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甲状腺がんで声がかれるのはなぜ?放置していいのか迷うときの見極め方甲状腺がん2026/05/08(金)

甲状腺にできたがんが、なぜ声に影響を及ぼすのか。

この疑問は、多くの患者さまやご家族が抱かれる不安の一つです。甲状腺がんによる「声のかすれ」は、単なる風邪や喉の炎症とは異なり、がんが声帯を動かす神経に影響を与えているサインである可能性があります。

声がかれたとき、それが一時的なものなのか、それとも医療機関での精密検査が必要な状態なのか。その見極めは、患者さまご自身の健康を守るうえで非常に重要な判断となります。

本記事では、甲状腺がんと声のかすれの関係について、医学的な根拠に基づいて詳しく解説します。

声のかすれが気になる方へ

甲状腺がんと声のかすれの関係や、受診の目安を確認したい方は、東京都千代田区の医療法人社団ICVS東京クリニックへご相談ください。気になる症状を早めに整理したい方にも適しています。

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甲状腺がんと声のかすれの関係

甲状腺は、のどぼとけの下に位置する小さな臓器です。

蝶が羽を広げたような形をしており、気管を前から取り囲むように存在しています。この甲状腺の裏側には、声帯を動かす「反回神経」という非常に重要な神経が走行しています。

甲状腺がんが進行すると、腫瘍が大きくなり、この反回神経に浸潤(しんじゅん)したり圧迫したりすることがあります。反回神経は、左右一対の声帯を開閉させる指令を伝える役割を担っており、この神経が障害を受けると声帯が正常に動かなくなります。

その結果、声がかすれる、大きな声が出せない、発声時間が短くなる、といった症状が現れるのです。

反回神経の麻痺は、甲状腺がんの進行度を示す重要な指標の一つです。初期の甲状腺がんでは、ほとんど無症状であることが多く、しこり以外の自覚症状がないことが一般的です。しかし、がんが大きくなり甲状腺の外に広がってくると、反回神経への影響が出始めます。

声のかすれは、がんが周囲の組織に浸潤している可能性を示唆する症状であり、早期の医療介入が必要な状態といえます。

反回神経の役割と声帯の仕組み

反回神経は、太さ1~1.5mm程度の非常に細い神経です。

この神経が声帯に指令を送ることで、私たちは呼吸時に声帯を開き、発声時や嚥下時に声帯を閉じることができます。声帯が閉じている状態で肺から息が流れると、声帯が上下に振動し、音声が生まれます。

反回神経が麻痺すると、声帯が正常に閉じなくなり、息漏れが生じます。その結果、声がかすれたり、力強い声が出せなくなったりするのです。また、声帯が閉じないことで、食べ物や飲み物が気管に入りやすくなり、誤嚥(ごえん)のリスクも高まります。

甲状腺がんの種類と声のかすれの関係

甲状腺がんには、乳頭がん、濾胞がん、髄様がん、未分化がんなど、いくつかの種類があります。

このうち、約90%を占めるのが「乳頭がん」です。乳頭がんは、一般的に進行が遅く、予後が良好ながんとされています。しかし、がんが大きくなったり、周囲の組織に浸潤したりすると、反回神経への影響が出ることがあります。

特に、高危険度の乳頭がんや未分化がんでは、甲状腺の外への浸潤が起こりやすく、声のかすれが初期症状として現れることもあります。未分化がんは悪性度が高く、進行が速いため、声のかすれが出た時点で既に進行している可能性が高いです。

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甲状腺がんに関する症状や受診判断を、関連記事から続けて確認したい方に向いています。 

風邪による声のかすれとの違い

声がかすれたとき、多くの方がまず「風邪かもしれない」と考えます。

確かに、風邪やインフルエンザ、急性喉頭炎などでも声のかすれは起こります。しかし、甲状腺がんによる声のかすれと、風邪などの一時的な炎症による声のかすれには、明確な違いがあります。

風邪による声のかすれは、通常、数日から1週間程度で自然に改善します。喉の痛みや発熱、鼻水、咳などの他の症状を伴うことが多く、安静にしていれば次第に回復していきます。

一方、甲状腺がんによる声のかすれは、持続的で改善しません。

2週間以上声のかすれが続く場合、それは単なる風邪ではなく、何らかの器質的な問題がある可能性を考える必要があります。特に、喉の痛みや発熱などの炎症症状がないにもかかわらず、声のかすれだけが続く場合は、反回神経の麻痺を疑うべきです。

見極めるべき重要なポイント

声のかすれが甲状腺がんによるものかどうかを見極めるために、以下のポイントに注目してください。

  • 持続期間:2週間以上続く声のかすれは要注意です。
  • 他の症状の有無:喉の痛み、発熱、鼻水などの風邪症状がない場合、神経性の問題を疑います。
  • 首のしこり:甲状腺にしこりがある場合、がんの可能性が高まります。
  • 飲み込みにくさ:嚥下困難や誤嚥が起こる場合、反回神経の麻痺が疑われます。
  • 呼吸困難感:がんが気管を圧迫している可能性があります。

これらの症状が一つでも当てはまる場合は、速やかに医療機関を受診することをお勧めします。

早期受診が必要な症状の見極め方

甲状腺がんは、初期段階ではほとんど無症状です。

しかし、がんが進行すると、さまざまな症状が現れ始めます。声のかすれは、その中でも特に重要なサインの一つです。以下のような症状がある場合、早期に耳鼻咽喉科や内分泌科を受診する必要があります。

首のしこりと声のかすれが同時に存在する場合

甲状腺がんの最も一般的な症状は、首の下部に触れるしこりです。

このしこりは、通常、痛みを伴わず、硬くゴツゴツしています。しこりが触れる状態で、さらに声のかすれがある場合、がんが反回神経に浸潤している可能性が高いです。この状態は、がんが甲状腺の外に広がっている可能性を示唆しており、早急な精密検査が必要です。

飲み込みにくさや誤嚥が起こる場合

反回神経が麻痺すると、声帯が正常に閉じなくなります。

その結果、食べ物や飲み物を飲み込む際に、気管に入りやすくなり、誤嚥を起こすことがあります。誤嚥は、肺炎の原因となるため、非常に危険です。飲み込みにくさや、食事中にむせることが増えた場合は、反回神経の麻痺を疑い、早期に受診してください。

呼吸困難感や血痰が出る場合

甲状腺がんが大きくなり、気管を圧迫すると、呼吸困難感が生じることがあります。

また、がんが気管に浸潤している場合、血痰が出ることもあります。これらの症状は、がんがかなり進行している可能性を示しており、緊急の医療介入が必要です。

2週間以上続く声のかすれ

前述の通り、2週間以上続く声のかすれは、器質的な問題がある可能性が高いです。

風邪や一時的な炎症であれば、通常1週間程度で改善します。それ以上続く場合は、甲状腺がんだけでなく、喉頭がんや声帯ポリープなど、他の疾患の可能性も考えられます。いずれにしても、早期の受診が重要です。

様子見でよいか迷うときに

声の変化が続くときは、原因や経過の見方を確認しておくと安心につながります。無理に結論を急がず、まずは相談からでも構いません。

症状について確認する

甲状腺がんの検査方法

甲状腺がんが疑われる場合、いくつかの検査を組み合わせて診断を行います。

これらの検査は、がんの有無だけでなく、がんの種類や進行度、反回神経への影響などを詳しく調べるために行われます。

視診・触診

最初に行われるのが、医師による視診と触診です。

首の周囲を観察し、しこりの有無、大きさ、硬さ、広がりなどを確認します。また、リンパ節の腫れがないかもチェックします。触診だけで甲状腺がんを確定診断することはできませんが、異常の有無を判断する重要な第一歩です。

頚部超音波検査(エコー検査)

超音波検査は、甲状腺のしこりを詳しく調べるための基本的な検査です。

首の周囲に超音波プローブを当て、反射波を画像化することで、しこりの大きさ、形、位置、内部の性状などを確認します。悪性が疑われる所見(不整な形、内部の石灰化、血流の増加など)があるかどうかも判断できます。

穿刺吸引細胞診検査

超音波検査で悪性が疑われる場合、穿刺吸引細胞診検査を行います。

これは、細い針をしこりに刺して細胞を採取し、顕微鏡で調べる検査です。採血と同じくらいの細さの針を使用するため、痛みは比較的少ないです。採取した細胞は、病理医が顕微鏡で観察し、がん細胞があるかどうかを判定します。この検査により、約90%の症例で良性か悪性かを判断できます。

CT検査・MRI検査

がんの広がりや、周囲の臓器への浸潤、リンパ節転移の有無を詳しく調べるために、CT検査やMRI検査を行います。

これらの検査により、がんが反回神経や気管、食道などに浸潤しているかどうかを確認できます。また、肺や骨などへの遠隔転移の有無も調べることができます。

喉頭ファイバースコープ検査

声のかすれがある場合、喉頭ファイバースコープ検査を行います。

これは、細いカメラを鼻から挿入し、喉頭や声帯の状態を直接観察する検査です。反回神経が麻痺している場合、声帯が正常に動かず、片側の声帯が固定されたままになっていることが確認できます。この検査により、反回神経麻痺の有無を確実に診断できます。

血液検査

血液検査では、甲状腺ホルモンの値や、サイログロブリン(Tg)という甲状腺組織で合成される蛋白質の値を測定します。

ただし、血液検査のみで甲状腺がんを発見することはできません。血液検査は、甲状腺の機能状態を確認したり、治療後の経過観察に用いられたりします。

甲状腺がんの治療と声のかすれへの対応

甲状腺がんの治療は、がんの種類、進行度、患者さまの年齢や体の状態などを総合的に考慮して決定されます。

治療の基本は手術ですが、放射線治療や薬物療法が併用されることもあります。また、反回神経が麻痺している場合、声のかすれに対する治療も並行して行われます。

手術による治療

甲状腺がんの治療の中心は、手術です。

がんの大きさや転移の有無により、甲状腺の一部を切除する手術(片葉切除)、または甲状腺をすべて摘出する手術(全摘出)が行われます。手術の際、反回神経を注意深く確認しながら甲状腺を切除します。

現在、多くの医療機関では、術中神経モニタリングという技術を使用しています。これは、手術中に反回神経を電気的に刺激し、声帯の筋肉が収縮するかどうかを確認する方法です。この技術により、反回神経を確実に見つけ、損傷を避けることができます。

反回神経麻痺への対応

がんが反回神経に浸潤しており、神経を切断せざるを得ない場合、術後に声のかすれが残ります。

一時的な神経麻痺であれば、数ヶ月で回復することがほとんどです。しかし、神経を切断した場合、永久的な麻痺となります。このような場合、声のかすれを改善するために、声帯にコラーゲンや脂肪を注射したり、動かなくなった声帯を真ん中に寄せる手術を行ったりすることがあります。

放射性ヨウ素内用療法

甲状腺をすべて摘出した後、残ったがん細胞や転移したがん細胞を消滅させるために、放射性ヨウ素内用療法が行われることがあります。

これは、放射性ヨウ素を服用し、甲状腺細胞に取り込まれた放射性ヨウ素が放射線を出してがん細胞を破壊する治療法です。この治療は、乳頭がんや濾胞がんに対して有効です。

薬物療法

手術で切除できない進行がんや、遠隔転移がある場合、分子標的薬などの薬物療法が行われることがあります。

分子標的薬は、がん細胞の増殖に関わる特定の分子を標的として攻撃する薬剤です。甲状腺がんに対しては、レンバチニブやソラフェニブなどの薬剤が使用されます。

進行がん・再発がんに対する免疫療法という選択肢

標準治療だけでは十分な効果が得られない進行がんや再発がんの患者さまにとって、免疫療法は一つの選択肢となります。

ICVS東京クリニックでは、「延命ではなく、救命を目指して」という理念のもと、ステージⅣの進行がん・再発がんに特化した次世代免疫療法「HITV療法(Human Initiated Therapeutic Vaccine)」を提供しています。

HITV療法の特徴

HITV療法は、免疫システムの司令塔と呼ばれる「樹状細胞」を活用した免疫細胞療法です。

患者さまご自身の体から採取した細胞を用い、がん細胞の情報を正確に学習させた樹状細胞を、CTガイド下で腫瘍へ直接投与します。この方法により、がん細胞を狙い撃ちする精度の高い免疫反応が期待されます。

HITV療法の大きな特徴は、「腫瘍そのものをワクチン化する」という考え方です。腫瘍内に直接投与された樹状細胞は、患者さまご自身のがん細胞が持つ情報を高精度で学習し、それをもとに強力な免疫細胞(CTL:キラーT細胞)を体内で誘導します。誘導されたCTLは血液に乗って全身を巡り、画像診断では捉えきれない微細ながん細胞に対しても攻撃を続けるため、転移・再発の抑制を目指す治療とされています。

専門医による治療と世界水準の医療体制

ICVS東京クリニックでは、がん免疫療法の分野で長年臨床と研究を重ねてきた蓮見賢一郎医師が治療を担当しています。

また、院内には国際的なGMP基準に準じた細胞培養加工施設(CPC)を完備しており、採取した細胞はすべて院内で厳密に管理・培養されます。これにより、細胞の品質管理、治療の安全性、一貫した医療体制が確保されています。

一人ひとりに合わせたオーダーメイド治療

がんの状態や進行度、体力、これまでの治療歴は、患者さまごとに異なります。

ICVS東京クリニックでは、事前に提出されたPET-CTや血液検査などのデータをもとに、一人ひとりに合わせた治療計画を丁寧に立案します。治療方針は、医師から十分な説明を受け、納得したうえで治療を開始できる体制が整えられています。

身体への負担を抑えた治療プロセス

HITV療法は、比較的身体への負担や副作用が少ないとされており、体力に不安のある方でも検討しやすい治療法です。

治療は、初診・治療計画の説明、成分採血(アフェレーシス)、腫瘍の生検と解析、院内CPCでの細胞培養、樹状細胞の腫瘍内投与(CTガイド下)、活性化T細胞の点滴投与、PET-CT・血液検査による治療評価という流れで進みます。来院回数は基本的に4回程度で、通院負担にも配慮されています。

なお、HITV療法は日本国内の医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。治療費用は、アフェレーシス(成分採血+細胞培養費)が1,540,000円、樹状細胞局所注入が220,000円/1箇所、樹状細胞動脈内注入が400,000円、樹状細胞静脈内注入が55,000円、活性化T細胞点滴注入が45,000円となっています。

まとめ:声のかすれを見逃さず、早期受診を

甲状腺がんによる声のかすれは、がんが反回神経に浸潤している可能性を示す重要なサインです。

風邪による一時的な声のかすれとは異なり、2週間以上続く声のかすれ、首のしこり、飲み込みにくさ、誤嚥、呼吸困難感などの症状がある場合は、早急に医療機関を受診する必要があります。

甲状腺がんは、早期に発見し適切な治療を受ければ、予後が良好ながんです。しかし、進行してしまうと、反回神経の麻痺や気管への浸潤など、重篤な合併症を引き起こす可能性があります。

声のかすれという症状を見逃さず、少しでも気になることがあれば、専門医に相談してください。

また、標準治療だけでは十分な効果が得られない進行がんや再発がんの場合、HITV療法のような免疫療法も選択肢の一つとなります。ICVS東京クリニックでは、患者さま一人ひとりの状態に合わせたオーダーメイドの治療計画を提案し、「治すことを諦めない」という姿勢で医療を提供しています。

今の治療に限界を感じている方、別の可能性を知ったうえで判断したい方は、一度ご相談されてみてはいかがでしょうか。

声のかすれを放置してよいか迷ったら

症状の原因や受診のタイミングを確認したい方は、東京都千代田区の医療法人社団ICVS東京クリニックへご相談ください。状態に応じて整理できます。

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著者情報

ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

 

【経歴】

埼玉医科大学卒業。

東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。

世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。

米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。

ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。

その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

 

 

甲状腺がんが再発したらどうなる?今の治療を続けるか迷ったときの考え方甲状腺がん2026/05/08(金)

甲状腺がんの再発という診断を受けたとき、多くの患者さんが「このまま治療を続けるべきか」「別の方法はないのか」と深い不安を感じます。

特に乳頭がんや濾胞がんといった分化型甲状腺がんは、進行が比較的緩やかな一方で、長期にわたる経過観察が必要です。

再発したからといって、すぐに命に関わるわけではありません。しかし、今後の治療方針をどう選択するかは、患者さんご自身の生活の質や将来に大きく影響します。

本記事では、甲状腺がんの再発パターン、治療選択の判断基準、そして長期経過観察が必要な理由について、専門医の視点から詳しく解説します。

甲状腺がん再発後の治療で迷っている方へ

今の治療を続けるか見直すか迷うときは、東京都千代田区の医療法人社団ICVS東京クリニックでご相談いただけます。再発後の状況を落ち着いて整理したい方にも向いています。

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甲状腺がんの再発とは?基本的な理解

甲状腺がんの「再発」とは、手術や放射性ヨウ素治療などで一度は消失したと考えられたがんが、再び検出されることを指します。

再発には大きく分けて「局所再発」と「遠隔転移」の2つのパターンがあります。局所再発は、甲状腺があった部位やその周辺のリンパ節にがんが再び現れる状態です。一方、遠隔転移は肺や骨など、離れた臓器にがん細胞が広がった状態を指します。

甲状腺がんの中でも最も多い乳頭がんは、進行が遅く予後が良好とされています。しかし、それでも再発のリスクはゼロではありません。再発率は患者さんの年齢、初回治療時のステージ、リンパ節転移の有無などによって異なります。

再発が確認された場合でも、すぐに積極的な治療が必要とは限りません。がんの大きさ、増殖速度、転移の範囲などを総合的に評価し、治療方針を決定します。

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再発のリスク因子

再発リスクを高める要因として、以下のような点が挙げられます。

  • 初回手術時に腫瘍が大きかった場合
  • リンパ節転移が広範囲に及んでいた場合
  • 甲状腺外への浸潤が認められた場合
  • 若年層または高齢層での発症
  • 病理組織型が低分化がんや未分化がんの場合

これらの因子を持つ患者さんは、より慎重な経過観察が求められます。定期的な血液検査や画像診断を通じて、早期に再発を発見することが重要です。

乳頭がん・濾胞がんの特性と再発パターン

乳頭がんと濾胞がんは、甲状腺がん全体の約90%以上を占める分化型甲状腺がんです。

これらのがんは、他の多くのがんと比較して進行が遅く、適切な治療を受けることで長期生存が期待できます。しかし、再発のパターンや治療戦略には、それぞれ特徴があります。

乳頭がんの再発パターン

乳頭がんは、リンパ節転移を起こしやすい性質があります。初回手術でリンパ節郭清を行っても、数年後に別のリンパ節に再発することがあります。

局所再発の多くは頸部リンパ節に認められ、超音波検査や血液検査(サイログロブリン測定)で早期発見が可能です。遠隔転移は肺に最も多く見られますが、進行が遅いため、すぐに生命を脅かすことは少ないとされています。

濾胞がんの再発パターン

濾胞がんは、乳頭がんと比べてリンパ節転移は少ないものの、血行性転移(血液を介した転移)を起こしやすい特徴があります。

肺や骨への遠隔転移が主な再発パターンとなります。濾胞がんの再発は、放射性ヨウ素内用療法が有効な場合が多く、転移巣が放射性ヨウ素を取り込む性質を持つかどうかが治療選択の重要な判断材料となります。

再発時の治療選択肢

再発が確認された場合、以下のような治療選択肢が検討されます。

  • 手術による再切除(局所再発の場合)
  • 放射性ヨウ素内用療法(ヨウ素集積性がある場合)
  • 分子標的薬による薬物療法(放射性ヨウ素抵抗性の場合)
  • 経過観察(進行が遅く、症状がない場合)

治療方針は、患者さんの年齢、全身状態、がんの進行速度、生活の質などを総合的に考慮して決定されます。

出典 国立がん研究センター がん情報サービス「甲状腺がん 治療」より作成

治療を続けるか迷ったときの判断基準

再発が確認されたとき、「このまま治療を続けるべきか」という問いに直面します。

この判断は、医学的な要因だけでなく、患者さんご自身の価値観や生活環境にも深く関わります。以下のような視点から、治療継続の判断基準を考えてみましょう。

がんの進行速度と症状の有無

甲状腺がんの再発では、がんの増殖速度が治療方針を決める重要な要素です。画像診断で腫瘍の大きさを定期的に測定し、増大傾向があるかどうかを確認します。

増殖が非常に遅く、症状もない場合は、積極的な治療を行わず経過観察を選択することもあります。一方、急速に増大している場合や、呼吸困難・嚥下障害などの症状が出ている場合は、速やかな治療介入が必要です。

治療による副作用とQOLのバランス

治療にはそれぞれメリットとデメリットがあります。手術であれば、声帯麻痺や副甲状腺機能低下症などのリスクがあります。放射性ヨウ素治療では、唾液腺障害や骨髄抑制などの副作用が起こる可能性があります。

分子標的薬は、高血圧、下痢、手足症候群などの副作用が報告されています。これらの副作用が日常生活に与える影響と、治療によって得られる効果を天秤にかけ、患者さんにとって最善の選択を探ります。

年齢と全身状態の考慮

高齢の患者さんや、他の持病を抱えている方の場合、治療による身体的負担が大きくなることがあります。

甲状腺がんの進行が緩やかであれば、積極的な治療を控え、症状緩和を優先する選択肢も検討されます。逆に、若年の患者さんでは、長期的な予後を考慮し、より積極的な治療が推奨される場合があります。

患者さんご自身の価値観と希望

治療選択において、患者さんご自身の価値観は非常に重要です。「できる限りの治療を受けたい」と考える方もいれば、「副作用を避け、今の生活の質を保ちたい」と考える方もいます。

医師は医学的な情報を提供しますが、最終的な決定は患者さんご自身が行います。ご家族とも十分に話し合い、納得のいく選択をすることが大切です。

再発後の選択肢を整理したい方へ

治療歴や検査結果によって、今後の考え方は変わることがあります。迷いが大きくなる前に、一度相談の機会を持つのも一つの方法です。

今後の方針を相談する

長期経過観察が必要な理由

甲状腺がんは、他の多くのがんと異なり、長期にわたる経過観察が必要です。

初回治療後10年、20年経過してから再発が確認されるケースも珍しくありません。なぜ、これほど長期の観察が求められるのでしょうか。

遅発性再発のリスク

分化型甲状腺がんは、非常にゆっくりと進行する性質があります。そのため、手術後数年間は問題がなくても、10年以上経過してから微小な転移巣が増大し、検出されることがあります。

特に初回治療時にリンパ節転移が広範囲に及んでいた場合や、甲状腺外浸潤が認められた場合は、遅発性再発のリスクが高まります。定期的な血液検査と画像診断により、早期発見・早期対応が可能になります。

サイログロブリン値の継続的モニタリング

甲状腺を全摘出した患者さんでは、血液中のサイログロブリン(甲状腺が産生するタンパク質)の値が、再発の指標となります。

サイログロブリン値が上昇している場合、体内のどこかにがん細胞が残存している可能性があります。画像診断で病変が確認できない場合でも、サイログロブリン値の推移を注意深く観察し、適切なタイミングで追加検査や治療を検討します。

生活習慣と再発予防

甲状腺がんの再発予防において、生活習慣の改善も重要な要素です。

バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠、ストレス管理などは、免疫機能を維持し、がんの進行を抑える可能性があります。また、定期的な検診を欠かさず受けることで、万が一再発した場合でも早期に対処できます。

標準治療を超えた選択肢:免疫療法という可能性

甲状腺がんの再発に対して、手術や放射性ヨウ素治療、分子標的薬といった標準治療が効果を示さない場合、患者さんは次の選択肢を模索することになります。

近年、がん治療の分野では免疫療法が注目されており、甲状腺がんにおいても新たな可能性として研究が進められています。

免疫療法の基本的な考え方

免疫療法は、患者さん自身の免疫システムを活性化させ、がん細胞を攻撃する治療法です。

従来の治療法が「がん細胞を直接攻撃する」のに対し、免疫療法は「体の防御機能を高める」というアプローチを取ります。特に進行がんや再発がんに対して、標準治療と組み合わせることで相乗効果が期待される場合があります。

HITV療法という選択肢

ICVS東京クリニックでは、「延命ではなく、救命を目指して」という理念のもと、ステージⅣの進行がん・再発がんに特化した次世代免疫療法「HITV療法」を提供しています。

HITV療法は、免疫システムの司令塔である樹状細胞を活用し、体内でがんを攻撃するCTL(キラーT細胞)を効率的に誘導する治療法です。樹状細胞を腫瘍へ直接投与することで、患者さんご自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を正確に学習させ、高精度な免疫反応を引き出すことを目指します。

この治療法は、腫瘍そのものをワクチン化し、CTLが24時間休むことなくがん細胞へ攻撃を継続する状態を作り出します。また、画像診断では捉えきれない微細ながん細胞に対しても、血液中を巡回するCTLが攻撃を行うため、転移・再発の抑制にもつながる可能性があります。

HITV療法の特徴

HITV療法は、CTガイド下投与という高度な医療技術を用いて、リアルタイムのCT画像をもとに腫瘍内へ正確に樹状細胞を直接投与します。

院内には国際的GMP基準に沿った細胞培養加工施設(CPC)を完備し、専任の細胞培養士が厳密に管理・培養を行います。また、再生医療等安全性確保法に則り、厚生労働省の許可を受けた特定細胞加工施設として運営されています。

治療は患者さんの状態・症状・生活環境を総合的に考慮し、専門医が丁寧にカウンセリングと診断を行った上で、オーダーメイドの治療計画を提案します。来院回数は基本4回で、通院負担にも配慮されています。

なお、HITV療法は日本国内の医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。治療費用は、アフェレーシス(成分採血+細胞培養費)が1,540,000円、樹状細胞局所注入が220,000円/1箇所などとなっています。

治療を検討する際の留意点

免疫療法を含む新しい治療法を検討する際は、主治医と十分に相談し、現在の治療状況や全身状態を踏まえた上で判断することが重要です。

標準治療との組み合わせや、治療のタイミング、期待される効果とリスクについて、納得のいくまで説明を受けることをお勧めします。

まとめ:再発と向き合い、納得のいく選択を

甲状腺がんの再発は、決して珍しいことではありません。しかし、再発したからといって、すぐに絶望する必要はありません。

乳頭がんや濾胞がんといった分化型甲状腺がんは、進行が緩やかで、適切な治療と経過観察により長期生存が期待できます。再発時の治療選択は、がんの進行速度、症状の有無、治療による副作用とQOLのバランス、患者さんご自身の価値観など、多くの要素を総合的に考慮して決定されます。

長期経過観察が必要な理由は、遅発性再発のリスクや、サイログロブリン値の継続的モニタリングの重要性にあります。定期的な検診を欠かさず受けることで、早期発見・早期対応が可能になります。

標準治療を超えた選択肢として、免疫療法という可能性もあります。ICVS東京クリニックが提供するHITV療法は、進行がん・再発がんに特化した次世代免疫療法として、新たな治療の選択肢となり得ます。

治療を続けるか迷ったときは、主治医と十分に話し合い、ご家族とも相談しながら、納得のいく選択をすることが大切です。患者さんご自身の人生の質を最優先に考え、最善の道を見つけていただければと思います。

ICVS東京クリニックでは、がん免疫療法の専門医による無料相談を受け付けています。甲状腺がんの再発でお悩みの方、治療選択に迷われている方は、ぜひ一度ご相談ください。

再発後の治療をどう考えるか迷ったときに

まずは今の状態を整理したい、別の見方も知っておきたいという方へ。東京都千代田区の医療法人社団ICVS東京クリニックがご相談を承ります。

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著者情報

ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

 

【経歴】

埼玉医科大学卒業。

東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。

世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。

米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。

ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。

その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

 

 

悪性リンパ腫で発熱が続くのはなぜ?受診や治療判断につながる症状の見方悪性リンパ腫2026/05/07(木)

悪性リンパ腫の患者さんやご家族から、「発熱が続いているが、これは病気のせいなのか」という質問をよく受けます。

発熱は悪性リンパ腫の代表的な症状の一つです。

しかし、すべての発熱が悪性リンパ腫によるものとは限りません。風邪や感染症との見分け方、受診すべきタイミング、治療開始の判断基準など、患者さんが知っておくべき重要なポイントがあります。

この記事では、悪性リンパ腫による発熱のメカニズムから、実際の症状の見極め方、治療との関係まで、血液専門医の視点からわかりやすく解説します。

発熱が続いて不安な方へ

悪性リンパ腫で発熱が続き、受診の目安や症状の見方を確認したい方は、東京都千代田区の医療法人社団ICVS東京クリニックへご相談ください。まずは症状の経過を整理するところから始められます。

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悪性リンパ腫とは・・・免疫を司るリンパ球のがん化

悪性リンパ腫は、免疫を司る血液細胞の一種である「リンパ球」が、がん化して発症する病気です。

リンパ球には、T細胞、B細胞、NK細胞という性質の異なる細胞があり、それぞれが体を細菌やウイルスから守る役割を担っています。これらの細胞ががん化すると、リンパ節やその他の組織で無秩序に増殖し、時間とともに全身へと広がっていきます。

悪性リンパ腫には100種類以上の病型があり、大きく分けてB細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫・NK細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫に分類されます。

日本では毎年10万人におよそ20人が発症し、血液がんの中では比較的頻度の多い病気とされています。70代に最も多くみられますが、若年層でも発症することがあります。

原因の多くは不明ですが、一部のウイルス感染症や自己免疫疾患、その治療薬が発症に関与することもあります。

出典国立がん研究センター がん情報サービス「悪性リンパ腫」より作成

悪性リンパ腫で発熱が続く理由

「B症状」としての発熱・・・病気の進行を示すサイン

悪性リンパ腫による発熱は、「B症状」と呼ばれる全身症状の一つです。

B症状には、38度以上の発熱、ひどい寝汗(シーツを交換しなければならないほどの汗)、半年間で10%を超える体重減少の3つが含まれます。これらの症状が現れた場合、病気が進行している可能性があり、早めの治療が推奨されます。

B症状としての発熱は、風邪などの一般的な発熱とは異なる特徴があります。

まず、原因となる感染症がないにもかかわらず、発熱が続くことです。また、解熱剤を使用しても一時的にしか下がらず、すぐに再び発熱することが多いです。

腫瘍による炎症反応と免疫システムの異常

悪性リンパ腫による発熱のメカニズムは、主に2つあります。

一つは、がん化したリンパ球が増殖する過程で、炎症性サイトカインと呼ばれる物質が大量に放出されることです。これらの物質が体温調節中枢に作用し、発熱を引き起こします。

もう一つは、免疫システムの異常です。悪性リンパ腫では、正常な免疫機能が障害されるため、体が異常な免疫反応を起こし、それが発熱につながることがあります。

微熱から高熱まで・・・発熱パターンの多様性

悪性リンパ腫による発熱のパターンは、患者さんによって異なります。

37度台の微熱が続く方もいれば、38度以上の高熱が出る方もいます。また、周期的に発熱と解熱を繰り返す「周期熱」と呼ばれるパターンを示すこともあります。

特にホジキンリンパ腫では、「ペル・エプスタイン熱」と呼ばれる特徴的な周期熱が見られることがあります。これは、数日間の発熱の後、数日間解熱し、再び発熱するというサイクルを繰り返すものです。

発熱の程度や頻度は、リンパ腫の種類や進行度、病変の部位によって変わります。そのため、発熱だけで悪性リンパ腫を診断することはできませんが、重要な手がかりの一つとなります。

風邪や感染症との見分け方

持続期間と経過の違い

風邪による発熱は、通常3日から1週間程度で自然に治まります。

一方、悪性リンパ腫による発熱は、2週間以上続くことが多いです。また、風邪の場合は徐々に症状が改善していきますが、悪性リンパ腫では発熱が続くか、むしろ悪化していく傾向があります。

解熱剤の効果も重要な判断材料です。風邪による発熱は解熱剤でコントロールしやすいですが、悪性リンパ腫による発熱は解熱剤が効きにくいか、一時的にしか効果がないことが多いです。

随伴症状の有無

風邪の場合、発熱に加えて鼻水、咳、のどの痛みなどの上気道症状が現れます。

悪性リンパ腫では、これらの症状がないにもかかわらず発熱が続くことが特徴です。代わりに、リンパ節の腫れ、ひどい寝汗、体重減少などの症状が伴うことがあります。

リンパ節の腫れは、首、わきの下、足の付け根などに現れやすく、硬いゴムボールのような硬さで比較的動きやすいのが特徴です。通常、痛みはないことが多いですが、急速に腫れが大きくなる場合は痛みを伴うこともあります。

血液検査での異常所見

血液検査も重要な判断材料となります。

悪性リンパ腫では、LDH(乳酸脱水素酵素)や可溶性IL-2レセプターという値が上昇することがあります。これらは病勢を反映する指標として用いられます。

また、白血球数の異常、貧血、血小板減少などの血液学的異常が見られることもあります。ただし、これらの異常は悪性リンパ腫に特異的なものではないため、総合的な判断が必要です。

受診すべきタイミングと検査の流れ

こんな症状があれば早めの受診を

以下のような症状がある場合は、早めに医療機関を受診することをお勧めします。

  • 原因不明の発熱が2週間以上続いている
  • 38度以上の発熱が繰り返し起こる
  • 首、わきの下、足の付け根などにしこりがある
  • ひどい寝汗で寝具を交換しなければならない
  • 半年間で体重が5kg以上減少した
  • 原因不明の倦怠感が続いている

これらの症状が複数当てはまる場合は、特に注意が必要です。

症状の変化を整理したい方へ

発熱の継続や体調の変化は、受診や治療判断につながることがあります。気になる症状がある段階で相談しておくと、今後の見通しを立てやすくなります。

症状について相談する

診断のための検査

悪性リンパ腫の確定診断には、腫れたリンパ節や病変部の組織を採取して顕微鏡で調べる「生検」が必要です。

生検では、リンパ節などの病変組織を外科的に取り出し、顕微鏡で詳しく調べる検査や、細胞の性質(B細胞かT細胞・NK細胞かなど)を調べる検査、染色体検査や遺伝子検査などが行われます。

また、病気の広がりを調べるために、CTやPET-CTなどの画像検査が行われます。必要に応じて、内視鏡検査や骨髄検査も実施されることがあります。

骨髄検査は、皮膚を消毒し局所麻酔をした後に、一般的には腸骨(腰の骨)に針を刺して骨髄組織を採る検査です。リンパ腫細胞が骨髄に浸潤しているかを確認するために行われます。

病型の確定と治療計画

悪性リンパ腫には多くの種類があり、それぞれによく効く抗がん剤の種類が異なります。

頻度が多い順に、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL、約37%)、濾胞性リンパ腫(FL、約20%)、MALTリンパ腫(約15%)、ホジキンリンパ腫(HL、約5%)となります。

病型が確定したら、病期(ステージ)を判定し、患者さんの年齢や全身状態を考慮して、最適な治療計画が立てられます。

治療開始の判断基準と治療法

B症状の有無が治療判断に影響する理由

B症状の有無は、治療開始のタイミングを決める重要な要素です。

B症状がある場合、病気が活動的で進行している可能性が高いため、早期の治療開始が推奨されます。一方、B症状がなく、病変が限局している場合は、経過観察を選択することもあります。

特に濾胞性リンパ腫などの進行が緩やかなタイプでは、無症状の場合、すぐに治療を開始せず「watch and wait(経過観察)」という方針を取ることもあります。

標準治療の選択肢

悪性リンパ腫の治療には、薬物療法、放射線治療、造血幹細胞移植などがあります。

薬物療法では、いくつかの抗がん剤を組み合わせて投与するR-CHOP療法やBR療法、ABVd療法などがよく用いられます。患者さんの年齢や全身状態に合わせて薬の量を調整することで、外来でも安全に投与することができます。

悪性リンパ腫はがんの一種ではありますが、抗がん剤がよく効くものが多く、半数以上の方は抗がん剤治療のみで治癒することが期待できます。治療期間は約半年ほどになりますが、通院のみで治療を完遂される方も少なくありません。

また、新しい薬も次々と登場しており、年々外来でできる治療の選択肢が増えてきています。

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ICVS東京クリニックの免疫療法という選択肢

標準治療だけでは十分な効果が得られなかった方、あるいは治癒の可能性を最後まで追求したい方には、免疫療法という選択肢もあります。

ICVS東京クリニックでは、「延命ではなく、救命を目指して」という理念のもと、ステージⅣの進行がん・再発がんに特化した次世代免疫療法「HITV療法」を提供しています。

HITV療法は、免疫システムの司令塔と呼ばれる「樹状細胞」を活用した治療法です。患者さん自身の体から採取した細胞を用い、がん細胞の情報を正確に学習させた樹状細胞を、CTガイド下で腫瘍へ直接投与します。

この方法により、腫瘍そのものを免疫細胞の生産工場に変える「腫瘍のワクチン化」を目指します。投与された樹状細胞は、患者さん自身のがん細胞が持つ情報を高精度で学習し、それをもとに強力な免疫細胞(CTL:キラーT細胞)を体内で誘導します。

誘導されたCTLは血液に乗って全身を巡り、画像診断では捉えきれない微細ながん細胞に対しても攻撃を続けるため、転移・再発の抑制を目指す治療とされています。

なお、HITV療法は日本国内の医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。治療費用は、アフェレーシス(成分採血+細胞培養費)が1,540,000円、樹状細胞局所注入が220,000円/1箇所などとなっています。

ICVS東京クリニックでは、がん免疫療法の専門医である蓮見賢一郎が治療を担当し、2008年の設立以来、世界各国から2,000名以上の患者さんの治療支援に携わってきました。

治療中・治療後の発熱への対応

治療による副作用としての発熱

化学療法中は、薬の副作用として発熱が起こることがあります。

特に、白血球が減少する時期(通常、投与後7日から14日頃)には、感染症にかかりやすくなり、発熱のリスクが高まります。この時期の発熱は「発熱性好中球減少症」と呼ばれ、緊急の対応が必要です。

38度以上の発熱がある場合は、すぐに担当医に連絡し、指示を仰ぐことが重要です。感染症が疑われる場合は、抗生物質の投与や入院が必要になることもあります。

治療効果の判定と経過観察

治療が進むにつれて、B症状としての発熱は改善していくことが期待されます。

発熱の消失は、治療が効いている一つのサインです。治療効果の判定には、PET-CTや血液検査などが用いられ、病変の縮小や消失、血液検査値の正常化などが確認されます。

治療終了後も、定期的な経過観察が必要です。再発の兆候として発熱が現れることもあるため、原因不明の発熱が続く場合は、早めに担当医に相談することが大切です。

まとめ

悪性リンパ腫による発熱は、病気の重要なサインです。

特に38度以上の発熱、ひどい寝汗、体重減少などのB症状が現れた場合は、早めの受診と治療が推奨されます。風邪や感染症との見分け方を知り、2週間以上続く原因不明の発熱やリンパ節の腫れがある場合は、医療機関を受診してください。

悪性リンパ腫は、適切な治療により治癒が期待できる病気です。標準治療に加え、ICVS東京クリニックのHITV療法のような免疫療法という選択肢もあります。

患者さん一人ひとりの状態に合わせた最適な治療法を、医療スタッフとともに選択していくことが大切です。

ICVS東京クリニックでは、進行がん・再発がんに対する次世代免疫療法HITV療法を提供しています。標準治療だけでは十分な効果が得られなかった方、治癒の可能性を最後まで追求したい方は、ぜひ一度ご相談ください。

発熱の原因や受診タイミングを確認したいときに

様子を見るべきか、受診したほうがよいか迷うときは、一度ご相談ください。東京都千代田区の医療法人社団ICVS東京クリニックで状況に応じた考え方をご案内します。

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著者情報

ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

 

【経歴】

埼玉医科大学卒業。

東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。

世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。

米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。

ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。

その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

 

 

悪性リンパ腫で抗がん剤が効かないと言われたらどうする?次に考える治療の選択肢悪性リンパ腫2026/05/07(木)

抗がん剤治療が効かない状況とは

悪性リンパ腫の治療において、抗がん剤(化学療法)は中心的な役割を果たします。

しかし、すべての患者さんに同じように効果が現れるわけではありません。治療を進める中で「効果が十分に得られない」「再発してしまった」という状況に直面することがあります。

悪性リンパ腫は、リンパ球という血液細胞ががん化する病気です。リンパ球は体中を巡る性質を持つため、手術ではなく薬による治療が基本となります。標準的な化学療法としては、CHOP療法(シクロフォスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン)が広く用いられ、B細胞性リンパ腫にはリツキシマブなどの抗体薬が併用されます。

治療が効かない状態とは、具体的には「難治性」と「再発」の2つに分けられます。難治性とは、初回治療で十分な効果が得られず、腫瘍が縮小しない、あるいは治療中に進行してしまう状態を指します。一方、再発とは、一度寛解(病気が見かけ上消失した状態)に至ったものの、再び腫瘍が出現してしまう状態です。

このような状況に陥る理由は、リンパ腫の種類や悪性度、患者さんの体の状態、腫瘍細胞の特性などによってさまざまです。特に高悪性度のリンパ腫や、特定の遺伝子異常を持つタイプでは、標準治療への反応が限定的なケースがあります。

抗がん剤の効果が不安な方へ

悪性リンパ腫で抗がん剤が効かないと言われ、次の選択肢を整理したい方は、東京都千代田区の医療法人社団ICVS東京クリニックへご相談ください。状態に合わせて考え方を確認できます。

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次に検討すべき治療の選択肢

抗がん剤が効かないと告げられたとき、多くの患者さんやご家族は強い不安を感じます。

しかし、現在の医療では、標準治療の次に検討できる選択肢が複数存在します。

造血幹細胞移植という選択

造血幹細胞移植は、悪性リンパ腫の治療において重要な位置を占める治療法です。この治療は、大量の抗がん剤や放射線によって腫瘍細胞を徹底的に破壊した後、健康な造血幹細胞を移植することで、血液を作る機能を回復させることを目的とします。

移植には「自家移植」と「同種移植」の2種類があります。自家移植は、患者さん自身の造血幹細胞を事前に採取・保存しておき、大量化学療法後に戻す方法です。一方、同種移植は、ドナー(提供者)から提供された造血幹細胞を移植する方法で、移植片対宿主病(GVHD)というリスクがある反面、移植片対腫瘍効果(GVT効果)により再発を抑える可能性があります。

移植の適応は、患者さんの年齢、全身状態、リンパ腫の種類や病期、これまでの治療反応などを総合的に判断して決定されます。特に再発や難治性の悪性リンパ腫において、治癒を目指せる可能性のある治療法として位置づけられています。

新規治療薬の登場

近年、悪性リンパ腫の治療領域では、新しい作用機序を持つ治療薬が次々と登場しています。

抗体薬物複合体(ADC)と呼ばれる薬剤は、がん細胞に特異的に結合する抗体と、強力な抗がん剤を結合させたものです。ブレンツキシマブベドチン(アドセトリス®)やポラツズマブベドチンなどが代表例で、がん細胞を選択的に攻撃することで、従来の抗がん剤よりも副作用を抑えながら効果を発揮します。

また、免疫チェックポイント阻害薬も一部のリンパ腫に対して効果が認められています。これは、がん細胞が免疫細胞の攻撃から逃れるために使う「ブレーキ」を解除し、患者さん自身の免疫力でがんを攻撃する治療法です。

さらに、分子標的薬と呼ばれる薬剤も開発が進んでいます。これらは、がん細胞の増殖に関わる特定の分子を標的とし、正常細胞への影響を最小限に抑えながら治療効果を発揮します。ベンダムスチンという薬剤も、近年その効果が再認識され、再発・難治性リンパ腫の治療に用いられています。

免疫療法という新たな可能性

免疫療法は、患者さん自身の免疫システムを活用してがんと闘う治療法です。

悪性リンパ腫の領域でも、この考え方に基づいた治療が注目されています。

CAR-T療法の可能性

CAR-T療法は、患者さんのT細胞(免疫細胞の一種)を体外で遺伝子改変し、がん細胞を認識・攻撃する能力を強化した後、体内に戻す治療法です。この治療は、再発・難治性のB細胞性リンパ腫に対して高い効果が報告されており、従来の治療では効果が得られなかった患者さんにも新たな希望をもたらしています。

現在、CAR-T療法を実施できる施設は限られており、静岡県内では大学病院のみとなっています。また、治療費が高額であることや、サイトカイン放出症候群などの副作用に注意が必要です。しかし、この治療の考え方に類似したエプコリタマブという薬剤も登場し、より多くの施設で治療を受けられる環境が整いつつあります。

樹状細胞を活用した免疫療法

樹状細胞は「免疫システムの司令塔」と呼ばれ、がん細胞の情報を学習し、それをキラーT細胞(CTL)に伝える役割を担います。この性質を利用した免疫療法が、HITV療法(Human Initiated Therapeutic Vaccine)です。

HITV療法では、患者さんの腫瘍に直接樹状細胞を投与することで、腫瘍が持つ複数のがん情報を高精度で学習させます。この「腫瘍のワクチン化」により、CTLが24時間休むことなくがん細胞を攻撃し続ける状態を作り出すことを目指します。さらに、血液中を巡回するCTLが、画像診断では捉えきれない微細ながん細胞も攻撃することで、転移・再発の抑制にもつながると考えられています。

HITV療法は、日本国内の医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。治療を検討される場合は、専門医による十分な説明を受け、治療内容やリスク、費用などを理解したうえで判断することが重要です。

治療選択における重要なポイント

抗がん剤が効かない状況で次の治療を選ぶ際、いくつかの重要な視点があります。

次の治療を考え始めた方へ

今の治療を続けるべきか、別の治療を検討するべきか迷うときは、検査結果や体調も含めて相談することが大切です。

次の選択肢を相談する

病型と病期の正確な把握

悪性リンパ腫は、ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に大別され、さらに細かく分類されます。非ホジキンリンパ腫には、B細胞性、T細胞性、NK細胞性があり、それぞれ治療反応や予後が異なります。また、病期(ステージ)は1から4まであり、病変の広がりによって治療方針が変わります。

正確な診断のためには、リンパ節の生検(組織を採取して顕微鏡で観察すること)が不可欠です。病理専門医による詳細な診断により、最適な治療法を選択することができます。また、CT検査、MRI検査、PET検査などで病変の広がりを調べ、骨髄検査や髄液検査で全身への広がりを確認します。

患者さんの全身状態と年齢

治療法の選択には、患者さんの体力や臓器機能、年齢、合併症の有無などが大きく影響します。造血幹細胞移植は強力な治療効果が期待できる反面、体への負担も大きいため、全身状態が良好であることが求められます。高齢の患者さんや、心臓・肺・腎臓などに問題がある場合は、治療強度を調整したり、別の治療法を検討したりする必要があります。

また、患者さんの生活環境や価値観も重要です。治療によって得られる効果と、それに伴う身体的・精神的負担、生活の質(QOL)への影響などを総合的に考慮し、患者さん自身が納得できる選択をすることが大切です。

治療実績と専門性

悪性リンパ腫の治療は専門性が高く、経験豊富な医療機関で受けることが望ましいとされています。特に造血幹細胞移植やCAR-T療法などの高度な治療は、実施可能な施設が限られています。治療を受ける施設の選択にあたっては、治療実績、専門医の在籍状況、院内の設備や体制などを確認することが重要です。

また、臨床試験や治験に参加することで、最新の治療法にアクセスできる可能性もあります。これらの情報は、担当医に相談することで得られます。

治療と向き合うために大切なこと

抗がん剤が効かないという状況は、患者さんやご家族にとって大きな不安をもたらします。

しかし、現在の医療では、さまざまな選択肢が存在します。

セカンドオピニオンの活用

治療方針に迷ったとき、別の医療機関の専門医に意見を求めるセカンドオピニオンは有効な手段です。異なる視点からの意見を聞くことで、治療選択の幅が広がり、より納得のいく判断ができる可能性があります。セカンドオピニオンを受けることは、現在の主治医との関係を損なうものではなく、むしろ患者さんの権利として認められています。

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支持療法の重要性

治療の効果を最大限に引き出すためには、副作用対策や感染症予防などの支持療法が欠かせません。近年、制吐剤や白血球増多因子(G-CSF)などの支持療法が進歩し、治療を安全に継続できる環境が整ってきています。持続型G-CSF製剤(ジーラスタ®)の予防投与により、感染症のリスクを低減し、外来での治療が可能になるケースも増えています。

心のケアとサポート体制

がん治療は身体的な負担だけでなく、精神的な負担も大きいものです。不安や恐れ、孤独感などの感情に向き合うことは、治療を続けるうえで重要です。医療機関には、がん専門の看護師、ソーシャルワーカー、心理士などの専門職が配置されており、患者さんやご家族の心のケアをサポートしています。また、患者会や支援団体に参加することで、同じ経験を持つ人々との交流から勇気や情報を得ることもできます。

ICVS東京クリニックという選択肢

標準治療だけでは治癒が難しいとされるステージⅣの進行がん・再発がんに特化した医療機関として、ICVS東京クリニックがあります。

このクリニックは「延命ではなく、救命を目指して」という理念のもと、HITV療法を中心とした次世代免疫療法を提供しています。

ICVS東京クリニックの特徴は、樹状細胞を腫瘍へ直接投与するという独自のアプローチです。CTガイド下で腫瘍内に正確に樹状細胞を注入することで、患者さん自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を高精度で学習させます。この「腫瘍のワクチン化」により、CTLが継続的にがん細胞を攻撃し、転移・再発の抑制を目指します。

同クリニックは、2008年の設立以来、日本のみならず世界各国から2,000名以上の患者さんを受け入れてきた実績があります。院内には国際的GMP基準に準じた細胞培養加工施設(CPC)を完備し、再生医療等安全性確保法に則った運用を行っています。また、1948年のハスミワクチン開発を起点とする約80年にわたる研究の系譜を持ち、2011年ノーベル生理・医学賞受賞のラルフ・スタインマン博士が技術顧問として貢献した歴史もあります。

治療は、患者さんの状態に応じたオーダーメイドの治療計画として提供され、来院回数は基本4回程度です。費用は自由診療(税込)で、アフェレーシス(成分採血+細胞培養費)が1,540,000円、樹状細胞局所注入が220,000円/1箇所などとなっています。

なお、HITV療法は日本国内の医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療です。治療を検討される際は、専門医による十分な説明を受け、治療内容、期待される効果、リスク、費用などを十分に理解したうえで判断することが重要です。

まとめ:希望を持って治療と向き合う

悪性リンパ腫で抗がん剤が効かないと告げられたとき、絶望を感じるのは自然なことです。

しかし、医療は日々進歩しており、造血幹細胞移植、新規治療薬、免疫療法など、複数の選択肢が存在します。

大切なのは、正確な情報を得て、自分の病状や体の状態に合った治療法を選ぶことです。病型や病期、全身状態、年齢、これまでの治療歴などを総合的に考慮し、専門医とよく相談しながら、納得のいく選択をすることが重要です。セカンドオピニオンを活用したり、臨床試験や治験の情報を得たりすることも有効な手段です。

また、治療を続けるうえでは、支持療法による副作用対策や、心のケアも欠かせません。医療スタッフや患者会などのサポート体制を活用し、孤独を感じることなく治療に臨むことができます。

標準治療だけでは治癒が難しいとされる状況でも、HITV療法のような次世代免疫療法という選択肢もあります。それぞれの治療法には、期待される効果とともにリスクや負担も存在します。十分な情報を得て、自分自身が納得できる治療を選ぶことが、希望を持って病気と向き合う第一歩となります。

あなたは一人ではありません。

専門医、医療スタッフ、そして同じ経験を持つ仲間たちが、あなたの治療を支えています。

ICVS東京クリニックでは、進行がん・再発がんに特化した免疫療法を提供しています。標準治療だけでは治癒が難しいとされる状況でも、「治すことを諦めない」という姿勢で、患者さん一人ひとりに寄り添った医療を提供しています。治療に関する詳しい情報や相談をご希望の方は、ぜひ一度お問い合わせください。

治療の見直しを考えたいときに

悪性リンパ腫の治療で迷いがあるときは、すぐに結論を出さなくても構いません。まずは東京都千代田区の医療法人社団ICVS東京クリニックで状況を整理してみませんか。

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著者情報

ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

 

【経歴】

埼玉医科大学卒業。

東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。

世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。

米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。

ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。

その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

 

悪性リンパ腫の再発後に治療方針はどう変わる?初回治療との違いと見直しの考え方悪性リンパ腫2026/05/07(木)

悪性リンパ腫の治療を受けた方にとって、再発という事態は大きな不安を伴います。

「また同じ治療を繰り返すのだろうか」「今度はどのような治療が選ばれるのだろうか」・・・そうした疑問を抱く方は少なくありません。

再発時の治療方針は、初回治療と同じとは限りません。むしろ、病態の変化や治療歴、全身状態などを総合的に評価し、個々の患者に最適な治療法を選択することが重要になります。

本記事では、悪性リンパ腫が再発した際に「初回治療と同じ方針でよいのか」「どのような条件で治療内容が見直されるのか」に焦点を当てて整理します。既存記事が再発時の状態や経過を中心に扱うのに対し、本記事は治療歴や検査結果、全身状態を踏まえた”治療選択の考え方”を解説し、意思決定の参考となる情報を提供します。

再発後の治療方針を整理したい方へ

悪性リンパ腫の再発後に、初回治療との違いや今後の選択肢を確認したい方は、東京都千代田区の医療法人社団ICVS東京クリニックへご相談ください。まずは現状の整理からでも大丈夫です。

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悪性リンパ腫の再発とは?初回治療との違いを理解する

悪性リンパ腫の再発とは、治療によって一度寛解(病変が消失または縮小した状態)に至った後、再びリンパ腫が出現することを指します。

再発時には、初回治療時とは異なる病態や背景因子が存在することが多く、治療方針の見直しが必要になります。

再発のタイミングと病態の変化

再発のタイミングは患者によって異なります。治療終了後数ヶ月で再発する場合もあれば、数年後に再発する場合もあります。

早期再発(治療後1年以内)の場合、リンパ腫細胞が初回治療に対して抵抗性を持っている可能性が高く、より強力な治療や異なる治療戦略が必要になることがあります。

一方、晩期再発(治療後数年以上経過してからの再発)の場合、初回治療と同様の治療が有効な場合もありますが、患者の年齢や全身状態の変化を考慮する必要があります。

初回治療との主な違い

再発時の治療は、初回治療とは以下の点で異なることが多いです。

  • 治療歴の考慮:初回治療で使用した薬剤の種類や効果、副作用の程度を踏まえて治療法を選択します
  • 耐性の可能性:初回治療に対して抵抗性を示したリンパ腫細胞が存在する可能性があるため、異なる作用機序の薬剤を選択することがあります
  • 全身状態の変化:初回治療時と比べて年齢や臓器機能が変化している場合、治療強度を調整する必要があります
  • 治療目標の再設定:再発の状況によっては、治癒を目指す治療から、症状緩和や生活の質を重視した治療に目標が変わることもあります

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再発時の治療方針を決める主な要因

再発時の治療方針は、複数の要因を総合的に評価して決定されます。

医師は、患者の病態、治療歴、全身状態などを詳細に検討し、最適な治療法を提案します。

病型と病期の再評価

再発時には、リンパ腫の病型(濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫など)と病期(進行度)を再評価します。

初回診断時と同じ病型であっても、再発時には病態が変化している場合があります。例えば、濾胞性リンパ腫が再発時により悪性度の高いリンパ腫に変化する「形質転換」が起こることもあります。

病期の評価には、CT検査、PET-CT検査、骨髄検査などが用いられ、リンパ腫の広がりや活動性を確認します。

初回治療の効果と無増悪生存期間

初回治療がどの程度効果を示したか、そして寛解状態がどれくらい続いたか(無増悪生存期間)は、再発時の治療方針を決める重要な要因です。

初回治療で完全寛解に至り、長期間(例えば2年以上)寛解が続いた場合、再発時にも同様の治療が有効である可能性があります。

一方、初回治療で部分寛解にとどまった場合や、短期間で再発した場合は、より強力な治療や異なる治療戦略が必要になることが多いです。

患者の年齢と全身状態(PS)

患者の年齢や全身状態(Performance Status:PS)は、治療強度を決める上で重要な要因です。

PSは、日常生活の活動能力を0(全く正常)から4(寝たきり)までの5段階で評価する指標です。PSが良好(0-1)であれば、強力な治療にも耐えられる可能性が高いですが、PSが低下している場合は、治療強度を調整する必要があります。

また、年齢が高い場合や、心臓・腎臓・肝臓などの臓器機能が低下している場合も、治療法の選択に影響します。

予後因子の評価

悪性リンパ腫には、治療効果や予後を予測するための予後因子があります。

例えば、濾胞性リンパ腫では「FLIPI(Follicular Lymphoma International Prognostic Index)」、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫では「IPI(International Prognostic Index)」などのスコアリングシステムが用いられます。

これらの予後因子には、年齢、病期、LDH値、節外病変の数、全身状態などが含まれ、再発時の治療方針決定に役立てられます。

今後の選択肢を落ち着いて確認したい方へ

再発後は、これまでの治療歴や全身状態によって考え方が変わることがあります。迷いがある段階でも、医療法人社団ICVS東京クリニックでご相談いただけます。

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再発時に選択される主な治療法

再発時の治療法は、病型や再発の状況に応じて選択されます。

初回治療と同じ治療が選ばれることもあれば、全く異なる治療法が選択されることもあります。

化学療法(救援化学療法)

再発時には、初回治療とは異なる薬剤を組み合わせた「救援化学療法」が行われることがあります。

救援化学療法では、初回治療で使用しなかった薬剤や、異なる作用機序を持つ薬剤を用いることで、リンパ腫細胞への効果を高めることを目指します。

代表的な救援化学療法のレジメン(治療計画)には、DHAP療法、ESHAP療法、GDP療法などがあります。

自家造血幹細胞移植

再発時に化学療法で再び寛解に至った場合、自家造血幹細胞移植が検討されることがあります。

自家造血幹細胞移植は、患者自身の造血幹細胞を事前に採取し、大量化学療法を行った後に移植する治療法です。大量化学療法により、残存するリンパ腫細胞をより徹底的に排除することを目指します。

ただし、自家造血幹細胞移植は身体への負担が大きいため、年齢や全身状態が良好な患者に限られます。一般的には、65歳以下でPSが良好な患者が適応となることが多いです。

同種造血幹細胞移植

自家造血幹細胞移植が困難な場合や、複数回の再発を経験している場合、同種造血幹細胞移植が検討されることがあります。

同種造血幹細胞移植は、ドナー(提供者)から造血幹細胞を移植する治療法です。移植されたドナーの免疫細胞がリンパ腫細胞を攻撃する「移植片対リンパ腫効果」が期待できますが、移植片対宿主病(GVHD)などの合併症のリスクもあります。

同種造血幹細胞移植は、より若年で全身状態が良好な患者に限られ、慎重な適応判断が必要です。

分子標的薬・免疫療法

近年、悪性リンパ腫の治療において、分子標的薬や免疫療法の役割が拡大しています。

分子標的薬には、リツキシマブ(抗CD20抗体)、ブレンツキシマブ ベドチン(抗CD30抗体薬物複合体)、イブルチニブ(BTK阻害薬)などがあり、リンパ腫細胞の特定の分子を標的として作用します。

免疫療法には、CAR-T細胞療法(キメラ抗原受容体T細胞療法)などがあり、患者自身の免疫細胞を遺伝子改変してリンパ腫細胞を攻撃する能力を高める治療法です。

これらの治療法は、従来の化学療法とは異なる作用機序を持つため、化学療法に抵抗性を示したリンパ腫にも効果が期待できる場合があります。

放射線療法

再発が限局した部位に認められる場合、放射線療法が選択されることがあります。

放射線療法は、リンパ腫が存在する部位に放射線を照射し、リンパ腫細胞を破壊する治療法です。全身への影響が少ないため、全身状態が良好でない患者にも適用できる場合があります。

治療方針の見直しにおける重要なポイント

再発時の治療方針を見直す際には、いくつかの重要なポイントがあります。

これらのポイントを理解することで、医師との治療方針の相談がより建設的になります。

治療目標の明確化

再発時の治療目標は、患者の状況によって異なります。

若年で全身状態が良好な患者では、治癒を目指した積極的な治療が選択されることが多いです。一方、高齢や全身状態が良好でない患者では、症状の緩和や生活の質の維持を重視した治療が選択されることもあります。

治療目標を医師と共有し、自分の価値観や希望を伝えることが重要です。

治療のベネフィットとリスクのバランス

どの治療法にも、期待される効果(ベネフィット)と副作用や合併症のリスクがあります。

再発時の治療では、初回治療よりも強力な治療が選択されることがあり、それに伴うリスクも高くなる可能性があります。医師は、患者の状態や希望を踏まえて、ベネフィットとリスクのバランスを慎重に評価します。

患者自身も、治療のベネフィットとリスクを理解し、納得した上で治療を選択することが大切です。

セカンドオピニオンの活用

再発時の治療方針に迷いや不安がある場合、セカンドオピニオンを求めることも一つの選択肢です。

セカンドオピニオンとは、現在の主治医以外の医師に意見を求めることです。異なる視点からの意見を聞くことで、治療方針の理解が深まり、より納得した選択ができる可能性があります。

セカンドオピニオンを求める際には、現在の検査結果や治療経過の資料を準備し、主治医にもその旨を伝えることが望ましいです。

臨床試験への参加の検討

再発時には、標準治療以外の選択肢として、臨床試験への参加を検討することもできます。

臨床試験では、新しい治療法や薬剤の効果と安全性を評価します。臨床試験に参加することで、最新の治療法を受けられる可能性がありますが、効果や安全性が確立されていない治療を受けることになるため、十分な説明を受け、理解した上で参加を決定することが重要です。

再発後の生活と支援

再発後の治療は、身体的・精神的な負担を伴うことがあります。

治療を続けながら、できるだけ良好な生活の質を保つための支援やケアが重要です。

症状管理と支持療法

再発時の治療では、副作用や症状の管理が重要になります。

支持療法とは、治療に伴う副作用や症状を軽減するための治療です。例えば、吐き気や嘔吐に対する制吐剤、感染予防のための抗菌薬、貧血に対する輸血などがあります。

症状や副作用がある場合は、我慢せずに医療チームに相談し、適切な支持療法を受けることが大切です。

心理的サポート

再発という事態は、患者やご家族に大きな心理的負担をもたらします。

不安や落ち込み、恐怖などの感情は自然な反応ですが、これらの感情が強い場合や長期間続く場合は、心理的サポートを受けることが有効です。

多くの医療機関では、心理士やカウンセラーによるカウンセリングサービスが提供されています。また、患者会や支援団体に参加することで、同じような経験をした方々と交流し、情報や励ましを得ることもできます。

緩和ケアの役割

緩和ケアは、重い病気を抱える患者の身体的・精神的な苦痛を和らげ、生活の質を向上させるためのケアです。

緩和ケアは、終末期だけでなく、診断時や治療中の早期から受けることができます。痛みや倦怠感などの症状管理、心理的サポート、療養環境の調整など、多岐にわたる支援が提供されます。

緩和ケアを受けることで、治療を続けながらも、より快適に過ごせる可能性があります。

ICVS東京クリニックが提供する次世代免疫療法

標準治療だけでは治癒が難しいとされる再発がんに対して、ICVS東京クリニックでは「延命ではなく、救命を目指す」という理念のもと、次世代免疫療法を提供しています。

 

HITV療法の特徴

ICVS東京クリニックの中核となる治療は、HITV療法(Human Initiated Therapeutic Vaccine)です。

HITV療法は、免疫システムの”司令塔”とも呼ばれる樹状細胞を活用し、体内でがんを攻撃する主力であるCTL(キラーT細胞)を効率的に誘導することで、がんの消失(治癒)を目標にする免疫細胞療法です。

なお、HITV療法は日本国内の医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。

樹状細胞の腫瘍内直接投与

多くの樹状細胞療法では、体外で人工的に作成した抗原や摘出組織から情報を学習させる工程を踏みます。

これに対し当院では、CT画像で確認しながら腫瘍内へ直接注入(腫瘍内注入が難しい場合は腫瘍を栄養する主要血管内への投与)を行うことで、患者自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を、より正確に樹状細胞へ学習させることを目指します。

腫瘍のワクチン化

腫瘍に投与された樹状細胞は、がん情報を高精度で認識することで、CTLへの指示も精密化します。

投与後、2週間前後からCTLが体内に誘導され、24時間休むことなくがん細胞へ攻撃を継続します。結果として、腫瘍そのものがCTLを生み出す”工場”のように機能する状態(腫瘍のワクチン化)を狙います。

転移・再発の抑制を目指す考え方

画像診断で判別できない微細ながん細胞が血液により移動・着床することが転移・再発の一因とされます。

HITV療法では、腫瘍のワクチン化によって生まれる高精度なCTLが血液中を巡回し、がん細胞を見つけると即時に攻撃することで、転移・再発を防ぐことにつなげることを目指します。

専門医による治療と世界水準の体制

当院は、がん免疫療法の専門医である蓮見賢一郎によって2008年に設立されました。

国内外の研究者・臨床現場とのネットワークを持ち、HITV療法専門施設として研鑽を重ねています。これまで日本のみならず、台湾、中国、マレーシア、ロシア、オーストラリアなど世界各国から患者をお迎えし、2,000名以上の治療支援に携わってきました。

また当院は、樹状細胞の力を最大限に引き出すため、CTガイド下投与、院内CPC(細胞培養加工施設)完備、再生医療等安全性確保法に則った運用など、世界水準の体制を整えています。

患者に寄り添うオーダーメイド診療

HITV療法は一律の実施ではなく、患者の状態・症状・生活環境を総合的に考慮し、専門医が丁寧にカウンセリングと診断を行った上で、相乗効果を生む治療法を組み合わせたオーダーメイドの治療計画を提案します。

患者ご本人とご家族のお気持ちを最優先し、QOL(生活の質)を維持・向上させながら、できる限り心身の負担が少ない診療を目指します。

まとめ

悪性リンパ腫の再発後の治療方針は、初回治療と同じとは限りません。

病型や病期の再評価、初回治療の効果と無増悪生存期間、患者の年齢や全身状態、予後因子などを総合的に評価し、個々の患者に最適な治療法を選択することが重要です。

再発時には、救援化学療法、自家造血幹細胞移植、同種造血幹細胞移植、分子標的薬・免疫療法、放射線療法など、さまざまな治療法が選択肢となります。治療目標を明確にし、ベネフィットとリスクのバランスを考慮しながら、医師と十分に相談して治療方針を決定することが大切です。

また、再発後の生活では、症状管理と支持療法、心理的サポート、緩和ケアなどの支援を活用し、できるだけ良好な生活の質を保つことが重要です。

標準治療だけでは治癒が難しいとされる再発がんに対して、ICVS東京クリニックでは次世代免疫療法であるHITV療法を提供しています。樹状細胞を腫瘍内へ直接投与し、腫瘍のワクチン化を通じてCTLを誘導することで、がんの消失と転移・再発の抑制を目指します。

再発という困難な状況においても、治療の可能性を最後まで追求し、患者とご家族に寄り添う医療を提供することが、私たちの使命です。

ICVS東京クリニックでは、再発がんに対する治療の選択肢として、HITV療法に関する詳しい情報提供と個別相談を行っています。治療に関するご質問やご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

再発後の治療をどう考えるか、一度整理しませんか

治療を続けるか、見直すか、まずは状況に合わせて確認したい方へ。東京都千代田区の医療法人社団ICVS東京クリニックがご相談を承ります。

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著者情報

ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

 

【経歴】

埼玉医科大学卒業。

東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。

世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。

米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。

ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。

その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

 

 

がん治療でセカンドオピニオンは必要?相談するタイミングとメリットがん2026/04/07(火)

がんと診断されたとき、多くの方が大きな不安に包まれます。

「本当にこの治療法でいいのだろうか」「他に選択肢はないのか」・・・そんな思いが頭をよぎることは、決して珍しいことではありません。

がん治療は複雑で、患者さんやご家族にとって大きなストレスになります。治療方法の選択や治療後の生活の質についての不安もあります。こうした状況で、納得のいく治療を選ぶために役立つのが「セカンドオピニオン」です。

セカンドオピニオンとは、現在診療を受けている担当医とは別の医師に求める助言(第2の意見)のことです。担当医と十分に話し合っていたとしても、病気や治療への理解を深め、より納得して治療を受けるために、別の医師の話を聞いてみたいと思うことがあるかもしれません。

セカンドオピニオンとは何か

セカンドオピニオンは、患者さんが診断や治療選択について、現在の担当医とは別の医師に求める「第2の意見」を指します。

重要なのは、セカンドオピニオンを受けることは転院することではない、という点です。現在の担当医のもとで治療を受けることを前提に利用するものであり、よりよい医療を納得して受けられるように認められている患者さんの権利です。

最近では日常的に行われるようになってきましたので、担当医に気を遣ったり、遠慮したりする必要はありません。

セカンドオピニオンが必要とされる背景

がんの罹患数と死亡数は、共に増加し続けています。1981年以降、がんは日本で最も多い病気の死因であることを示しています。

2022年にがんで死亡した人は385,797人(男性223,291人、女性162,506人)です。2019年には、新たにがんと診断された方が男女合わせて999,075人いたことが報告されています。特に50歳以降は急激にがんになる率が高くなっています。

こうした状況の中で、がん治療に関する正しい情報を得ることは、治療の選択や方針を決定する上で非常に重要です。

出典 国立がん研究センター がん情報サービス「セカンドオピニオン」(2024年)より作成

セカンドオピニオンと転院の違い

セカンドオピニオンは医師が検査データや画像データなどの診療情報をみて、第三者として診断や治療についての意見を述べたり、情報を伝えたりすることです。

診察・検査・治療は行いません。

セカンドオピニオンを受けた医療機関で診察・検査・治療を受けるためには、転院が可能かどうかの確認を含め、転院の手続きや初診の予約など別の手順が必要です。

セカンドオピニオンを受けるメリット

セカンドオピニオンを受けることには、いくつかの重要なメリットがあります。

治療選択肢が広がる可能性

セカンドオピニオンを受ける最大のメリットは、担当医とは異なる見解や治療方法が示された場合に選択肢が広がることです。

近年は医師の専門分野が細分化されており、自身の病気の治療に特化した専門家に意見を求めることで、より効果的な治療方法を提案してもらえるかもしれません。

ただし、各地域で専門的ながん医療を提供する病院として国が指定している「がん診療連携拠点病院」を中心に行われるがんの診療は、「標準治療」を基本としています。標準治療とは、現時点で最も効果が期待でき、安全性が確立された一番よい治療のことをいいます。

治療への理解と納得が深まる

担当医と同じ意見であったとしても、セカンドオピニオンを受けることで、病気や治療への理解がより深まり、納得して治療に臨むことにつながることがあります。

こうしたこともセカンドオピニオンの重要なメリットといえるでしょう。

がんの治療法は自ら考え、納得して決断することが必要になります。自分に合った治療法に理解して納得することが大切です。

精神的な安心感が得られる

第二の意見を得ることで、治療方針に対する理解が深まり、より確かな決断ができるようになります。

「他の先生に聞いても同じ意見だったので、安心して主治医のもとでがんの治療を受けられた」という声も多く聞かれます。

がん治療で自由診療は必要?保険診療との違いと検討すべき理由

がん治療には保険診療と自由診療があり、それぞれ特徴や選択肢が異なります。本記事では、両者の違いや自由診療を検討する際の考え方、判断するためのポイントについてわかりやすく解説します。

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セカンドオピニオンを受けるデメリットと注意点

メリットがある一方で、セカンドオピニオンにはいくつかのデメリットや注意すべき点もあります。

費用と時間の負担

セカンドオピニオンを受けるデメリットは、医療費の負担が増えることです。

セカンドオピニオンの受診に必要な費用は、公的医療保険制度が適用されない自由診療扱いで全額自己負担になります。基本料金は医療機関によって異なりますが、30分で22,000円から46,200円程度が一般的です。遠方の場合は、交通費の負担も考えておかなければなりません。

また、セカンドオピニオンの受診には手間と時間がかかります。

治療開始の遅れのリスク

病気の種類や進行の状況によっては、治療の選択を迷っている間に病状が進行する場合があることなどもデメリットとして理解しておく必要があるでしょう。

病状によっては、できるだけ早くがんの治療を始めたほうが良い場合もありますので、セカンドオピニオンを希望する場合は、まずは主治医に相談してください。

意見が分かれた場合の混乱

「医師によって考えが違い、かえって混乱した」という人もいます。

セカンドオピニオンを受けるときには、メリット、デメリットがあることを理解した上で決めましょう。絶対に受けなければならないものではなく、よく考えて受けるかどうかを決めることが大切です。

セカンドオピニオンを受けるべきタイミング

セカンドオピニオンをいつ受けるべきか、適切なタイミングを知ることは重要です。

診断直後の治療方針決定時

担当医から示されたがんの治療法について、「他の治療法はないのかな?」「なんとか臓器を残す方法はないのかな?」など、迷いがある場合、他の医師の意見も聞いてみるという方法があります。

主治医からいくつかのがん治療の選択肢を示され、どれを選んだら良いのか決めかねている場合、あるいは主治医が示したのとは別の治療法を探したい場合、がん治療を始める前に他の医師の意見を聞いて参考にするのが適切なタイミングです。

治療効果が見られない場合

現在の治療を続けているものの、期待した効果が得られない場合も、セカンドオピニオンを検討するタイミングといえます。

別の専門家の視点から、治療方針の見直しや新たな選択肢を提案してもらえる可能性があります。

再発や転移が見つかった時

再発や転移が見つかった場合、治療方針が大きく変わることがあります。

このような状況では、複数の専門家の意見を聞くことで、より適切な治療選択ができる可能性があります。

セカンドオピニオンの受診の流れ

セカンドオピニオンを受診するときの流れを、ステップごとに見ていきましょう。

現在の担当医の意見を十分に理解する

まず、ファーストオピニオンを十分に理解することが大切です。

例えば、治療についてであれば、診断名、病状、進行度、推奨される治療法とその理由などを確認します。また、セカンドオピニオンをなぜ受けたいのか、自分自身の気持ちを整理することも大切です。

その中で生じた疑問や不安は、まず現在の担当医に確認・相談しましょう。しっかりと話し合うことで、結果的に迷いや懸念が解消し、担当医との信頼関係が深まったり、セカンドオピニオンを受けないという選択に至ったりすることもあります。

セカンドオピニオンを受ける医療機関を選ぶ

「どこで受けるか」を選ぶことも大事です。

一つの方法は、主治医に紹介してもらうことです。ただし、「同じ意見の先生を紹介されて、似たような話しか聞けなかった」ということもあるようです。もう一つは、同じ病気の患者数が多い病院などを自分で探すという方法です。

どこでセカンドオピニオンを受けたらよいかわからない場合は、最寄りのがん診療連携拠点病院のがん相談支援センターに相談してみましょう。

必要書類の準備と予約

どこでセカンドオピニオンを受けるかを決めたら、予約をとり、必要な書類を用意します。

セカンドオピニオンを受けるために必要なのは、診療情報提供書(いわゆる紹介状)、検査データ、画像データなどです。必要な書類を確認して、早めに用意しておきましょう。また、限られた時間を有効に使うには、聞きたいことを事前にメモしておくのも大事です。

セカンドオピニオン面談当日

面談時間は医療機関によって異なりますが、30分から45分程度が一般的です。

医師が紹介状などを確認して報告書を作成する時間も含まれます。事前に準備したメモをもとに、疑問点や不安点をしっかりと確認しましょう。面談中の録音、録画はご遠慮願います。

セカンドオピニオン後の選択肢

セカンドオピニオンを受けた後は、いくつかの選択肢があります。

現在の担当医のもとで治療を継続

セカンドオピニオンを受けた後は、主治医のもとでがん治療を受ける人もいます。

「他の先生に聞いても同じ意見だったので、安心して主治医のもとでがんの治療を受けられた」というケースです。セカンドオピニオンの内容については、主治医の先生に文書で郵送されます。

セカンドオピニオン先の医療機関へ転院

セカンドオピニオンを受けた病院に転院してがん治療を受ける人もいます。

「『手術はできない』と言われていたけれど、セカンドオピニオンを受けたら『できます』と言われて転院した」というケースです。セカンドオピニオンの結果、当センターへの転院をご希望になる場合は、改めて紹介状をお持ちになり、初診予約をしていただくことになります。

さらに別の医師の意見を求める

場合によっては、さらに別の医師の意見を求めることも選択肢の一つです。

ただし、時間と費用の負担が増えることを考慮する必要があります。一番大事なのは自分自身の選択です。納得してがんの治療を受けましょう。

ICVS東京クリニックでのセカンドオピニオン

ICVS東京クリニックは、「延命ではなく、救命を目指して」という理念のもと、標準治療だけでは治癒が難しいとされるステージⅣの進行がん・再発がんに特化した次世代免疫療法を提供する医療機関です。

HITV療法という選択肢

治療の中核となるのは、HITV療法(Human Initiated Therapeutic Vaccine)という免疫細胞療法です。

樹状細胞を活用し体内でがんを攻撃するCTL(キラーT細胞)を効率的に誘導することで、がんの消失(治癒)を目標としています。なお、HITV療法は日本国内の医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。

樹状細胞を腫瘍へ直接投与する点が特徴で、CT画像で確認しながら腫瘍内へ直接注入(腫瘍内注入が難しい場合は腫瘍を栄養する主要血管内への投与)を行うことで、患者さん自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を、より正確に樹状細胞へ学習させることを目指しています。

世界水準の治療体制

当院は、がん免疫療法の専門医である蓮見賢一郎によって2008年に設立され、国内外の研究者・臨床現場とのネットワークを持ち、HITV療法専門施設として研鑽を重ねています。

これまで日本のみならず、台湾、中国、マレーシア、ロシア、オーストラリアなど世界各国から患者を受け入れ、2,000名以上の治療支援に携わってきました。

CTガイド下投与によりリアルタイムのCT画像をもとに穿刺を行い、腫瘍内へ正確に樹状細胞を直接投与する高度な医療技術を採用しています。また、院内CPC(細胞培養加工施設)を完備し、国際的GMP基準に沿った環境を整え、専任の細胞培養士が適切に管理・処置を行っています。

オーダーメイドの治療計画

治療は患者の状態・症状・生活環境を総合的に考慮し、専門医が丁寧にカウンセリングと診断を行った上で、相乗効果を生む治療法を組み合わせたオーダーメイドの治療計画を提案します。

治療の流れは7ステップで構成され、来院回数は基本4回です。

まとめ

がん治療におけるセカンドオピニオンは、患者さんが納得のいく治療を選択するための重要な権利です。

担当医とは別の医師の意見を聞くことで、治療選択肢が広がる可能性があり、治療への理解と納得が深まります。一方で、費用と時間の負担、治療開始の遅れのリスクなどのデメリットもあることを理解しておく必要があります。

セカンドオピニオンを受けるべきタイミングは、診断直後の治療方針決定時、治療効果が見られない場合、再発や転移が見つかった時などです。受診の流れとしては、まず現在の担当医の意見を十分に理解し、セカンドオピニオンを受ける医療機関を選び、必要書類を準備して予約を取ります。

セカンドオピニオンを受けた後は、現在の担当医のもとで治療を継続するか、セカンドオピニオン先の医療機関へ転院するか、さらに別の医師の意見を求めるかを選択できます。

ICVS東京クリニックでは、ステージⅣの進行がん・再発がんに特化したHITV療法を提供しています。標準治療だけでは治癒が難しいとされるがんに対して、「延命ではなく、救命を目指して」という理念のもと、一人ひとりに合わせたオーダーメイドの治療計画を提案しています。セカンドオピニオンをお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。

詳細はこちらのHPをご覧ください

著者情報

ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

 

【経歴】

埼玉医科大学卒業。

東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。

世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。

米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。

ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。

その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

抗がん剤が効かない場合はどうする?次の治療を検討するポイントがん2026/04/06(月)

抗がん剤治療の効果が見られないとき・・・次のステップを考える

抗がん剤治療を受けている患者さんやご家族にとって、「治療の効果が思うように現れない」という状況は、大きな不安と戸惑いをもたらします。

標準治療として提供される抗がん剤は、がん細胞の増殖を抑える重要な役割を果たしますが、すべての患者さんに同じように効果が現れるわけではありません。

治療を続けていく中で、「このまま同じ治療を続けていいのか」「他に選択肢はないのか」と悩まれる方は少なくありません。

本記事では、抗がん剤治療の効果が見られない場合に考えるべき次の治療の選択肢や、主治医との相談ポイント、そして治療変更のタイミングについて、がん免疫療法の専門医としての視点から解説します。

抗がん剤が効かなくなる理由・・・薬剤耐性のメカニズム

抗がん剤治療において最も重要な課題の一つが「薬剤耐性」です。

治療開始当初は効果を示していた抗がん剤が、時間の経過とともに効かなくなる現象は、多くのがん種で観察されます。

一次耐性と獲得耐性の違い

薬剤耐性には大きく分けて二つのタイプがあります。

「一次耐性」は、治療開始時からがん細胞が薬剤に対して抵抗性を持っている状態です。抗アポトーシスシグナルなどの内的因子により、一部のがん細胞が細胞死を回避してしまいます。

一方、「獲得耐性」は治療を続けていく過程で生じる耐性です。最初は薬剤が効いてがん細胞が減少しますが、生き残ったがん細胞が変化し、薬剤の存在下でも増殖できるようになります。

分子標的薬における薬剤耐性の実態

従来の抗がん剤に比べて高い治療効果を示す分子標的薬でも、薬剤耐性は重要な問題です。

例えば、メラノーマ(悪性黒色腫)の約半数で見られるBRAF遺伝子の変異に対して開発されたBRAF阻害剤は、当初高い効果を示しますが、投与開始から約半年で薬剤耐性を示すケースが報告されています。

これは、がん細胞が増殖シグナルの再活性化や抗アポトーシスシグナルの活性化など、複数のメカニズムを通じて薬剤の効果を回避するためです。BRAF阻害薬によってBRAF-MEK-ERK経路が遮断されても、STAT3などの別の経路が活性化し、抗アポトーシス因子の発現が再び誘導されることが明らかになっています。

治療変更を検討すべきタイミング・・・主治医との対話が鍵

抗がん剤治療の効果判定は、定期的な画像検査や血液検査によって行われます。

治療変更を考えるタイミングは、単に「効果が見られない」という理由だけでなく、患者さんの全身状態や生活の質(QOL)、副作用の程度なども総合的に判断する必要があります。

効果判定の基準を理解する

がん治療における効果判定には、一般的に「奏効率」という指標が用いられます。

これは、腫瘍が一定以上縮小した患者さんの割合を示すもので、完全奏効(腫瘍が完全に消失)、部分奏効(腫瘍が30%以上縮小)、安定(変化なし)、進行(腫瘍が20%以上増大)という分類があります。

治療変更を検討するのは、通常「進行」と判定された場合ですが、副作用が強く生活の質が著しく低下している場合や、安定状態が長期間続いている場合にも、治療方針の見直しが必要になることがあります。

セカンドライン治療への移行

最初に行う治療(ファーストライン治療)の効果が乏しくなった場合、別の抗がん剤治療に切り替えるセカンドライン治療が検討されます。

がん薬物療法では、より効果の高い薬剤を最初に使用するため、セカンドライン以降の治療では、異なる作用機序を持つ薬剤や、併用療法が選択されることが多くなります。

主治医との対話では、次の治療選択肢について十分な説明を受け、それぞれの治療の期待される効果、副作用、治療期間などを理解した上で、納得して治療を選択することが重要です。

再生医療とは?がん治療で注目される理由をわかりやすく解説

再生医療は、細胞や組織の力を利用して機能の回復を目指す治療として注目されています。本記事では、再生医療の基本的な考え方やがん治療における役割、期待されている理由についてわかりやすく解説します。

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標準治療以外の選択肢・・・免疫療法という可能性

標準治療として提供される抗がん剤治療や分子標的薬治療の効果が十分でない場合、次の選択肢として免疫療法が注目されています。

免疫チェックポイント阻害薬の役割

免疫チェックポイント阻害薬は、がん細胞が免疫系から逃れるために利用している「ブレーキ」を解除し、患者さん自身の免疫細胞ががん細胞を攻撃できるようにする治療法です。

この治療法は、一部のがん種において標準治療として確立されており、従来の抗がん剤とは異なる作用機序により、長期的な効果が期待できるケースもあります。

次世代免疫療法としてのHITV療法

標準治療だけでは治癒が難しいとされるステージⅣの進行がん・再発がんに対して、当院が提供しているのがHITV療法(Human Initiated Therapeutic Vaccine)です。

HITV療法は、免疫システムの司令塔と呼ばれる樹状細胞を活用した次世代のがん免疫療法で、「延命ではなく、救命を目指す」という明確な理念のもとに開発されました。

この治療法の最大の特徴は、樹状細胞を腫瘍へ直接投与する点にあります。CT画像で確認しながら腫瘍内へ直接注入することで、患者さんご自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を、より正確に樹状細胞へ学習させることを目指しています。

腫瘍に投与された樹状細胞は、がん情報を高精度で認識し、CTL(キラーT細胞)への指示を精密化します。投与後2週間前後からCTLが体内に誘導され、24時間休むことなくがん細胞へ攻撃を継続します。

なお、HITV療法は日本国内の医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。

ゲノム検査による個別化医療・・・オーダーメイド治療の可能性

近年、がん治療において「ゲノム検査」が重要な役割を果たすようになっています。

ゲノム検査とは何か

ゲノム検査は、腫瘍組織や生検によって採取したがん細胞のDNA配列を解析し、遺伝子に変化があるかどうかを調べる検査です。

日本では「NCCオンコパネル114遺伝子」や「ファンデーションワン324遺伝子」などのゲノム検査が承認されており、がん細胞の遺伝子変異を特定することで、その変異に対して効果的な分子標的薬を選択できる可能性があります。

オーダーメイド治療の実現

従来のがん薬物療法では、臓器別に同じ薬剤を使用していたため、同じ治療を受けても効果が出る人と全く効果がない人がいました。

ゲノム検査により、がん細胞の遺伝子変異を特定し、その変異に対応した薬剤を選択することで、より有効性の高い治療が期待できます。また、副作用が出にくい薬剤を選択することも可能になります。

ただし、実際に薬剤の適応になるケースは、検査を受けた患者さんの10~20%程度とされています。変異遺伝子が見つかっても、それに対応した治療薬が十分に存在しない場合や、臨床試験が少ない現実もあります。

治療を選択する際に考えるべきこと・・・QOLと治療効果のバランス

抗がん剤が効かない場合の次の治療を検討する際、最も重要なのは「治療効果」と「生活の質(QOL)」のバランスです。

副作用との向き合い方

抗がん剤治療では、副作用は必ず出現します。

血液毒性として白血球減少、好中球減少、貧血、血小板減少が起こり、肝・腎機能障害や吐き気、嘔吐、口内炎、脱毛なども見られます。正常細胞においても分裂の盛んな細胞は障害を受けるためです。

近年では、副作用の軽減や治療効果の向上に取り組むことで、抗がん剤の治療負担を減らす試みが進んでいます。副作用を含めても有効性が上回るため治療が行われますが、患者さんの体力や生活環境を考慮した治療計画が不可欠です。

当院が重視する患者さん目線の治療

ICVS東京クリニックでは、患者さんの状態・症状・生活環境を総合的に考慮し、専門医が丁寧にカウンセリングと診断を行った上で、相乗効果を生む治療法を組み合わせたオーダーメイドの治療計画をご提案します。

治療は基本4回の来院で完結するよう設計されており、通院負担にも配慮しています。また、比較的身体への負担や副作用が少ないとされるHITV療法は、体力に不安のある方でも検討しやすい治療法です。

治療の流れは、初診・治療計画の説明、成分採血(アフェレーシス)、腫瘍の生検と解析、院内CPCでの細胞培養、樹状細胞の腫瘍内投与(CTガイド下)、活性化T細胞の点滴投与、PET-CT・血液検査による治療評価という7ステップで進みます。

世界水準の医療体制と研究実績・・・信頼できる治療環境

がん治療において、治療を受ける医療機関の体制や実績は重要な判断材料です。

国際的な研究開発の系譜

当院の免疫治療の研究・開発は、1948年に故・蓮見喜一郎博士が開発したがんワクチン(ハスミワクチン)を起点とし、約80年にわたる実績の延長線上にあります。

さらに、樹状細胞研究の功績により2011年にノーベル生理・医学賞を受賞したラルフ・スタインマン博士が、当院母体の技術顧問としてHITV療法の確立に長年貢献しました。

2008年の設立以来、当院は日本のみならず、台湾、中国、マレーシア、ロシア、オーストラリアなど世界各国から患者さんをお迎えし、2,000名以上の治療支援に携わってきました。

厳格な品質管理体制

当院では、CTガイド下投与によりリアルタイムのCT画像をもとに穿刺を行い、腫瘍内へ正確に樹状細胞を直接投与する高度な医療技術を採用しています。

また、院内CPC(細胞培養加工施設)を完備し、国際的GMP基準に沿った環境を整え、専任の細胞培養士が適切に管理・処置を行っています。

さらに、再生医療等安全性確保法に則った運用を行い、厚生労働省の許可を受けた特定細胞加工施設として、品質管理を重視した培養体制を構築しています。

まとめ・・・治すことを諦めない選択肢

抗がん剤治療の効果が見られない場合、多くの患者さんやご家族が「もう治らないのではないか」という不安を感じます。

しかし、標準治療以外にも選択肢は存在します。

薬剤耐性のメカニズムを理解し、主治医と十分に対話しながら、セカンドライン治療やゲノム検査に基づく個別化医療、そして免疫療法など、さまざまな可能性を検討することが重要です。

ICVS東京クリニックは、「延命ではなく、救命を目指す」という姿勢を、患者さんと共有する場所です。標準治療だけでは治癒が難しいとされるステージⅣの進行がん・再発がんに対して、HITV療法という次世代免疫療法を提供しています。

今の治療に限界を感じている方、別の可能性を知ったうえで判断したい方にとって、一度相談してみる価値のあるクリニックです。

がん治療の選択は簡単なものではありません。しかし、「治すことを諦めない」という思いを持ち続けることが、次の一歩につながります。

詳しい治療内容や相談をご希望の方は、ICVS東京クリニックまでお問い合わせください。

詳細はこちらのHPをご覧ください

著者情報

ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

 

【経歴】

埼玉医科大学卒業。

東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。

世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。

米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。

ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。

その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

抗がん剤はいつまで続ける?治療終了を考えるタイミングと判断のポイントがん2026/04/06(月)

抗がん剤治療を受けている方やご家族にとって、「いつまで続けるべきか」という問いは、非常に重い決断を迫られる瞬間です。

標準治療として化学療法を続けてきたものの、副作用による体力の低下や、効果が実感できない不安から、治療の継続に迷いを感じる方は少なくありません。

私は長年、がん免疫療法の臨床と研究に携わってきました。

その中で、多くの患者さんが「治療をいつ終えるべきか」という問いに直面し、苦悩する姿を目にしてきました。この記事では、抗がん剤治療の終了を考えるタイミングや判断基準について、医療者の視点から詳しく解説します。

抗がん剤治療の基本的な考え方

抗がん剤治療は、がん細胞の増殖を抑え、腫瘍を縮小させることを目的とした全身療法です。

化学療法は、手術や放射線治療と並ぶ「標準治療」の一つとして位置づけられており、がんの種類や進行度に応じて治療計画が立てられます。

治療サイクルと投与スケジュール

抗がん剤治療は通常、「サイクル」と呼ばれる単位で実施されます。

一般的には、2週間から4週間を1サイクルとし、投与と休薬期間を繰り返す形で進められます。この休薬期間は、正常な細胞が回復するために必要な時間です。

治療計画は、がんの種類・ステージ・患者さんの体力・年齢などを総合的に判断して決定されます。

治療の目的による分類

抗がん剤治療の目的は、大きく分けて以下の3つに分類されます。

  • 根治目的・・・がんの完全な消失を目指す治療
  • 延命目的・・・がんの進行を遅らせ、生存期間を延ばす治療
  • 緩和目的・・・症状を和らげ、生活の質(QOL)を維持する治療

これらの目的は、がんの進行状況や患者さんの状態によって変化することがあります。

治療開始時には根治を目指していても、経過によっては延命や緩和へと目的がシフトすることも少なくありません。

治療終了を考えるべきタイミング

抗がん剤治療をいつまで続けるかは、医学的な判断だけでなく、患者さんご自身の価値観や生活の質も重要な要素となります。

画像診断による効果判定

治療効果の判定には、CT・MRI・PET-CTなどの画像診断が用いられます。

通常、2〜3サイクルごとに画像検査を実施し、腫瘍の大きさや転移の状況を評価します。腫瘍が縮小している場合は「奏効」、変化がない場合は「安定」、増大している場合は「進行」と判定されます。

進行が確認された場合、現在の抗がん剤の効果が限定的であると判断され、治療方針の見直しが検討されます。

腫瘍マーカーの推移

血液検査で測定される腫瘍マーカーも、治療効果を評価する重要な指標です。

CEA・CA19-9・PSAなど、がんの種類によって特異的なマーカーがあり、その数値の推移を追うことで治療効果を間接的に評価できます。ただし、腫瘍マーカーはあくまで補助的な指標であり、画像診断と併せて総合的に判断することが重要です。

抗がん剤の副作用でしびれが出るのはなぜ?原因と対処の考え方

抗がん剤治療では、手足のしびれといった副作用が現れることがあります。本記事では、しびれが起こる原因や症状の特徴、日常生活での対処方法や医療機関に相談する目安についてわかりやすく解説します。

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副作用の程度と生活への影響

抗がん剤治療には、吐き気・倦怠感・脱毛・骨髄抑制・末梢神経障害など、さまざまな副作用が伴います。

これらの副作用が日常生活に大きな支障をきたし、患者さんのQOLが著しく低下している場合、治療の継続が本当に患者さんのためになるのか、慎重に検討する必要があります。

副作用の程度は、グレード1(軽度)からグレード5(死亡)までの5段階で評価されます。グレード3以上の重篤な副作用が続く場合、治療の中止や変更が検討されることが一般的です。

体力・栄養状態の低下

抗がん剤治療を続けるためには、一定の体力と栄養状態が必要です。

パフォーマンスステータス(PS)と呼ばれる全身状態の評価指標があり、PS0(まったく問題なく活動できる)からPS4(寝たきり)までの5段階で評価されます。PS3以上の状態では、抗がん剤治療の継続が困難になることが多く、治療方針の見直しが必要となります。

医師が治療終了を提案する具体的な判断基準

医師が抗がん剤治療の終了を提案する際には、複数の医学的根拠に基づいた判断が行われます。

治療効果の限界

複数のレジメン(抗がん剤の組み合わせ)を試しても効果が得られない場合、現在の標準治療では対応が難しいと判断されることがあります。

一般的に、ファーストライン(一次治療)、セカンドライン(二次治療)、サードライン(三次治療)と進むにつれて、治療効果は低下する傾向にあります。

特に、複数のラインで効果が見られない場合、さらなる化学療法の継続が患者さんの利益につながるか、慎重に評価する必要があります。

臓器機能の低下

抗がん剤治療は、肝臓・腎臓・心臓などの臓器に負担をかけることがあります。

血液検査で肝機能(AST・ALT・ビリルビン)や腎機能(クレアチニン・eGFR)の数値が悪化している場合、治療の継続が臓器障害を引き起こすリスクがあるため、治療の中止や変更が検討されます。

感染症リスクの増大

抗がん剤治療による骨髄抑制で白血球が減少すると、感染症のリスクが高まります。

好中球数が500/μL以下になると「好中球減少症」と診断され、重篤な感染症を引き起こす可能性があります。感染症を繰り返す場合や、G-CSF製剤(白血球を増やす薬)を使用しても回復が困難な場合、治療の継続が難しくなることがあります。

患者さんの意思と価値観

医学的な判断だけでなく、患者さんご自身の意思と価値観も、治療終了の重要な判断基準です。

「残された時間を治療に費やすよりも、家族との時間を大切にしたい」「副作用に耐えながら延命するよりも、穏やかに過ごしたい」といった患者さんの思いは、尊重されるべきものです。

インフォームド・コンセント(十分な説明に基づく同意)の原則に従い、医師は患者さんに治療の利益とリスクを丁寧に説明し、患者さんが納得した上で決断できるよう支援する責任があります。

維持療法と治療休止の考え方

抗がん剤治療には、「維持療法」という選択肢もあります。

維持療法とは

維持療法は、初期治療で腫瘍が縮小した後、低用量の抗がん剤を継続的に投与することで、がんの再増殖を抑える治療法です。

強力な化学療法と比較して副作用が軽減されるため、患者さんのQOLを維持しながら治療を続けることができます。肺がん・卵巣がん・大腸がんなどで、維持療法の有効性が報告されています。

治療休止(ドラッグホリデー)

一定期間治療を続けた後、意図的に治療を休止する「ドラッグホリデー」という考え方もあります。

これは、副作用からの回復や、患者さんの心身のリフレッシュを目的としたものです。治療休止中も定期的な画像検査や血液検査を行い、がんの状態を監視します。再増殖の兆候が見られた場合は、速やかに治療を再開します。

休止期間の設定

治療休止の期間は、がんの種類や患者さんの状態によって異なりますが、一般的には2〜3ヶ月程度が目安とされます。

この期間中、患者さんは副作用から回復し、体力を取り戻すことができます。また、治療に対する心理的な負担も軽減され、次の治療に向けて前向きな気持ちを取り戻すことができる場合もあります。

標準治療の限界と次の選択肢

標準治療で十分な効果が得られない場合、患者さんとご家族は次の選択肢を模索することになります。

臨床試験への参加

新しい抗がん剤や治療法の臨床試験に参加することは、標準治療で効果が得られなかった患者さんにとって、一つの選択肢となります。

臨床試験は、厳格な倫理審査と安全性の確認を経て実施されますが、効果や副作用については不確実な部分もあります。参加を検討する際は、医師から十分な説明を受け、メリットとデメリットを理解した上で判断することが重要です。

免疫療法という選択肢

近年、がん治療の分野では免疫療法が注目されています。

免疫チェックポイント阻害薬(オプジーボ・キイトルーダなど)は、一部のがん種で標準治療として確立されていますが、すべての患者さんに効果があるわけではありません。

当院では、「HITV療法」という樹状細胞を活用した免疫細胞療法を提供しています。

この治療法は、患者さんご自身の免疫システムを活性化し、がん細胞を攻撃する「CTL(キラーT細胞)」を体内で効率的に誘導することを目指すものです。

HITV療法の特徴は、樹状細胞を腫瘍へ直接投与することで、患者さんご自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を正確に学習させる点にあります。

これにより、「腫瘍のワクチン化」と呼ばれる状態を作り出し、CTLが24時間休むことなくがん細胞へ攻撃を継続します。また、画像診断では捉えきれない微細ながん細胞に対しても、CTLが血液中を巡回して攻撃することで、転移・再発の抑制を目指します。

なお、HITV療法は日本国内の医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。

緩和ケアへの移行

抗がん剤治療を終了する場合、緩和ケアへの移行が検討されます。

緩和ケアは、がんそのものを治療するのではなく、痛みや苦痛を和らげ、患者さんのQOLを最大限に維持することを目的とした医療です。緩和ケアは「終末期医療」と誤解されることがありますが、実際には治療の早い段階から並行して行うことが推奨されています。

緩和ケアには、疼痛管理・呼吸困難の緩和・栄養サポート・精神的ケアなど、多岐にわたる支援が含まれます。

治療終了後の生活と向き合い方

抗がん剤治療を終了した後、患者さんとご家族は新たな生活のステージに入ります。

定期的なフォローアップ

治療終了後も、定期的な画像検査や血液検査を通じて、がんの再発や転移がないか監視を続けます。

フォローアップの頻度は、がんの種類や治療終了からの期間によって異なりますが、一般的には最初の2年間は3〜6ヶ月ごと、その後は6〜12ヶ月ごとに検査を行います。

栄養管理と体力回復

抗がん剤治療によって低下した体力と栄養状態を回復させることは、治療終了後の重要な課題です。

バランスの取れた食事・適度な運動・十分な休息を心がけることで、徐々に体力を取り戻すことができます。必要に応じて、管理栄養士や理学療法士のサポートを受けることも有効です。

心のケアとサポート体制

治療終了後、患者さんは「再発への不安」「治療を終えた喪失感」「今後の人生への迷い」など、さまざまな心理的な課題に直面することがあります。

こうした不安や悩みを一人で抱え込まず、医療者・家族・患者会などのサポートを活用することが大切です。心理カウンセリングや精神科医の支援を受けることも、選択肢の一つです。

まとめ

抗がん剤治療をいつまで続けるかは、医学的な判断と患者さんご自身の価値観の両方を考慮して決定される、非常に重要な問題です。

治療効果の評価・副作用の程度・体力の状態・患者さんの意思など、多くの要素を総合的に判断する必要があります。

標準治療で十分な効果が得られない場合でも、臨床試験や免疫療法など、新たな選択肢を検討することができます。

当院のHITV療法は、ステージⅣの進行がん・再発がんに特化した次世代免疫療法として、「延命ではなく、救命を目指す」という理念のもと、治療の可能性を追求しています。

治療の選択に迷われている方は、まずは専門医に相談し、ご自身の状態に最も適した治療法を見つけることが大切です。

どのような選択をされるにせよ、患者さんご自身が納得し、後悔のない決断ができるよう、医療者として全力でサポートしてまいります。

詳細はこちらのHPをご覧ください

著者情報

ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

 

【経歴】

埼玉医科大学卒業。

東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。

世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。

米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。

ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。

その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

ステージ4のがんでも治療はできる?治療方針と選択肢を考えるポイントがん2026/04/05(日)

ステージ4のがんと診断されたとき、多くの方が「もう終わりなのではないか」と感じます。

しかし、ステージ4という言葉は、決して「治療の可能性がない」という意味ではありません・・・。

ステージ4とは、がんが原発部位から離れた臓器やリンパ節に転移している状態を指しますが、それは病気の広がり方を示す分類であり、治療の可能性や余命を直接決定するものではないのです。近年では、化学療法、免疫療法、放射線治療など、さまざまな治療選択肢が進化しており、ステージ4のがんでも症状をコントロールしながら、生活の質を保ちつつ治療を続けている方々が多くいらっしゃいます。

この記事では、ステージ4のがんと診断された患者さんとご家族が知っておくべき治療方針と選択肢について、詳しく解説します。

抗がん剤治療の期間はどれくらい?治療計画を立てる際の考え方

抗がん剤治療の期間は、がんの種類や進行度、治療方針によって大きく異なります。本記事では、治療期間の目安やスケジュールの考え方、治療計画を立てる際に知っておきたいポイントについてわかりやすく解説します。

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ステージ4のがんとは?「末期がん」との違いを理解する

ステージ4のがんは、がんが原発部位から遠くの臓器やリンパ節にまで広がった状態を指します。

しかし、多くの方が誤解されているのは、「ステージ4=末期がん」という認識です。実際には、ステージ分類は**がんの広がり方を整理するための基準**であり、治療方法を選択する際の目安にすぎません。

ステージ分類の本来の意味

ステージは、がんの大きさ、リンパ節への転移の有無、遠隔転移の有無という3つの要素(TNM分類)を組み合わせて決定されます。ステージ0から始まり、ステージ1、2、3と進み、最も進行した段階がステージ4です。

重要なのは、ステージ4と判定されても、体調が良好で治療の選択肢が十分にある場合も多いということです。

たとえば、遠くのリンパ節に1ヵ所だけ転移しているケースでは、ステージ4と分類されますが、体力があり、適切な治療を受けることで症状をコントロールできる可能性があります。逆に、ステージ2であっても、体力が著しく低下している場合は、治療の選択が難しくなることもあります。

「末期がん」とは何を指すのか

末期がんとは、自立した食事摂取や日常生活動作が困難になり、著しく体が衰弱した状態を指します。

長時間の臥床を余儀なくされ、食事介助やベッド上での排泄が避けられない状態です。このような末期症状に至ると、多くの方は治療の意欲を失ってしまいます。

しかし、ステージ4と診断されても、末期症状がなく、歩くことも十分に可能で、新たな治療を模索できる活力がある場合、治療を行う時間は「まだ、まだ」十分に残されているのです。

ステージ4のがんで選択できる治療法

ステージ4のがんでも、さまざまな治療法が選択できます。

治療の目的は、がんの進行を抑え、症状を和らげ、生活の質(QOL)を維持・向上させることです。

化学療法(抗がん剤治療)

化学療法は、抗がん剤を使用してがん細胞を攻撃する治療法です。抗がん剤は血液に乗って全身を巡り、がん細胞を攻撃します。

ステージ4のがんでは、複数の抗がん剤を組み合わせることで、がんを縮小させたり、進行を遅らせたりする効果が期待できます。近年では、新しい抗がん剤が次々と開発されており、副作用を抑えながら効果を高める工夫がなされています。

ただし、抗がん剤は正常な細胞も傷つけてしまうため、吐き気、脱毛、倦怠感などの副作用が発生することがあります。

免疫療法

免疫療法は、人が本来持っている免疫力を回復させ、がんに立ち向かう治療法です。

免疫チェックポイント阻害薬や、樹状細胞を活用した治療など、さまざまなアプローチがあります。免疫療法は、正常な細胞を傷つけずに、がん細胞だけを狙う可能性があるため、副作用が比較的少ないとされています。

特に、樹状細胞を腫瘍へ直接投与する方法では、患者さん自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を正確に学習させることができます。投与後、2週間前後からCTL(キラーT細胞)が体内に誘導され、24時間休むことなくがん細胞へ攻撃を継続します。

放射線療法

放射線療法は、がん細胞に放射線を当てることで、直接切り取る作業をせず、がん細胞内のDNAにダメージを与える治療法です。

ステージ4のがんでは、痛みや出血などの症状を和らげる目的で放射線療法が使用されることがあります。また、トモセラピーのような高精度な放射線治療では、痛み・副作用の少ない治療が可能です。

手術療法

ステージ4のがんでも、転移した部位が切除可能な場合は、手術が検討されることがあります。

特に、肝転移や肺転移の場合、転移した部位を切除することで、症状の改善や生存期間の延長が期待できることがあります。ただし、手術が可能かどうかは、転移の範囲や患者さんの体力によって異なります。

治療方針を決める際の重要なポイント

ステージ4のがんの治療方針を決める際には、いくつかの重要なポイントがあります。

がんの種類と進行状況

がんの種類によって、治療の選択肢や効果は大きく異なります。

たとえば、大腸がんのステージ4では、遠隔転移巣が切除可能かどうかを判断し、切除可能な場合は手術を検討します。一方、膵臓がんのステージ4では、手術が難しい場合が多く、化学療法が中心となります。

また、がんの進行スピードや転移の範囲も、治療方針を決める重要な要素です。

患者さんの体力と免疫力

治療を受けるためには、一定の体力と免疫力が必要です。

体力が著しく低下している場合、積極的な治療が難しくなることがあります。そのため、治療前には、患者さんの全身状態を評価し、治療に耐えられるかどうかを慎重に判断します。

また、栄養状態や基礎疾患の有無も、治療方針を決める際の重要な要素です。

生活の質(QOL)の維持

ステージ4のがん治療では、生活の質(QOL)を維持することが非常に重要です。

治療効果だけでなく、患者さんができる限り普段通りの生活を送れるよう、副作用を抑えながら治療を続けることが求められます。そのため、治療方針を決める際には、患者さんの希望や生活環境を総合的に考慮することが大切です。

遺伝子変異などのがんの性質

近年では、がんの遺伝子変異などの性質に対応した治療(薬物療法)が検討されることがあります。

遺伝子検査を行い、特定の遺伝子変異が見つかった場合、それに対応した分子標的薬を使用することで、より効果的な治療が可能になることがあります。

ICVS東京クリニックが提供するHITV療法とは

ICVS東京クリニックは、「延命ではなく、救命を目指して」という理念のもと、ステージⅣの進行がん・再発がんに特化した次世代免疫療法を提供しています。

HITV療法の特徴

HITV療法(Human Initiated Therapeutic Vaccine)は、免疫システムの司令塔とも呼ばれる**樹状細胞**を活用した免疫細胞療法です。

最大の特徴は、樹状細胞を腫瘍へ直接投与する点です。CT画像で確認しながら腫瘍内へ直接注入することで、患者さん自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を、より正確に樹状細胞へ学習させることを目指します。

腫瘍に投与された樹状細胞は、がん情報を高精度で認識し、CTL(キラーT細胞)への指示も精密化します。投与後、2週間前後からCTLが体内に誘導され、24時間休むことなくがん細胞へ攻撃を継続します。これを「腫瘍のワクチン化」と呼びます。

転移・再発を防ぐアプローチ

画像診断で判別できない微細ながん細胞が血液により移動・着床することが、転移・再発の一因とされます。

HITV療法では、腫瘍のワクチン化によって生まれる高精度なCTLが血液中を巡回し、がん細胞を見つけると即時に攻撃することで、転移・再発を防ぐことにつなげることを目指しています。

治療体制と実績

ICVS東京クリニックは、2008年の設立以来、2,000名以上の治療支援実績があります。

CTガイド下投与により、リアルタイムのCT画像をもとに穿刺を行い、腫瘍内へ正確に樹状細胞を直接投与する高度な医療技術を採用しています。また、院内CPC(細胞培養加工施設)を完備し、国際的GMP基準に沿った環境を整え、専任の細胞培養士が適切に管理・処置を行っています。

なお、HITV療法は日本国内の医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。

治療を選択する際に知っておくべきこと

ステージ4のがん治療を選択する際には、いくつかの重要な点を知っておく必要があります。

標準治療と自由診療の違い

標準治療とは、科学的根拠に基づいて有効性と安全性が確認された治療法です。

保険適用となり、費用負担が軽減されます。一方、自由診療は、保険適用外の治療法であり、全額自己負担となります。ただし、標準治療で効果が得られなかった場合や、より個別化された治療を希望する場合、自由診療が選択肢となることがあります。

治療費用について

ステージ4のがん治療には、高額な費用がかかることがあります。

標準治療の場合、高額療養費制度を利用することで、自己負担額を抑えることができます。自由診療の場合、治療費用は全額自己負担となるため、事前に費用を確認し、経済的な負担を考慮することが重要です。

セカンドオピニオンの重要性

ステージ4のがんと診断された場合、複数の医師の意見を聞くことが大切です。

セカンドオピニオンを受けることで、治療の選択肢が広がり、より納得のいく治療方針を決定することができます。担当医に遠慮せず、セカンドオピニオンを希望する旨を伝えましょう。

患者さんとご家族が心がけるべきこと

ステージ4のがん治療では、患者さんとご家族の心のケアも非常に重要です。

希望を持ち続けること

ステージ4と診断されても、希望を失う必要はありません。

近年の医療技術の進歩により、ステージ4のがんでも症状をコントロールしながら、長期間にわたり生活の質を保ちつつ治療を続けている方々が多くいらっしゃいます。強い気持ちで、次にできる治療法を探っていきましょう。

緩和ケアの活用

緩和ケアは、がんに伴う心と体のつらさを和らげるための医療です。

診断されたときから、緩和ケアを受けることができます。痛みや吐き気などの身体的な症状だけでなく、不安や悲しみなどの精神的な苦痛も和らげることができます。遠慮せずに医療者やがん相談支援センターに相談しましょう。

家族のサポート

患者さんを支えるご家族も、大きな負担を抱えています。

ご家族自身の心身の健康を保つことも大切です。がん相談支援センターや患者会などを活用し、同じ境遇の方々と情報交換をすることで、心の支えを得ることができます。

まとめ:ステージ4のがんでも、あきらめる必要はありません

ステージ4のがんと診断されても、それは「治療の可能性がない」という意味ではありません。

化学療法、免疫療法、放射線治療など、さまざまな治療選択肢があり、患者さんの状態に応じた最適な治療方針を立てることができます。重要なのは、がんの種類や進行状況、患者さんの体力や免疫力、そして生活の質を総合的に考慮し、納得のいく治療を選択することです。

ICVS東京クリニックのHITV療法のように、ステージⅣの進行がん・再発がんに特化した次世代免疫療法も選択肢の一つです。樹状細胞を腫瘍へ直接投与することで、患者さん自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を正確に学習させ、CTLが24時間休むことなくがん細胞へ攻撃を継続する治療法です。

ステージ4のがんでも、治療の可能性は残されています。

一人で悩まず、医療者や専門機関に相談しながら、最善の選択をしていきましょう。

ICVS東京クリニックでは、ステージⅤの進行がん・再発がんに特化したHITV療法を提供しています。

あなたとご家族の未来のために、私たちができることがあります。

詳細はこちらのHPをご覧ください

著者情報

ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

 

【経歴】

埼玉医科大学卒業。

東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。

世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。

米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。

ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。

その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

大腸がんはなぜ肝臓に転移しやすい?肝転移の特徴と治療の考え方大腸がん2026/04/05(日)

大腸がんの診断を受けた患者さんやご家族にとって、「転移」という言葉は大きな不安を伴うものです。

特に肝臓への転移は、大腸がんで最も頻度の高い転移形態として知られています。

なぜ大腸がんは肝臓に転移しやすいのでしょうか?

この問いに対する答えを理解することは、今後の治療方針を考える上で非常に重要です。本記事では、大腸がんの肝転移が起こるメカニズム、診断方法、そして最新の治療選択肢について、専門的な視点から詳しく解説します。標準治療だけでは限界を感じている方、新たな治療の可能性を探している方にとって、有益な情報となるはずです。

大腸がんが肝臓に転移しやすい理由

大腸がんが肝臓に転移しやすいのには、明確な解剖学的理由があります。

大腸から吸収された栄養や物質は、門脈という血管を通じて肝臓へ運ばれます。この血流の経路が、がん細胞の移動ルートとなってしまうのです。大腸で発生したがん細胞が血管内に侵入すると、門脈を介して直接肝臓へ到達します。肝臓は体内で最も血流が豊富な臓器の一つであり、がん細胞が着床しやすい環境が整っているといえます。

大腸癌研究会のデータによれば、大腸がん治癒切除後の肝臓への初発再発率は約7.1%とされています。これは他の臓器への転移と比較しても高い数値です。肝転移は血行性転移の中で最も頻度が高く、肺転移がそれに続きます。

転移のメカニズムを理解することで、なぜ早期発見と適切な治療が重要なのかが明確になります。がん細胞が血管内に侵入する前、つまり粘膜や粘膜下層にとどまっている段階で発見できれば、転移のリスクを大幅に減らすことができるのです。

出典日本大腸肛門病学会「大腸がんが肝臓に転移したら…?」より作成

肝転移の診断方法

画像診断の重要性

肝転移の診断には、複数の画像検査が用いられます。

最も一般的なのは造影CT検査です。造影剤を使用することで、肝臓内の転移巣を明瞭に描出することができます。超音波検査も初期スクリーニングとして有用で、定期的なフォローアップに適しています。より詳細な診断が必要な場合には、肝臓MRI検査、特にEOB-MRI検査が実施されます。

EOB-MRI検査は、肝臓に特異的に取り込まれる造影剤を使用するため、転移巣の位置、大きさ、個数をより正確に把握できます。手術が可能かどうかを判断する際には、この検査結果が重要な判断材料となります。

腫瘍マーカーの役割

血液検査による腫瘍マーカー測定も、転移・再発のチェックに欠かせません。

大腸がんではCEAとCA19-9という2つのマーカーが主に使用されます。これらの数値が高値を示す場合、転移や再発の可能性が示唆されます。ただし、腫瘍マーカーだけでは確定診断はできず、必ず画像検査と組み合わせて総合的に判断します。

PET-CT検査の活用

他の臓器への転移の有無を確認するため、PET-CT検査が行われることもあります。

この検査は全身のがん細胞の分布を一度に把握できる利点があり、治療方針の決定に役立ちます。特に手術を検討する際には、肝臓以外に転移がないことを確認するために重要な検査となります。

大腸がんとポリープは何が違う?放置していいケースと注意点の違い

大腸がんとポリープは似たように感じられますが、性質や対応方法には違いがあります。本記事では、それぞれの違いや放置してよいケースと注意が必要なケース、受診の判断ポイントについてわかりやすく解説します。

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肝転移の治療選択肢

手術による根治を目指す

肝転移の治療において、最も根治の可能性が高いのは手術による切除です。

他の臓器に転移がなく、肝臓のみの転移で、かつ肝切除が可能な場合は、積極的に手術が推奨されます。肝転移の部位、大きさ、個数により手術術式は異なりますが、近年では腹腔鏡手術も普及してきており、身体への負担を軽減した低侵襲な手術も選択できるようになっています。

肝切除後の5年生存率は30%を超える報告が多く、肝転移巣をすべて取りきれた場合には、生存期間の延長だけでなく、治癒する可能性もあります。手術前には肝機能のチェックが必須で、残される肝臓の容積と機能が十分であることを確認します。

出典日本大腸肛門病学会「大腸がんが肝臓に転移したら…?」より作成

化学療法の進歩

肝切除が困難な場合、化学療法が選択されます。

近年、分子標的薬をはじめとする化学療法は著しく進歩しており、切除不能大腸がんの生存期間中央値は約30ヵ月を超えるようになってきました。通常、抗がん剤と分子標的薬を組み合わせて治療を行います。

現在では、患者さん各々のがん組織で起きている遺伝子変異などに応じて、効果を示す化学療法剤を選択できるようになっています。RAS遺伝子、BRAF遺伝子、そしてMSIの測定を行い、適切な化学療法レジメンを選択します。大腸がん治療ガイドラインでは、切除不能な場合でも5次治療まで候補があり、多様な治療選択肢が用意されています。

Conversion Surgery(コンバージョン手術)の可能性

化学療法が著明に奏効し、転移巣が縮小した場合、根治手術が可能になることがあります。

これを「Conversion Surgery」と呼びます。当初は切除不能と判断された多発肝転移であっても、化学療法により腫瘍が縮小すれば、肝切除可能となる場合があるのです。実際に、切除不能大腸がんの生存期間中央値は約30ヵ月とされていますが、Conversion Surgeryにより根治術を行えた患者さんの中には、10年以上無再発で生存されている方もいます。

熱凝固療法という選択肢

熱凝固療法には、マイクロ波凝固療法とラジオ波焼灼療法があります。

肝切除と比較すると出血が少なく、身体への負担が少ない治療法です。ただし、手術よりは再発が多いため、切除しにくい部位の転移や、手術に危険が伴う患者さんに使用されることが多い治療方法です。切除する肝転移巣が多数存在する場合には、切除できる部位は肝切除を行い、残りの切除しにくい転移巣に対して熱凝固療法を行うという組み合わせも可能です。

治療方針の決定プロセス

集学的治療の重要性

大腸がんの肝転移治療では、外科医、腫瘍内科医、薬剤師、看護師によるチーム医療が不可欠です。

手術と化学療法を組み合わせた集学的治療により、より良い治療成績が得られるようになっています。大腸外科医と肝臓外科医が連携し、腫瘍内科医が最適な薬物療法を提案することで、患者さん一人ひとりに最適な治療計画を立案します。

患者さんの状態に応じた治療選択

治療方針は、がんの進行度だけでなく、患者さんの年齢、体力、これまでの治療歴、生活環境なども総合的に考慮して決定されます。

ステージⅣであっても、諦めずに治療を受けることが重要です。標準治療に加えて、患者さんの状態や希望に応じた治療法を検討することで、生活の質を保ちながら治療を続けることが可能になります。

免疫療法という新たな選択肢

HITV療法の特徴

標準治療だけでは十分な効果が得られなかった方にとって、免疫療法は一つの選択肢となります。

ICVS東京クリニックでは、「延命ではなく、救命を目指して」という理念のもと、ステージⅣの進行がん・再発がんに特化したHITV療法(Human Initiated Therapeutic Vaccine)を提供しています。この治療法は、免疫システムの司令塔と呼ばれる樹状細胞を活用した次世代のがん免疫療法です。

HITV療法の大きな特徴は、樹状細胞を腫瘍へ直接投与する点にあります。CT画像で確認しながら腫瘍内へ直接注入することで、患者さん自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を、より正確に樹状細胞へ学習させることを目指します。腫瘍内注入が難しい場合は、腫瘍を栄養する主要血管内への投与も可能です。

腫瘍のワクチン化という考え方

HITV療法では、腫瘍そのものを免疫細胞の生産工場に変えるという独自の考え方を採用しています。

腫瘍内に直接投与された樹状細胞は、患者さん自身のがん細胞が持つ情報を高精度で学習し、それをもとに強力な免疫細胞(CTL:キラーT細胞)を体内で誘導します。投与後2週間前後からCTLが体内に誘導され、24時間休むことなくがん細胞へ攻撃を継続します。

誘導されたCTLは血液に乗って全身を巡り、画像診断では捉えきれない微細ながん細胞に対しても攻撃を続けるため、転移・再発の抑制を目指す治療とされています。これは、大腸がんの肝転移のように血行性転移が問題となる場合に、特に意義のある考え方といえます。

世界水準の医療体制

ICVS東京クリニックは、2008年の設立以来、世界各国から2,000名以上の患者さんを受け入れてきました。

院内には国際的なGMP基準に準じた細胞培養加工施設(CPC)を完備しており、採取した細胞はすべて院内で厳密に管理・培養されます。再生医療等安全性確保法に則り、厚生労働省の許可を受けた特定細胞加工施設として運営されており、細胞の品質管理と治療の安全性が確保されています。

治療は、事前に提出されたPET-CTや血液検査などのデータをもとに、一人ひとりに合わせた治療計画を丁寧に立案します。医師から十分な説明を受け、納得したうえで治療を開始できる体制が整えられています。来院回数は基本的に4回程度で、通院負担にも配慮されています。

なお、HITV療法は日本国内の医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。

治療後のフォローアップ

サーベイランスの重要性

肝転移の治療後は、定期的なサーベイランス(経過観察)が極めて重要です。

再発の早期発見により、再度の治療介入が可能になる場合があります。通常、血液検査による腫瘍マーカー測定と画像検査を組み合わせて、定期的にチェックを行います。根治手術後の患者さんでは、特に最初の2年間は3〜6ヵ月ごとの厳重なフォローアップが推奨されます。

生活の質を保つために

治療効果だけでなく、生活の質(QOL)を保ちながら治療を続けることも重視されています。

身体への負担を抑えた治療法の選択、副作用への適切な対応、心理的サポートなど、多角的なケアが提供されることで、患者さんが日常生活を維持しながら治療を継続できる環境が整えられています。

まとめ

大腸がんが肝臓に転移しやすいのは、門脈を介した血流の解剖学的経路が理由です。

しかし、肝転移が見つかったとしても、決して希望を失う必要はありません。手術、化学療法、熱凝固療法など、患者さんの状態に応じた多様な治療選択肢が用意されています。特に近年では、化学療法の進歩により、当初は切除不能と判断された転移巣でも、治療によって切除可能になるケースが増えています。

標準治療に加えて、免疫療法という選択肢も存在します。ICVS東京クリニックのHITV療法のように、樹状細胞を活用した次世代の免疫療法は、標準治療だけでは限界を感じている方にとって、一つの可能性となるかもしれません。

大切なのは、現在の治療に限界を感じたときでも、別の可能性を知ったうえで判断することです。外科医、腫瘍内科医、そして免疫療法の専門医など、複数の専門家の意見を聞き、ご自身とご家族が納得できる治療法を選択してください。ステージⅣであっても、諦めずに治療を受け続けることが、何よりも重要なのです。

ICVS東京クリニックでは、進行がん・再発がんに特化した免疫療法の相談を受け付けています。標準治療だけでは十分な効果が得られなかった方、新たな治療の可能性を探している方は、ぜひ一度ご相談ください。

詳細はこちらのHPをご覧ください

著者情報

ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

 

【経歴】

埼玉医科大学卒業。

東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。

世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。

米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。

ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。

その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

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