
がんと診断されたとき、多くの方が大きな不安に包まれます。
「本当にこの治療法でいいのだろうか」「他に選択肢はないのか」・・・そんな思いが頭をよぎることは、決して珍しいことではありません。
がん治療は複雑で、患者さんやご家族にとって大きなストレスになります。治療方法の選択や治療後の生活の質についての不安もあります。こうした状況で、納得のいく治療を選ぶために役立つのが「セカンドオピニオン」です。
セカンドオピニオンとは、現在診療を受けている担当医とは別の医師に求める助言(第2の意見)のことです。担当医と十分に話し合っていたとしても、病気や治療への理解を深め、より納得して治療を受けるために、別の医師の話を聞いてみたいと思うことがあるかもしれません。
セカンドオピニオンは、患者さんが診断や治療選択について、現在の担当医とは別の医師に求める「第2の意見」を指します。
重要なのは、セカンドオピニオンを受けることは転院することではない、という点です。現在の担当医のもとで治療を受けることを前提に利用するものであり、よりよい医療を納得して受けられるように認められている患者さんの権利です。
最近では日常的に行われるようになってきましたので、担当医に気を遣ったり、遠慮したりする必要はありません。
がんの罹患数と死亡数は、共に増加し続けています。1981年以降、がんは日本で最も多い病気の死因であることを示しています。
2022年にがんで死亡した人は385,797人(男性223,291人、女性162,506人)です。2019年には、新たにがんと診断された方が男女合わせて999,075人いたことが報告されています。特に50歳以降は急激にがんになる率が高くなっています。
こうした状況の中で、がん治療に関する正しい情報を得ることは、治療の選択や方針を決定する上で非常に重要です。
出典 国立がん研究センター がん情報サービス「セカンドオピニオン」(2024年)より作成
セカンドオピニオンは医師が検査データや画像データなどの診療情報をみて、第三者として診断や治療についての意見を述べたり、情報を伝えたりすることです。
診察・検査・治療は行いません。
セカンドオピニオンを受けた医療機関で診察・検査・治療を受けるためには、転院が可能かどうかの確認を含め、転院の手続きや初診の予約など別の手順が必要です。

セカンドオピニオンを受けることには、いくつかの重要なメリットがあります。
セカンドオピニオンを受ける最大のメリットは、担当医とは異なる見解や治療方法が示された場合に選択肢が広がることです。
近年は医師の専門分野が細分化されており、自身の病気の治療に特化した専門家に意見を求めることで、より効果的な治療方法を提案してもらえるかもしれません。
ただし、各地域で専門的ながん医療を提供する病院として国が指定している「がん診療連携拠点病院」を中心に行われるがんの診療は、「標準治療」を基本としています。標準治療とは、現時点で最も効果が期待でき、安全性が確立された一番よい治療のことをいいます。
担当医と同じ意見であったとしても、セカンドオピニオンを受けることで、病気や治療への理解がより深まり、納得して治療に臨むことにつながることがあります。
こうしたこともセカンドオピニオンの重要なメリットといえるでしょう。
がんの治療法は自ら考え、納得して決断することが必要になります。自分に合った治療法に理解して納得することが大切です。
第二の意見を得ることで、治療方針に対する理解が深まり、より確かな決断ができるようになります。
「他の先生に聞いても同じ意見だったので、安心して主治医のもとでがんの治療を受けられた」という声も多く聞かれます。

がん治療には保険診療と自由診療があり、それぞれ特徴や選択肢が異なります。本記事では、両者の違いや自由診療を検討する際の考え方、判断するためのポイントについてわかりやすく解説します。
メリットがある一方で、セカンドオピニオンにはいくつかのデメリットや注意すべき点もあります。
セカンドオピニオンを受けるデメリットは、医療費の負担が増えることです。
セカンドオピニオンの受診に必要な費用は、公的医療保険制度が適用されない自由診療扱いで全額自己負担になります。基本料金は医療機関によって異なりますが、30分で22,000円から46,200円程度が一般的です。遠方の場合は、交通費の負担も考えておかなければなりません。
また、セカンドオピニオンの受診には手間と時間がかかります。

病気の種類や進行の状況によっては、治療の選択を迷っている間に病状が進行する場合があることなどもデメリットとして理解しておく必要があるでしょう。
病状によっては、できるだけ早くがんの治療を始めたほうが良い場合もありますので、セカンドオピニオンを希望する場合は、まずは主治医に相談してください。
「医師によって考えが違い、かえって混乱した」という人もいます。
セカンドオピニオンを受けるときには、メリット、デメリットがあることを理解した上で決めましょう。絶対に受けなければならないものではなく、よく考えて受けるかどうかを決めることが大切です。
セカンドオピニオンをいつ受けるべきか、適切なタイミングを知ることは重要です。
担当医から示されたがんの治療法について、「他の治療法はないのかな?」「なんとか臓器を残す方法はないのかな?」など、迷いがある場合、他の医師の意見も聞いてみるという方法があります。
主治医からいくつかのがん治療の選択肢を示され、どれを選んだら良いのか決めかねている場合、あるいは主治医が示したのとは別の治療法を探したい場合、がん治療を始める前に他の医師の意見を聞いて参考にするのが適切なタイミングです。
現在の治療を続けているものの、期待した効果が得られない場合も、セカンドオピニオンを検討するタイミングといえます。
別の専門家の視点から、治療方針の見直しや新たな選択肢を提案してもらえる可能性があります。
再発や転移が見つかった場合、治療方針が大きく変わることがあります。
このような状況では、複数の専門家の意見を聞くことで、より適切な治療選択ができる可能性があります。

セカンドオピニオンを受診するときの流れを、ステップごとに見ていきましょう。
まず、ファーストオピニオンを十分に理解することが大切です。
例えば、治療についてであれば、診断名、病状、進行度、推奨される治療法とその理由などを確認します。また、セカンドオピニオンをなぜ受けたいのか、自分自身の気持ちを整理することも大切です。
その中で生じた疑問や不安は、まず現在の担当医に確認・相談しましょう。しっかりと話し合うことで、結果的に迷いや懸念が解消し、担当医との信頼関係が深まったり、セカンドオピニオンを受けないという選択に至ったりすることもあります。
「どこで受けるか」を選ぶことも大事です。
一つの方法は、主治医に紹介してもらうことです。ただし、「同じ意見の先生を紹介されて、似たような話しか聞けなかった」ということもあるようです。もう一つは、同じ病気の患者数が多い病院などを自分で探すという方法です。
どこでセカンドオピニオンを受けたらよいかわからない場合は、最寄りのがん診療連携拠点病院のがん相談支援センターに相談してみましょう。
どこでセカンドオピニオンを受けるかを決めたら、予約をとり、必要な書類を用意します。
セカンドオピニオンを受けるために必要なのは、診療情報提供書(いわゆる紹介状)、検査データ、画像データなどです。必要な書類を確認して、早めに用意しておきましょう。また、限られた時間を有効に使うには、聞きたいことを事前にメモしておくのも大事です。
面談時間は医療機関によって異なりますが、30分から45分程度が一般的です。
医師が紹介状などを確認して報告書を作成する時間も含まれます。事前に準備したメモをもとに、疑問点や不安点をしっかりと確認しましょう。面談中の録音、録画はご遠慮願います。

セカンドオピニオンを受けた後は、いくつかの選択肢があります。
セカンドオピニオンを受けた後は、主治医のもとでがん治療を受ける人もいます。
「他の先生に聞いても同じ意見だったので、安心して主治医のもとでがんの治療を受けられた」というケースです。セカンドオピニオンの内容については、主治医の先生に文書で郵送されます。
セカンドオピニオンを受けた病院に転院してがん治療を受ける人もいます。
「『手術はできない』と言われていたけれど、セカンドオピニオンを受けたら『できます』と言われて転院した」というケースです。セカンドオピニオンの結果、当センターへの転院をご希望になる場合は、改めて紹介状をお持ちになり、初診予約をしていただくことになります。
場合によっては、さらに別の医師の意見を求めることも選択肢の一つです。
ただし、時間と費用の負担が増えることを考慮する必要があります。一番大事なのは自分自身の選択です。納得してがんの治療を受けましょう。
ICVS東京クリニックは、「延命ではなく、救命を目指して」という理念のもと、標準治療だけでは治癒が難しいとされるステージⅣの進行がん・再発がんに特化した次世代免疫療法を提供する医療機関です。
治療の中核となるのは、HITV療法(Human Initiated Therapeutic Vaccine)という免疫細胞療法です。
樹状細胞を活用し体内でがんを攻撃するCTL(キラーT細胞)を効率的に誘導することで、がんの消失(治癒)を目標としています。なお、HITV療法は日本国内の医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。
樹状細胞を腫瘍へ直接投与する点が特徴で、CT画像で確認しながら腫瘍内へ直接注入(腫瘍内注入が難しい場合は腫瘍を栄養する主要血管内への投与)を行うことで、患者さん自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を、より正確に樹状細胞へ学習させることを目指しています。

当院は、がん免疫療法の専門医である蓮見賢一郎によって2008年に設立され、国内外の研究者・臨床現場とのネットワークを持ち、HITV療法専門施設として研鑽を重ねています。
これまで日本のみならず、台湾、中国、マレーシア、ロシア、オーストラリアなど世界各国から患者を受け入れ、2,000名以上の治療支援に携わってきました。
CTガイド下投与によりリアルタイムのCT画像をもとに穿刺を行い、腫瘍内へ正確に樹状細胞を直接投与する高度な医療技術を採用しています。また、院内CPC(細胞培養加工施設)を完備し、国際的GMP基準に沿った環境を整え、専任の細胞培養士が適切に管理・処置を行っています。
治療は患者の状態・症状・生活環境を総合的に考慮し、専門医が丁寧にカウンセリングと診断を行った上で、相乗効果を生む治療法を組み合わせたオーダーメイドの治療計画を提案します。
治療の流れは7ステップで構成され、来院回数は基本4回です。
がん治療におけるセカンドオピニオンは、患者さんが納得のいく治療を選択するための重要な権利です。
担当医とは別の医師の意見を聞くことで、治療選択肢が広がる可能性があり、治療への理解と納得が深まります。一方で、費用と時間の負担、治療開始の遅れのリスクなどのデメリットもあることを理解しておく必要があります。
セカンドオピニオンを受けるべきタイミングは、診断直後の治療方針決定時、治療効果が見られない場合、再発や転移が見つかった時などです。受診の流れとしては、まず現在の担当医の意見を十分に理解し、セカンドオピニオンを受ける医療機関を選び、必要書類を準備して予約を取ります。
セカンドオピニオンを受けた後は、現在の担当医のもとで治療を継続するか、セカンドオピニオン先の医療機関へ転院するか、さらに別の医師の意見を求めるかを選択できます。
ICVS東京クリニックでは、ステージⅣの進行がん・再発がんに特化したHITV療法を提供しています。標準治療だけでは治癒が難しいとされるがんに対して、「延命ではなく、救命を目指して」という理念のもと、一人ひとりに合わせたオーダーメイドの治療計画を提案しています。セカンドオピニオンをお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。