医学的に起こりうる現象であり、ご自身を責める必要はまったくありません。大切なのは、現状を正確に把握し、次の行動につなげることです。

複数臓器に転移がある場合、手術で全ての転移巣を切除することは技術的に難しいケースが多くあります。そのため治療の中心は、全身に効果が期待できる薬物療法(抗がん剤・分子標的薬・免疫チェックポイント阻害薬など)や、特定の転移巣への放射線治療が中心になることが一般的です。
一方で、抗がん剤や分子標的薬が効かなくなる「薬剤耐性」が生じることも少なくありません。また、副作用によって標準治療を継続することが難しくなる患者さまも一定数いらっしゃいます。こうした場合に、次の治療選択肢を探される方が多いのが現状です。
近年、標準治療をベースにしながら、免疫細胞療法などの自由診療を並行して受けるという選択をされる患者さまが増えています。標準治療と免疫細胞療法を「組み合わせて取り組む」という発想は、体への負担を分散させながら複数のアプローチでがんに対処するという考え方です。
ただし、自由診療は保険診療とは異なり、費用は全額自己負担となります。また、治療効果は病状・体質・がんの種類によって大きく異なります(個人差があります)。自分に合った選択をするためにも、まずは専門医への相談が重要です。
✅ 免疫細胞療法を検討するメリット
⚠️ 注意しておくべき点
⚠️ 注意:根拠のない民間療法との違いを見極めること
インターネット上には「がんに効く」とうたう根拠不明の食品・サプリ・民間療法の情報が多数あります。免疫細胞療法は科学的な細胞培養技術と医学的な知見に基づく医療行為ですが、クリニックによって技術水準や実績は異なります。情報を選ぶ際は、専門医のいる医療機関に相談し、科学的根拠をご確認ください。
免疫細胞療法のひとつに、「樹状細胞」を活用した治療法があります。樹状細胞は免疫システムの中で「指令塔」ともいえる役割を担う細胞で、がん細胞の特徴を免疫細胞(Tリンパ球)に伝え、がんへの攻撃を促す働きを持ちます。
この樹状細胞を患者さまの血液から採取・体外で培養・活性化したうえで体内に戻すことで、自分自身の免疫機能ががん細胞を認識・攻撃する力を高めることを目指すというのが基本的な考え方です。
ICVS東京クリニックが独自に開発した「HITV療法」は、樹状細胞をCTガイド下で腫瘍内に直接投与するという特徴を持ちます。CTによる画像誘導を用いることで、腫瘍の内部に精度高く樹状細胞を届けることを目指しています。
一般的な免疫細胞療法では点滴による静脈投与が多い中、HITV療法のように腫瘍内に直接投与するアプローチは、がんの特徴を免疫システムに効率よく伝える可能性を持つ方法として、独自の研究・実績のもと提供されています。
HITV療法は、主に以下のような状況にある患者さまが相談対象となります(詳細はご相談ください)。
治療費は治療計画によって異なる自由診療(全額自己負担)となります。まず医療相談(税込11,000円・電話・オンライン・対面)や初診(税込33,000円)から始めることができます。HITV療法の治療費(総額)については、患者さまの状態や治療計画に応じた個別のご案内となります。
ICVS東京クリニックは、東京都千代田区(ホテルニューオータニ内新紀尾井町ビル4F)に位置し、2008年の開院以来、がん免疫細胞療法(HITV療法)に特化した専門クリニックとして歩んできました。

「どんな困難な状況にあっても、最良のガイドとなるべく尽力いたします」——まずはお気軽にご相談ください。電話・オンライン・対面でのご相談に対応しております。東京都千代田区・赤坂見附駅徒歩4分。