
甲状腺がんがリンパ節に転移したと診断された時、多くの患者さんやご家族が「余命はどのくらいなのか」という不安を抱かれます。
しかし、甲状腺がんは他のがんと比較して、リンパ節転移があっても予後が比較的良好であることが知られています。
甲状腺がんの中で最も多い**乳頭がん**は、約90%を占めており、リンパ節に転移しやすい特徴があります。ただし、基本的にゆっくりと進行するため、急に命に関わる状況になることはまれです。
リンパ節転移が見つかった場合でも、適切な検査と治療を受けることで、長期的な生存が期待できます。実際、甲状腺がん全体の5年生存率は94.7%と推計されており、他のがんと比べて非常に高い数値を示しています。

がん治療における自由診療と保険診療の違いについて解説します。自由診療が検討される理由や、どのようなケースで選択肢となるのかをわかりやすくまとめた記事です。
甲状腺がんには複数の種類があり、それぞれ転移の傾向や予後が異なります。
甲状腺がんの約90%を占める乳頭がんは、リンパ節転移しやすい性質を持ちます。
しかし、進行速度が遅く、10年生存率は約90%以上と非常に良好です。リンパ節転移があっても、適切な治療により長期的な生存が期待できます。
ただし、ごく一部の乳頭がんは再発を繰り返すことがあり、まれに悪性度の高い未分化がんに変化することもあるため、継続的な経過観察が重要です。

甲状腺がんの約5%を占める濾胞がんは、乳頭がんと比べてリンパ節転移は少ないものの、血液の流れに乗って肺や骨など遠くの臓器に転移しやすい傾向があります。
遠隔転移が起こらない場合は、乳頭がんと同様に予後は比較的良好とされています。
低分化がんは甲状腺がんの1%未満とまれですが、乳頭がん・濾胞がんと未分化がんの中間的な性質を持ちます。
髄様がんは約1〜2%を占め、リンパ節転移と遠隔転移の両方が生じやすい特徴があります。
未分化がんは約1〜2%と非常にまれですが、悪性度が極めて高く、進行速度が非常に速いため、早期の集学的治療が必要です。
甲状腺がんの予後は、ステージ(病期)によって大きく異なります。
2007年から2009年に治療を受けた患者さんを対象にした全国がんセンター協議会の調査によると、甲状腺がんの5年生存率はステージⅠで100.0%、ステージⅡで98.6%、ステージⅢで99.0%となっています。
この数字は、早期に発見できれば予後が非常に良好であることを示しています。

遠隔転移を伴うステージⅣになると、5年生存率は73.2%まで低下します。
特に甲状腺未分化がんのステージⅣでは、平均余命は平均で4〜6か月程度といわれています。手術による治療ができた場合でも、平均余命は1〜2年程度とされています。
ただし、これはあくまで統計上の数値であり、個々の患者さんの状態や治療への反応によって大きく異なります。
リンパ節転移が確認された場合、がんの組織型、大きさ、転移の状態に応じて、複数の治療法が検討されます。
甲状腺がんの基本治療は手術です。
リンパ節に転移がある場合には、甲状腺の摘出・切除とともにリンパ節を取り除く**リンパ節郭清**が行われます。がんの広がりに応じて、片葉切除(片側の甲状腺のみ)または全摘手術(甲状腺全体とリンパ節)が選択されます。
手術後、微細な転移を消す目的で放射性ヨウ素内用療法が行われることがあります。
甲状腺はヨウ素を取り込んで甲状腺ホルモンを産生する性質があり、この性質を利用して放射線を放出するヨウ素(I-131)を内服することで、体内に残存する正常甲状腺細胞やがん細胞の死滅を図ります。
治療は通常2〜3日間の入院で行われ、体内から放出される放射線の量が法律で定められた線量まで下がれば退院可能です。

肺や骨などに遠隔転移があった場合、放射線治療や薬物療法が検討されます。
近年では、分子標的薬などの新しい治療法も登場しており、治療選択肢は広がっています。
標準治療だけでは十分な効果が得られにくいケースや、再発・転移を繰り返すケースに対して、新たな治療の可能性を提供しているのが免疫療法です。
ICVS東京クリニックでは、甲状腺がんを含む進行がん・再発がんに対し、「延命ではなく、救命を目指す」という理念のもと、次世代免疫療法である**HITV療法**に取り組んでいます。
HITV療法は、免疫システムの司令塔である**樹状細胞**を活用し、患者さんご自身の腫瘍が持つ情報を免疫に正確に伝えることで、がん細胞を効率的に攻撃する免疫反応の誘導を目指す治療法です。
当院の特徴は、CTガイド下で樹状細胞を腫瘍内、または腫瘍に栄養を与える主要血管内へ直接投与する独自技術です。
この方法により、樹状細胞の機能を最大限に引き出すことを重視しています。免疫がより的確にがんを認識する環境を整えることで、体内でがんを攻撃する力を引き出すことを目的としています。
免疫療法では、使われる細胞の品質が非常に重要です。
当院では、院内に国際的GMP基準に準拠した細胞培養加工施設(CPC)を完備し、専任の培養士が高品質な樹状細胞の培養・管理を行っています。治療の基盤となる免疫細胞の品質を厳格に保つことで、安心して治療を受けていただける環境を整えています。

甲状腺がんの治療においても、当院は画一的な治療は行いません。
事前診断で提供されるPET-CTなどの画像データや血液検査、治療履歴をもとに、専門医が慎重に適応を判断し、患者さん一人ひとりの状態・病状・生活背景を考慮したオーダーメイドの治療計画を提案します。
免疫療法は、短期間で結果が見える治療ではありません。
そのため当院では、治療開始前の段階から治療の目的・見込まれる経過・リスクや副作用・費用面まで丁寧に説明し、十分な理解と納得をいただくことを何よりも大切にしています。
HITV療法は、保険適用外の自由診療であり、日本国内では未承認の医療に該当します。
そのため、治療の目的、期待できる可能性と限界、想定されるリスク・副作用、費用や治療の流れについて、治療前に丁寧な説明を行うことを重視しています。「よく分からないまま治療が始まる」ということはありません。
治療が始まったその瞬間から、私たちは患者さんのパートナーです。
甲状腺がんという病気と向き合う中で、不安や迷いを抱える患者さん・ご家族に寄り添いながら、最良の治療選択をともに考え、支え続ける医療を提供しています。
甲状腺がんがリンパ節に転移したと診断されても、多くの場合、適切な治療により長期的な生存が期待できます。
特に最も多い乳頭がんは、リンパ節転移があっても予後が比較的良好であり、10年生存率は約90%以上と報告されています。
ただし、がんの種類や進行度、個々の患者さんの状態によって予後は大きく異なります。標準治療だけでは十分な効果が得られにくいケースや、再発・転移を繰り返すケースに対しては、免疫療法などの新たな治療選択肢も検討する価値があります。
「今の状態で免疫療法は検討できるのか」「他にできることは残っているのか」そう感じたときこそ、一度、医療相談という形で話してみることをお勧めします。
ICVS東京クリニックでは、患者さんとご家族の気持ちに寄り添いながら、治療の選択肢を一緒に考える姿勢を大切にしています。ひとりで抱え込まず、まずは相談から始めてみませんか。
甲状腺がんの免疫療法について、詳しくはICVS東京クリニックの公式サイトをご確認ください。専門医による無料相談も受け付けています。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

甲状腺乳頭がんは、甲状腺にできる悪性腫瘍の中で最も多いタイプです。
甲状腺がん全体の約90%を占めており、比較的進行が緩やかな特徴を持っています。のどぼとけのすぐ下にある甲状腺という小さな臓器に発生し、多くの場合は女性に見られます。甲状腺は蝶が羽を広げたような形をしており、新陳代謝を調整する甲状腺ホルモンを分泌する重要な役割を担っています。
この乳頭がんは、他のがんと比べて生命に関わることが少ないとされていますが、適切な診断と治療が必要です。
甲状腺乳頭がんの最大の特徴は、進行が非常にゆっくりであることです。
多くの患者では、数年単位で腫瘍が大きくなることもあり、急に命に関わる状況になることはまれとされています。このため、診断された時点で適切な治療方針を医師と相談しながら決めることができます。特に1cm未満の微小な乳頭がんの場合、手術をせずに経過観察を選択することもあります。
ただし、進行が緩やかだからといって放置してよいわけではありません。
乳頭がんは、リンパ液の流れに乗って転移するリンパ節転移が比較的多く見られます。
首の周囲にあるリンパ節に転移することがありますが、これは乳頭がんの特性であり、適切な治療によって対処可能です。リンパ節転移があっても、予後は比較的良好とされています。一方で、肺や骨などの遠くの臓器への転移(遠隔転移)は、乳頭がんでは比較的少ない傾向にあります。

大半の乳頭がんは治療後の経過が良好ですが、ごく一部では再発を繰り返すケースがあります。
また、非常にまれではありますが、乳頭がんが突然悪性度の高い未分化がんに変化することがあります。未分化がんは進行が速く、甲状腺周囲の臓器への浸潤や全身への転移を起こしやすい特徴があります。このため、乳頭がんの治療後も定期的な経過観察が重要です。最低でも10年間は、年に1回の超音波検査やCT検査などで転移や再発の有無をチェックする必要があります。
甲状腺乳頭がんの初期段階では、自覚症状がほとんどありません。
多くの場合、のどぼとけの下にしこりを触れることで気づくか、健康診断での触診やエコー検査、胸部CT検査などで偶然発見されます。痛みやつらさが比較的少ないため、気づかないまま過ごしている方も少なくありません。しこりの大きさが数年間変わっていないからといって、がんではないとは言い切れないため注意が必要です。
病状が進行すると、さまざまな症状が出てくることがあります。
のどの違和感、声のかすれ(嗄声)、痛み、飲み込みにくさ、誤嚥、血痰、呼吸困難感などが代表的な症状です。これらの症状は、甲状腺がんが周囲の組織を巻き込んだり、声帯を動かす反回神経に影響を与えたりすることで起こります。首のリンパ節に転移が起こると、首の横にもしこりを触れるようになります。
このような症状に気づいたら、早めに耳鼻咽喉科や内分泌科を受診しましょう。

免疫チェックポイント阻害薬の基本的な仕組みや、がん治療において期待される効果について解説します。従来の治療との違いや、治療を検討する際に知っておきたいポイントをまとめた記事です。

甲状腺乳頭がんの診断では、まず超音波検査が行われます。
首に超音波を当てることで、甲状腺の大きさやしこりの性質、リンパ節転移の有無を調べることができます。がんが疑われる場合は、しこりに細い針を刺して細胞を採取する細胞診検査を行います。この検査によって、良性か悪性か、どのタイプのがんかを判断することが可能です。
がんと診断された場合、進行度を評価するためにCTやPET-CTなどの画像検査を行います。
これらの検査によって、がんの広がりや転移の有無を詳しく調べることができます。当院では、これらの画像データや血液検査、治療履歴をもとに、専門医が慎重に適応を判断し、患者一人ひとりの状態・病状・生活背景を考慮したオーダーメイドの治療計画を提案しています。
甲状腺乳頭がんの治療は、手術が第一選択となることが多いです。
がんが甲状腺の左右いずれかにある場合は、がんがある部分を半分切除する部分切除術を行います。左右ともにがんがある場合は、甲状腺を全部切除する全摘術となります。リンパ節への転移が疑われる場合は、周囲のリンパ節も切除します。手術の際は、声帯を動かす反回神経を傷つけないように慎重に操作が行われます。

1cm未満の微小な乳頭がんで、低リスクの場合は手術を行わない選択肢もあります。
ただし、その場合でも経過観察は必須です。定期的に受診して、超音波検査や血液検査を受け続ける必要があります。放置すると、やがて気管や食道、頸部リンパ節に腫瘍が広がり、肺や骨にも転移するおそれがあるため、医師の指導にしたがって適切に対処することが重要です。
ICVS東京クリニックでは、甲状腺がんを含む進行がん・再発がんに対し、次世代免疫療法である**HITV療法**に取り組んでいます。
この治療法は、免疫システムの司令塔である「樹状細胞」を活用し、患者自身の腫瘍が持つ情報を免疫に正確に伝えることで、がん細胞を効率的に攻撃する免疫反応の誘導を目指すものです。特に、CTガイド下で樹状細胞を腫瘍内、または腫瘍に栄養を与える主要血管内へ直接投与する独自技術により、樹状細胞の機能を最大限に引き出すことを重視しています。
当院の理念は「延命ではなく、救命を目指す」ことです。
甲状腺がんは比較的進行が緩やかなタイプが多い一方で、再発や遠隔転移を繰り返すケースや、標準治療のみでは十分な効果が得られにくいケースも存在します。そうした患者に対し、がんの消失を目指す免疫療法の可能性を検討する場を提供しています。免疫療法は短期間で結果が見える治療ではありませんが、治療開始前の段階から治療の目的・見込まれる経過・リスクや副作用・費用面まで丁寧に説明し、十分な理解と納得をいただくことを何よりも大切にしています。

当院では、画一的な治療は行いません。
事前診断で提供されるPET-CTなどの画像データや血液検査、治療履歴をもとに、専門医が慎重に適応を判断し、患者一人ひとりの状態・病状・生活背景を考慮したオーダーメイドの治療計画を提案します。また、院内に国際的GMP基準に準拠した細胞培養加工施設(CPC)を完備し、専任の培養士が高品質な樹状細胞の培養・管理を行っています。これにより、治療の基盤となる免疫細胞の品質を厳格に保っています。
甲状腺乳頭がんは進行が緩やかでも、放置は厳禁です。
治療後も最低10年間は年に1回、超音波検査やCTなどで経過観察を続ける必要があります。リンパ節や肺などへの転移の有無をチェックし、再発の早期発見に努めることが大切です。また、全摘術を受けた場合は甲状腺ホルモンの内服が必ず必要となり、部分切除術の場合でもホルモンが不足した場合は内服が必要となります。
甲状腺がんと向き合う中で、不安・迷い・焦りを感じるのは自然なことです。
「今の状態で免疫療法は検討できるのか」「他にできることは残っているのか」そう感じたときこそ、一度医療相談という形で話してみる価値があります。当院では、患者とご家族の気持ちに寄り添いながら、治療の選択肢を一緒に考える姿勢を大切にしています。治療が始まったその瞬間から、私たちは患者のパートナーです。
甲状腺乳頭がんは、甲状腺がんの中で最も多く、比較的進行が緩やかな特徴を持っています。
初期症状はしこり以外にほとんどなく、健康診断などで偶然発見されることも少なくありません。リンパ節転移が多く見られますが、適切な治療によって対処可能であり、予後は比較的良好とされています。ただし、ごく一部では再発を繰り返したり、悪性度の高い未分化がんに変化したりすることがあるため、定期的な経過観察が重要です。
治療は手術が第一選択となりますが、微小がんの場合は経過観察という選択肢もあります。
また、再発や転移を繰り返すケースでは、ICVS東京クリニックが提供するHITV療法のような免疫療法も選択肢の一つとなります。甲状腺がんと診断されたら、医師の指導のもと適切な治療を受け、定期的な経過観察を続けることが大切です。首のしこりや声のかすれに気づいたら、そのままにせず早めに耳鼻咽喉科や内分泌科を受診しましょう。
ICVS東京クリニックでは、甲状腺がんを含む進行がん・再発がんに対し、患者一人ひとりに寄り添った医療を提供しています。不安や疑問がある方は、ぜひ一度ご相談ください。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

がんの再発は、患者さまやご家族にとって大きな不安をもたらします。
「再発したがんは、どのように進行するのか」「これからどんな治療を選べばいいのか」――こうした疑問や不安を抱えながら、日々を過ごしておられる方も多いのではないでしょうか。
再発がんの進行状況を正しく理解することは、今後の治療方針を決める上で非常に重要です。進行の程度や転移の有無、腫瘍の大きさや数によって、選択できる治療法は大きく変わります。また、標準治療だけでなく、免疫療法などの選択肢も含めて、総合的に判断していく必要があります。
本記事では、がん再発後の進行状況の評価方法や、治療判断につながる考え方について、最新の医療情報をもとに解説していきます。患者さま一人ひとりに適した治療選択のために、ぜひ参考にしていただければと思います。

抗がん剤治療で起こる副作用の仕組みをわかりやすく解説し、治療を続けるために知っておきたい対策や考え方をまとめています。副作用への不安を軽減したい方に役立つ内容です。
再発がんの進行状況を評価する際には、いくつかの重要な基準があります。
まず、腫瘍の深達度です。がん細胞がどの程度深く組織に浸潤しているかを示す指標であり、粘膜層にとどまる「早期がん」と、粘膜下層を越えて広がる「進行がん」に分類されます。深達度はTカテゴリーとして表され、T1からT4まで段階的に評価されます。
次に、リンパ節転移の有無(Nカテゴリー)と遠隔転移の有無(Mカテゴリー)が評価されます。これらの情報を組み合わせたTNM分類により、がんの進行度を示すステージ(病期)が決定されます。ステージはⅠ期からⅣ期まであり、数字が大きくなるほど進行していることを示します。
再発がんの場合、初回治療時のステージだけでなく、再発時の腫瘍の状態を改めて評価することが重要です。再発部位が局所なのか、遠隔臓器への転移があるのかによって、治療戦略は大きく変わります。
また、腫瘍の数と大きさも重要な評価基準です。転移巣が複数ある場合や、腫瘍径が大きい場合には、治療の選択肢や予後が変わってきます。画像診断(CT、MRI、PET-CTなど)を用いて、これらの情報を正確に把握することが求められます。
がんの進行状況を評価する際には、臨床分類と病理分類という2つの分類方法があります。
臨床分類は、治療方針を決定する際に使用される分類です。画像診断や生検などの結果に基づいて、がんの広がりを推定します。一方、病理分類は、手術で切除した病変を病理診断し、実際のがんの広がりを評価した分類です。術後補助化学療法が必要かどうかなど、手術後の治療方針を判断する際に使われます。
重要なのは、臨床分類と病理分類が必ずしも一致しないという点です。手術前の検査では見えなかった微小な転移が、病理検査で発見されることもあります。そのため、治療計画は常に最新の情報に基づいて見直される必要があります。

再発がんの治療を選択する際には、いくつかの重要な視点があります。
まず、切除可能性の判断です。再発部位や転移巣が外科的に切除可能かどうかが、治療方針の大きな分岐点となります。切除可能な場合には、手術による根治を目指すことができます。一方、切除が困難な場合には、薬物療法や放射線治療、免疫療法などの選択肢を検討します。
次に、標準治療の適応を確認します。大腸がんや胃がんなどでは、ステージに応じた標準治療が確立されています。ステージⅣの進行がんでは、遠隔転移巣と原発巣の両方が切除可能な場合には手術を検討し、切除が困難な場合には薬物療法を中心とした治療が選択されます。
標準治療に加えて、近年注目されているのが免疫療法です。
免疫療法は、患者さま自身の免疫システムを活性化させて、がん細胞を攻撃する治療法です。抗がん剤や放射線治療とは異なるアプローチであり、これまでの治療で十分な効果が得られなかった患者さまにとって、新たな選択肢となる可能性があります。
特に、ステージⅣの進行がんや再発がんに対しては、樹状細胞を用いた免疫療法が注目されています。樹状細胞は免疫システムの司令塔として機能し、がん細胞の情報を学習してキラーT細胞に伝達します。その結果、体内で誘導されたキラーT細胞が、がん細胞を効率的に攻撃・排除することが期待されます。
ただし、免疫療法は日本国内で未承認の自由診療となる場合が多く、保険適用外です。治療を検討される際には、メリットだけでなく、リスクや費用についても十分に理解した上で判断することが大切です。
がんの種類や進行度、これまで受けてきた治療、体調や生活背景は、患者さまごとに大きく異なります。
そのため、画一的な治療ではなく、患者さま一人ひとりに合わせたオーダーメイドの治療計画を立てることが重要です。事前診断と丁寧なカウンセリングを通して、その方に適した治療方法を一緒に考えていくプロセスが求められます。
また、治療の選択にあたっては、医師だけでなく、専任の医療スタッフがチームとして連携し、患者さまを支える体制が整っていることも大切なポイントです。不安な気持ちを話せる環境、質問しやすい雰囲気、ご家族と一緒に相談できる場があることは、心理的な安心感につながります。

治療を開始した後は、定期的な効果判定と経過観察が欠かせません。
治療効果の評価には、画像診断(CT、MRI、PET-CTなど)や腫瘍マーカーの測定が用いられます。これらの検査結果をもとに、腫瘍の縮小や消失、新たな転移の有無などを確認します。治療が奏効している場合には、そのまま継続し、効果が不十分な場合には治療方針の見直しを検討します。
また、局所再発や遠隔転移の早期発見も重要です。内視鏡治療後や手術後には、定期的な大腸内視鏡検査やCT検査を行い、再発の兆候を見逃さないようにします。早期に発見できれば、再度の治療によって良好な結果を得られる可能性が高まります。
免疫療法などの新しい治療法では、効果が現れるまでに一定の時間がかかることがあります。
一般的には、ワンクール2〜3ヶ月の治療期間を設定し、治療期間後に評価検査を行います。結果をもとに、今後の治療の必要性や内容について、改めて話し合いを行います。治療全体の目安としては、約1年間を想定することが多いですが、患者さまの状態や治療効果によって柔軟に調整されます。
重要なのは、短期的な結果だけに一喜一憂せず、中長期的な視点で治療効果を評価することです。また、治療が延々と続けられることで、身体的にも経済的にも負担が大きくなるという事態を避けるため、事前に具体的な治療計画とスケジュールを共有しておくことが大切です。
再発がんの治療においては、現在のがん細胞への対処だけでなく、再発予防も重要な目標となります。
免疫療法の中には、腫瘍そのものを免疫細胞の生産拠点として活用する「腫瘍のワクチン化」という考え方があります。これにより、画像では捉えにくい血液中の微細ながん細胞にも免疫が働くことが期待され、転移や再発のリスクを減少させる可能性があります。
また、治療を受けながらも、生活の質(QOL)を維持することは非常に重要です。免疫療法の多くは外来通院で実施されるため、普段の生活を送りながら治療を続けることができます。入院が不要であることは、高齢者や体力の弱った方にとっても大きなメリットとなります。
がん治療は、身体的な負担だけでなく、心理的な負担も大きいものです。
「もう治療がないと言われた」「別の選択肢があるなら知りたい」「再発や進行に不安を感じている」――こうした気持ちを抱えながら、一人で悩んでおられる方も少なくありません。
治療を無理に勧めるのではなく、まずは相談し、現状を整理し、納得した上で選択する。このプロセスを大切にしてくれる医療機関を選ぶことが、長期的な治療を続ける上で重要です。医師やスタッフとの信頼関係が築けることで、不安を軽減し、前向きに治療に取り組むことができます。

再発がんの治療を検討する際には、治療の適応条件を確認することが大切です。
例えば、免疫療法であるHITV療法の場合、再発がんやステージⅣなどの進行がんで、固形がんであることが基本的な条件となります。また、播種(胸膜播種・腹膜播種など)と診断されていないこと、腫瘍数や最大腫瘍径が一定の範囲内であることなど、いくつかの基準があります。
ただし、これらの条件に適応しない場合でも、一定の治療効果を見込める可能性があるため、まずは専門医に相談することが重要です。事前診断を受けることで、ご自身の腫瘍の状況について、治療が受けられるかどうかを確認できます。
治療を受ける施設を選ぶ際には、設備と体制も重要なポイントです。
高品質な免疫療法を実施するためには、国際的GMP基準に準拠した細胞培養加工施設(CPC)が必要です。専任の経験豊富な細胞培養士により、適切に管理・処置された樹状細胞を使用することで、治療の安全性と効果が高まります。
また、リアルタイムのCT画像をもとに、樹状細胞を腫瘍内へ正確に直接投与する「CTガイド下投与」などの高度な医療技術を持つ施設であれば、より精度の高い治療が期待できます。
さらに、国内外のがん研究者や臨床現場とのネットワークを持ち、常に最新の治療方法を追求している施設であることも、長期的な治療を考える上で安心材料となります。
がん再発後の進行状況を正しく理解し、適切な治療判断を行うことは、患者さまの予後を大きく左右します。
腫瘍の深達度、リンパ節転移や遠隔転移の有無、腫瘍の数と大きさなど、複数の評価基準をもとに進行状況を把握することが第一歩です。その上で、切除可能性や標準治療の適応を確認し、必要に応じて免疫療法などの選択肢も含めて、総合的に治療方針を検討します。
治療の選択にあたっては、患者さま一人ひとりの状態や希望に合わせたオーダーメイドの治療計画を立てることが重要です。また、治療効果の定期的な評価と経過観察を行い、必要に応じて治療方針を見直していく柔軟な姿勢が求められます。
何より大切なのは、「治すことをあきらめない」という姿勢です。標準治療だけでなく、免疫療法などの新しい選択肢も視野に入れながら、患者さまとご家族が納得できる治療を選択していくことが、より良い結果につながると考えています。
がん治療で悩んでおられる方は、一度立ち止まり、冷静に次の一歩を考える機会を持つことをお勧めします。専門医との相談を通じて、現状を整理し、納得した上で治療を選択することが、長期的な治療を続ける上での支えとなるでしょう。
ICVS東京クリニックでは、がん再発後の治療選択に悩む患者さまやご家族のご相談を承っております。樹状細胞を用いたHITV療法を専門に行い、ステージⅣの進行がんや再発がんに特化した治療を提供しています。まずはお気軽にご相談ください。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

大腸がんステージ4という診断を受けたとき、多くの患者さんやご家族は「完治」という言葉に強く希望を抱きます。
しかし、医療の現場では「完治」だけが唯一の目標ではありません。
進行大腸がんの治療目標は、患者さん一人ひとりの状況によって異なります。
本記事では、大腸がんステージ4における治療目標の考え方について、最新の医療情報をもとに詳しく解説します。
大腸がんステージ4とは、がんが大腸から離れた臓器に転移している状態を指します。
具体的には、肝臓・肺・腹膜・リンパ節など、大腸以外の部位にがん細胞が広がっている段階です。
大腸がんの約13.5%がステージ4として診断されており、決して稀なケースではありません。
大腸がんが転移しやすい臓器には特徴があります。
最も多いのが肝臓への転移で、次いで肺、腹膜、リンパ節、そして骨や脳への転移も見られます。
肝転移や肺転移の場合、条件によっては外科的切除が可能なケースもあり、治療の選択肢は患者さんの状態によって大きく異なります。

ステージ4大腸がんの5年生存率は16.8%と報告されています。
この数字だけを見ると厳しい現実に思えますが、医療の進歩により予後は徐々に改善しています。
実際、少数ではありますが長期間生存できる患者さんもいらっしゃいます。
ステージ4大腸がんの治療において、「完治を目指す治療」と「延命を目指す治療」は明確に区別されます。
この違いを理解することが、患者さんとご家族にとって適切な治療選択の第一歩となります。
ステージ4でも完治を目指せる可能性があるのは、原発巣と転移巣の両方が外科的に切除可能な場合です。
肝転移や肺転移を伴う場合でも、外科的切除と薬物療法を組み合わせた治療により、長期間再発なく過ごせるケースが報告されています。
また、全身への抗がん剤治療が非常によく効く場合も、完治の可能性が高まります。
一方、転移巣が広範囲で切除が困難な場合は、延命を目指した治療が選択されます。
延命治療と聞くと消極的に感じられるかもしれませんが、これは決して「何もしない」という意味ではありません。
薬物療法や放射線治療により、がんの進行を抑え、生活の質を維持しながら可能な限り長く生きることを目指します。
患者さんの体力や持病、治療に伴う体の負担を考慮して、最適な方針を検討する必要があります。

ステージ4大腸がんにおいて、原発巣を切除すべきかどうかは重要な判断ポイントです。
2021年に国立がん研究センターが発表した研究結果は、この判断基準に大きな影響を与えました。
国立がん研究センターの研究によると、原発巣に起因する症状がない場合、原発巣切除後に化学療法を行っても、原発巣を切除せず化学療法単独で治療した場合と比較して、生存期間に差はありませんでした。
むしろ、原発巣切除を行った場合、化学療法による有害事象の頻度が高く、より重度で、合併症死亡も認められました。
この研究結果により、原発巣に起因する症状がない患者さんに対しては、原発巣を切除せず化学療法を先行する治療が標準治療として推奨されるようになりました。
出典
国立がん研究センター「ステージ4大腸がんの新たな標準治療を検証」
(2021年2月)より作成
ただし、原発巣による大出血や高度貧血、腸閉塞などの症状がある場合は、原発巣の切除が必要となります。
また、原発巣と転移巣の両方が安全に切除可能な場合は、両方を手術で切除することが推奨されます。
患者さんの状態や症状に応じて、個別に判断することが重要です。

ステージ4大腸がんの治療において、薬物療法は中心的な役割を果たします。
近年の薬物療法の進歩により、治療の選択肢は大きく広がっています。
化学療法は、がん細胞の増殖を抑え、腫瘍を縮小させる効果があります。
ステージ4大腸がんでは、化学療法が奏効して治癒切除が可能になるケースも報告されています。
実際、化学療法単独治療を受けた患者さんの87%において、最期まで手術が不要であったというデータもあります。
ただし、化学療法には副作用があり、患者さんの体力や全身状態によっては治療の継続が困難になることもあります。
近年注目されているのが、免疫療法です。
免疫チェックポイント阻害剤や樹状細胞を用いた治療など、患者さん自身の免疫力を活用する治療法が開発されています。
ICVS東京クリニックで提供されているHITV療法は、樹状細胞をCTガイド下で腫瘍内に直接投与することで、免疫システムを活性化させる独自の治療法です。
この治療法は、従来の化学療法とは異なるアプローチで、がんの消失を目指します。
ステージ4大腸がんの治療では、単に生存期間を延ばすだけでなく、生活の質を維持することも重要な目標です。
患者さんが日常生活をどれだけ快適に過ごせるかは、治療選択において欠かせない視点となります。

進行大腸がんでは、腹痛・血便・便秘・下痢・体重減少・倦怠感など、さまざまな症状が現れます。
これらの症状を適切にコントロールすることで、患者さんの生活の質は大きく改善します。
腸閉塞に対しては内視鏡を用いたステント挿入により、人工肛門を回避できる場合もあります。
痛みに対しては鎮痛剤を使用し、貧血に対しては輸血や造血剤を用いるなど、症状に応じた対症療法が重要です。
治療を続けながら、できるだけ普段通りの生活を送ることは、患者さんの精神的な支えにもなります。
外来での化学療法や免疫療法であれば、入院の必要がなく、生活のリズムを大きく変えることなく治療を継続できます。
患者さん本人だけでなく、ご家族の気持ちにも配慮しながら、生活の質を大切にした診療が求められます。
大腸がんステージ4の治療において、一人ひとりの患者さんに最適な治療法は異なります。
画一的な治療ではなく、個別の状況に応じたオーダーメイド治療が重要です。
大腸がんの進行度、転移の有無、これまでの治療歴、全身状態は、患者さんごとに大きく異なります。
事前診断や詳細なカウンセリングを通じて、患者さんの状態を正確に把握し、最適な治療計画を立てることが必要です。
遺伝子変異などのがんの性質に対応した薬物療法を検討することも、個別化医療の一環です。
ICVS東京クリニックでは、HITV療法を軸としたオーダーメイド治療を提供しています。
この治療法は、患者さん自身の大腸がんが持つ複数の抗原情報を学習した樹状細胞を用いることで、個別のがんに対応した免疫反応を誘導します。
院内に国際的GMP基準に準拠した細胞培養加工施設を完備し、専任の細胞培養士が厳格に管理・培養した細胞を使用しています。
患者さん一人ひとりの状態に合わせた治療計画により、治癒をあきらめない医療を実践しています。

ステージ4大腸がんと診断されても、治療の可能性は残されています。
「もう治療がない」と感じている患者さんやご家族に、新たな選択肢を知っていただきたいと思います。
医療技術の進歩により、ステージ4大腸がんの治療成績は着実に向上しています。
新しい薬剤の開発、免疫療法の進展、放射線治療の精度向上など、さまざまな分野で治療の選択肢が広がっています。
オリゴ転移(転移が限定的な状態)に対する定位放射線治療(SBRT)も、2020年に保険適用され、新たな治療選択肢として注目されています。
進行大腸がん・再発大腸がんにおいて、「もう治療がない」と感じることは自然な反応です。
しかし、治すことをあきらめず、患者さんのパートナーとして寄り添う医療機関は存在します。
まずは医療相談や事前診断を通じて、現在の状態に適した治療法があるかどうかを一緒に検討することから始められます。
ICVS東京クリニックでは、進行大腸がん・再発大腸がんに対して、延命ではなく救命を目指す治療に取り組んでいます。
大腸がんステージ4における治療目標は、完治だけではありません。
患者さん一人ひとりの状況に応じて、完治を目指す治療、延命を目指す治療、生活の質を重視した治療など、さまざまな選択肢があります。
原発巣切除の判断、薬物療法の選択、免疫療法の活用など、最新の医療情報をもとに、最適な治療法を検討することが重要です。
医療の進歩により、ステージ4でも長期生存や完治の可能性は広がっています。
治療をあきらめず、専門医と相談しながら、ご自身に合った治療法を見つけていただきたいと思います。
ICVS東京クリニックでは、進行大腸がん・再発大腸がんに対して、治癒をあきらめない免疫療法HITV療法を提供しています。まずは医療相談や事前診断を通じて、あなたの状態に最適な治療法を一緒に探しましょう。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

癌と診断されたとき、多くの患者さんが最も不安に感じるのが「転移」という言葉です。
転移とは、癌細胞が最初に発生した場所から離れ、血液やリンパの流れに乗って体の別の部位に移動し、そこで新たな腫瘍を形成する現象を指します。転移が見つかると、多くの場合ステージⅣと診断され、治療の難易度が大きく高まります。
しかし、転移しやすい癌には共通する特徴があり、それを理解することで早期対応の重要性が見えてきます。私たちICVS東京クリニックでは、ステージⅣの進行がんや再発がんに対して、樹状細胞を用いたHITV療法という免疫療法を専門に行っています。
本記事では、転移しやすい癌の特徴、転移のメカニズム、そしてなぜ早期対応が重要なのかを詳しく解説します。
癌の転移を理解するには、まず「原発巣」という概念を知る必要があります。
原発巣とは、癌が最初に発生した場所のことです。例えば肺に最初に癌ができた場合、それが肺癌の原発巣となります。転移とは、この原発巣から癌細胞が離れ、体内の別の場所に移動して新たな腫瘍を作ることを指します。
重要なのは、転移した癌細胞は「生まれた場所の性質」を持ち続けるという点です。乳癌が肺に転移した場合、それは「乳癌の肺転移」であり、「肺癌」ではありません。転移した先でも、癌細胞は原発巣と同じ特徴を保持しているのです。
癌細胞が転移する過程は、複数の段階を経て進行します。
まず、癌細胞は原発巣で増殖し、周囲の組織に浸潤していきます。この段階で癌細胞は、正常な細胞とは異なる特殊な能力を獲得しています。細胞増殖のコントロールが効かなくなり、永遠に細胞分裂を繰り返す能力、自身の増殖に必要な栄養を取り込むために癌専用の血管を作り出す能力、体内の免疫細胞からの攻撃を逃れる能力、そして細胞同士の結合が弱く容易に剥がれて移動する能力です。
これらの性質により、癌細胞は血管やリンパ管に侵入し、血液やリンパ液の流れに乗って全身を巡ります。そして特定の臓器に定着し、再び増殖を始めて転移巣を形成するのです。

画像検査で見つからないほど小さな癌細胞の集まりを「微小転移」と呼びます。
手術で原発巣を完全に取り除いたように見えても、実はすでに微小ながんが転移を起こしていて、術後一定期間を経たのちにそれが発見されるということも多々あります。治療後しばらく経ってから転移が見つかるのは、この微小転移が少しずつ育ち、検査で見えるサイズになったためです。
がんと診断された方のおよそ8割が、がんの再発・転移に悩まされていると言われています。これは、手術の成功率が100%に近いにもかかわらず、目に見えないレベルの小さながん細胞が手術前にすでに違う箇所に転移しているからなのです。
正常な細胞は、体の必要に応じて増殖と停止を繰り返します。
しかし癌細胞は、この制御機能を失っています。遺伝子変異によって「生き残る力」「広がる力」を強めており、無秩序に増殖を続けます。この特徴により、癌細胞は急速に数を増やし、周囲の組織を圧迫したり侵食したりするのです。
癌細胞は自身の増殖に必要な栄養を取り込むため、新しい血管を作り出す能力を持っています。
この「血管新生」により、癌組織は十分な酸素と栄養を確保し、さらなる成長を遂げます。同時に、この新生血管は癌細胞が血流に乗って転移するための「高速道路」としても機能してしまうのです。
本来、私たちの免疫システムは異常な細胞を見つけて排除する役割を持っています。
しかし転移しやすい癌細胞は、免疫細胞からの攻撃を巧妙に回避する能力を獲得しています。免疫チェックポイント分子を利用して免疫細胞の攻撃を抑制したり、免疫細胞が認識しにくい形に変化したりすることで、体内での生存率を高めているのです。

正常な細胞は互いにしっかりと結合し、組織の形を保っています。
一方、転移しやすい癌細胞は細胞同士の接着性が低く、容易に剥がれて移動することができます。この特性により、癌細胞は原発巣から離れ、血液やリンパ液の流れに乗って体内を移動しやすくなるのです。
血行性転移は、癌細胞が血液の流れに乗って遠隔臓器へ移動することで起こります。
一般的に静脈に乗って転移するため、大腸癌の場合は肝臓への転移が多く、腎癌では肺に転移することが多いのです。血行性転移の特徴として、抗がん剤が比較的効きやすいことが挙げられます。ほとんどの抗がん剤は水溶性なので、血液中を移動する癌細胞にはかなり効果があると言われています。
主な転移先としては、肺、肝臓、骨、脳などがあります。肺は血液の流れが集中するため、多くの癌種で転移が見られます。
リンパ行性転移は、癌細胞がリンパ管に入り込み、リンパの流れに乗って移動する転移です。
厄介な癌の転移のほとんどは、このリンパ行性転移であると言われています。リンパ管は免疫機能を持つ場所であり、通常は異物が入り込んでもすぐに退治されるはずです。しかし癌細胞は、免疫機能を持つT細胞などの攻撃をかいくぐって転移します。
さらに、抗がん剤はほとんどが水溶性なので、大部分が脂であるリンパ管には効きにくいという問題もあります。リンパ節転移が確認されると、癌の進行が進んだことを示し、治療方針や予後に大きな影響を与えます。
播種性転移は、種を蒔くように癌細胞が散らばっていくことからつけられた名前です。
内臓と腹膜、胸膜の間に腹腔や胸膜という隙間があり、この隙間に近くにできた臓器の癌が増殖して、その内面に種を蒔くように広がっていくのが播種性転移です。胃癌や肺癌などでよく見られる厄介な転移で、胃癌の場合は「腹膜播種」、肺癌の場合は「胸膜播種」と呼ばれます。
播種性転移が起こると、胸水または腹水の貯留が見られることがあり、いずれも呼吸困難の原因となります。
浸潤は転移と別に考えられることも多いですが、原発巣から隣接する他の臓器に広がっていく現象です。
水が染み込んでいくように癌が周囲の組織に入り込んでいくため、癌の輪郭が分かりにくく、手術などで全部の癌を取りきるのが難しいという特徴があります。すい臓癌などで近くの十二指腸や胆のう、肝臓などへの浸潤は恐ろしい転移で、ほとんど治らないと言われています。

乳癌、前立腺癌、肺癌、多発性骨髄腫などは、早期から骨転移しやすい癌の代表例です。
これらの癌の骨転移の発生頻度はおよそ20~30%とされています。骨転移が起こりやすい癌の特徴は、骨転移がきっかけで原発巣の癌が見つかることや、癌が発見された時点ですでに骨転移が生じていることが多い点です。
骨転移は直接的に余命に影響を与えることは少ないとされていますが、痛みや骨折、麻痺などの症状を引き起こすため、早期の対応が重要です。
肺癌、大腸癌、胃癌などは、肝臓や肺などの内臓に転移しやすい傾向があります。
特に肺は血液の流れが集中するため、癌細胞が集まりやすい臓器です。肝臓も同様に血流が豊富なため、大腸癌や胃癌からの転移が多く見られます。内臓転移が見つかった後に骨転移が発生する場合もあり、病状の進行とともに転移のパターンが変化することもあります。
肺癌や乳癌は、脳転移を起こしやすい癌として知られています。
脳転移が起こると、頭痛や痙攣などの症状が出ることがあり、生活の質に大きな影響を与えます。脳は血液脳関門という特殊なバリアで保護されているため、多くの抗がん剤が届きにくく、治療が困難になることがあります。

転移が見つかればステージⅣと診断されます。
一般的に進行がんと言われる状態で、原発部位から離れた臓器に癌が転移している場合を指します。ステージⅠ~Ⅲは原発部位にとどまるか、周囲のリンパ節に拡がる段階ですが、ステージⅣは遠隔転移が見られる段階です。
ステージⅣと診断されると、多くの患者さんやご家族は「もう治らないのでは」と大きな不安を抱きます。しかし、転移について正しく理解することで、必要以上に恐れることなく、治療や生活に向き合うことができます。
ステージⅣの癌は進行が進んでいるため、癌の種類に関わらず生存率は非常に低いのが現状です。
肺癌のステージⅣの5年生存率は約8%、胃癌は約6.2%、大腸癌は約17.2%、肝癌は約5.1%とされています。ただし、これは平均値であり、個々の症例によって大きく異なります。近年では免疫療法や標的治療などの発展により、延命やQOL(生活の質)の向上が期待されています。
転移があると聞くと「もう希望が持てない」と思われる方もいるかもしれません。
たしかに完治が難しい場合もありますが、治療によって「長く付き合いながら生活を続けていく」ことが可能なケースも多くあります。癌の種類や転移の部位、患者さんごとの体の状態に応じて、効果的な治療法は異なります。
例えば、大腸癌の肝転移では、外科手術で転移巣を切除できれば長期生存が期待できます。乳癌の骨転移では、薬物療法で進行を抑えつつ長く生活する人も多くいます。癌の種類や転移部位によって治療法と見通しは大きく異なるのです。
転移癌の治療では「早期発見」が鍵となります。
微小転移の段階で発見できれば、治療の選択肢が広がり、効果的な対応が可能になります。定期的な画像検査や血液検査を行い、転移を早めに見つけることで、癌の進行を抑え、より効果的な治療を実施することができます。
画像検査で見つからないほど小さな癌細胞の集まりである微小転移は、時間とともに成長し、やがて検査で確認できるサイズになります。この成長過程で早期に発見することが、予後を大きく左右するのです。

免疫力の低下や生活習慣、体内の環境によって転移のリスクが左右されることもあります。
癌細胞は本来、免疫システムによって排除されるべき異常な細胞です。しかし免疫力が低下していると、癌細胞が免疫の監視をすり抜けて増殖しやすくなります。早期から免疫力を維持・向上させることで、転移のリスクを減らすことができる可能性があります。
早期に転移を発見することで、治療の選択肢を広げることができます。
転移が進行してから発見された場合、手術が困難になったり、使用できる薬剤が限られたりすることがあります。一方、早期に発見できれば、手術療法、化学療法、放射線療法、免疫療法など、複数の治療法を組み合わせた集学的治療が可能になります。
ICVS東京クリニックでは、癌の消失を目指す免疫療法「HITV療法」を専門に行っています。
HITV療法は、免疫システムの司令塔である「樹状細胞」を活用した治療法です。樹状細胞は、攻撃対象となる癌細胞の情報を学習・獲得し、高い攻撃力を持つ免疫細胞CTL(キラーT細胞)にその情報を伝達する役目を持ちます。その情報に基づき、体内に誘導されたCTLが効率的に癌細胞を攻撃・排除します。
この治療は、抗がん剤や放射線治療とは異なるアプローチであり、「これまでとは違う治療の可能性を知りたい」と考える患者さんにとって、一つの選択肢となります。
ICVS東京クリニックでは、CTガイド下で樹状細胞を腫瘍へ直接投与する独自の方法を採用しています。
リアルタイムのCT画像を確認しながら行うため、狙った場所へ正確に投与できる体制が整えられています。また、腫瘍そのものを「免疫細胞の生産拠点」として活用する「腫瘍のワクチン化」という考え方も、HITV療法の大きな特長です。
これにより、画像では捉えにくい血液中の微細な癌細胞にも免疫が働くことが期待されています。転移した癌細胞に対しても、全身の免疫システムが働きかけることで、効果的な治療が可能になります。

癌の種類や進行度、これまで受けてきた治療、体調や生活背景は、患者さんごとに大きく異なります。
ICVS東京クリニックでは、画一的な治療は行わず、事前診断と丁寧なカウンセリングを通して、その方に合った治療計画を一緒に考えていきます。治療のメリットだけでなく、自由診療であること、未承認医療であること、想定されるリスクや副作用、費用や治療の流れについても、事前にしっかり説明を受けた上で判断できる環境が整えられています。
転移を早期に発見するためには、定期的な検査が欠かせません。
癌治療後は、医師の指示に従って定期的に画像検査や血液検査を受けることが重要です。特に転移しやすい癌と診断された場合は、より綿密なフォローアップが必要になります。検査の頻度や内容は、癌の種類や進行度によって異なりますので、主治医とよく相談しましょう。
免疫力を維持・向上させることは、転移のリスクを減らすために重要です。
バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠、ストレス管理など、基本的な生活習慣を整えることが免疫力の向上につながります。特に抗酸化作用のある食品や、免疫細胞の働きを助ける栄養素を意識的に摂取することが推奨されます。
近年は、癌の特徴を調べる遺伝子検査によって「再発や転移のリスク」を事前に推測できるようになってきました。
遺伝子検査では、現時点で268種類の癌関連遺伝子から異常の有無を調べることができ、超早期の癌リスクを発見することが可能です。リスクを知ることで、より適切な予防策や治療計画を立てることができます。
転移しやすい癌には、細胞増殖のコントロール喪失、血管新生能力、免疫回避能力、細胞接着性の低下という共通した特徴があります。
これらの特徴を理解することで、なぜ早期対応が重要なのかが見えてきます。転移は血行性転移、リンパ行性転移、播種性転移、浸潤という4つの経路で起こり、それぞれに適した治療アプローチが必要です。
転移が見つかったとしても、決して希望を失う必要はありません。近年は分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬など、患者さんの遺伝子や腫瘍の特徴に合わせた「個別化医療」が広がっています。従来は選択肢が限られていた転移癌でも、新しい治療で希望を持てるケースが増えています。
ICVS東京クリニックでは、ステージⅣの進行癌や再発癌に対して、樹状細胞を用いたHITV療法という免疫療法を専門に行っています。延命ではなく、救命を目指して、「治す」ことを決してあきらめず、これまでの治療の限界を超えて、癌から解放されるために尽くします。
転移しやすい癌と診断された方、標準治療を続けてきたが先が見えず不安を感じている方、もう治療がないと言われた方は、一度立ち止まり、冷静に次の一歩を考える場として、ICVS東京クリニックにご相談ください。治療を無理に勧めるのではなく、まずは相談し、現状を整理し、納得したうえで選択する――そのプロセスを大切にしています。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

肺がんは、がん細胞が血液やリンパの流れに乗って他の臓器に広がりやすいという特徴を持っています。
肺は全身から血液が集まる臓器です。二酸化炭素を放出し、新たな酸素を受け取るガス交換を担っています。また、リンパ系という主に免疫機能を担うネットワークが張りめぐらされているため、がんが他の臓器にひろがりやすいと考えられています。
がん細胞がたどりついた臓器で定着することを「転移」といいます。転移したがんが小さいうちは症状がまったくないことがほとんどです。これを「無症候性転移」と呼びます。転移による症状は、肺がんが転移した場所と、その大きさによって変わってきます。
血液を介した転移を「血行性転移」、リンパの流れを介した転移を「リンパ行性転移」といいます。これとは別に、もともと発生した場所でそのまま増大し、近隣の臓器に病変がひろがることがありますが、転移ではなく「浸潤」といいます。

がんの再発率は治療内容や治療後の管理によって変わるのかを解説します。再発リスクを下げるために重要な治療方針や、治療後に意識したいポイントをわかりやすくまとめた記事です。
肺がんは特定の臓器に転移しやすい傾向があります。
ここでは、代表的な5つの転移先とその特徴について詳しく解説します。
肺がんは、同側や反対側の肺に転移することが多いです。肺内での転移は血行性転移の頻度が高く、がん細胞が血液の流れに乗って肺の別の部分に到達します。
転移した病変が小さいうちは症状がなく、画像検査で偶然見つかることもあります。進行すると、咳や息苦しさなどの呼吸器症状が現れることがあります。

骨は肺がんの転移先として頻度が高い部位です。
骨に転移した場合、転移した場所に痛みが起こることがあります。とくに背骨などに転移した場合、骨折により脊髄を圧迫し、手足の麻痺にいたることがあります。このような骨折を「病的骨折」と呼びます。
骨転移による痛みは持続的で、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。早期に発見し、適切な治療を行うことが重要です。
脳への転移は、肺がん患者さんにとって注意が必要な転移先の一つです。
脳に転移すると、頭痛や吐き気のほか、脳卒中のような症状や、けいれん発作を起こすことがあります。脳を包む膜にがんがひろがると、意識がぼんやりする、頭痛や吐き気といった髄膜炎のような症状が出ることもあります。
脳転移は日々の生活に大きな影響を与えるため、症状が見られる場合はその症状に対する治療が優先されます。

肝臓も肺がんの転移先として知られています。肝臓に転移した場合には黄疸が出ることもあります。
肝臓は症状が出にくい臓器ですが、進行すると疲労感や倦怠感、食欲不振などの症状が現れることがあります。肝転移が大きくなると、腹痛や背部痛を伴うこともあります。
副腎は腎臓の上に左右ひとつずつある小さな臓器です。肺がんは副腎にも転移しやすい傾向があります。
副腎への転移は比較的よくみられますが、自覚症状はほとんどありません。画像検査で偶然発見されることが多く、腹痛や背部痛などが出ることもあります。
リンパ行性転移では、肺がんは最初に近くのリンパ管に侵入した後、リンパの流れに乗って、次のリンパ節に転移します。
つまり病変の一番近いリンパ節、肺門リンパ節、縦隔リンパ節、反対側のリンパ節の順にひろがります。リンパ節転移の範囲によって、がんのステージが決まり、治療方針が大きく変わります。
肺内のリンパ節に転移がある場合はステージ2となり、手術が可能なことが多いです。同じ側の縦隔リンパ節や肺門リンパ節に転移がある場合はステージ3Aとなり、手術と化学・放射線療法が検討されます。反対側の縦隔リンパ節や鎖骨上リンパ節に転移がある場合はステージ3Bとなり、手術適応が限られ、化学・放射線療法が中心となります。
リンパ節転移は、がんの進行度を評価する上で重要な指標となります。

転移したがんが大きくなると、転移した臓器による症状が現れます。
自覚症状がないまま知らないうちに転移したがんが大きくなっていて、突然症状として現れ肺がんと診断されることもあります。肺を覆う胸膜にがんがひろがると、胸に水がたまって息苦しさを感じるようになることがあります。また、心臓の周囲に水がたまると息苦しくてあお向けで寝ることができないというような症状が出る場合もあります。
転移については無症状であっても、画像検査などによる定期的なチェックが必要です。転移の検査は、がん治療と同時に行うことも、また治療の合間にも行うことが可能です。
肺がんの再発では、がんが他の臓器にも見られることが多いため、薬物療法を中心とした全身療法が基本となります。再発をできるだけ早く見つけるためには、治療が終わっても医師の指示どおりに通院し、定期的に検査を受けることが何よりも大切です。
再発がほとんど見られなくなる5年間くらいは定期的に検査をし、再発をチェックします。定期検査の日でなくても、再発が疑われる症状が見られたら、受診するようにしてください。
出典日本肺癌学会「患者さんのための肺がんガイドブック2024年版」より作成
肺がんは、大きく「小細胞肺がん」と「非小細胞肺がん」に分類されます。
それぞれ転移のしやすさや広がり方が異なります。
小細胞肺がんは、増殖が非常に速く、早期に全身へ転移しやすい悪性度の高い肺がんです。とくに血行性の転移を起こしやすく、診断時には既に他の臓器へ広がっていることが少なくありません。
脳への転移リスクが高いため、予防的な全脳照射が検討されることがあります。進行も早く、診断から13~14か月程度で亡くなる方が多いというデータもあります。
非小細胞肺がんは、進行速度は比較的緩やかですが、進行に伴いリンパ節や遠隔臓器への転移を引き起こす可能性があります。
転移経路はリンパ行性転移と血行性転移に分かれ、初期には肺周囲のリンパ節に広がり、進行すると血液の流れに乗り全身に転移する傾向があります。ステージに応じた治療方針が重要であり、早期発見であれば手術による根治も期待できます。

進行肺がんや再発肺がんに対して、新たな治療の選択肢があります。
ICVS東京クリニックでは、主にステージⅣの進行がんや再発がんの患者さんに対して、次世代免疫療法である「HITV療法」を提供しています。この療法は、従来の手術、抗がん剤、放射線治療では治癒が難しい肺がんに対し、がんの消失を目指すものです。
HITV療法の特徴は、免疫システムの重要な役割を担う樹状細胞を利用し、高精度でがん細胞の情報を免疫系に伝えることです。
樹状細胞を腫瘍内または腫瘍に栄養を供給する血管内に直接投与し、免疫系を刺激します。これにより、CTL(キラーT細胞)が活性化され、肺がん細胞を効率的に攻撃します。また、治療は微細ながん細胞にも対応可能であり、転移や再発を防ぐ効果が期待されます。
肺がんの状態や治療歴、体力、生活背景は、患者さんごとに異なります。
ICVS東京クリニックでは、PET-CTや血液検査などの情報をもとに事前診断を行い、HITV療法を軸としたオーダーメイドの治療計画をご提案しています。患者さんごとの病状に合わせた治療を行い、専門医とチームが連携して安全で精度の高い治療を提供します。
治療そのものだけでなく、患者さんやご家族のお気持ち、生活の質(QOL)にも配慮しながら進めていきます。
HITV療法は自由診療であり、日本国内での法的承認を受けていないため、治療前に詳細な説明を行い、患者の理解と納得を得た上で施術を進めています。
治療内容・流れ・考えられるリスクや副作用については、事前に十分な説明を行い、ご理解・ご納得いただいたうえで治療を行っています。
肺がんは、反対側の肺、骨、脳、肝臓、副腎、リンパ節などに転移しやすい特徴があります。
転移したがんが小さいうちは症状がないことが多く、画像検査で偶然見つかることもあります。転移した臓器や大きさによって、痛み、頭痛、吐き気、黄疸、息苦しさなどの症状が現れることがあります。
転移については無症状であっても、画像検査などによる定期的なチェックが必要です。早期発見と適切な治療により、症状の緩和や生活の質の向上が期待できます。
「もう治療がない」と感じている方、「他の選択肢があるのか知りたい」と思われている方も、まずは医療相談・事前診断からご相談いただけます。ICVS東京クリニックは、肺がんに対する免疫療法を専門的に行う医療機関として、患者さんの立場に寄り添いながら、治療の可能性を一緒に考えていきます。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

乳がんが肺に転移した状態は、医学的には「遠隔転移」と呼ばれます。
これは、乳房で発生したがん細胞が血液やリンパの流れに乗って肺組織に到達し、そこで増殖を始めた状態を指します。肺は血流が豊富な臓器であるため、乳がん細胞が到達しやすく、転移が起こりやすい部位の一つとされています。
肺転移が確認された場合、病期分類ではステージⅣと診断されます。
ただし、ステージⅣという診断が即座に「治療の終わり」を意味するわけではありません。近年の医療技術の進歩により、転移があっても長期にわたって生活の質を保ちながら治療を続けられる方が増えています。
肺転移の症状は初期段階では現れにくいことが特徴です。
進行すると、咳や息切れ、呼吸困難といった呼吸器症状が現れることがあります。ただし、これらの症状は他の呼吸器疾患でも見られるため、定期的な画像検査による早期発見が重要となります。
肺転移が確認された場合の予後は、複数の要因によって大きく変わります。
まず重要なのが、がん細胞の性質です。乳がんには「ホルモン受容体陽性」「HER2陽性」「トリプルネガティブ」といった異なるサブタイプがあり、それぞれ治療への反応性や進行速度が異なります。
ホルモン受容体陽性の乳がんは、比較的緩やかに進行する傾向があります。
一方、トリプルネガティブ型は進行が速いことが知られていますが、免疫療法など新しい治療法の開発も進んでいます。HER2陽性の場合は、分子標的薬による効果的な治療が可能となっており、予後の改善が報告されています。
転移の範囲も重要な要因です。
肺のみに転移が限局している場合と、肝臓や骨、脳など複数の臓器に転移している場合では、治療戦略も予後も大きく異なります。また、転移病巣の数や大きさ、増殖速度なども考慮すべき要素となります。
患者さんの全身状態も予後を左右します。
年齢、体力、基礎疾患の有無、免疫機能の状態などが総合的に評価されます。良好な全身状態を保っている方は、より積極的な治療を受けられる可能性が高く、結果として予後の改善につながることが期待できます。

統計的なデータを見ると、乳がんステージⅣの5年生存率は約40%前後とされています。
ただし、この数字はあくまで平均値であり、個々の患者さんの状況によって大きく異なることを理解しておく必要があります。実際には、5年以上、10年以上と長期にわたって生活されている方も少なくありません。
近年の治療技術の進歩は目覚ましく、新しい薬剤や治療法の開発により、予後は着実に改善しています。
特に分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤といった新しい治療法の登場により、従来の治療では効果が限定的だった症例でも、良好な経過をたどるケースが増えています。
「余命」という言葉は、医療現場でも慎重に扱われます。
なぜなら、統計上の平均値が個人の経過を正確に予測するものではないからです。同じステージⅣの診断を受けた方でも、がんの性質、治療への反応、全身状態などによって、実際の経過は大きく異なります。
重要なのは、数字に過度にとらわれることなく、今できる最善の治療を選択し、生活の質を保ちながら前向きに治療に取り組むことです。
肺転移を伴う乳がんの治療は、全身療法が中心となります。
手術や放射線治療といった局所療法ではなく、全身に作用する薬物療法によって、がん細胞の増殖を抑制し、症状をコントロールすることを目指します。
ホルモン受容体陽性の乳がんでは、ホルモン療法が第一選択となることが多いです。
閉経前の方には「タモキシフェン」や「LH-RHアゴニスト」、閉経後の方には「アロマターゼ阻害剤」などが使用されます。これらの薬剤は、がん細胞の増殖を促す女性ホルモンの働きを抑えることで効果を発揮します。
ホルモン療法は比較的副作用が少なく、長期間継続できることが利点です。

抗がん剤による治療は、がん細胞の分裂を直接阻害します。
「パクリタキセル」「ドセタキセル」「カペシタビン」「エリブリン」など、複数の薬剤が使用されます。がんの性質や治療歴、全身状態に応じて、最適な薬剤が選択されます。
化学療法には吐き気や脱毛、白血球減少などの副作用が伴うことがありますが、支持療法の進歩により、以前よりも管理しやすくなっています。
HER2陽性の乳がんでは、「トラスツズマブ」「ペルツズマブ」「T-DM1」といった分子標的薬が効果を発揮します。
これらの薬剤は、がん細胞表面のHER2タンパクを標的として作用し、高い治療効果が報告されています。化学療法と併用することで、さらに効果が高まることが知られています。
トリプルネガティブ乳がんでは、「ペムブロリズマブ」などの免疫チェックポイント阻害剤が使用されることがあります。
この治療法は、患者さん自身の免疫システムを活性化させ、がん細胞を攻撃する力を高めます。化学療法と併用することで、効果が期待できるケースがあります。
標準治療に加えて、近年注目されているのが次世代免疫療法です。
ICVS東京クリニックで提供されている「HITV療法」は、樹状細胞を活用した免疫細胞療法の一つです。樹状細胞は免疫システムの司令塔として機能し、がん細胞の情報を他の免疫細胞に伝える重要な役割を担っています。
HITV療法では、患者さん自身の樹状細胞を体外で培養・活性化させた後、CTガイド下で腫瘍内または腫瘍に栄養を供給する血管内に直接投与します。
これにより、がん細胞の情報が高精度に免疫システムに伝達され、CTL(キラーT細胞)が活性化されます。活性化されたCTLは、体内を巡回しながらがん細胞を認識し、攻撃・排除することを目指します。
この治療法の特徴は、腫瘍そのものを「ワクチン」のように機能させることです。
画像では確認できない微細ながん細胞に対しても、免疫システムが作用することが期待されます。そのため、転移や再発の予防という観点からも注目されています。
HITV療法は、患者さん一人ひとりの病状に合わせたオーダーメイドの治療計画に基づいて実施されます。
PET-CTや血液検査などの詳細な事前診断を行い、最適な治療方針を検討します。また、標準治療との併用も可能であり、相乗効果が期待できる場合もあります。
ただし、HITV療法は日本国内において医薬品医療機器等法上の承認を受けていない治療法であり、保険適用外の自由診療となります。
治療内容、想定されるリスクや副作用については、事前に十分な説明を受け、理解と納得の上で治療を進めることが重要です。

緩和ケアは、終末期のケアではありません。
むしろ、診断の早い段階から積極的に取り入れることで、治療中の苦痛を軽減し、生活の質を向上させることができます。痛みや呼吸困難といった身体的症状への対応だけでなく、不安や抑うつといった精神的な苦痛にも対処します。
肺転移による呼吸器症状には、適切な薬物療法や酸素療法が有効です。
また、リハビリテーションによって呼吸機能を維持し、日常生活動作を保つことも重要です。栄養管理や感染予防など、全身状態を良好に保つための支援も緩和ケアの一環となります。
精神的なサポートも欠かせません。
がんという病気と向き合う中で、不安や恐怖を感じることは自然なことです。医療チームや家族、患者会などのサポートを活用しながら、心の健康を保つことが、治療を続ける上で大きな力となります。
乳がんが肺に転移した場合の予後は、がんの性質、転移の範囲、全身状態など、複数の要因によって大きく変わります。
統計上の数字はあくまで参考値であり、個々の患者さんの経過は異なります。近年の治療技術の進歩により、ステージⅣの診断を受けても、長期にわたって生活の質を保ちながら治療を続けられる方が増えています。
標準治療に加えて、次世代免疫療法という選択肢も登場しています。
ICVS東京クリニックのHITV療法は、樹状細胞を活用した免疫細胞療法として、がんの消失を目指す治療法です。患者さん一人ひとりの病状に合わせたオーダーメイドの治療計画に基づいて実施されます。
「もう治療がない」と感じている方も、あきらめる必要はありません。
医療相談や事前診断を通じて、新しい治療の可能性を探ることができます。専門医とともに、あなたに最適な治療法を見つけていきましょう。
ICVS東京クリニックでは、肺転移を伴う乳がんに対する免疫療法を専門的に提供しています。
まずは医療相談から、治療の可能性について一緒に考えていきませんか。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

がんと診断された瞬間から、患者さんとご家族は多くの選択を迫られます。
その中でも特に重要なのが、「どのような治療を選ぶか」という問題です。日本の医療制度では、がん治療は大きく「保険診療」と「自由診療」に分かれます。保険診療は国が定めた治療法であり、費用の一部を公的医療保険が負担します。一方、自由診療は保険適用外の治療であり、全額自己負担となります。
この違いは単なる費用の問題だけではありません。治療の選択肢、最新技術へのアクセス、そして何より患者さん一人ひとりに合った治療を受けられるかどうかに直結します。
保険診療で提供される治療は「標準治療」と呼ばれます。
これは科学的根拠に基づき、有効性と安全性が確認された治療法です。手術、放射線療法、化学療法などが含まれ、日本全国どこでも同じ費用で受けることができます。患者さんの自己負担は原則1~3割で、高額療養費制度により経済的負担も軽減されます。
しかし、標準治療には限界もあります。国内で承認されている治療法のみが対象となるため、海外で効果が認められている最新の治療法や医薬品があっても、日本で未承認の場合は保険適用されません。また、審美目的の治療や、患者さん個別の状況に合わせた特殊な治療法も対象外となります。

免疫チェックポイント阻害薬の基本的な仕組みや、がん治療において期待される効果について解説します。従来の治療との違いや、治療を検討する際に知っておきたいポイントをまとめた記事です。
自由診療は、保険診療の枠を超えた治療の選択肢を提供します。
最大の特徴は、国内未承認の最新技術や医薬品を使用できることです。欧米で既に承認され効果が証明されている治療法でも、日本での承認には時間がかかります。実際、米国や欧州で承認されているがん領域の医薬品のうち、日本で未承認または適応外のものは年々増加しています。
ICVS東京クリニックで提供している「HITV療法」は、まさにこうした自由診療の一例です。免疫システムの司令塔である樹状細胞を活用し、がん細胞を効率的に攻撃・排除することを目指します。この治療法は、抗がん剤や放射線治療とは異なるアプローチであり、ステージⅣの進行がんや再発がんに対して新たな選択肢となります。
自由診療では、患者さん一人ひとりの状態に合わせたオーダーメイド治療が可能です。がんの種類や進行度、これまで受けてきた治療、体調や生活背景は患者さんごとに異なります。画一的な治療ではなく、事前診断と丁寧なカウンセリングを通じて、その方に合った治療計画を一緒に考えていくことができます。

なぜ自由診療を検討する必要があるのでしょうか。
第一に、標準治療では効果が見られない場合や、再発・転移により治療の選択肢が限られてきた場合、自由診療は新たな可能性を開きます。がんは非常に複雑な疾患であり、すべての患者さんに同じ治療が効くわけではありません。標準治療で十分な効果が得られない場合、別のアプローチを検討することは合理的な選択です。
第二に、最新の医療技術へのアクセスです。医療は日々進化しており、特にがん免疫療法の分野では革新的な治療法が次々と登場しています。これらの最新治療を早期に受けられることは、患者さんにとって大きなメリットとなります。
第三に、患者さん自身が納得して治療を選べることです。「もう治療がないと言われた」「別の選択肢があるなら知りたい」「再発や進行に不安を感じている」――こうした思いを抱える患者さんが、一度立ち止まり、冷静に次の一歩を考える場として、自由診療は重要な役割を果たします。
自由診療の最大のデメリットは、費用が全額自己負担となることです。
治療内容によっては数百万円以上の出費になるケースもあります。高額療養費制度などの医療費負担軽減制度も対象外となるため、経済的な準備が必要です。ただし、年間の医療費が一定額を超えた場合には「医療費控除」の対象となり、確定申告により10~20%ほどの還付金を受け取れることもあります。
費用を抑えるための工夫として、複数の医療機関で相談し治療費や内容を比較すること、分割払いやデンタルローンを活用すること、治療内容の明細を確認することなどが挙げられます。また、民間のがん保険の中には、自由診療特約を付帯できるものもあり、こうした保険を活用することで経済的負担を軽減できる可能性があります。

ICVS東京クリニックで提供しているHITV療法は、免疫システムの司令塔である樹状細胞を用いた治療です。
樹状細胞は、がん細胞の情報を学習し、その情報をCTL(キラーT細胞)に伝える役割を持ちます。その結果、体内で誘導されたCTLが、がん細胞を効率的に攻撃・排除することを目指します。この治療は、抗がん剤や放射線治療とは異なるアプローチであり、「これまでとは違う治療の可能性を知りたい」と考える患者さんにとって、一つの選択肢となります。
HITV療法の特長は、CTガイド下で樹状細胞を腫瘍へ直接投与する独自の方法にあります。リアルタイムのCT画像を確認しながら行うため、狙った場所へ正確に投与できる体制が整えられています。また、腫瘍そのものを「免疫細胞の生産拠点」として活用する「腫瘍のワクチン化」という考え方も、HITV療法の大きな特長です。これにより、画像では捉えにくい血液中の微細ながん細胞にも免疫が働くことが期待されています。
自由診療を選択する際には、慎重な確認が必要です。
最も重要なのは、治療法の科学的根拠と安全性を確認することです。一部の自由診療はまだ研究途上であり、確立された科学的な根拠が不足している場合があります。患者さんが未検証の治療法を選ぶ際には、その効果やリスクについて慎重に考慮する必要があります。
また、自由診療においては医師や治療機関によって治療の基準や手法が異なる場合があります。これにより、患者さんが効果的な治療を選ぶのが難しくなり、結果として治療の不確実性が生じることも考えられます。患者さんが自由診療を選択する際には、医師とのコミュニケーションを重視し、治療法の科学的な根拠やリスクを十分に理解することが重要です。
ICVS東京クリニックでは、治療のメリットだけでなく、自由診療であること、未承認医療であること、想定されるリスクや副作用、費用や治療の流れについても、事前にしっかり説明を受けた上で判断できる環境が整えられています。治療を無理に勧めるのではなく、まずは相談し、現状を整理し、納得したうえで選択する――そのプロセスを大切にしています。
日本では原則として、保険診療と自由診療を併用する「混合診療」は禁止されています。
これは、保険診療と自由診療を同時に行うと、保険適用の薬剤でも全額自費となってしまうためです。ただし、一部の例外として「先進医療」や「患者申出療養」などの制度があり、これらを利用することで保険診療と自由診療を組み合わせることが可能になります。
先進医療には、強度変調放射線治療(IMRT)に加えて、がんの部位に高精度な照射をすることができる粒子線治療があります。その中には「陽子線」や「重粒子線」治療などがあり、公的医療保険適用対象となる症例も広がりつつあります。また、がん薬物療法でも「遺伝子パネル検査」をはじめ、患者さんのゲノム(全遺伝子情報)を調べ、変異に合った薬を探す「がんゲノム医療」が保険診療になっています。

がん治療は今後も発展し続けていきます。
特に注目されているのが「個別化医療」です。これは、がんが発生した部位ではなく、がん細胞の遺伝子変異や分子標的に基づいて治療が行われる「臓器横断的な治療」です。特定の遺伝子変異をターゲットにした薬物療法が開発され、異なる臓器に発生するがんであっても、同じ遺伝子変異を持つがんには同じ薬や治療法を使用できるようになってきました。
免疫療法の分野でも、効果が証明されて保険適用になっている免疫チェックポイント阻害剤が登場しています。PD-1抗体(ニボルマブ)、PD-L1阻害薬、CTLA-4モノクローナル抗体(イピリムマブ)などは、がん細胞の免疫抑制シグナルの伝達を阻害することで、T細胞の活性化抑制を解除し、抗腫瘍効果を示します。これらの治療は「がんゲノム検査」を経て適応を検討され、多くの臓器のがんで保険適応が広がっています。
こうした医療の進化により、今後はさらに多くの治療法が保険適用となり、患者さんの選択肢が広がることが期待されます。同時に、自由診療として提供される最新技術も進化し続け、標準治療では対応できない患者さんに新たな希望をもたらすでしょう。
がん治療において、自由診療は必ずしもすべての患者さんに必要なわけではありません。
しかし、標準治療で十分な効果が得られない場合や、最新の治療法を検討したい場合、患者さん個別の状況に合わせた治療を受けたい場合には、自由診療は重要な選択肢となります。費用は全額自己負担となり経済的な負担は大きいですが、その分「しっかり噛める」「美しく見える」「他の歯を守る」という長期的な健康と生活の質を支える価値がある治療です。
ICVS東京クリニックでは、がん免疫療法における臨床治療と研究開発に取り組み、HITV療法を専門に行う施設として世界中のがん研究者や臨床現場とのネットワークを持ち、先進のがん免疫治療への研鑽を続けています。院内には国際的GMP基準に沿った細胞培養加工施設(CPC)を完備し、専任の経験豊富な細胞培養士により適切に管理・処置されています。
がん治療で悩んでいる方は、まずは信頼できる医療機関でカウンセリングを受け、費用や支払い方法も含めてしっかり説明を聞いてみてください。治療を無理に勧めるのではなく、まずは相談し、現状を整理し、納得したうえで選択する――そのプロセスを大切にすることが、最善の結果につながります。
がん治療における自由診療について、もっと詳しく知りたい方、HITV療法について相談したい方は、ぜひICVS東京クリニックまでお気軽にお問い合わせください。専門スタッフが丁寧にご相談に応じます。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

がんと診断され、治療法を検討する中で「免疫療法」という言葉を耳にされた方も多いのではないでしょうか。
免疫療法は、私たちの体に備わっている免疫の力を活用してがん細胞を攻撃する治療法です。従来の抗がん剤や放射線治療とは異なるアプローチで、体の免疫システムそのものを強化し、がん細胞を排除することを目指します。
免疫システムの中心的な役割を果たすのが「T細胞(Tリンパ球)」です。T細胞はがん細胞を攻撃する性質を持っていますが、がん細胞がT細胞にブレーキをかけることで、免疫ががん細胞を排除しきれないことがあります。免疫療法は、このブレーキを解除したり、免疫の力を強化したりすることで、がん細胞への攻撃力を高めます。
しかし、どんな治療にも副作用のリスクは存在します。免疫療法も例外ではありません。治療を受ける前に、どのような副作用が起こりうるのか、どう対処すればよいのかを知っておくことが大切です。

がんの再発率は治療内容や治療後の管理によって変わるのかを解説します。再発リスクを下げるために重要な治療方針や、治療後に意識したいポイントをわかりやすくまとめた記事です。
免疫療法における副作用は、治療の種類によって異なります。
現在、効果が証明されている免疫療法の中心は「免疫チェックポイント阻害薬」です。オプジーボ(ニボルマブ)やキイトルーダ(ペムブロリズマブ)などが代表的な薬剤として知られています。
これらの薬は、がん細胞がT細胞にかけているブレーキを解除することで、免疫の力を保ちます。ただし、免疫が活性化されることで、全身にさまざまな副作用が起こる可能性があります。
皮膚症状として、発疹やかゆみ、皮膚の乾燥などが現れることがあります。消化器症状では、下痢や腹痛、吐き気などが報告されています。また、内分泌系の異常として、甲状腺機能の変化や副腎機能の低下が見られることもあります。
重要なのは、これらの副作用がいつ、どのように現れるか予測がつきにくいという点です。個人差が大きく、治療開始後すぐに症状が出る方もいれば、数ヶ月経ってから現れる方もいます。
ICVS東京クリニックで行っているHITV療法のように、樹状細胞を活用した免疫療法では、比較的副作用が軽度であることが知られています。
樹状細胞は免疫システムの司令塔として、がん細胞の情報をCTL(キラーT細胞)に伝える役割を持ちます。この治療法では、患者さん自身の細胞を使用するため、体への負担が少ないと考えられています。
主な副作用としては、投与部位の軽い痛みや腫れ、一時的な発熱などが報告されていますが、多くの場合は自然に軽快します。抗がん剤のような脱毛や強い吐き気といった副作用は、ほとんど見られません。

副作用が現れた場合、適切な対処が重要です。
免疫療法の副作用は、早期に発見して対処することで、重症化を防ぐことができます。体調の変化を感じたら、些細なことでも医療スタッフに報告してください。
「こんなことで相談してもいいのだろうか」と遠慮される方もいらっしゃいますが、患者さんご自身が感じる違和感は、医師にとって貴重な情報です。発熱、倦怠感、食欲不振、皮膚の変化、排便の異常など、いつもと違うと感じたら、すぐに連絡しましょう。
副作用の種類や程度に応じて、医療機関では適切な対応を行います。
軽度の副作用であれば、症状を和らげる薬の処方や経過観察で対応できることが多いです。皮膚症状には保湿剤やステロイド外用薬、消化器症状には整腸剤や止瀉薬などが使用されます。
重度の副作用が現れた場合は、免疫療法を一時中断し、ステロイド薬などで免疫の過剰な反応を抑える治療が行われることもあります。ICVS東京クリニックでは、専門医療スタッフがチームとして連携し、患者さん一人ひとりの状態に合わせた対応を行っています。
治療中は、体調管理に特に気を配る必要があります。
十分な休息と睡眠を確保し、バランスの取れた食事を心がけてください。免疫力を維持するためには、栄養状態を良好に保つことが大切です。また、感染症予防のため、手洗いやうがいを徹底し、人混みを避けるなどの対策も有効です。
適度な運動も推奨されますが、無理は禁物です。体調に合わせて、散歩などの軽い運動から始めるとよいでしょう。

免疫療法を安全に受けるためには、いくつかの重要なポイントがあります。
治療を始める前に、医師から十分な説明を受けることが不可欠です。
免疫療法のメリットだけでなく、想定される副作用やリスク、費用、治療の流れについても、しっかりと理解した上で判断することが大切です。ICVS東京クリニックでは、事前診断と丁寧なカウンセリングを通して、患者さん一人ひとりに合った治療計画を一緒に考えていきます。
疑問や不安があれば、遠慮なく質問してください。納得した上で治療を選択することが、安心して治療を続けるための第一歩です。
免疫療法は、副作用に十分に対応できる体制が整っている医療機関で受けることが重要です。
特に免疫チェックポイント阻害薬を使用する場合、全身にさまざまな副作用が起こる可能性があるため、複数の診療科が連携して対応できる環境が望ましいとされています。また、緊急時にすぐに対応できる体制が整っているかも確認しておきましょう。
ICVS東京クリニックでは、医師だけでなく、専任の細胞培養士や医療スタッフがチームとして連携し、治療を支えています。院内には国際的GMP基準に準拠した細胞培養加工施設(CPC)があり、樹状細胞は厳格な管理のもとで培養されています。
治療中は、定期的な血液検査や画像検査を通して、体の状態を継続的にモニタリングします。
これにより、副作用の兆候を早期に発見し、適切な対応を取ることができます。検査結果について不明な点があれば、医師に説明を求めることも大切です。自分の体の状態を理解することで、治療への不安も軽減されるでしょう。

免疫療法を検討する際、標準治療との関係を理解しておくことも重要です。
「効果が証明された免疫療法」の多くは、特定のがんの種類に対して保険診療で受けることができます。メラノーマ(悪性黒色腫)、非小細胞肺がん、腎細胞がん、胃がん、食道がん、肝細胞がんなど、治療が行えるがんの種類は免疫チェックポイント阻害薬によって異なります。
一方、樹状細胞を用いた免疫療法の多くは、現時点では自由診療として提供されています。ICVS東京クリニックのHITV療法も、日本国内における医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。
自由診療として行われる免疫療法を考える場合には、治療効果・安全性・費用について慎重な確認が必要です。担当医に相談し、必要に応じてセカンドオピニオンを聞くことも検討してください。
免疫療法は、抗がん剤や放射線治療などの標準治療と組み合わせることで、その働きを助け、治癒を早める可能性があると期待されています。治療の選択肢を広げるためにも、主治医とよく相談しながら、最適な治療計画を立てることが大切です。
免疫療法は、がん治療における新たな選択肢として期待されています。
しかし、どんな治療にも副作用のリスクは存在します。免疫療法においても、治療の種類によってさまざまな副作用が起こる可能性があることを理解しておく必要があります。
大切なのは、副作用について正しい知識を持ち、早期に発見して適切に対処することです。体調の変化を感じたら、すぐに医療スタッフに報告してください。また、副作用に十分に対応できる体制が整っている医療機関で治療を受けることも重要です。
ICVS東京クリニックでは、がんの消失を目指し、樹状細胞を用いたHITV療法を専門に行っています。専門性の高い医療スタッフによる連携治療と、患者さん一人ひとりに適した治療計画のご提案を通して、安心して治療を受けていただける環境を整えています。
「もう治療がないと言われた」「別の選択肢があるなら知りたい」「再発や進行に不安を感じている」・・・そうした患者さんが、一度立ち止まり、冷静に次の一歩を考える場として、私たちのクリニックをご利用いただければと思います。
治療を無理に勧めるのではなく、まずは相談し、現状を整理し、納得した上で選択する・・・そのプロセスを大切にしています。
がんと向き合う患者さんやご家族の力となり、支えになるために尽くしてまいります。
ご不明な点やご相談がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

がん治療の選択肢として、近年大きな注目を集めている「免疫チェックポイント阻害薬」。
この治療法は、私たちの体が本来持っている免疫の力を活かし、がん細胞を攻撃するという画期的なアプローチです。従来の抗がん剤や放射線治療とは異なる仕組みで、がんに立ち向かう可能性を広げています。
しかし、「免疫チェックポイント阻害薬とは何か」「どのような仕組みで効果を発揮するのか」「どんな患者さんに適しているのか」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、免疫チェックポイント阻害薬の基本的な仕組みから、期待できる治療効果、副作用への対応まで、がん免疫療法の研究と臨床に長年携わってきた立場から、わかりやすく解説いたします。
免疫チェックポイント阻害薬は、体内の免疫システムが持つ「ブレーキ機能」を解除することで、がん細胞への攻撃力を高める治療薬です。
私たちの体には、細菌やウイルス、そしてがん細胞などの異物を排除する免疫システムが備わっています。
その中心的な役割を担うのが「T細胞」という免疫細胞です。T細胞は、がん細胞を見つけると攻撃を開始しますが、同時に正常な細胞まで傷つけないよう、「免疫チェックポイント」と呼ばれる抑制機構も持っています。
この仕組みは、本来は自己免疫疾患を防ぐための大切な機能です。しかし、がん細胞はこの仕組みを巧みに利用し、T細胞にブレーキをかけることで、免疫からの攻撃を逃れているのです。

がん細胞の表面には、T細胞のアンテナ(受容体)に結合する分子が存在します。
この結合により、T細胞は「異物を攻撃するな」という命令を受け取り、活動を停止してしまいます。代表的な免疫チェックポイント分子として、「CTLA-4」や「PD-1」、そしてそのリガンドである「PD-L1」などが知られています。
免疫チェックポイント阻害薬は、これらの分子に結合し、がん細胞からの「攻撃するな」という命令をブロックします。その結果、T細胞は再び活性化し、がん細胞への攻撃を再開できるようになるのです。
出典日本がん免疫学会「抗体療法・免疫チェックポイント阻害剤」(2019年6月)より作成
現在、日本で承認されている免疫チェックポイント阻害薬には、主に3つのタイプがあります。
CTLA-4は、T細胞が活性化される初期段階で働く抑制分子です。抗CTLA-4抗体は、この分子の働きを阻害することで、T細胞の活性化を促進します。
主にメラノーマ(悪性黒色腫)の治療に使用されており、他の免疫チェックポイント阻害薬と組み合わせて使用されることもあります。
PD-1は、T細胞の表面に発現する受容体で、がん細胞からの抑制シグナルを受け取る役割を持ちます。
抗PD-1抗体は、この受容体をブロックすることで、T細胞の攻撃力を維持します。非小細胞肺がん、腎細胞がん、ホジキンリンパ腫、頭頸部がん、胃がん、食道がん、肝細胞がんなど、幅広いがん種に対して使用されています。
PD-L1は、がん細胞や一部の免疫細胞の表面に発現する分子で、T細胞のPD-1と結合して抑制シグナルを送ります。抗PD-L1抗体は、このPD-L1をブロックすることで、T細胞の活性を保ちます。
非小細胞肺がん、悪性胸膜中皮腫、子宮頸がんなどの治療に使用されています。

2025年10月現在、標準治療として診療ガイドラインに記載され、保険診療で受けることができる免疫チェックポイント阻害薬の対象がんは拡大を続けています。
それぞれの薬剤によって適応となるがんの種類が異なるため、担当医との相談が重要です。また、単独で使用する場合と、他の免疫チェックポイント阻害薬や細胞障害性抗がん剤と組み合わせて使用する場合があります。
出典国立がん研究センター がん情報サービス「免疫療法 もっと詳しく」(2025年10月)より作成

抗がん剤治療で起こる副作用の仕組みをわかりやすく解説し、治療を続けるために知っておきたい対策や考え方をまとめています。副作用への不安を軽減したい方に役立つ内容です。
免疫チェックポイント阻害薬の最大の特徴は、従来の治療法とは異なるアプローチでがんに立ち向かうことです。
免疫チェックポイント阻害薬による治療では、一部の患者さんで長期間にわたり効果が持続するケースが報告されています。
これは、免疫システムが「がん細胞を記憶する」という特性によるものと考えられます。一度活性化した免疫細胞は、がん細胞を認識し続けることができるため、治療終了後も効果が続く可能性があるのです。
免疫チェックポイント阻害薬は、がん細胞そのものを直接攻撃するのではなく、免疫システムを活性化するという仕組みのため、さまざまながん種に対して効果を発揮する可能性があります。
近年の研究では、腸内細菌が免疫チェックポイント阻害薬の効果に影響を与えることも明らかになってきています。特に、ルミノコッカス科に属する細菌が豊富に存在する患者さんでは、治療効果が高い傾向にあることが報告されています。

免疫チェックポイント阻害薬の効果には個人差があります。
一般的に、がん組織内にT細胞が多く集積している「炎症性のがん」では効果が得られやすい傾向にあります。また、PD-L1の発現レベルが高い患者さんでは、抗PD-1抗体や抗PD-L1抗体の効果が期待できる可能性があります。
ただし、これらはあくまで傾向であり、個々の患者さんの状態によって効果は異なります。担当医との十分な相談のもと、治療方針を決定することが重要です。
出典国立がん研究センター「腸内細菌は樹状細胞を介して腸から離れたがんの免疫環境に影響」(2025年7月)より作成
免疫チェックポイント阻害薬は、自分の免疫を活性化させる治療法であるため、従来の抗がん剤とは異なる副作用が現れる可能性があります。
免疫チェックポイント阻害薬による副作用は、「免疫関連有害事象(irAE)」と呼ばれます。
これは、活性化した免疫が過剰に働くことで、正常な組織や臓器にも影響を及ぼすことによって起こります。症状には個人差が大きく、いつ、どんな副作用が起こるかの予測が難しいため、自宅でのセルフチェックが重要です。
免疫関連有害事象は、さまざまな臓器に現れる可能性があります。
内分泌・代謝障害では、頭痛、全身倦怠感、食欲低下、体重減少、多汗、頻脈または徐脈、のどの渇き、多飲、多尿などの症状が見られることがあります。
肝・胆・膵障害では、全身倦怠感、皮膚や目が黄色くなる、尿の色が濃くなるなどの症状に注意が必要です。
腎障害では、尿が減った、出ない、むくみ、腰や背中の痛みなどが現れることがあります。
消化管障害では、下痢、腹痛、吐き気、嘔吐などの症状が見られます。
肺障害では、たん、咳、呼吸困難、息切れ、発熱などに注意が必要です。
皮膚障害では、皮疹やかゆみが現れることがあります。
神経・筋・関節障害では、頭痛、めまい、けいれん、筋力低下、しびれ、まぶたが重い、手足に力が入らない、関節痛などの症状が見られることがあります。

免疫関連有害事象は、治療直後から現れるものだけでなく、治療が終了してから数週間から数か月経過後に現れるものもあります。
副作用が現れた場合には早期の治療が必要となるため、自身の身体の異常にいち早く気付くことが大切です。日々の体調を記録し、普段と異なる症状がある場合には、すぐに医師や薬剤師、看護師へ相談してください。
適切な対処により、多くの副作用は管理可能です。重要なのは、症状を我慢せず、早めに医療チームに伝えることです。
ICVS東京クリニックでは、免疫チェックポイント阻害薬とは異なるアプローチで、がん免疫療法に取り組んでいます。

当クリニックが専門とする「HITV療法」は、免疫システムの司令塔である樹状細胞を活用した治療法です。
樹状細胞は、がん細胞の情報を学習・獲得し、高い攻撃力を持つCTL(キラーT細胞)にその情報を伝達する役目を持ちます。その情報に基づき、体内に誘導されたCTLが効率的にがん細胞を攻撃・排除します。
免疫チェックポイント阻害薬が「免疫のブレーキを解除する」アプローチであるのに対し、HITV療法は「免疫のアクセルを踏む」アプローチと言えます。
樹状細胞を腫瘍へ直接投与することで、抗原性の高いがん情報により高精度ながん攻撃が可能となります。また、がん腫瘍自体を免疫細胞の生産工場に変える「腫瘍のワクチン化」という考え方も、HITV療法の大きな特長です。
がんの種類や進行度、これまで受けてきた治療、体調や生活背景は、患者さんごとに大きく異なります。
ICVS東京クリニックでは、画一的な治療は行わず、事前診断と丁寧なカウンセリングを通して、その方に合った治療計画を一緒に考えていきます。治療のメリットだけでなく、自由診療であること、未承認医療であること、想定されるリスクや副作用、費用や治療の流れについても、事前にしっかり説明を受けた上で判断できる環境が整えられています。
免疫チェックポイント阻害薬は、がん治療における画期的な選択肢として、多くの患者さんに希望をもたらしています。
免疫システムのブレーキを解除することで、体が本来持っている力を活かしてがんと闘う――この治療法は、従来の抗がん剤や放射線治療とは異なるアプローチで、長期的な効果が期待できる可能性があります。
一方で、効果には個人差があり、副作用への適切な対処も重要です。免疫関連有害事象は、早期発見と適切な管理により、多くの場合コントロール可能です。日々の体調変化に注意を払い、医療チームとの密なコミュニケーションを保つことが大切です。
がん免疫療法は、免疫チェックポイント阻害薬だけでなく、樹状細胞を用いたHITV療法など、さまざまなアプローチが研究・開発されています。それぞれの治療法には特徴があり、患者さんの状態に応じた選択が重要です。
「もう治療がないと言われた」「別の選択肢があるなら知りたい」「再発や進行に不安を感じている」――そうした患者さんが、一度立ち止まり、冷静に次の一歩を考える。そのプロセスを大切にしていただきたいと思います。
ICVS東京クリニックでは、がん免疫療法に関する相談を受け付けています。
治療を無理に勧めるのではなく、まずは相談し、現状を整理し、納得したうえで選択する――そのお手伝いをさせていただきます。がん治療で悩んでいる方は、お気軽にお問い合わせください。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。