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大腸がんと生活習慣の関係

大腸がんは、日本人に最も多いがんです。

年間15万人以上が診断され、その数は高齢化に伴い増加傾向にあります。一生のうちに大腸がんと診断される確率は、男性で10.3%(10人に1人)、女性で8.1%(12人に1人)と推計されています。

近年の研究により、大腸がんの発症には生活習慣が深く関わることが明らかになってきました。食生活や運動習慣、喫煙や飲酒といった日常の選択が、がんのリスクを左右するのです。

本記事では、大腸がんの発症リスクに影響を与える生活習慣について、科学的根拠に基づいて詳しく解説します。日常生活で注意すべきポイントを知ることで、予防への第一歩を踏み出しましょう。

大腸がん発症の主なリスク要因

大腸がんの約70〜80%は、遺伝とは関係なく発症する「散発性大腸がん」です。このタイプは家系に関係なく誰にでも起こり得るもので、生活習慣が大きく影響します。

喫煙による影響

喫煙は大腸がんの発症リスクを明確に高めます。

1日あたり20本以上タバコを吸う人は、男性で約20%、女性で約40%、大腸がんのリスクが高くなることが研究で明らかになっています。タバコに含まれる有害物質が腸内環境を悪化させ、発がん物質の生成を促進するためです。

飲酒と大腸がんの関係

アルコールの摂取量が増えるほど、大腸がんのリスクは上昇します。

飲まない人と比較すると、1日あたりのアルコール摂取量が多い人ほど発症リスクが高まることが複数の研究で示されています。アルコールは腸内で有害物質に変換され、粘膜を傷つけるのです。

肥満が及ぼす影響

肥満は大腸がんの重要なリスク要因です。

BMI(体格指数)が上昇するにつれてリスクが増加し、特に男性の場合はBMIが25以上の人で顕著な傾向が見られます。肥満により体内の炎症反応が慢性化し、がん細胞の増殖を促す環境が作られてしまうのです。

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食生活と大腸がんの深い関わり

食生活は大腸がんの発症に大きく影響します。

脂肪の多い食物は腸内で胆汁酸や腸内細菌が作用しあって発がん物質を生成し、それが大腸の粘膜と長期にわたって接触することでがんが発生するのです。近年、わが国で大腸がんが急速に増加した背景には、高脂肪・低繊維食の欧米型食生活への変化が指摘されています。

赤肉・加工肉の摂取リスク

加工肉や赤肉(牛、豚、羊など)の過剰摂取は、大腸がんのリスクを増加させます。

特に女性では、これらの食品の摂取により大腸がんが発生する危険性が高くなる可能性があることが研究で示されています。加工肉に含まれる保存料や、赤肉を高温調理する際に生成される物質が、発がんに関与すると考えられています。

野菜・果物不足の問題

緑黄色野菜や果物の不足は、大腸がんのリスク上昇と関連する可能性があります。

野菜や果物に含まれるビタミン、ミネラル、抗酸化物質は、腸内環境を整え、発がん物質の影響を軽減する働きがあります。食物繊維も大腸がんの予防に効果的である可能性が指摘されており、日々の食事で意識的に摂取することが重要です。

食物繊維とカルシウムの重要性

食物繊維やカルシウムの摂取は、大腸がんの予防に効果的である可能性があるとされています。

食物繊維は腸内の有害物質を吸着して排出を促し、腸内環境を改善します。カルシウムは腸内で胆汁酸と結合し、発がん物質の生成を抑制する働きがあると考えられています。

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運動不足が及ぼす影響

運動習慣は大腸がんの予防に効果的であることがほぼ確実とされています。

日常生活で身体を動かす習慣が、がんの危険性を減らす可能性を示した研究報告は多数あり、なかでも大腸がんは運動習慣により発がんリスクが低下するとの科学的根拠が充実しています。

運動がもたらす予防効果

適度な運動は、大腸がんの罹患リスクを明確に低下させます。

運動により腸の蠕動運動が活発になり、便通が改善されます。その結果、発がん物質が腸内に留まる時間が短縮され、粘膜への悪影響が減少するのです。また、運動は体内の炎症反応を抑制し、免疫機能を高める効果もあります。

推奨される運動習慣

日頃から積極的な運動を心掛けることが大切です。

激しい運動である必要はありません。ウォーキングやジョギング、水泳など、自分に合った運動を継続することが重要です。週に数回、30分程度の運動を習慣化するだけでも、大腸がんの予防効果が期待できます。

がんの再発率は治療で変わる?再発を防ぐための治療方針と重要なポイント

がんの再発率は治療内容や治療後の管理によって変わるのかを解説します。再発リスクを下げるために重要な治療方針や、治療後に意識したいポイントをわかりやすくまとめた記事です。

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遺伝的要因と家族歴

大腸がんの発症に遺伝が関わることはあります。

ただし、その割合は全体の約5%程度と決して高くはありません。遺伝性大腸がんとは、がんの発生を防ぐ遺伝子(がん抑制遺伝子)に生まれつき異常があり、通常より若い時期からがんになりやすい体質を指します。

家族性大腸腺腫症(FAP)

大腸がん全体の1%未満と希少ですが、常染色体優性遺伝により起こる疾患です。

思春期から20代のうちに無数のポリープが大腸に発生し、放っておくとほぼ100%大腸がんになるため、予防的に若いうちから大腸を切除する手術が必要となります。

リンチ症候群

全大腸がんの2〜5%程度を占め、遺伝性大腸がんの中では多いタイプです。

常染色体優性で遺伝し、子供には50%の確率で遺伝します。比較的若い年代(40代以下)で発症しやすく、大腸以外のがん(子宮体がん、卵巣がん、胃がんなど)も家系内に多発するのが特徴です。

遺伝性を疑うべきサイン

以下のような家族歴がある場合は、遺伝性大腸がんの可能性を考慮する必要があります。

  • 若い年齢(50歳未満)で発症した家族がいる
  • 大腸がんになった家族や親戚が複数人いる
  • 大腸がん以外のがんにも罹った家族がいる

該当する場合は、専門医に相談し、適切な時期に検査を受けることが重要です。

早期発見の重要性と検診

大腸がんは早期に発見できれば、完全な治癒を期待できます。

ステージⅠでの5年生存率は93.1%と非常に高く、早期のうちは自覚症状がほとんど現れないため、定期的な検診が極めて重要です。

便潜血検査の役割

便潜血検査は、便に血液が混じっていないかを調べる簡単な検査です。

市区町村が実施する大腸がん検診、職場の健診、人間ドックなどで行われており、便を採取するだけの簡単な方法で受けられます。40歳以上の男女は、年に1回この検査を受けることが推奨されています。

大腸内視鏡検査の精度

大腸内視鏡検査は、肛門から内視鏡を入れて大腸の中を直接観察する検査です。

ポリープや腫瘍の有無、粘膜の様子を詳しくチェックでき、病変と思われる組織をその場で採取することも可能です。便潜血検査で異常があった場合や、リスクが高い人は、医師と相談のうえで大腸内視鏡検査を検討するとよいでしょう。

検診を受けるタイミング

大腸がんは他のがんに比べると進行スピードが遅いことが多いため、定期的な検診で早期発見が可能です。

便に血が混じる、排便習慣が変化する、腹痛が続くなど、気になる症状が続く場合は、次のがん検診を待たずに医療機関を受診してください。症状がなくても、40歳を過ぎたら年に1回の便潜血検査を習慣にすることが大切です。

出典国立がん研究センター がん情報サービス「大腸がん(結腸がん・直腸がん) 予防・検診」より作成

ICVS東京クリニックの大腸がん治療

進行大腸がんや再発大腸がんに対して、「治癒をあきらめない」という理念のもと、ICVS東京クリニックでは独自の免疫療法を提供しています。

HITV療法は、免疫システムの司令塔である樹状細胞を活用した、当院独自のがん免疫細胞療法です。樹状細胞をCTガイド下で腫瘍へ直接投与することで、患者さまご自身の大腸がんが持つ複数の抗原情報を高精度に学習し、CTL(キラーT細胞)を体内で強力に誘導します。

HITV療法の特徴

腫瘍内に直接投与された樹状細胞は、腫瘍そのものを免疫細胞を生み出す「ワクチン化」し、血液中を巡る微細ながん細胞への継続的な攻撃、転移・再発の抑制といった作用が期待されます。

当院では、国際的GMP基準に準拠した細胞培養加工施設(CPC)を院内に完備し、専任の細胞培養士が樹状細胞および活性化T細胞を厳格に管理・培養しています。

オーダーメイドの治療計画

大腸がんの進行度、転移の有無、これまでの治療歴、全身状態は患者さま一人ひとり異なります。

事前診断や詳細なカウンセリングを通じて、HITV療法を軸とした個別の治療計画をオーダーメイドでご提案します。患者さまご本人だけでなく、ご家族のお気持ちにも配慮し、生活の質(QOL)を大切にした診療を心がけています。

まとめ

大腸がんの発症には、生活習慣が深く関わっています。

喫煙、飲酒、肥満、食生活の乱れ、運動不足といった日常の選択が、がんのリスクを左右します。一方で、禁煙、節度ある飲酒、適正体重の維持、バランスの良い食事、適度な運動といった健康的な生活習慣により、大腸がんの予防が可能です。

早期発見のためには、40歳を過ぎたら年に1回の便潜血検査を受けることが重要です。検査で異常があった場合は、必ず精密検査を受けてください。大腸がんは早期に発見できれば、治癒率が非常に高い病気です。

進行大腸がんや再発大腸がんでお悩みの方は、ICVS東京クリニックの免疫療法という選択肢もあります。治すことをあきらめず、まずは医療相談や事前診断を通じて、現在の状態に適した治療法を一緒に検討しましょう。

今日から始められる生活習慣の改善が、未来の健康を守る第一歩です。

詳細はこちらのHPをご覧ください

著者情報

ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

 

【経歴】

埼玉医科大学卒業。

東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。

世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。

米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。

ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。

その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

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大腸がんの生存率は年齢によって変わるのか

大腸がんと診断されたとき、多くの患者さまやご家族が最初に気になるのは「生存率」ではないでしょうか。

特に年齢による違いがあるのか、という疑問は切実です。

実際のところ、大腸がんの生存率は年齢によって大きく異なります。30代では10万人あたり約10人の発生率ですが、80代では男性で480人、女性で300~350人と、年齢が上がるにつれて発生率は増加する傾向にあります。

生存率についても、ノルウェーの研究によれば65歳未満の5年生存率は59%、80歳以上では24%と報告されています。また中国の研究では、18歳~44歳で77.1%、44歳から80歳で74.2%と、若年層の方が生存率が高い傾向が見られました。

私は長年にわたり、がん免疫療法の臨床・研究に携わってきました。その経験から申し上げると、年齢による生存率の差は確かに存在しますが、それ以上に重要なのは「早期発見」と「適切な治療選択」です。

年代別に見る大腸がんの発生率と特徴

30代から40代の大腸がん

若年層での大腸がん発生は比較的まれです。

しかし近年、50歳未満での大腸がん発生率が上昇しているという報告があります。若い世代では症状が出にくく、発見が遅れるケースも少なくありません。

便に血が混じる、腹痛が続くなどの症状がみられた場合には、年齢に関係なく早めに医療機関を受診することが重要です。

50代から60代の大腸がん

この年代から発生率が顕著に上昇します。

働き盛りの世代であり、定期的な検診を受ける機会が限られることもあります。しかし、この年代での早期発見は治療成績に大きく影響します。

生存率も比較的高く、適切な治療を受けることで良好な予後が期待できます。

70代以上の大腸がん

高齢になるほど発生率は高まります。

80代では男性で10万人あたり480人、女性で300~350人と、最も高い発生率を示します。高齢者では全身状態や合併症の有無が治療選択に影響を与えるため、個別の治療計画が特に重要になります。

大腸がんはステージで何が変わる?治療内容と予後の違いを医師が解説

大腸がんはステージによって治療内容や予後が大きく異なります。本記事では、各ステージごとの治療方針の違いや、予後の考え方について医師の視点でわかりやすく解説します。

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ステージ別の生存率から見えること

早期発見の重要性

大腸がん全体の5年相対生存率は約72.6%です。

しかし、これはステージによって大きく異なります。ステージIでは95.1%と非常に高い生存率を示しますが、ステージIVでは20.1%まで低下します。

この数字が示すのは、早期発見がいかに重要かということです。

進行度と治療選択

ステージIIでは89.0%、ステージIIIでは77.4%の5年生存率となっています。

進行度が上がるにつれて生存率は低下しますが、適切な治療を選択することで、良好な予後を目指すことができます。

私たちICVS東京クリニックでは、進行大腸がんや再発大腸がんに対しても、治癒をあきらめない姿勢で治療に取り組んでいます。

年齢と生存率の関係を理解する

若年層の生存率が高い理由

若い患者さまの生存率が高い背景には、いくつかの要因があります。

全身状態が良好であること、治療に対する耐性が高いこと、そして積極的な治療を選択しやすいことなどが挙げられます。

ただし、若年層でも進行した状態で発見されるケースがあるため、症状が出た場合は速やかに受診することが大切です。

高齢者における治療の課題

高齢になると、合併症や全身状態が治療選択に影響します。

しかし、年齢だけで治療をあきらめる必要はありません。個々の患者さまの状態に合わせた治療計画を立てることで、QOL(生活の質)を保ちながら治療を進めることが可能です。

当院では、患者さまご本人やご家族のお気持ちにも配慮し、オーダーメイドの治療計画をご提案しています。

詳細はこちらのHPをご覧ください

ICVS東京クリニックのHITV療法とは

樹状細胞を用いた独自の免疫療法

HITV療法は、免疫システムの司令塔である「樹状細胞」を活用した、当院独自のがん免疫細胞療法です。

この治療の特徴は、CTガイド下で樹状細胞を腫瘍へ直接投与する点にあります。腫瘍内に投与された樹状細胞は、患者さまご自身の大腸がんが持つ複数の抗原情報を学習し、CTL(キラーT細胞)を体内で誘導します。

これにより、腫瘍そのものが免疫細胞を生み出す「ワクチン化」が期待されます。

進行・再発大腸がんへの取り組み

標準治療が限られる進行大腸がんや再発大腸がんに対しても、私たちは「延命ではなく、救命を目指す」という理念のもと、治療に取り組んでいます。

肝臓・肺・リンパ節などへの転移を伴うケースでも、CT画像を用いて腫瘍の位置をリアルタイムで確認しながら投与を行うことで、治療効果の精度向上を図っています。

当院では、国際的GMP基準に準拠した院内CPC(細胞培養加工施設)を完備し、専任の細胞培養士が厳格に管理・培養した細胞を治療に用いています。

詳細はこちらのHPをご覧ください

年齢に関わらず大切にしたいこと

定期的な検診の重要性

どの年代においても、定期的な検診が早期発見につながります。

便潜血検査は簡便ですが、約20~30%のがんを見逃す可能性があるため、陽性になった場合は必ず精密検査を受けることが重要です。

50歳以上での大腸がん発生率は低下傾向にある一方で、50歳未満での発生率は上昇しています。年齢に関係なく、症状がみられた場合は早めの受診を心がけましょう。

治療選択における個別性

大腸がんの進行度、転移の有無、これまでの治療歴、全身状態は患者さま一人ひとり異なります。

年齢だけで治療方針を決めるのではなく、個々の状況に合わせた治療計画を立てることが大切です。

当院では、事前診断や詳細なカウンセリングを通じて、HITV療法を軸とした個別の治療計画をオーダーメイドでご提案しています。

まとめ:年齢による差はあるが、希望を持って

大腸がんの生存率は年齢によって差があることは事実です。

若年層の方が生存率は高い傾向にありますが、高齢者でも適切な治療を選択することで良好な予後を目指すことができます。

最も重要なのは、早期発見と個々の患者さまに合わせた治療選択です。進行大腸がんや再発大腸がんと向き合う中で、「もう打つ手がないのではないか」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、治療の選択肢は常に進化しています。

ICVS東京クリニックでは、治すことをあきらめず、患者さまのパートナーとして寄り添う医療を提供しています。まずは医療相談や事前診断を通じて、現在の状態にHITV療法が適応となるかどうかを一緒に確認することから始められます。

年齢に関わらず、あなたに合った治療法を一緒に探していきましょう。

詳細はこちらのHPをご覧ください

著者情報

ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

 

【経歴】

埼玉医科大学卒業。

東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。

世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。

米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。

ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。

その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

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大腸がんの転移を理解することの重要性

大腸がんと診断された患者さんやご家族にとって、「転移」という言葉は大きな不安を伴うものです。

転移がどのように起こるのか、その仕組みを正しく理解することは、治療方針を決定する上で極めて重要です。大腸がんは早期に発見できれば治癒の可能性が高い一方で、進行すると他の臓器へ広がる特性を持っています。

本記事では、大腸がんの転移メカニズムと広がり方の特徴について、医学的な視点から詳しく解説します。転移の仕組みを知ることで、早期発見の重要性や治療選択肢についての理解が深まるでしょう。

大腸がんはステージで何が変わる?治療内容と予後の違いを医師が解説

大腸がんはステージによって治療内容や予後が大きく異なります。本記事では、各ステージごとの治療方針の違いや、予後の考え方について医師の視点でわかりやすく解説します。

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大腸がんが転移する基本的なメカニズム

大腸がんは、大腸の内側を覆う粘膜から発生します。

最初は粘膜の表面にとどまっていますが、がん細胞が増殖するにつれて、大腸の壁の奥深くへと食い込むように広がっていきます。この過程を「浸潤」と呼びます。がん細胞は分裂を繰り返し、何十億から何百億にまで増えると目に見える大きさになります。

がんが大腸の壁に深く浸潤していくにつれて、壁の中にある血管やリンパ管にがん細胞が入り込むようになります。

ここからがんが他の臓器やリンパ節に「飛び火」する転移が始まるのです。転移とは、がんが発生した場所(原発巣)以外の場所に移動し、そこで定着してさらに大きくなることを指します。これががんが「悪性の病気」と呼ばれる理由です。

興味深いことに、近年の研究では、遺伝的な多様性を持ったがん細胞集団が細胞塊(クラスター)を形成して体内を移動し、遠隔臓器に転移巣を形成する「ポリクローナル転移」という機構が明らかになっています。転移性の高い悪性がん細胞が転移ニッチを形成することで、非転移性がん細胞を含んだ転移巣が形成されることが分かってきました。

出典国立研究開発法人日本医療研究開発機構「大腸がんの多様性が促進する転移機構を解明!」(2021年2月)より作成

大腸がんの3つの転移経路

大腸がんの転移には、大きく分けて3つの経路があります。

リンパ行性転移・・・リンパ管を通じた広がり

がん細胞が大腸の壁に浸潤し大きくなるにつれて、壁の中にあるリンパ管に入り込んできます。

リンパ節には免疫の働きによって、体に侵入してきた細菌などの病原体を攻撃し排除する機能があります。通常はリンパ節でがん細胞も攻撃を受けるのですが、がん細胞が勝つとそのリンパ節の中で増殖を始めます。これを「リンパ節転移」といいます。

リンパ管は全身に張り巡らされているため、リンパ節転移したがんがリンパ管を通じてさらに次のリンパ節に流れていき、そこでまた増殖するようになります。リンパ節転移は、通常はがんが発生した部位に最も近いリンパ節にまず起こります。そのため、大腸がんの手術では原発巣を切除するとともに、周辺のリンパ節を一緒に切除することが一般的です。

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血行性転移・・・血液の流れに乗った広がり

がん細胞が大腸の壁の中にある毛細血管の中に入り、血液の流れに乗って体の他の部位に移動し、移動した先で大きくなることを「血行性転移」といいます。

大腸から流れ出る血液(静脈血)はまず肝臓に集まることから、大腸がんが転移する臓器は肝臓が最も多く、次に多いのが肺です。そのほか、同様に血液の流れに乗って、骨や脳に転移することもあります。

大腸がんの肝転移病変では、薬物療法後に画像で病変が消失することがありますが、実際は腫瘍細胞が残っていることもあるため、画像上消失したとしても切除可能であれば切除するという治療方針が採られています。

出典国立がん研究センター「薬物療法後に消失した大腸がん肝転移病変の画像診断と術後診断の一致率を評価」(2025年9月)より作成

腹膜播種・・・お腹の中全体への広がり

播種(はしゅ)とは、「種をまく」という意味です。

大腸がんは進行すると、やがて腸管の壁を突き破って腸の外側に顔を出すようになります。すると、ここからがん細胞がお腹の中の空間(腹腔)へこぼれ落ちます。胃や腸など、お腹の中にあるさまざまな臓器は、腹膜という膜にくるまれた状態でお腹の中に収まっています。

腹腔へこぼれ落ちたがん細胞が、この腹膜に種をまくように散らばり、お腹の中全体で広がるように増殖していきます。これを「腹膜播種」または「がん性腹膜炎」と呼びます。腹膜に散らばったがんが大きくなると、がんが内臓を圧迫するので、食べ物や便の通りが悪くなったりします。吐き気などを伴うこともあります。

また、播種を起こしたがんは水を出すので、この水がお腹にたまってしまうと(「腹水」といいます)、お腹が張って苦しくなったりします。

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転移しやすい臓器とその特徴

大腸がんの転移には、特定の臓器に転移しやすいという特徴があります。

最も転移しやすいのは肝臓です。これは大腸から流れ出る静脈血がまず肝臓に集まるという解剖学的な理由によるものです。肝臓への転移は、大腸がんの進行例において最も頻繁に見られる転移形態です。

次に多いのが肺への転移です。血液循環の経路上、肝臓を通過した血液は心臓を経由して肺に流れ込むため、肺も転移の好発部位となります。肝臓と肺以外では、骨や脳への転移も起こり得ますが、これらは比較的頻度が低いとされています。

転移巣の形成には、転移性がん細胞が肝星細胞などの間質細胞を活性化させて線維性の転移ニッチを形成することが重要です。この転移ニッチが形成されることで、非転移性がん細胞も生存・増殖できる環境が整い、ポリクローナル転移巣が形成されることが明らかになっています。

転移が起こる時期についても理解しておくことが重要です。

大腸がんの術後には、転移や再発を早期に発見するための経過観察(サーベイランス)が行われます。転移・再発の多くは術後2年以内に発見されることが多いとされていますが、それ以降も慎重な経過観察が必要です。

早期発見が転移を防ぐ鍵となる理由

大腸がんの転移を防ぐ最も効果的な方法は、早期発見・早期治療です。

がんが粘膜の表面にとどまっている早期の段階では、転移のリスクは極めて低く、内視鏡的な治療や手術によって完全に治癒できる可能性が高くなります。しかし、がんが大腸の壁に深く浸潤し、血管やリンパ管に入り込むようになると、転移のリスクが急激に高まります。

大腸がんの検査には、便潜血検査、大腸内視鏡検査、注腸造影検査などがあります。特に大腸内視鏡検査は、直腸から盲腸までの大腸全体を詳しく調べることができ、ポリープなどの病変が見つかった場合は、その場で組織を採取して病理診断を行うことができます。

画像強調観察や拡大観察などの技術により、病変部の表面の構造をより詳しく検査することも可能になっています。また、CT検査、MRI検査、腹部超音波検査などを用いて、周りの臓器へのがんの広がりや転移がないかを調べることができます。

出典国立がん研究センターがん情報サービス「大腸がん(結腸がん・直腸がん)検査」より作成

定期的な検診を受けることで、がんを早期の段階で発見できる可能性が高まります。

特に50歳以上の方、家族に大腸がんの患者さんがいる方、遺伝性の大腸がんのリスクがある方は、積極的に検診を受けることをお勧めします。早期発見によって、転移のリスクを大幅に減らし、治癒の可能性を高めることができるのです。

進行・再発大腸がんに対する治療アプローチ

転移や再発を伴う進行大腸がんの治療は、標準治療に加えて、新しい治療法の選択肢も広がっています。

標準治療としては、手術、抗がん剤治療、放射線治療などがあります。肝臓や肺への転移巣が切除可能な場合は、外科的切除が検討されます。しかし、転移巣が複数ある場合や、切除が困難な位置にある場合は、薬物療法が中心となります。

近年では、がん遺伝子検査によって、KRAS遺伝子、BRAF遺伝子、HER2遺伝子などの異常を調べ、それぞれに応じた薬を使用した薬物療法が可能になっています。また、遺伝子に入った傷を修復する機能が働きにくい状態になっていないかを調べるMSI/MMR-IHC検査も行われており、これらの検査結果に基づいて個別化された治療が提供されるようになっています。

ICVS東京クリニックでは、進行大腸がんや再発大腸がんに対して、独自の免疫療法であるHITV療法を提供しています。

この療法は、免疫システムの司令塔である樹状細胞を活用した治療法です。CTガイド下で樹状細胞を腫瘍へ直接投与することにより、患者さんご自身の大腸がんが持つ複数の抗原情報を高精度に学習させ、その情報をもとにCTL(キラーT細胞)を体内で強力に誘導します。

腫瘍内に直接投与された樹状細胞は、腫瘍そのものを免疫細胞を生み出す「ワクチン化」し、血液中を巡る微細ながん細胞への継続的な攻撃、転移・再発の抑制といった作用が期待されます。当院では、国際的GMP基準に準拠した院内CPC(細胞培養加工施設)を完備し、専任の細胞培養士が樹状細胞および活性化T細胞を厳格に管理・培養しています。

大腸がんの進行度、転移の有無、これまでの治療歴、全身状態は患者さま一人ひとり異なります。ICVS東京クリニックでは、事前診断や詳細なカウンセリングを通じて、HITV療法を軸とした個別の治療計画をオーダーメイドでご提案しています。患者さまご本人だけでなく、ご家族のお気持ちにも配慮し、生活の質(QOL)を大切にした診療を心がけています。

まとめ・・・転移を理解し、適切な治療選択を

大腸がんの転移は、リンパ行性転移、血行性転移、腹膜播種という3つの経路で起こります。

転移のメカニズムを理解することは、治療方針を決定する上で非常に重要です。早期発見・早期治療が転移を防ぐ最も効果的な方法であり、定期的な検診の重要性は言うまでもありません。

進行大腸がんや再発大腸がんに対しては、標準治療に加えて、免疫療法などの新しい治療選択肢も広がっています。ICVS東京クリニックでは、「治癒をあきらめない」という理念のもと、HITV療法を専門的に行っています。

もし大腸がんの転移や再発でお悩みの方、「もう治療がない」と感じておられる方がいらっしゃいましたら、まずは医療相談や事前診断を通じて、現在の状態にHITV療法が適応となるかどうかを一緒に検討させていただきます。治すことをあきらめず、患者さまのパートナーとして寄り添う医療を提供してまいります。

著者情報

ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

 

【経歴】

埼玉医科大学卒業。

東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。

世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。

米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。

ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。

その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

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大腸がんステージ4という診断を受けたとき、多くの患者さんやご家族は「完治」という言葉に強く希望を抱きます。

しかし、医療の現場では「完治」だけが唯一の目標ではありません。

進行大腸がんの治療目標は、患者さん一人ひとりの状況によって異なります。

本記事では、大腸がんステージ4における治療目標の考え方について、最新の医療情報をもとに詳しく解説します。

大腸がんステージ4とは何か

大腸がんステージ4とは、がんが大腸から離れた臓器に転移している状態を指します。

具体的には、肝臓・肺・腹膜・リンパ節など、大腸以外の部位にがん細胞が広がっている段階です。

大腸がんの約13.5%がステージ4として診断されており、決して稀なケースではありません。

転移しやすい臓器と特徴

大腸がんが転移しやすい臓器には特徴があります。

最も多いのが肝臓への転移で、次いで肺、腹膜、リンパ節、そして骨や脳への転移も見られます。

肝転移や肺転移の場合、条件によっては外科的切除が可能なケースもあり、治療の選択肢は患者さんの状態によって大きく異なります。

5年生存率の現実

ステージ4大腸がんの5年生存率は16.8%と報告されています。

この数字だけを見ると厳しい現実に思えますが、医療の進歩により予後は徐々に改善しています。

実際、少数ではありますが長期間生存できる患者さんもいらっしゃいます。

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完治を目指す治療と延命を目指す治療の違い

ステージ4大腸がんの治療において、「完治を目指す治療」と「延命を目指す治療」は明確に区別されます。

この違いを理解することが、患者さんとご家族にとって適切な治療選択の第一歩となります。

完治を目指せるケースとは

ステージ4でも完治を目指せる可能性があるのは、原発巣と転移巣の両方が外科的に切除可能な場合です。

肝転移や肺転移を伴う場合でも、外科的切除と薬物療法を組み合わせた治療により、長期間再発なく過ごせるケースが報告されています。

また、全身への抗がん剤治療が非常によく効く場合も、完治の可能性が高まります。

延命を目指す治療の意義

一方、転移巣が広範囲で切除が困難な場合は、延命を目指した治療が選択されます。

延命治療と聞くと消極的に感じられるかもしれませんが、これは決して「何もしない」という意味ではありません。

薬物療法や放射線治療により、がんの進行を抑え、生活の質を維持しながら可能な限り長く生きることを目指します。

患者さんの体力や持病、治療に伴う体の負担を考慮して、最適な方針を検討する必要があります。

原発巣切除の判断基準

ステージ4大腸がんにおいて、原発巣を切除すべきかどうかは重要な判断ポイントです。

2021年に国立がん研究センターが発表した研究結果は、この判断基準に大きな影響を与えました。

原発巣切除に関する最新エビデンス

国立がん研究センターの研究によると、原発巣に起因する症状がない場合、原発巣切除後に化学療法を行っても、原発巣を切除せず化学療法単独で治療した場合と比較して、生存期間に差はありませんでした。

むしろ、原発巣切除を行った場合、化学療法による有害事象の頻度が高く、より重度で、合併症死亡も認められました。

この研究結果により、原発巣に起因する症状がない患者さんに対しては、原発巣を切除せず化学療法を先行する治療が標準治療として推奨されるようになりました。

出典

   国立がん研究センター「ステージ4大腸がんの新たな標準治療を検証」

 (2021年2月)より作成

原発巣切除が推奨されるケース

ただし、原発巣による大出血や高度貧血、腸閉塞などの症状がある場合は、原発巣の切除が必要となります。

また、原発巣と転移巣の両方が安全に切除可能な場合は、両方を手術で切除することが推奨されます。

患者さんの状態や症状に応じて、個別に判断することが重要です。

薬物療法の役割と可能性

ステージ4大腸がんの治療において、薬物療法は中心的な役割を果たします。

近年の薬物療法の進歩により、治療の選択肢は大きく広がっています。

化学療法の効果と限界

化学療法は、がん細胞の増殖を抑え、腫瘍を縮小させる効果があります。

ステージ4大腸がんでは、化学療法が奏効して治癒切除が可能になるケースも報告されています。

実際、化学療法単独治療を受けた患者さんの87%において、最期まで手術が不要であったというデータもあります。

ただし、化学療法には副作用があり、患者さんの体力や全身状態によっては治療の継続が困難になることもあります。

免疫療法という新たな選択肢

近年注目されているのが、免疫療法です。

免疫チェックポイント阻害剤や樹状細胞を用いた治療など、患者さん自身の免疫力を活用する治療法が開発されています。

ICVS東京クリニックで提供されているHITV療法は、樹状細胞をCTガイド下で腫瘍内に直接投与することで、免疫システムを活性化させる独自の治療法です。

この治療法は、従来の化学療法とは異なるアプローチで、がんの消失を目指します。

詳細はこちらのHPをご覧ください

生活の質(QOL)を重視した治療選択

ステージ4大腸がんの治療では、単に生存期間を延ばすだけでなく、生活の質を維持することも重要な目標です。

患者さんが日常生活をどれだけ快適に過ごせるかは、治療選択において欠かせない視点となります。

症状緩和の重要性

進行大腸がんでは、腹痛・血便・便秘・下痢・体重減少・倦怠感など、さまざまな症状が現れます。

これらの症状を適切にコントロールすることで、患者さんの生活の質は大きく改善します。

腸閉塞に対しては内視鏡を用いたステント挿入により、人工肛門を回避できる場合もあります。

痛みに対しては鎮痛剤を使用し、貧血に対しては輸血や造血剤を用いるなど、症状に応じた対症療法が重要です。

治療と日常生活のバランス

治療を続けながら、できるだけ普段通りの生活を送ることは、患者さんの精神的な支えにもなります。

外来での化学療法や免疫療法であれば、入院の必要がなく、生活のリズムを大きく変えることなく治療を継続できます。

患者さん本人だけでなく、ご家族の気持ちにも配慮しながら、生活の質を大切にした診療が求められます。

オーダーメイド治療という考え方

大腸がんステージ4の治療において、一人ひとりの患者さんに最適な治療法は異なります。

画一的な治療ではなく、個別の状況に応じたオーダーメイド治療が重要です。

個別化医療の実践

大腸がんの進行度、転移の有無、これまでの治療歴、全身状態は、患者さんごとに大きく異なります。

事前診断や詳細なカウンセリングを通じて、患者さんの状態を正確に把握し、最適な治療計画を立てることが必要です。

遺伝子変異などのがんの性質に対応した薬物療法を検討することも、個別化医療の一環です。

HITV療法によるアプローチ

ICVS東京クリニックでは、HITV療法を軸としたオーダーメイド治療を提供しています。

この治療法は、患者さん自身の大腸がんが持つ複数の抗原情報を学習した樹状細胞を用いることで、個別のがんに対応した免疫反応を誘導します。

院内に国際的GMP基準に準拠した細胞培養加工施設を完備し、専任の細胞培養士が厳格に管理・培養した細胞を使用しています。

患者さん一人ひとりの状態に合わせた治療計画により、治癒をあきらめない医療を実践しています。

治療をあきらめないという選択

ステージ4大腸がんと診断されても、治療の可能性は残されています。

「もう治療がない」と感じている患者さんやご家族に、新たな選択肢を知っていただきたいと思います。

医療の進歩と新たな可能性

医療技術の進歩により、ステージ4大腸がんの治療成績は着実に向上しています。

新しい薬剤の開発、免疫療法の進展、放射線治療の精度向上など、さまざまな分野で治療の選択肢が広がっています。

オリゴ転移(転移が限定的な状態)に対する定位放射線治療(SBRT)も、2020年に保険適用され、新たな治療選択肢として注目されています。

患者さんとご家族へのメッセージ

進行大腸がん・再発大腸がんにおいて、「もう治療がない」と感じることは自然な反応です。

しかし、治すことをあきらめず、患者さんのパートナーとして寄り添う医療機関は存在します。

まずは医療相談や事前診断を通じて、現在の状態に適した治療法があるかどうかを一緒に検討することから始められます。

ICVS東京クリニックでは、進行大腸がん・再発大腸がんに対して、延命ではなく救命を目指す治療に取り組んでいます。

まとめ

大腸がんステージ4における治療目標は、完治だけではありません。

患者さん一人ひとりの状況に応じて、完治を目指す治療、延命を目指す治療、生活の質を重視した治療など、さまざまな選択肢があります。

原発巣切除の判断、薬物療法の選択、免疫療法の活用など、最新の医療情報をもとに、最適な治療法を検討することが重要です。

医療の進歩により、ステージ4でも長期生存や完治の可能性は広がっています。

治療をあきらめず、専門医と相談しながら、ご自身に合った治療法を見つけていただきたいと思います。

ICVS東京クリニックでは、進行大腸がん・再発大腸がんに対して、治癒をあきらめない免疫療法HITV療法を提供しています。まずは医療相談や事前診断を通じて、あなたの状態に最適な治療法を一緒に探しましょう。

著者情報

ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

 

【経歴】

埼玉医科大学卒業。

東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。

世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。

米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。

ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。

その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

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大腸がんのステージとは何か

大腸がんと診断された際、まず知ることになるのが「ステージ」という言葉です。

ステージとは、がんの進行度を示す指標のことで、治療方針を決定する上で極めて重要な情報となります。大腸がんのステージは0からⅣまでの5段階に分類され、数字が大きくなるほど進行したがんであることを示しています。

ステージの判定には、3つの重要な要素が考慮されます。第一に、がんが大腸の壁にどれだけ深く入り込んでいるか(**深達度**)、第二に、周囲のリンパ節への転移の有無と程度、第三に、肝臓や肺など他の臓器への遠隔転移の有無です。これらの要素を総合的に評価することで、患者さま一人ひとりの状態を正確に把握し、最適な治療計画を立てることができます。

大腸がんは、早期に発見できれば高い確率で完治が期待できる疾患です。しかし、進行するまで自覚症状が出にくいという特徴があるため、定期的な検診が非常に重要となります。

ステージ0からⅢまでの特徴と治療法

ステージ0:最も早期の段階

 

ステージ0は、がんが大腸の粘膜内にとどまっている最も早期の状態です。

この段階では、内視鏡治療によってがんを完全に切除できることがほとんどです。内視鏡治療は開腹手術と比較して体への負担が少なく、入院期間も短くて済みます。病変が完全に取り切れていることが確認されれば、それで治療が完了となります。

ステージⅠ:早期がんの段階

 

ステージⅠでは、がんが固有筋層までにとどまっている状態です。大腸の壁への浸潤が浅い場合は内視鏡治療が選択されますが、浸潤が深い場合はリンパ節転移の可能性を考慮し、手術治療が必要となります。手術方法には、お腹を切る開腹手術と、腹腔鏡を用いた手術があり、患者さまの状態や病変の位置によって選択されます。

ステージⅡ:進行がんの初期段階

 

ステージⅡは、がんが固有筋層を超えて周囲に広がっているものの、リンパ節転移がない状態です。この段階では手術治療が標準となります。ただし、腸閉塞を起こしていた場合や、多臓器浸潤を認めた場合など、再発リスクが高いと判断される場合には、手術後に再発予防のための補助化学療法が推奨されることがあります。

ステージⅢ:リンパ節転移を伴う段階

 

ステージⅢは、がんの深さに関わらず、リンパ節への転移が認められる状態です。

手術治療では、がんが存在する腸管とともに、転移の可能性があるリンパ節を郭清します。手術後は、再発予防を目的とした補助化学療法が強く推奨されます。化学療法には複数の選択肢があり、患者さまの全身状態や副作用のリスクを考慮しながら、最適な治療法を選択していきます。

ステージⅣの治療戦略

ステージⅣは、肝臓や肺、腹膜などへの遠隔転移が認められる段階です。

この段階の治療は、転移巣が切除可能かどうかによって大きく方針が異なります。原発巣と転移巣の両方が切除可能な場合は、両方を手術で切除することが検討されます。大腸がんは、たとえステージⅣであっても、切除によって根治が望める可能性がある疾患です。

一方、転移巣が切除不能な場合は、化学療法や放射線治療が中心となります。原発巣による症状がない場合、原発巣を切除せずに化学療法を先行する治療が標準治療として確立されています。これは、原発巣切除に伴う合併症のリスクや、化学療法開始の遅れによる不利益を避けるためです。

ステージⅣの治療では、がんの制御だけでなく、生活の質(QOL)を維持することも重要な目標となります。症状緩和のための緩和治療も並行して行われ、患者さまとご家族が納得できる治療を選択していくことが大切です。

出典

国立がん研究センター「ステージ4大腸がんの新たな標準治療を検証」

(2021年2月)より作成

ステージ別の生存率と予後

大腸がんの治療効果を判断する重要な指標として、5年生存率があります。

5年生存率とは、診断から5年後に生存している確率を示すもので、大腸がんの場合、再発の96.5%が5年以内に起こることから、5年間再発がなければ完治に近いと考えられています。

ステージ0では5年相対生存率が94.0%と非常に高く、ステージⅠでは91.6%となっています。ステージⅡでは84.8%、ステージⅢaでは77.7%、ステージⅢbでは60.0%と、進行するにつれて生存率は低下していきます。

ステージⅣになると、5年相対生存率は18.7%まで低下します。特に結腸がんの場合は16.5%とさらに低くなります。しかし、これはあくまで統計的な数値であり、個々の患者さまの状態や治療への反応によって予後は大きく異なります。

近年の治療技術の進歩により、ステージⅣであっても長期生存される方が増えています。特に、免疫療法などの新しい治療法の開発により、治療の選択肢は広がり続けています。

出典

大腸癌研究会「患者さんのための大腸癌治療ガイドライン 2022年版」

(大腸癌全国登録2000~2004年度データ)より作成

術後の経過観察と補助化学療法

定期検査の重要性

 

手術後は、再発の早期発見のために定期的な検査が必要です。

再発の約80%以上が術後3年以内に起こり、5年を超えての再発は1%以下とされています。そのため、術後3年までは3か月に1回、3年以降は6か月に1回、術後5年間を目安に定期検査を行います。検査内容には、腫瘍マーカーの測定、CT検査、大腸内視鏡検査などが含まれます。

補助化学療法の役割

 

術後補助化学療法は、再発を予防するために行う抗がん剤治療です。基本的にはステージⅢが適応となりますが、ステージⅡでも再発リスクが高いと判断される場合には推奨されます。

治療開始時期は術後1~2か月頃までが目安です。使用される抗がん剤には複数の選択肢があり、点滴による5FU+ロイコボリン療法や、内服薬であるカペシタビン、TS-1などがあります。さらに、オキサリプラチンを併用することで、より高い再発予防効果が期待できます。

治療期間は原則6か月間ですが、ステージⅡや比較的進行していないステージⅢでは、3か月間でも再発予防効果にほとんど差がないという報告もあり、副作用のリスクを考慮して3か月間で終了することも検討されます。

出典

日本臨床外科学会「大腸癌手術後について」

(大腸癌研究会プロジェクト研究1991~1996年症例)より作成

ICVS東京クリニックの免疫療法という選択肢

進行大腸がんや再発大腸がんに対して、標準治療以外の選択肢を探している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ICVS東京クリニックでは、ステージⅣの進行大腸がんや再発大腸がんに対し、「延命ではなく、がんの消失を目指す」という理念のもと、次世代免疫療法「**HITV療法**」を専門的に提供しています。

HITV療法の特徴

 

HITV療法は、免疫システムの司令塔である樹状細胞を活用した免疫細胞療法です。

最大の特徴は、樹状細胞をCTガイド下で腫瘍へ直接投与する点にあります。腫瘍内に直接投与された樹状細胞は、患者さまご自身の大腸がんが持つ複数の抗原情報を高精度に学習し、その情報をもとにCTL(キラーT細胞)を体内で強力に誘導します。

これにより、腫瘍そのものが免疫細胞を生み出す「ワクチン化」、血液中を巡る微細ながん細胞への継続的な攻撃、転移・再発の抑制といった作用が期待されます。

専門性の高い医療体制

 

ICVS東京クリニックは、がん免疫療法の臨床・研究に長年携わってきた医師が中心となり、2008年に設立された専門医療機関です。国内外の研究機関・医療機関と連携しながら、進行がん・再発がんに対する治療に研鑽を重ねています。

院内には、国際的GMP基準に準拠した細胞培養加工施設(CPC)を完備しており、専任の細胞培養士が樹状細胞および活性化T細胞を厳格に管理・培養しています。また、CT画像を用いて腫瘍の位置をリアルタイムで確認しながら投与を行う高精度な技術により、治療効果の向上を図っています。

オーダーメイドの治療計画

 

大腸がんの進行度、転移の有無、これまでの治療歴は、患者さま一人ひとり異なります。

当院では、事前診断や詳細なカウンセリングを通じて、HITV療法を軸とした個別の治療計画をオーダーメイドでご提案します。患者さまご本人だけでなく、ご家族のお気持ちにも配慮し、生活の質(QOL)を大切にした診療を心がけています。

「もう治療がない」と感じておられる患者さまやご家族に対し、治すことをあきらめず、患者さまのパートナーとして寄り添う医療を提供しています。まずは、医療相談や事前診断を通じて、現在の状態にHITV療法が適応となるかどうかを一緒に検討いたします。

まとめ

大腸がんのステージは、治療方針と予後を決定する重要な指標です。

ステージ0からⅠの早期がんでは、内視鏡治療や手術によって高い確率で完治が期待できます。ステージⅡからⅢでは、手術とともに補助化学療法を組み合わせることで、再発リスクを低減させることができます。ステージⅣの進行がんであっても、転移巣の状態によっては切除が可能であり、また化学療法や免疫療法などの選択肢があります。

大腸がんは、早期発見できれば予後が良好な疾患です。定期的な検診を受けることで、早期発見・早期治療につながります。また、進行がんや再発がんと診断された場合でも、標準治療に加えて免疫療法などの新しい治療法が選択肢となる可能性があります。

治療を選択する際は、ご自身の状態や希望を主治医にしっかりと伝え、納得できる治療を選ぶことが大切です。ICVS東京クリニックでは、進行大腸がん・再発大腸がんでお悩みの患者さまに対し、HITV療法という選択肢をご提案しています。まずは医療相談を通じて、ご自身の状況でどのような可能性があるのかを確認してみてください。

大腸がんと向き合う患者さまへ、最善の治療選択をサポートいたします。

著者情報

ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

 

【経歴】

埼玉医科大学卒業。

東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。

世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。

米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。

ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。

その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

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大腸がん末期とは・・・どのような状態を指すのか

大腸がん末期という言葉を耳にすると、多くの方が不安を感じるかもしれません。

医学的には、大腸がんが進行して他の臓器(肝臓・肺・腹膜など)に遠隔転移している状態を「末期」と呼びます。これは大腸がんのステージⅣに相当し、根治手術(がんをすべて切除する手術)が困難な段階です。

ただし、末期がんとステージⅣは必ずしもイコールではありません。ステージⅣでも、状態によっては積極的な治療(手術、抗がん剤、放射線療法など)が可能な場合もあります。一方で末期がんは、がんの制御が困難となり、主に緩和ケア(症状緩和と生活の質向上)が治療の中心となる状態を指します。

大腸がんは、早期発見であれば完治が期待できるがんのひとつです。しかし、進行するまで自覚症状が出にくく、発見された時点で転移や再発が見つかるケースも少なくありません。

末期の大腸がんで現れる症状・・・体からのサインを見逃さない

末期の大腸がんでは、がんの進行や転移に伴い、心身にさまざまな負担が現れます。

進行度や患者さまの体力、治療状況によって個人差はありますが、代表的な症状をご紹介します。

便通異常と腹部の症状

 

腫瘍が腸を圧迫することで、持続的または間欠的な腹痛が起こります。

便秘と下痢の繰り返し、血便(特に直腸がんの場合は鮮血便)が見られることがあります。がんが進行しても症状が軽いケースもあり、「知らないうちに進んでいた」ということも少なくありません。

腫瘍が腸管をふさぐことで、激しい腹痛、嘔吐、便秘などの腸閉塞症状が現れることもあります。

全身に及ぶ症状

 

食欲不振や消化吸収機能の低下により、急速に体重が減少します。

がん性悪液質や全身性の炎症によって、強いだるさや疲労が日常生活に影響を及ぼします。慢性的な出血や栄養不足により、息切れ、めまい、疲労感が強くなる貧血症状も見られます。

転移による症状

 

肝臓転移により胆汁の流れが滞り、皮膚や目が黄色く変色する黄疸が現れることがあります。

肺転移によって咳、呼吸苦、胸の痛みが起こることもあります。これらの症状は、患者さまごとに異なる場合があり、進行の度合いや治療の状況によっても変化します。

余命に影響する要因・・・生存率と個人差について

大腸がんの生存率は、がんの進行度(ステージ)によって大きく異なります。

ステージⅣの大腸がんでは、5年生存率はおよそ18%前後とされています。抗がん剤治療を行った場合の中央値生存期間は約20〜30ヶ月、治療なしの場合は数ヶ月以内で進行することもあります。

ただし、最近はがんと共に「数年単位で生活できる」時代になってきています。

治療で変わる可能性・・・標準治療と新しい選択肢

 

末期大腸がんでは、がんを完全に治すことが難しいため、「がんの進行を抑えながら生活の質を保つ」ことが治療の目標になります。

しかし、「ただ待つだけ」ではなく、できる治療は多くあります。延命や症状緩和、生活の質の維持を目指す治療は、決して無意味ではありません。

標準治療の選択肢

 

抗がん剤治療(化学療法)では、大腸がんではFOLFOXやFOLFIRIなどの薬剤がよく使われ、分子標的薬(アバスチンやエルプラット)との併用が一般的です。これにより、がんの進行を一定期間抑えることができます。

免疫療法として、MSI-Hという遺伝子異常を持つタイプでは、免疫チェックポイント阻害剤(ニボルマブなど)が効果を発揮する可能性があります。

緩和ケアは、痛みや呼吸困難、食事の問題、精神的不安などに対して導入されます。訪問医療や在宅ケアと併用することで、穏やかな生活を支えることが可能です。

HITV療法という新しいアプローチ

 

ICVS東京クリニックでは、ステージⅣの進行大腸がんや再発大腸がんに対し、がんの消失を目指す次世代免疫療法「HITV療法」を専門的に行っています。

HITV療法(Human Initiated Therapeutic Vaccine)は、免疫システムの司令塔である「樹状細胞」を活用した、独自のがん免疫細胞療法です。大腸がんに対するHITV療法の特長は、樹状細胞をCTガイド下で腫瘍へ直接投与する点にあります。

腫瘍内に直接投与された樹状細胞は、患者さまご自身の大腸がんが持つ複数の抗原情報を高精度に学習し、その情報をもとにCTL(キラーT細胞)を体内で強力に誘導します。これにより、腫瘍そのものが免疫細胞を生み出す「ワクチン化」、血液中を巡る微細ながん細胞への継続的な攻撃、転移・再発の抑制といった作用が期待されます。

同クリニックは、がん免疫療法の臨床・研究に長年携わってきた医師が中心となり、2008年に設立された専門医療機関です。国内外の研究機関・医療機関と連携しながら、大腸がんを含む進行がん・再発がんに対する治療に研鑽を重ねています。

生活の工夫と家族の役割・・・穏やかな日々を支えるために

末期がんであっても、自宅で穏やかに過ごせる方もたくさんいます。

以下の工夫が大切です。

日常生活での配慮

 

食事を無理に取らせない、食べたいときに少量ずつという姿勢が重要です。

睡眠と休息の確保、便通の調整や痛みの管理も欠かせません。家族や医療者と定期的に意思疎通することで、患者さまの状態に合わせたケアが可能になります。

家族の寄り添いが大きな支えに

 

家族の「寄り添い」が大きな精神的支えになります。

患者さまの気持ちを尊重しながら、過ごしやすい環境づくりを心がけましょう。治療したいのに「できることがない」と診断された方、併用できる治療を探している方など、セカンドオピニオンも納得のいく決断をするうえで有効です。

治療を続けることが負担にならないように・・・患者さま中心の医療

ICVS東京クリニックでは、治療を一方的に進めることはありません。

事前診断・医療相談を通じて、治療の目的・期間・費用の目安を丁寧に説明し、患者さまご本人とご家族が納得したうえで治療を検討していただくことを大切にしています。

免疫療法は短期間で結果が出る治療ではないからこそ、「今の状態で本当に適応があるのか」「どこまでを目標とするのか」を明確にしたうえで進めていきます。

オーダーメイドの治療計画

 

大腸がんの進行度、転移の有無、これまでの治療歴、全身状態は、患者さま一人ひとり異なります。

同クリニックでは、事前診断や詳細なカウンセリングを通じて、HITV療法を軸とした個別の治療計画をオーダーメイドでご提案します。また、患者さまご本人だけでなく、ご家族のお気持ちにも配慮し、生活の質(QOL)を大切にした診療を心がけています。

まとめ・・・選べる道はある、あきらめない医療を

大腸がん末期と診断されても、「もう治療がない」と感じる必要はありません。

標準治療後の再発が不安な方、進行大腸がんと診断され今後の選択肢を探している方、副作用をできるだけ抑えながら治療を受けたい方には、さまざまな選択肢があります。

ICVS東京クリニックでは、「延命ではなく、救命を目指す」という理念のもと、免疫の力を最大限に引き出す治療に取り組んでいます。治すことをあきらめず、患者さまのパートナーとして寄り添う医療を提供しています。

まずは医療相談・事前診断を通じて、ご自身の状況でどのような可能性があるのかを確認してみてください。

自分らしい生き方を大切にしながら、信頼できる医師とともに治療方針を考えていきましょう。

著者情報

ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

 

【経歴】

埼玉医科大学卒業。

東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。

世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。

米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。

ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。

その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

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50代で大腸がんと向き合う不安・・・進行速度の真実とは

「50代になって、大腸がんのリスクが高まると聞いたけれど、実際の進行速度はどうなのだろう」

そんな不安を抱えている方は少なくありません。大腸がんは日本人の罹患率・死亡率ともに高い主要ながんの一つであり、特に50代以降で発症リスクが加速することが知られています。

しかし、大腸がんの進行速度は一律ではありません。年齢、がんのタイプ、生活習慣、遺伝的背景など、さまざまな要因によって進み方は大きく異なります。50代という年代は、まさに大腸がんの発症リスクが高まる時期であり、同時に早期発見・早期治療によって治癒が期待できる重要な時期でもあります。

本記事では、放射線診断専門医・IVR専門医として長年がん治療に携わってきた経験をもとに、50代における大腸がんの進行速度の特徴、進行を左右する要因、そして治療で変わるポイントについて詳しく解説します。

50代における大腸がんの進行速度・・・一般的な特徴と個人差

大腸がんの進行速度を理解するためには、まず大腸がんがどのように発生し、成長していくかを知る必要があります。

大腸がんの発生メカニズムと進行パターン

 

大腸がんの多くは、大腸の粘膜にできる「ポリープ」が徐々に大きくなり、がん化することで発生します。正常な粘膜からポリープが形成され、それががんへと変化するまでには、一般的に数年から十数年という長い時間がかかります。

大腸の壁は、内側から順に粘膜、粘膜下層、固有筋層、漿膜下層、漿膜の5つの層に分かれています。がんは最初、粘膜の表面で発生し、時間とともに深い層へと浸潤していきます。粘膜や粘膜下層までにとどまっているものを「早期がん」、それより深く筋層まで到達したものを「進行がん」と定義します。

50代における進行速度の特徴

 

50代は大腸がんの罹患が増えてくる年代です。国立がん研究センターによると、大腸がんにかかる割合は40歳代から増加し始め、50歳代で加速し、高齢になるほど高くなります。

50代における大腸がんの進行速度には、いくつかの特徴があります。まず、この年代では免疫力が徐々に低下し始め、細胞の修復能力も若い頃と比べて衰えてきます。そのため、同じタイプの大腸がんでも、若い頃より進行が早まる可能性が指摘されています。

一方で、50代は健康診断や人間ドックを受ける機会も多く、検査で早期に発見されれば治療開始も早くできる年代です。早期がんであれば、内視鏡によるポリープ切除や外科手術で根治が期待できます。

出典

国立がん研究センターがん情報サービス「大腸がん(結腸がん・直腸がん)」

より作成

進行速度を左右する「悪性度」という概念

 

大腸がんの進行速度を決定する最も重要な要因の一つが「悪性度」です。悪性度とは、がん細胞の増殖速度や浸潤・転移の能力を示す指標であり、顕微鏡でがん細胞の形や構造を観察することで判定されます。

悪性度の高いがんは細胞分裂が速く、周囲の組織に浸潤しやすく、リンパ節や他の臓器への転移も起こりやすい傾向があります。一方、悪性度の低いがんは比較的ゆっくりと成長し、転移のリスクも低いとされています。

50代で発見される大腸がんの中には、悪性度の高いタイプも含まれますが、定期的な検診によって早期発見できれば、進行を抑え込むことが可能です。

進行速度を変える要因・・・生活習慣から遺伝まで

大腸がんの進行速度は、がん細胞そのものの性質だけでなく、患者さんの生活習慣や体質、遺伝的背景など、多様な要因によって左右されます。

生活習慣が及ぼす影響

 

食生活の欧米化は、日本人の大腸がん罹患率増加の主要な原因とされています。動物性脂質や加工肉の過剰摂取、食物繊維の不足は、大腸の粘膜に慢性的な炎症を引き起こし、がんの発生リスクを高めます。

また、肥満、運動不足、飲酒、喫煙などの生活習慣も、大腸がんのリスクを高める要因です。これらの習慣は、体内の炎症反応を促進し、免疫機能を低下させることで、がん細胞の増殖を許しやすくします。

逆に、食物繊維を多く含む食事、適度な運動、禁煙、節酒などの健康的な生活習慣は、大腸がんの発症リスクを低減し、仮にがんが発生した場合でも進行を遅らせる可能性があります。

免疫力と体の修復能力

 

50代になると、免疫システムの機能が徐々に低下し始めます。免疫細胞は、体内で日々発生する異常な細胞を監視し、排除する役割を担っていますが、免疫力が低下すると、がん細胞の増殖を抑制する力が弱まります。

また、細胞のDNA修復能力も加齢とともに衰えるため、遺伝子変異が蓄積しやすくなり、がん化のリスクが高まります。このため、50代では若い頃と比べて、同じタイプのがんでも進行が速くなる可能性が指摘されています。

遺伝的背景と家族歴

 

大腸がんの約5〜10%は、遺伝性の疾患が関与していると考えられています。家族性大腸腺腫症やリンチ症候群などの遺伝性疾患がある場合、大腸がんの発症リスクが著しく高まります。

また、家族に大腸がんの患者さんがいる場合、遺伝的要因だけでなく、共通の生活習慣や環境要因も影響している可能性があります。家族歴がある方は、若い年代から定期的な検診を受けることが推奨されます。

炎症性腸疾患との関連

 

潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患がある方は、大腸の粘膜に慢性的な炎症が続くため、大腸がんの発症リスクが高くなることが知られています。炎症が長期間続くことで、粘膜の細胞に遺伝子変異が蓄積し、がん化しやすくなります。

炎症性腸疾患をお持ちの方は、定期的な内視鏡検査によって、早期の段階でがんや前がん病変を発見することが重要です。

早期発見が変える未来・・・検査と診断の重要性

大腸がんは、早期に発見できれば治療の選択肢が広がり、治癒の可能性が高まります。

しかし、早期の段階では自覚症状がほとんどないため、定期的な検査が極めて重要です。

大腸がん検診の種類と特徴

 

大腸がんの検査には、主に「便潜血検査」と「内視鏡検査」の2種類があります。

便潜血検査は、便に血液が混じっているかを調べる簡便な検査で、自宅で採取した便を提出するだけで実施できます。しかし、便潜血検査の精度には限界があり、大腸がんの約4割を見逃してしまうといわれています。

一方、内視鏡検査は、肛門から内視鏡を挿入して大腸の内部を直接観察する検査です。精度が高く、ポリープやがんを発見した場合、その場で組織を採取したり、小さなポリープであれば切除したりすることも可能です。

内視鏡検査を1回受けるだけで、大腸がんでの死亡確率を7割減らせるという報告もあります。特に問題がなければ4〜5年に1回の検査で十分ですが、ポリープが多く見つかった場合は、検査頻度を高める必要があります。

出典

アフラック「見つかりにくく、40代・50代からリスクが増える大腸がん」

より作成

50代で受けるべき検査のタイミング

 

50代は大腸がんのリスクが高まる年代であり、定期的な検査が特に重要です。症状がなくても、少なくとも1度は内視鏡検査を受けることをお勧めします。

また、以下のような症状がある場合は、早めに医療機関を受診してください。

  • 便に血が混じる、便の表面に血液が付着する
  • 便秘や下痢を繰り返す
  • 便が細くなる、便が残る感じがする
  • お腹が張る、腹痛がある
  • 原因不明の貧血や体重減少

これらの症状は、痔などの良性の病気でも起こりますが、自己判断せず、消化器科や胃腸科を受診することが大切です。

早期発見のメリット

 

早期がんの段階で発見できれば、内視鏡による切除や腹腔鏡手術など、体への負担が少ない治療で根治が期待できます。早期がんであれば、ほぼ完治できる可能性が高く、治療後の生活の質も保たれます。

一方、進行がんになると、手術の範囲が広がり、抗がん剤治療や放射線治療が必要になることもあります。転移がある場合は、治療が長期化し、体への負担も大きくなります。

早期発見は、治療の選択肢を広げ、患者さんの負担を軽減し、治癒の可能性を高める最も重要な要素です。

治療で変わるポイント・・・標準治療から免疫療法まで

大腸がんの治療法は、がんの進行度、転移の有無、患者さんの全身状態などによって異なります。

標準治療の選択肢

 

大腸がんの標準治療には、主に「手術」「抗がん剤治療」「放射線治療」の3つがあります。

早期がんの場合、内視鏡による切除や外科手術で腫瘍を取り除くことが第一選択となります。腫瘍が小さく、転移がなければ、手術だけで根治が期待できます。

進行がんの場合は、手術で腫瘍を切除した後、再発予防のために抗がん剤治療を行うことがあります。また、直腸がんの場合は、手術前に放射線治療を行い、腫瘍を縮小させてから手術を行うこともあります。

転移がある場合は、手術に加えて、抗がん剤治療や分子標的薬を用いた治療が行われます。肝臓や肺への転移であれば、転移巣を切除することで治癒が期待できる場合もあります。

進行・再発大腸がんに対する免疫療法という選択肢

 

標準治療を受けても再発や転移を繰り返すケースや、「これ以上の治療が難しい」と告げられるケースも少なくありません。そのような状況において、免疫の力を活用した治療が注目されています。

ICVS東京クリニックでは、ステージⅣの進行大腸がんや再発大腸がんに対し、がんの消失を目指す次世代免疫療法「HITV療法」を専門的に行っています。

HITV療法は、免疫システムの司令塔である樹状細胞を活用した免疫細胞療法です。患者さんご自身の体から得た免疫細胞を用い、CT画像で確認しながら腫瘍へ直接投与することにより、がん細胞の情報を正確に免疫に伝え、体内でがんを攻撃する仕組みを引き出します。

大腸がんに対するHITV療法の特長は、樹状細胞をCTガイド下で腫瘍へ直接投与する点にあります。腫瘍内に直接投与された樹状細胞は、患者さんご自身の大腸がんが持つ複数の抗原情報を高精度に学習し、その情報をもとにCTL(キラーT細胞)を体内で強力に誘導します。

これにより、腫瘍そのものが免疫細胞を生み出す「ワクチン化」、血液中を巡る微細ながん細胞への継続的な攻撃、転移・再発の抑制といった作用が期待されます。

オーダーメイドの治療計画

 

大腸がんの進行度、転移の有無、これまでの治療歴、全身状態は、患者さま一人ひとり異なります。ICVS東京クリニックでは、事前診断や詳細なカウンセリングを通じて、HITV療法を軸とした個別の治療計画をオーダーメイドでご提案します。

また、患者さまご本人だけでなく、ご家族のお気持ちにも配慮し、生活の質(QOL)を大切にした診療を心がけています。

進行大腸がん・再発大腸がんにおいて、「もう治療がない」と感じておられる患者さまやご家族は少なくありません。ICVS東京クリニックでは、治すことをあきらめず、患者さまのパートナーとして寄り添う医療を提供しています。

まとめ・・・50代からの大腸がん対策は早期発見と適切な治療選択が鍵

50代における大腸がんの進行速度は、がんのタイプ、悪性度、生活習慣、免疫力、遺伝的背景など、多様な要因によって左右されます。

一般的に、大腸がんは数年から十数年かけて進行するとされていますが、50代では免疫力の低下や細胞修復能力の衰えにより、進行が早まる可能性もあります。

しかし、大腸がんは早期に発見できれば治癒の可能性が高いがんです。定期的な検診、特に内視鏡検査を受けることで、早期の段階でがんやポリープを発見し、進行を食い止めることができます。

また、治療法も進歩しており、標準治療に加えて、免疫療法など新たな選択肢も広がっています。進行・再発大腸がんに対しても、あきらめずに治療の可能性を探ることが大切です。

50代は、大腸がんのリスクが高まる年代であると同時に、早期発見・早期治療によって未来を変えられる年代でもあります。不安を感じたら、まずは医療機関を受診し、専門医に相談してください。

ICVS東京クリニックでは、進行大腸がん・再発大腸がんに対する免と疫療法を専門的に行っています。医療相談や事前診断を通じて、現在の状態にHITV療法が適応となるかどうかを一緒に検討いたします。まずはお気軽にご相談ください。

著者情報

ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

 

【経歴】

埼玉医科大学卒業。

東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。

世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。

米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。

ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。

その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。