
抗がん剤治療を続けてきたにもかかわらず、「効果が見られない」と告げられたとき・・・患者さまとご家族の心には、大きな不安が押し寄せます。
しかし、ここで諦める必要はありません。
「効かない」という言葉の意味を正しく理解し、次の選択肢を冷静に見極めることが、これからの治療を左右する重要な判断となります。医師から告げられた言葉の真意を確認し、今後の治療方針を見直すための判断ポイントを、一つひとつ丁寧に確認していきましょう。
本記事では、抗がん剤の効果判定の基準、セカンドオピニオンの活用方法、そして次の治療選択肢について、患者さまとご家族が知っておくべき情報をまとめました。
抗がん剤の見直しを考えている方へ
抗がん剤が効かないと言われ、何を確認すべきか整理したい方は、東京都千代田区の医療法人社団ICVS東京クリニックへご相談ください。次の治療を考える前の相談にも対応しやすい導線です。

抗がん剤の効果判定には、明確な基準が存在します。
医師が「効果が見られない」と判断する際、多くの場合はRECIST(レシスト)という国際的な評価基準に基づいています。この基準では、CT検査やMRI検査などの画像診断によって腫瘍のサイズを測定し、治療前と比較してどの程度変化したかを評価します。
RECIST基準では、治療効果を以下の4つに分類します。
「効かない」という判断は、多くの場合「進行(PD)」に該当します。しかし、「安定(SD)」の状態であっても、腫瘍が縮小していないという理由で「効果が見られない」と説明されることがあります。
医師から「効かない」と告げられたとき、以下の点を具体的に確認してください。
抗がん剤の効果が現れるまでには一定の時間が必要です。治療開始後すぐに効果が見られなくても、継続することで効果が現れる場合もあります。評価のタイミングが適切かどうかも、重要な確認ポイントとなります。
「効かない」という判断に疑問を感じたとき、セカンドオピニオンは有効な選択肢です。
セカンドオピニオンとは、現在の主治医とは別の医師に意見を求めることを指します。これは主治医への不信感を示すものではなく、より良い治療選択のために情報を集める正当な権利です。

セカンドオピニオンを受ける際には、以下の点を中心に相談してください。
セカンドオピニオンを効果的に活用するには、準備が重要です。
主治医に紹介状を依頼し、これまでの治療経過、検査データ、画像診断の結果などをまとめた資料を用意してください。多くの医療機関では、セカンドオピニオン外来を設けており、予約制で対応しています。費用は自由診療となり、30分~1時間の相談で1万円~3万円程度が一般的です。
セカンドオピニオンを受けた後は、その内容を主治医に伝え、今後の治療方針について改めて相談することが大切です。複数の専門家の意見を総合的に判断することで、より納得のいく治療選択が可能となります。
抗がん剤が効かないと判断された場合でも、治療の選択肢は残されています。
標準治療として確立されている他の抗がん剤への変更、臨床試験への参加、そして免疫療法など、患者さまの状態や希望に応じた選択肢を検討することができます。
現在使用している抗がん剤が効かない場合、他の種類の抗がん剤に変更することで効果が得られる可能性があります。
がん細胞は遺伝子変異の状態によって、効果的な薬剤が異なります。遺伝子検査を行うことで、より効果が期待できる薬剤を選択できる場合もあります。また、複数の抗がん剤を組み合わせる併用療法や、放射線治療との併用など、治療法の組み合わせを変更することで効果が得られることもあります。
標準治療で効果が得られない場合、臨床試験への参加も選択肢の一つです。
臨床試験では、新しい治療法や薬剤の安全性と有効性を確認するための研究が行われています。参加には一定の条件(適格基準)があり、すべての患者さまが参加できるわけではありませんが、標準治療では得られない効果が期待できる可能性があります。
近年、がん治療における免疫療法の研究が進んでいます。
免疫チェックポイント阻害剤は、一部のがん種において標準治療として確立されており、保険適用で使用できるようになりました。肺がんや悪性黒色腫などでは、その有効性が証明されています。乳がんなど、一部のがん種では現在も研究が進められており、将来的に選択肢が広がる可能性があります。
また、ICVS東京クリニックが提供するHITV療法のような、樹状細胞を活用した次世代免疫療法も存在します。HITV療法は、樹状細胞を腫瘍へ直接投与することで、患者さまご自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を正確に学習させ、CTL(キラーT細胞)を効率的に誘導することで、がんの消失を目標とする治療法です。
ただし、HITV療法は日本国内の医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。治療を検討される場合は、専門医と十分に相談し、治療内容、期待される効果、費用、リスクなどを理解した上で判断することが重要です。

治療効果だけでなく、QOL(生活の質)を重視した治療選択も重要です。
抗がん剤治療には、吐き気、倦怠感、脱毛、食欲不振など、さまざまな副作用が伴います。効果が限定的である場合、副作用による苦痛が患者さまの生活の質を大きく低下させる可能性があります。
緩和ケアは、がんによる痛みや不快な症状を和らげ、患者さまとご家族のQOLを向上させることを目的とした医療です。
「緩和ケア=終末期医療」という誤解がありますが、実際には治療の早い段階から並行して受けることができ、症状のコントロールによって治療を継続しやすくなる効果もあります。痛みの管理、吐き気や食欲不振への対応、精神的なサポートなど、総合的なケアが提供されます。
効果が見られず、副作用が強い場合、一時的に治療を休むという選択肢もあります。
体力を回復させることで、次の治療に備えることができます。また、治療を休んでいる間に新しい治療法が開発される可能性もあります。ただし、治療を休む判断は、がんの進行状況や全身状態を総合的に評価した上で、医師と十分に相談して行う必要があります。
治療方針の見直しは、患者さまご本人だけでなく、ご家族にとっても重要な決断です。
医師からの説明を受ける際には、可能な限りご家族も同席し、情報を共有することが大切です。複数の人が聞くことで、聞き漏らしを防ぎ、後で内容を確認し合うこともできます。
治療方針を決定する際には、以下のステップを踏むことをお勧めします。
最終的な決定は、患者さまご本人の意思が最も重要です。
ご家族の思いと患者さまの希望が異なる場合もあります。「もっと治療を続けてほしい」というご家族の思いと、「これ以上の治療は望まない」という患者さまの希望が対立することもあるでしょう。そのような場合は、医療者も交えて、お互いの思いを率直に話し合うことが大切です。
標準治療で効果が得られなかった場合、ICVS東京クリニックが提供するHITV療法も選択肢の一つとなります。
ICVS東京クリニックは、「延命ではなく、救命を目指して」という理念のもと、ステージⅣの進行がん・再発がんに特化した次世代免疫療法を提供する医療機関です。2008年の設立以来、日本のみならず、台湾、中国、マレーシア、ロシア、オーストラリアなど世界各国から患者さまを受け入れ、2,000名以上の治療支援に携わってきました。
HITV療法(Human Initiated Therapeutic Vaccine)は、免疫システムの司令塔である樹状細胞を活用し、体内でがんを攻撃するCTL(キラーT細胞)を効率的に誘導する治療法です。
最大の特徴は、樹状細胞を腫瘍へ直接投与する点にあります。CT画像で確認しながら腫瘍内へ直接注入することで、患者さまご自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を、より正確に樹状細胞へ学習させることを目指します。
腫瘍に投与された樹状細胞は、がん情報を高精度で認識することで、CTLへの指示も精密化されます。投与後2週間前後からCTLが体内に誘導され、24時間休むことなくがん細胞へ攻撃を継続します。この状態を「腫瘍のワクチン化」と呼び、腫瘍そのものがCTLを生み出す工場のように機能することを狙います。
ICVS東京クリニックでは、CTガイド下投与によりリアルタイムのCT画像をもとに穿刺を行い、腫瘍内へ正確に樹状細胞を直接投与する高度な医療技術を採用しています。
院内には国際的GMP基準に沿った細胞培養加工施設(CPC)を完備し、専任の細胞培養士が適切に管理・処置を行っています。また、再生医療等安全性確保法に則った運用を行い、厚生労働省の許可を受けた特定細胞加工施設として、品質管理を重視した培養体制を構築しています。

治療は7ステップで構成され、来院回数は基本4回です。
初診でPET-CT等の検査データをもとに治療計画を提示し、医師が丁寧に説明します。その後、アフェレーシス(成分採血)、生検、細胞培養、樹状細胞投与、活性化T細胞投与、治療評価という流れで進みます。
費用は自由診療(税込)で、アフェレーシス(成分採血+細胞培養費)が1,540,000円、樹状細胞局所注入が220,000円/1箇所、樹状細胞動脈内注入が400,000円、樹状細胞静脈内注入が55,000円、活性化T細胞点滴注入が45,000円となります。
なお、HITV療法は日本国内の医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。治療を検討される場合は、専門医と十分に相談し、治療内容、期待される効果、費用、リスクなどを理解した上で判断することが重要です。
抗がん剤が効かないと告げられたとき、それは決して終わりを意味するものではありません。
まずは「効かない」という判断の根拠を具体的に確認し、セカンドオピニオンを活用して複数の専門家の意見を聞くことが大切です。標準治療の見直し、臨床試験への参加、免疫療法など、次の治療選択肢は存在します。
治療効果だけでなく、QOL(生活の質)を重視した選択も重要です。緩和ケアを並行して受けることで、症状をコントロールしながら治療を継続することも可能です。
治療方針の決定は、患者さまご本人とご家族が十分に情報を共有し、納得した上で行うことが何より大切です。医師との対話を重ね、疑問点をすべて解消し、患者さまの希望を明確にした上で、次の一歩を踏み出してください。
ICVS東京クリニックのHITV療法のような次世代免疫療法も、選択肢の一つとして検討する価値があります。標準治療で効果が得られなかった場合でも、「治すことを諦めない」という姿勢を持ち続けることが、新たな可能性を開く鍵となります。
どのような選択をするにせよ、患者さまとご家族が納得し、希望を持って前に進めることを心から願っています。
今の治療をどう見直すか迷ったら
他の選択肢も知りたい、まずは現状を整理したいという方は、東京都千代田区の医療法人社団ICVS東京クリニックへご相談ください。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

がんと診断されたとき、多くの方が大きな不安に包まれます。
「本当にこの治療法でいいのだろうか」「他に選択肢はないのか」・・・そんな思いが頭をよぎることは、決して珍しいことではありません。
がん治療は複雑で、患者さんやご家族にとって大きなストレスになります。治療方法の選択や治療後の生活の質についての不安もあります。こうした状況で、納得のいく治療を選ぶために役立つのが「セカンドオピニオン」です。
セカンドオピニオンとは、現在診療を受けている担当医とは別の医師に求める助言(第2の意見)のことです。担当医と十分に話し合っていたとしても、病気や治療への理解を深め、より納得して治療を受けるために、別の医師の話を聞いてみたいと思うことがあるかもしれません。
セカンドオピニオンは、患者さんが診断や治療選択について、現在の担当医とは別の医師に求める「第2の意見」を指します。
重要なのは、セカンドオピニオンを受けることは転院することではない、という点です。現在の担当医のもとで治療を受けることを前提に利用するものであり、よりよい医療を納得して受けられるように認められている患者さんの権利です。
最近では日常的に行われるようになってきましたので、担当医に気を遣ったり、遠慮したりする必要はありません。
がんの罹患数と死亡数は、共に増加し続けています。1981年以降、がんは日本で最も多い病気の死因であることを示しています。
2022年にがんで死亡した人は385,797人(男性223,291人、女性162,506人)です。2019年には、新たにがんと診断された方が男女合わせて999,075人いたことが報告されています。特に50歳以降は急激にがんになる率が高くなっています。
こうした状況の中で、がん治療に関する正しい情報を得ることは、治療の選択や方針を決定する上で非常に重要です。
出典 国立がん研究センター がん情報サービス「セカンドオピニオン」(2024年)より作成
セカンドオピニオンは医師が検査データや画像データなどの診療情報をみて、第三者として診断や治療についての意見を述べたり、情報を伝えたりすることです。
診察・検査・治療は行いません。
セカンドオピニオンを受けた医療機関で診察・検査・治療を受けるためには、転院が可能かどうかの確認を含め、転院の手続きや初診の予約など別の手順が必要です。

セカンドオピニオンを受けることには、いくつかの重要なメリットがあります。
セカンドオピニオンを受ける最大のメリットは、担当医とは異なる見解や治療方法が示された場合に選択肢が広がることです。
近年は医師の専門分野が細分化されており、自身の病気の治療に特化した専門家に意見を求めることで、より効果的な治療方法を提案してもらえるかもしれません。
ただし、各地域で専門的ながん医療を提供する病院として国が指定している「がん診療連携拠点病院」を中心に行われるがんの診療は、「標準治療」を基本としています。標準治療とは、現時点で最も効果が期待でき、安全性が確立された一番よい治療のことをいいます。
担当医と同じ意見であったとしても、セカンドオピニオンを受けることで、病気や治療への理解がより深まり、納得して治療に臨むことにつながることがあります。
こうしたこともセカンドオピニオンの重要なメリットといえるでしょう。
がんの治療法は自ら考え、納得して決断することが必要になります。自分に合った治療法に理解して納得することが大切です。
第二の意見を得ることで、治療方針に対する理解が深まり、より確かな決断ができるようになります。
「他の先生に聞いても同じ意見だったので、安心して主治医のもとでがんの治療を受けられた」という声も多く聞かれます。

がん治療には保険診療と自由診療があり、それぞれ特徴や選択肢が異なります。本記事では、両者の違いや自由診療を検討する際の考え方、判断するためのポイントについてわかりやすく解説します。
メリットがある一方で、セカンドオピニオンにはいくつかのデメリットや注意すべき点もあります。
セカンドオピニオンを受けるデメリットは、医療費の負担が増えることです。
セカンドオピニオンの受診に必要な費用は、公的医療保険制度が適用されない自由診療扱いで全額自己負担になります。基本料金は医療機関によって異なりますが、30分で22,000円から46,200円程度が一般的です。遠方の場合は、交通費の負担も考えておかなければなりません。
また、セカンドオピニオンの受診には手間と時間がかかります。

病気の種類や進行の状況によっては、治療の選択を迷っている間に病状が進行する場合があることなどもデメリットとして理解しておく必要があるでしょう。
病状によっては、できるだけ早くがんの治療を始めたほうが良い場合もありますので、セカンドオピニオンを希望する場合は、まずは主治医に相談してください。
「医師によって考えが違い、かえって混乱した」という人もいます。
セカンドオピニオンを受けるときには、メリット、デメリットがあることを理解した上で決めましょう。絶対に受けなければならないものではなく、よく考えて受けるかどうかを決めることが大切です。
セカンドオピニオンをいつ受けるべきか、適切なタイミングを知ることは重要です。
担当医から示されたがんの治療法について、「他の治療法はないのかな?」「なんとか臓器を残す方法はないのかな?」など、迷いがある場合、他の医師の意見も聞いてみるという方法があります。
主治医からいくつかのがん治療の選択肢を示され、どれを選んだら良いのか決めかねている場合、あるいは主治医が示したのとは別の治療法を探したい場合、がん治療を始める前に他の医師の意見を聞いて参考にするのが適切なタイミングです。
現在の治療を続けているものの、期待した効果が得られない場合も、セカンドオピニオンを検討するタイミングといえます。
別の専門家の視点から、治療方針の見直しや新たな選択肢を提案してもらえる可能性があります。
再発や転移が見つかった場合、治療方針が大きく変わることがあります。
このような状況では、複数の専門家の意見を聞くことで、より適切な治療選択ができる可能性があります。

セカンドオピニオンを受診するときの流れを、ステップごとに見ていきましょう。
まず、ファーストオピニオンを十分に理解することが大切です。
例えば、治療についてであれば、診断名、病状、進行度、推奨される治療法とその理由などを確認します。また、セカンドオピニオンをなぜ受けたいのか、自分自身の気持ちを整理することも大切です。
その中で生じた疑問や不安は、まず現在の担当医に確認・相談しましょう。しっかりと話し合うことで、結果的に迷いや懸念が解消し、担当医との信頼関係が深まったり、セカンドオピニオンを受けないという選択に至ったりすることもあります。
「どこで受けるか」を選ぶことも大事です。
一つの方法は、主治医に紹介してもらうことです。ただし、「同じ意見の先生を紹介されて、似たような話しか聞けなかった」ということもあるようです。もう一つは、同じ病気の患者数が多い病院などを自分で探すという方法です。
どこでセカンドオピニオンを受けたらよいかわからない場合は、最寄りのがん診療連携拠点病院のがん相談支援センターに相談してみましょう。
どこでセカンドオピニオンを受けるかを決めたら、予約をとり、必要な書類を用意します。
セカンドオピニオンを受けるために必要なのは、診療情報提供書(いわゆる紹介状)、検査データ、画像データなどです。必要な書類を確認して、早めに用意しておきましょう。また、限られた時間を有効に使うには、聞きたいことを事前にメモしておくのも大事です。
面談時間は医療機関によって異なりますが、30分から45分程度が一般的です。
医師が紹介状などを確認して報告書を作成する時間も含まれます。事前に準備したメモをもとに、疑問点や不安点をしっかりと確認しましょう。面談中の録音、録画はご遠慮願います。

セカンドオピニオンを受けた後は、いくつかの選択肢があります。
セカンドオピニオンを受けた後は、主治医のもとでがん治療を受ける人もいます。
「他の先生に聞いても同じ意見だったので、安心して主治医のもとでがんの治療を受けられた」というケースです。セカンドオピニオンの内容については、主治医の先生に文書で郵送されます。
セカンドオピニオンを受けた病院に転院してがん治療を受ける人もいます。
「『手術はできない』と言われていたけれど、セカンドオピニオンを受けたら『できます』と言われて転院した」というケースです。セカンドオピニオンの結果、当センターへの転院をご希望になる場合は、改めて紹介状をお持ちになり、初診予約をしていただくことになります。
場合によっては、さらに別の医師の意見を求めることも選択肢の一つです。
ただし、時間と費用の負担が増えることを考慮する必要があります。一番大事なのは自分自身の選択です。納得してがんの治療を受けましょう。
ICVS東京クリニックは、「延命ではなく、救命を目指して」という理念のもと、標準治療だけでは治癒が難しいとされるステージⅣの進行がん・再発がんに特化した次世代免疫療法を提供する医療機関です。
治療の中核となるのは、HITV療法(Human Initiated Therapeutic Vaccine)という免疫細胞療法です。
樹状細胞を活用し体内でがんを攻撃するCTL(キラーT細胞)を効率的に誘導することで、がんの消失(治癒)を目標としています。なお、HITV療法は日本国内の医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。
樹状細胞を腫瘍へ直接投与する点が特徴で、CT画像で確認しながら腫瘍内へ直接注入(腫瘍内注入が難しい場合は腫瘍を栄養する主要血管内への投与)を行うことで、患者さん自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を、より正確に樹状細胞へ学習させることを目指しています。

当院は、がん免疫療法の専門医である蓮見賢一郎によって2008年に設立され、国内外の研究者・臨床現場とのネットワークを持ち、HITV療法専門施設として研鑽を重ねています。
これまで日本のみならず、台湾、中国、マレーシア、ロシア、オーストラリアなど世界各国から患者を受け入れ、2,000名以上の治療支援に携わってきました。
CTガイド下投与によりリアルタイムのCT画像をもとに穿刺を行い、腫瘍内へ正確に樹状細胞を直接投与する高度な医療技術を採用しています。また、院内CPC(細胞培養加工施設)を完備し、国際的GMP基準に沿った環境を整え、専任の細胞培養士が適切に管理・処置を行っています。
治療は患者の状態・症状・生活環境を総合的に考慮し、専門医が丁寧にカウンセリングと診断を行った上で、相乗効果を生む治療法を組み合わせたオーダーメイドの治療計画を提案します。
治療の流れは7ステップで構成され、来院回数は基本4回です。
がん治療におけるセカンドオピニオンは、患者さんが納得のいく治療を選択するための重要な権利です。
担当医とは別の医師の意見を聞くことで、治療選択肢が広がる可能性があり、治療への理解と納得が深まります。一方で、費用と時間の負担、治療開始の遅れのリスクなどのデメリットもあることを理解しておく必要があります。
セカンドオピニオンを受けるべきタイミングは、診断直後の治療方針決定時、治療効果が見られない場合、再発や転移が見つかった時などです。受診の流れとしては、まず現在の担当医の意見を十分に理解し、セカンドオピニオンを受ける医療機関を選び、必要書類を準備して予約を取ります。
セカンドオピニオンを受けた後は、現在の担当医のもとで治療を継続するか、セカンドオピニオン先の医療機関へ転院するか、さらに別の医師の意見を求めるかを選択できます。
ICVS東京クリニックでは、ステージⅣの進行がん・再発がんに特化したHITV療法を提供しています。標準治療だけでは治癒が難しいとされるがんに対して、「延命ではなく、救命を目指して」という理念のもと、一人ひとりに合わせたオーダーメイドの治療計画を提案しています。セカンドオピニオンをお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

抗がん剤治療を受けている患者さんやご家族にとって、「治療の効果が思うように現れない」という状況は、大きな不安と戸惑いをもたらします。
標準治療として提供される抗がん剤は、がん細胞の増殖を抑える重要な役割を果たしますが、すべての患者さんに同じように効果が現れるわけではありません。
治療を続けていく中で、「このまま同じ治療を続けていいのか」「他に選択肢はないのか」と悩まれる方は少なくありません。
本記事では、抗がん剤治療の効果が見られない場合に考えるべき次の治療の選択肢や、主治医との相談ポイント、そして治療変更のタイミングについて、がん免疫療法の専門医としての視点から解説します。
抗がん剤治療において最も重要な課題の一つが「薬剤耐性」です。
治療開始当初は効果を示していた抗がん剤が、時間の経過とともに効かなくなる現象は、多くのがん種で観察されます。
薬剤耐性には大きく分けて二つのタイプがあります。
「一次耐性」は、治療開始時からがん細胞が薬剤に対して抵抗性を持っている状態です。抗アポトーシスシグナルなどの内的因子により、一部のがん細胞が細胞死を回避してしまいます。
一方、「獲得耐性」は治療を続けていく過程で生じる耐性です。最初は薬剤が効いてがん細胞が減少しますが、生き残ったがん細胞が変化し、薬剤の存在下でも増殖できるようになります。
従来の抗がん剤に比べて高い治療効果を示す分子標的薬でも、薬剤耐性は重要な問題です。
例えば、メラノーマ(悪性黒色腫)の約半数で見られるBRAF遺伝子の変異に対して開発されたBRAF阻害剤は、当初高い効果を示しますが、投与開始から約半年で薬剤耐性を示すケースが報告されています。
これは、がん細胞が増殖シグナルの再活性化や抗アポトーシスシグナルの活性化など、複数のメカニズムを通じて薬剤の効果を回避するためです。BRAF阻害薬によってBRAF-MEK-ERK経路が遮断されても、STAT3などの別の経路が活性化し、抗アポトーシス因子の発現が再び誘導されることが明らかになっています。
抗がん剤治療の効果判定は、定期的な画像検査や血液検査によって行われます。
治療変更を考えるタイミングは、単に「効果が見られない」という理由だけでなく、患者さんの全身状態や生活の質(QOL)、副作用の程度なども総合的に判断する必要があります。

がん治療における効果判定には、一般的に「奏効率」という指標が用いられます。
これは、腫瘍が一定以上縮小した患者さんの割合を示すもので、完全奏効(腫瘍が完全に消失)、部分奏効(腫瘍が30%以上縮小)、安定(変化なし)、進行(腫瘍が20%以上増大)という分類があります。
治療変更を検討するのは、通常「進行」と判定された場合ですが、副作用が強く生活の質が著しく低下している場合や、安定状態が長期間続いている場合にも、治療方針の見直しが必要になることがあります。
最初に行う治療(ファーストライン治療)の効果が乏しくなった場合、別の抗がん剤治療に切り替えるセカンドライン治療が検討されます。
がん薬物療法では、より効果の高い薬剤を最初に使用するため、セカンドライン以降の治療では、異なる作用機序を持つ薬剤や、併用療法が選択されることが多くなります。
主治医との対話では、次の治療選択肢について十分な説明を受け、それぞれの治療の期待される効果、副作用、治療期間などを理解した上で、納得して治療を選択することが重要です。

再生医療は、細胞や組織の力を利用して機能の回復を目指す治療として注目されています。本記事では、再生医療の基本的な考え方やがん治療における役割、期待されている理由についてわかりやすく解説します。
標準治療として提供される抗がん剤治療や分子標的薬治療の効果が十分でない場合、次の選択肢として免疫療法が注目されています。
免疫チェックポイント阻害薬は、がん細胞が免疫系から逃れるために利用している「ブレーキ」を解除し、患者さん自身の免疫細胞ががん細胞を攻撃できるようにする治療法です。
この治療法は、一部のがん種において標準治療として確立されており、従来の抗がん剤とは異なる作用機序により、長期的な効果が期待できるケースもあります。
標準治療だけでは治癒が難しいとされるステージⅣの進行がん・再発がんに対して、当院が提供しているのがHITV療法(Human Initiated Therapeutic Vaccine)です。
HITV療法は、免疫システムの司令塔と呼ばれる樹状細胞を活用した次世代のがん免疫療法で、「延命ではなく、救命を目指す」という明確な理念のもとに開発されました。
この治療法の最大の特徴は、樹状細胞を腫瘍へ直接投与する点にあります。CT画像で確認しながら腫瘍内へ直接注入することで、患者さんご自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を、より正確に樹状細胞へ学習させることを目指しています。
腫瘍に投与された樹状細胞は、がん情報を高精度で認識し、CTL(キラーT細胞)への指示を精密化します。投与後2週間前後からCTLが体内に誘導され、24時間休むことなくがん細胞へ攻撃を継続します。
なお、HITV療法は日本国内の医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。

近年、がん治療において「ゲノム検査」が重要な役割を果たすようになっています。
ゲノム検査は、腫瘍組織や生検によって採取したがん細胞のDNA配列を解析し、遺伝子に変化があるかどうかを調べる検査です。
日本では「NCCオンコパネル114遺伝子」や「ファンデーションワン324遺伝子」などのゲノム検査が承認されており、がん細胞の遺伝子変異を特定することで、その変異に対して効果的な分子標的薬を選択できる可能性があります。
従来のがん薬物療法では、臓器別に同じ薬剤を使用していたため、同じ治療を受けても効果が出る人と全く効果がない人がいました。
ゲノム検査により、がん細胞の遺伝子変異を特定し、その変異に対応した薬剤を選択することで、より有効性の高い治療が期待できます。また、副作用が出にくい薬剤を選択することも可能になります。
ただし、実際に薬剤の適応になるケースは、検査を受けた患者さんの10~20%程度とされています。変異遺伝子が見つかっても、それに対応した治療薬が十分に存在しない場合や、臨床試験が少ない現実もあります。
抗がん剤が効かない場合の次の治療を検討する際、最も重要なのは「治療効果」と「生活の質(QOL)」のバランスです。
抗がん剤治療では、副作用は必ず出現します。
血液毒性として白血球減少、好中球減少、貧血、血小板減少が起こり、肝・腎機能障害や吐き気、嘔吐、口内炎、脱毛なども見られます。正常細胞においても分裂の盛んな細胞は障害を受けるためです。
近年では、副作用の軽減や治療効果の向上に取り組むことで、抗がん剤の治療負担を減らす試みが進んでいます。副作用を含めても有効性が上回るため治療が行われますが、患者さんの体力や生活環境を考慮した治療計画が不可欠です。

ICVS東京クリニックでは、患者さんの状態・症状・生活環境を総合的に考慮し、専門医が丁寧にカウンセリングと診断を行った上で、相乗効果を生む治療法を組み合わせたオーダーメイドの治療計画をご提案します。
治療は基本4回の来院で完結するよう設計されており、通院負担にも配慮しています。また、比較的身体への負担や副作用が少ないとされるHITV療法は、体力に不安のある方でも検討しやすい治療法です。
治療の流れは、初診・治療計画の説明、成分採血(アフェレーシス)、腫瘍の生検と解析、院内CPCでの細胞培養、樹状細胞の腫瘍内投与(CTガイド下)、活性化T細胞の点滴投与、PET-CT・血液検査による治療評価という7ステップで進みます。
がん治療において、治療を受ける医療機関の体制や実績は重要な判断材料です。
当院の免疫治療の研究・開発は、1948年に故・蓮見喜一郎博士が開発したがんワクチン(ハスミワクチン)を起点とし、約80年にわたる実績の延長線上にあります。
さらに、樹状細胞研究の功績により2011年にノーベル生理・医学賞を受賞したラルフ・スタインマン博士が、当院母体の技術顧問としてHITV療法の確立に長年貢献しました。
2008年の設立以来、当院は日本のみならず、台湾、中国、マレーシア、ロシア、オーストラリアなど世界各国から患者さんをお迎えし、2,000名以上の治療支援に携わってきました。
当院では、CTガイド下投与によりリアルタイムのCT画像をもとに穿刺を行い、腫瘍内へ正確に樹状細胞を直接投与する高度な医療技術を採用しています。
また、院内CPC(細胞培養加工施設)を完備し、国際的GMP基準に沿った環境を整え、専任の細胞培養士が適切に管理・処置を行っています。
さらに、再生医療等安全性確保法に則った運用を行い、厚生労働省の許可を受けた特定細胞加工施設として、品質管理を重視した培養体制を構築しています。

抗がん剤治療の効果が見られない場合、多くの患者さんやご家族が「もう治らないのではないか」という不安を感じます。
しかし、標準治療以外にも選択肢は存在します。
薬剤耐性のメカニズムを理解し、主治医と十分に対話しながら、セカンドライン治療やゲノム検査に基づく個別化医療、そして免疫療法など、さまざまな可能性を検討することが重要です。
ICVS東京クリニックは、「延命ではなく、救命を目指す」という姿勢を、患者さんと共有する場所です。標準治療だけでは治癒が難しいとされるステージⅣの進行がん・再発がんに対して、HITV療法という次世代免疫療法を提供しています。
今の治療に限界を感じている方、別の可能性を知ったうえで判断したい方にとって、一度相談してみる価値のあるクリニックです。
がん治療の選択は簡単なものではありません。しかし、「治すことを諦めない」という思いを持ち続けることが、次の一歩につながります。
詳しい治療内容や相談をご希望の方は、ICVS東京クリニックまでお問い合わせください。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

抗がん剤治療を受けている方やご家族にとって、「いつまで続けるべきか」という問いは、非常に重い決断を迫られる瞬間です。
標準治療として化学療法を続けてきたものの、副作用による体力の低下や、効果が実感できない不安から、治療の継続に迷いを感じる方は少なくありません。
私は長年、がん免疫療法の臨床と研究に携わってきました。
その中で、多くの患者さんが「治療をいつ終えるべきか」という問いに直面し、苦悩する姿を目にしてきました。この記事では、抗がん剤治療の終了を考えるタイミングや判断基準について、医療者の視点から詳しく解説します。
抗がん剤治療は、がん細胞の増殖を抑え、腫瘍を縮小させることを目的とした全身療法です。
化学療法は、手術や放射線治療と並ぶ「標準治療」の一つとして位置づけられており、がんの種類や進行度に応じて治療計画が立てられます。
抗がん剤治療は通常、「サイクル」と呼ばれる単位で実施されます。
一般的には、2週間から4週間を1サイクルとし、投与と休薬期間を繰り返す形で進められます。この休薬期間は、正常な細胞が回復するために必要な時間です。
治療計画は、がんの種類・ステージ・患者さんの体力・年齢などを総合的に判断して決定されます。
抗がん剤治療の目的は、大きく分けて以下の3つに分類されます。
これらの目的は、がんの進行状況や患者さんの状態によって変化することがあります。
治療開始時には根治を目指していても、経過によっては延命や緩和へと目的がシフトすることも少なくありません。
抗がん剤治療をいつまで続けるかは、医学的な判断だけでなく、患者さんご自身の価値観や生活の質も重要な要素となります。

治療効果の判定には、CT・MRI・PET-CTなどの画像診断が用いられます。
通常、2〜3サイクルごとに画像検査を実施し、腫瘍の大きさや転移の状況を評価します。腫瘍が縮小している場合は「奏効」、変化がない場合は「安定」、増大している場合は「進行」と判定されます。
進行が確認された場合、現在の抗がん剤の効果が限定的であると判断され、治療方針の見直しが検討されます。
血液検査で測定される腫瘍マーカーも、治療効果を評価する重要な指標です。
CEA・CA19-9・PSAなど、がんの種類によって特異的なマーカーがあり、その数値の推移を追うことで治療効果を間接的に評価できます。ただし、腫瘍マーカーはあくまで補助的な指標であり、画像診断と併せて総合的に判断することが重要です。

抗がん剤治療では、手足のしびれといった副作用が現れることがあります。本記事では、しびれが起こる原因や症状の特徴、日常生活での対処方法や医療機関に相談する目安についてわかりやすく解説します。
抗がん剤治療には、吐き気・倦怠感・脱毛・骨髄抑制・末梢神経障害など、さまざまな副作用が伴います。
これらの副作用が日常生活に大きな支障をきたし、患者さんのQOLが著しく低下している場合、治療の継続が本当に患者さんのためになるのか、慎重に検討する必要があります。
副作用の程度は、グレード1(軽度)からグレード5(死亡)までの5段階で評価されます。グレード3以上の重篤な副作用が続く場合、治療の中止や変更が検討されることが一般的です。
抗がん剤治療を続けるためには、一定の体力と栄養状態が必要です。
パフォーマンスステータス(PS)と呼ばれる全身状態の評価指標があり、PS0(まったく問題なく活動できる)からPS4(寝たきり)までの5段階で評価されます。PS3以上の状態では、抗がん剤治療の継続が困難になることが多く、治療方針の見直しが必要となります。
医師が抗がん剤治療の終了を提案する際には、複数の医学的根拠に基づいた判断が行われます。
複数のレジメン(抗がん剤の組み合わせ)を試しても効果が得られない場合、現在の標準治療では対応が難しいと判断されることがあります。
一般的に、ファーストライン(一次治療)、セカンドライン(二次治療)、サードライン(三次治療)と進むにつれて、治療効果は低下する傾向にあります。
特に、複数のラインで効果が見られない場合、さらなる化学療法の継続が患者さんの利益につながるか、慎重に評価する必要があります。

抗がん剤治療は、肝臓・腎臓・心臓などの臓器に負担をかけることがあります。
血液検査で肝機能(AST・ALT・ビリルビン)や腎機能(クレアチニン・eGFR)の数値が悪化している場合、治療の継続が臓器障害を引き起こすリスクがあるため、治療の中止や変更が検討されます。
抗がん剤治療による骨髄抑制で白血球が減少すると、感染症のリスクが高まります。
好中球数が500/μL以下になると「好中球減少症」と診断され、重篤な感染症を引き起こす可能性があります。感染症を繰り返す場合や、G-CSF製剤(白血球を増やす薬)を使用しても回復が困難な場合、治療の継続が難しくなることがあります。
医学的な判断だけでなく、患者さんご自身の意思と価値観も、治療終了の重要な判断基準です。
「残された時間を治療に費やすよりも、家族との時間を大切にしたい」「副作用に耐えながら延命するよりも、穏やかに過ごしたい」といった患者さんの思いは、尊重されるべきものです。
インフォームド・コンセント(十分な説明に基づく同意)の原則に従い、医師は患者さんに治療の利益とリスクを丁寧に説明し、患者さんが納得した上で決断できるよう支援する責任があります。
抗がん剤治療には、「維持療法」という選択肢もあります。
維持療法は、初期治療で腫瘍が縮小した後、低用量の抗がん剤を継続的に投与することで、がんの再増殖を抑える治療法です。
強力な化学療法と比較して副作用が軽減されるため、患者さんのQOLを維持しながら治療を続けることができます。肺がん・卵巣がん・大腸がんなどで、維持療法の有効性が報告されています。
一定期間治療を続けた後、意図的に治療を休止する「ドラッグホリデー」という考え方もあります。
これは、副作用からの回復や、患者さんの心身のリフレッシュを目的としたものです。治療休止中も定期的な画像検査や血液検査を行い、がんの状態を監視します。再増殖の兆候が見られた場合は、速やかに治療を再開します。

治療休止の期間は、がんの種類や患者さんの状態によって異なりますが、一般的には2〜3ヶ月程度が目安とされます。
この期間中、患者さんは副作用から回復し、体力を取り戻すことができます。また、治療に対する心理的な負担も軽減され、次の治療に向けて前向きな気持ちを取り戻すことができる場合もあります。
標準治療で十分な効果が得られない場合、患者さんとご家族は次の選択肢を模索することになります。
新しい抗がん剤や治療法の臨床試験に参加することは、標準治療で効果が得られなかった患者さんにとって、一つの選択肢となります。
臨床試験は、厳格な倫理審査と安全性の確認を経て実施されますが、効果や副作用については不確実な部分もあります。参加を検討する際は、医師から十分な説明を受け、メリットとデメリットを理解した上で判断することが重要です。
近年、がん治療の分野では免疫療法が注目されています。
免疫チェックポイント阻害薬(オプジーボ・キイトルーダなど)は、一部のがん種で標準治療として確立されていますが、すべての患者さんに効果があるわけではありません。
当院では、「HITV療法」という樹状細胞を活用した免疫細胞療法を提供しています。
この治療法は、患者さんご自身の免疫システムを活性化し、がん細胞を攻撃する「CTL(キラーT細胞)」を体内で効率的に誘導することを目指すものです。
HITV療法の特徴は、樹状細胞を腫瘍へ直接投与することで、患者さんご自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を正確に学習させる点にあります。
これにより、「腫瘍のワクチン化」と呼ばれる状態を作り出し、CTLが24時間休むことなくがん細胞へ攻撃を継続します。また、画像診断では捉えきれない微細ながん細胞に対しても、CTLが血液中を巡回して攻撃することで、転移・再発の抑制を目指します。
なお、HITV療法は日本国内の医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。
抗がん剤治療を終了する場合、緩和ケアへの移行が検討されます。
緩和ケアは、がんそのものを治療するのではなく、痛みや苦痛を和らげ、患者さんのQOLを最大限に維持することを目的とした医療です。緩和ケアは「終末期医療」と誤解されることがありますが、実際には治療の早い段階から並行して行うことが推奨されています。
緩和ケアには、疼痛管理・呼吸困難の緩和・栄養サポート・精神的ケアなど、多岐にわたる支援が含まれます。

抗がん剤治療を終了した後、患者さんとご家族は新たな生活のステージに入ります。
治療終了後も、定期的な画像検査や血液検査を通じて、がんの再発や転移がないか監視を続けます。
フォローアップの頻度は、がんの種類や治療終了からの期間によって異なりますが、一般的には最初の2年間は3〜6ヶ月ごと、その後は6〜12ヶ月ごとに検査を行います。
抗がん剤治療によって低下した体力と栄養状態を回復させることは、治療終了後の重要な課題です。
バランスの取れた食事・適度な運動・十分な休息を心がけることで、徐々に体力を取り戻すことができます。必要に応じて、管理栄養士や理学療法士のサポートを受けることも有効です。
治療終了後、患者さんは「再発への不安」「治療を終えた喪失感」「今後の人生への迷い」など、さまざまな心理的な課題に直面することがあります。
こうした不安や悩みを一人で抱え込まず、医療者・家族・患者会などのサポートを活用することが大切です。心理カウンセリングや精神科医の支援を受けることも、選択肢の一つです。
抗がん剤治療をいつまで続けるかは、医学的な判断と患者さんご自身の価値観の両方を考慮して決定される、非常に重要な問題です。
治療効果の評価・副作用の程度・体力の状態・患者さんの意思など、多くの要素を総合的に判断する必要があります。
標準治療で十分な効果が得られない場合でも、臨床試験や免疫療法など、新たな選択肢を検討することができます。
当院のHITV療法は、ステージⅣの進行がん・再発がんに特化した次世代免疫療法として、「延命ではなく、救命を目指す」という理念のもと、治療の可能性を追求しています。
治療の選択に迷われている方は、まずは専門医に相談し、ご自身の状態に最も適した治療法を見つけることが大切です。
どのような選択をされるにせよ、患者さんご自身が納得し、後悔のない決断ができるよう、医療者として全力でサポートしてまいります。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

ステージ4のがんと診断されたとき、多くの方が「もう終わりなのではないか」と感じます。
しかし、ステージ4という言葉は、決して「治療の可能性がない」という意味ではありません・・・。
ステージ4とは、がんが原発部位から離れた臓器やリンパ節に転移している状態を指しますが、それは病気の広がり方を示す分類であり、治療の可能性や余命を直接決定するものではないのです。近年では、化学療法、免疫療法、放射線治療など、さまざまな治療選択肢が進化しており、ステージ4のがんでも症状をコントロールしながら、生活の質を保ちつつ治療を続けている方々が多くいらっしゃいます。
この記事では、ステージ4のがんと診断された患者さんとご家族が知っておくべき治療方針と選択肢について、詳しく解説します。

抗がん剤治療の期間は、がんの種類や進行度、治療方針によって大きく異なります。本記事では、治療期間の目安やスケジュールの考え方、治療計画を立てる際に知っておきたいポイントについてわかりやすく解説します。
ステージ4のがんは、がんが原発部位から遠くの臓器やリンパ節にまで広がった状態を指します。
しかし、多くの方が誤解されているのは、「ステージ4=末期がん」という認識です。実際には、ステージ分類は**がんの広がり方を整理するための基準**であり、治療方法を選択する際の目安にすぎません。
ステージは、がんの大きさ、リンパ節への転移の有無、遠隔転移の有無という3つの要素(TNM分類)を組み合わせて決定されます。ステージ0から始まり、ステージ1、2、3と進み、最も進行した段階がステージ4です。
重要なのは、ステージ4と判定されても、体調が良好で治療の選択肢が十分にある場合も多いということです。
たとえば、遠くのリンパ節に1ヵ所だけ転移しているケースでは、ステージ4と分類されますが、体力があり、適切な治療を受けることで症状をコントロールできる可能性があります。逆に、ステージ2であっても、体力が著しく低下している場合は、治療の選択が難しくなることもあります。
末期がんとは、自立した食事摂取や日常生活動作が困難になり、著しく体が衰弱した状態を指します。
長時間の臥床を余儀なくされ、食事介助やベッド上での排泄が避けられない状態です。このような末期症状に至ると、多くの方は治療の意欲を失ってしまいます。
しかし、ステージ4と診断されても、末期症状がなく、歩くことも十分に可能で、新たな治療を模索できる活力がある場合、治療を行う時間は「まだ、まだ」十分に残されているのです。

ステージ4のがんでも、さまざまな治療法が選択できます。
治療の目的は、がんの進行を抑え、症状を和らげ、生活の質(QOL)を維持・向上させることです。
化学療法は、抗がん剤を使用してがん細胞を攻撃する治療法です。抗がん剤は血液に乗って全身を巡り、がん細胞を攻撃します。
ステージ4のがんでは、複数の抗がん剤を組み合わせることで、がんを縮小させたり、進行を遅らせたりする効果が期待できます。近年では、新しい抗がん剤が次々と開発されており、副作用を抑えながら効果を高める工夫がなされています。
ただし、抗がん剤は正常な細胞も傷つけてしまうため、吐き気、脱毛、倦怠感などの副作用が発生することがあります。
免疫療法は、人が本来持っている免疫力を回復させ、がんに立ち向かう治療法です。
免疫チェックポイント阻害薬や、樹状細胞を活用した治療など、さまざまなアプローチがあります。免疫療法は、正常な細胞を傷つけずに、がん細胞だけを狙う可能性があるため、副作用が比較的少ないとされています。
特に、樹状細胞を腫瘍へ直接投与する方法では、患者さん自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を正確に学習させることができます。投与後、2週間前後からCTL(キラーT細胞)が体内に誘導され、24時間休むことなくがん細胞へ攻撃を継続します。
放射線療法は、がん細胞に放射線を当てることで、直接切り取る作業をせず、がん細胞内のDNAにダメージを与える治療法です。
ステージ4のがんでは、痛みや出血などの症状を和らげる目的で放射線療法が使用されることがあります。また、トモセラピーのような高精度な放射線治療では、痛み・副作用の少ない治療が可能です。
ステージ4のがんでも、転移した部位が切除可能な場合は、手術が検討されることがあります。
特に、肝転移や肺転移の場合、転移した部位を切除することで、症状の改善や生存期間の延長が期待できることがあります。ただし、手術が可能かどうかは、転移の範囲や患者さんの体力によって異なります。

ステージ4のがんの治療方針を決める際には、いくつかの重要なポイントがあります。
がんの種類によって、治療の選択肢や効果は大きく異なります。
たとえば、大腸がんのステージ4では、遠隔転移巣が切除可能かどうかを判断し、切除可能な場合は手術を検討します。一方、膵臓がんのステージ4では、手術が難しい場合が多く、化学療法が中心となります。
また、がんの進行スピードや転移の範囲も、治療方針を決める重要な要素です。
治療を受けるためには、一定の体力と免疫力が必要です。
体力が著しく低下している場合、積極的な治療が難しくなることがあります。そのため、治療前には、患者さんの全身状態を評価し、治療に耐えられるかどうかを慎重に判断します。
また、栄養状態や基礎疾患の有無も、治療方針を決める際の重要な要素です。
ステージ4のがん治療では、生活の質(QOL)を維持することが非常に重要です。
治療効果だけでなく、患者さんができる限り普段通りの生活を送れるよう、副作用を抑えながら治療を続けることが求められます。そのため、治療方針を決める際には、患者さんの希望や生活環境を総合的に考慮することが大切です。
近年では、がんの遺伝子変異などの性質に対応した治療(薬物療法)が検討されることがあります。
遺伝子検査を行い、特定の遺伝子変異が見つかった場合、それに対応した分子標的薬を使用することで、より効果的な治療が可能になることがあります。
ICVS東京クリニックは、「延命ではなく、救命を目指して」という理念のもと、ステージⅣの進行がん・再発がんに特化した次世代免疫療法を提供しています。

HITV療法(Human Initiated Therapeutic Vaccine)は、免疫システムの司令塔とも呼ばれる**樹状細胞**を活用した免疫細胞療法です。
最大の特徴は、樹状細胞を腫瘍へ直接投与する点です。CT画像で確認しながら腫瘍内へ直接注入することで、患者さん自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を、より正確に樹状細胞へ学習させることを目指します。
腫瘍に投与された樹状細胞は、がん情報を高精度で認識し、CTL(キラーT細胞)への指示も精密化します。投与後、2週間前後からCTLが体内に誘導され、24時間休むことなくがん細胞へ攻撃を継続します。これを「腫瘍のワクチン化」と呼びます。
画像診断で判別できない微細ながん細胞が血液により移動・着床することが、転移・再発の一因とされます。
HITV療法では、腫瘍のワクチン化によって生まれる高精度なCTLが血液中を巡回し、がん細胞を見つけると即時に攻撃することで、転移・再発を防ぐことにつなげることを目指しています。
ICVS東京クリニックは、2008年の設立以来、2,000名以上の治療支援実績があります。
CTガイド下投与により、リアルタイムのCT画像をもとに穿刺を行い、腫瘍内へ正確に樹状細胞を直接投与する高度な医療技術を採用しています。また、院内CPC(細胞培養加工施設)を完備し、国際的GMP基準に沿った環境を整え、専任の細胞培養士が適切に管理・処置を行っています。
なお、HITV療法は日本国内の医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。
ステージ4のがん治療を選択する際には、いくつかの重要な点を知っておく必要があります。
標準治療とは、科学的根拠に基づいて有効性と安全性が確認された治療法です。
保険適用となり、費用負担が軽減されます。一方、自由診療は、保険適用外の治療法であり、全額自己負担となります。ただし、標準治療で効果が得られなかった場合や、より個別化された治療を希望する場合、自由診療が選択肢となることがあります。

ステージ4のがん治療には、高額な費用がかかることがあります。
標準治療の場合、高額療養費制度を利用することで、自己負担額を抑えることができます。自由診療の場合、治療費用は全額自己負担となるため、事前に費用を確認し、経済的な負担を考慮することが重要です。
ステージ4のがんと診断された場合、複数の医師の意見を聞くことが大切です。
セカンドオピニオンを受けることで、治療の選択肢が広がり、より納得のいく治療方針を決定することができます。担当医に遠慮せず、セカンドオピニオンを希望する旨を伝えましょう。
ステージ4のがん治療では、患者さんとご家族の心のケアも非常に重要です。
ステージ4と診断されても、希望を失う必要はありません。
近年の医療技術の進歩により、ステージ4のがんでも症状をコントロールしながら、長期間にわたり生活の質を保ちつつ治療を続けている方々が多くいらっしゃいます。強い気持ちで、次にできる治療法を探っていきましょう。
緩和ケアは、がんに伴う心と体のつらさを和らげるための医療です。
診断されたときから、緩和ケアを受けることができます。痛みや吐き気などの身体的な症状だけでなく、不安や悲しみなどの精神的な苦痛も和らげることができます。遠慮せずに医療者やがん相談支援センターに相談しましょう。
患者さんを支えるご家族も、大きな負担を抱えています。
ご家族自身の心身の健康を保つことも大切です。がん相談支援センターや患者会などを活用し、同じ境遇の方々と情報交換をすることで、心の支えを得ることができます。

ステージ4のがんと診断されても、それは「治療の可能性がない」という意味ではありません。
化学療法、免疫療法、放射線治療など、さまざまな治療選択肢があり、患者さんの状態に応じた最適な治療方針を立てることができます。重要なのは、がんの種類や進行状況、患者さんの体力や免疫力、そして生活の質を総合的に考慮し、納得のいく治療を選択することです。
ICVS東京クリニックのHITV療法のように、ステージⅣの進行がん・再発がんに特化した次世代免疫療法も選択肢の一つです。樹状細胞を腫瘍へ直接投与することで、患者さん自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を正確に学習させ、CTLが24時間休むことなくがん細胞へ攻撃を継続する治療法です。
ステージ4のがんでも、治療の可能性は残されています。
一人で悩まず、医療者や専門機関に相談しながら、最善の選択をしていきましょう。
ICVS東京クリニックでは、ステージⅤの進行がん・再発がんに特化したHITV療法を提供しています。
あなたとご家族の未来のために、私たちができることがあります。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

がんと診断され、抗がん剤治療を受けることになった時、多くの患者さんが「治療はいつまで続くのだろう」と不安を感じます。
治療期間は患者さんの状態やがんの種類、進行度によって大きく異なります。
この記事では、抗がん剤治療の期間や治療計画を立てる際に知っておくべき考え方について、奏効率や生存率といった指標の意味を正しく理解しながら解説します。個別化医療が進展する中で、患者さん一人ひとりに最適な治療期間を見極めるポイントをわかりやすく紹介します。
抗がん剤治療は、投与期間と休薬期間を組み合わせた「サイクル」という単位で進められます。
一般的には、3~4週間を1サイクルとして、4~6サイクルを繰り返すことが標準的です。つまり、初回治療では数カ月にわたって治療が行われることになります。
抗がん剤は注射や点滴、飲み薬で投与されますが、毎日投与されるわけではありません。投与後には必ず休薬期間が設けられ、この期間に体力を回復させながら、正常な細胞へのダメージを最小限に抑えます。
治療期間中は定期的に検査を行い、がんの状態や副作用の程度を確認します。明らかながんの進行がない限り、計画通りにサイクルを完了することを目指します。
ただし、患者さんの体調や副作用の状況によっては、投与量の調整や治療の延期が必要になる場合もあります。
出典 がん治療情報サイト「抗がん剤の治療期間はどのくらい?」 より作成

早期にがんを発見できた場合、手術や放射線治療と組み合わせて抗がん剤を使用することがあります。
手術の前後に抗がん剤を投与することで、微小な転移を防止したり、がん細胞の縮小を図ったりします。この場合の治療期間は比較的短く、数週間から数カ月程度で完了することが多いです。
根治を目指す治療では、計画的に治療を完了させることが重要です。
進行がんや高リスクのがんでは、治療期間が数カ月から1年以上に及ぶことがあります。
この場合の主な目的は、がんの進行を抑え、症状を安定させることや緩和を図ることです。がんの種類や患者さんの状態によっては、長期にわたって治療を継続する必要があります。
治療効果を評価しながら、必要に応じて薬剤の変更や治療方針の見直しを行います。患者さんの生活の質を保ちながら、できる限り長く治療効果を維持することを目指します。
再発がんの場合、抗がん剤治療が数年にわたって行われることもあります。
これは、がん細胞が薬剤に耐性を持つリスクや再発リスクを軽減するためです。治療は患者さんの体力や副作用の状況を見ながら、慎重に進められます。
長期的な視点で治療計画を立て、患者さんとご家族が納得できる形で治療を継続することが大切です。

奏効率とは、抗がん剤治療によってがんが縮小した患者さんの割合を示す指標です。
がんが完全に消失した「完全奏効」と、がんが30%以上縮小した「部分奏効」を合わせた割合が奏効率として表されます。
ただし、奏効率が高いからといって、必ずしも生存期間が延びるわけではありません。がんが一時的に縮小しても、その後再び増大することもあります。治療効果を判断する際には、奏効率だけでなく、他の指標も総合的に考慮する必要があります。
5年生存率は、治療開始から5年後に生存している患者さんの割合を示します。
この数字は治療効果の目安として広く使われていますが、注意が必要です。5年生存率は「完治率」とイコールではなく、再発がんで苦しんでいる患者さんも含まれています。
実際には、がんになった方の約60%ががんで亡くなるという現実があります。手術を受けることができても、必ずしも安心とは言えません。
治療計画を立てる際には、こうした統計の背景にある意味を正しく理解することが重要です。
近年では、バイオマーカーを用いた個別化医療が進展しています。
患者さん一人ひとりのがん細胞の特性を分析し、最も効果が期待できる抗がん剤を選択する方法です。EGFR遺伝子変異やALK融合遺伝子などの検査により、分子標的薬の効果を予測できるようになりました。
このような個別化医療により、無駄な治療を避け、より効果的な治療を選択できる可能性が高まっています。治療期間の設定においても、個々の患者さんの状態に応じた柔軟な対応が可能になってきています。
抗がん剤治療を始める前に、治療の目的を明確にすることが大切です。
根治を目指すのか、症状の緩和を図るのか、あるいは進行を遅らせることが目標なのか・・・目的によって治療期間や使用する薬剤が変わってきます。
医師と十分に話し合い、患者さん自身とご家族が納得できる治療方針を決めることが重要です。

治療期間を決める際には、生活の質を保つことも大切な要素です。
抗がん剤は正常な細胞にも影響を与えるため、吐き気や脱毛、倦怠感などの副作用が出ることがあります。副作用が強い場合、日常生活に支障をきたすこともあります。
治療効果と副作用のバランスを考え、患者さんの体力や生活環境に合わせた治療計画を立てることが求められます。無理な治療を続けることが、かえって寿命を縮める可能性もあることを理解しておく必要があります。
治療を開始した後も、定期的に効果を評価し、必要に応じて治療計画を見直すことが重要です。
PET-CTや血液検査などで総合的に判定し、がんの状態や患者さんの体調を確認します。効果が不十分な場合や副作用が強い場合には、薬剤の変更や治療方針の転換を検討します。
治療に違和感を感じた場合には、セカンドオピニオンを受けることも一つの選択肢です。他の医師の意見を聞くことで、より納得できる治療方針を見つけられる可能性があります。
抗がん剤治療には、効果が期待できる一方で、いくつかのリスクも伴います。
抗がん剤の多くは「劇薬」や「毒薬」のカテゴリーに属し、その副作用は正確には「毒性」と呼ばれます。効かなかった場合には、すぐに使用を止めて別の治療を模索することが、結果的に延命効果につながる場合が多いです。
また、抗がん剤を3種類使うとがんは小さくなるものの、寿命は7~10倍短くなるという報告もあります。治療を選択する際には、こうしたリスクも十分に理解しておく必要があります。

近年、抗がん剤以外の治療法として免疫療法が注目されています。
免疫療法は、患者さん自身の免疫細胞を活用してがん細胞を攻撃する治療法です。特に、樹状細胞を用いた治療法では、がん細胞の情報を正確に学習させ、体内でキラーT細胞を誘導することで、がん細胞への攻撃を継続させます。
ICVS東京クリニックでは、「延命ではなく、救命を目指して」という理念のもと、ステージⅣの進行がん・再発がんに特化したHITV療法を提供しています。この治療法は、樹状細胞を腫瘍へ直接投与することで、患者さん自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を正確に学習させ、腫瘍のワクチン化を実現します。
HITV療法では、投与後2週間前後からCTLが体内に誘導され、24時間休むことなくがん細胞へ攻撃を継続します。また、画像診断では捉えきれない微細ながん細胞に対してもアプローチし、転移・再発の抑制を目指します。
抗がん剤治療と免疫療法を組み合わせることで、相乗効果が期待できる場合もあります。
患者さんの状態や症状、生活環境を総合的に考慮し、専門医が丁寧にカウンセリングと診断を行った上で、最適な治療計画を提案することが重要です。
ICVS東京クリニックでは、患者さん一人ひとりに合わせたオーダーメイドの治療計画を提供し、QOL(生活の質)を維持・向上させながら、できる限り心身の負担が少ない診療を目指しています。

抗がん剤治療の期間は、がんの種類や進行度、患者さんの体力や治療目的によって大きく異なります。
一般的には数カ月から1年程度ですが、進行がんや再発がんの場合にはさらに長期にわたることもあります。治療計画を立てる際には、奏効率や生存率といった指標の意味を正しく理解し、生活の質を保ちながら治療を進めることが大切です。
また、抗がん剤治療のリスクを十分に理解した上で、免疫療法などの代替治療も含めて、総合的に判断することが求められます。医師やご家族としっかりと相談し、患者さん自身が納得できる治療方針を選択しましょう。
がん治療は決して一人で抱え込む必要はありません。ICVS東京クリニックのような専門施設では、患者さんの状態に応じた個別化医療を提供し、最後まで「治すこと」を諦めない姿勢で治療に取り組んでいます。
治療の選択肢の一つとして、HITV療法のような次世代免疫療法も検討されてみてはいかがでしょうか。詳しくは、ICVS東京クリニックの公式サイトをご覧いただくか、直接お問い合わせください。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

がん治療を受けられている患者さんの中には、手足のしびれに悩まされている方が少なくありません。
このしびれは「末梢神経障害」と呼ばれる副作用の一つで、抗がん剤が神経細胞に影響を与えることで発症します。手先や足先から始まることが多く、治療を重ねるごとに症状が強くなったり範囲が広がったりする傾向があります。
初めは軽い違和感だけだったものが、次第に日常生活に支障をきたすほどの症状へと進行することもあり、患者さんご本人やご家族にとって大きな負担となります。しびれは外見からは判断しにくい症状であるため、周囲に理解されにくく、一人で抱え込んでしまう方もいらっしゃいます。
しかし、適切な対処と工夫によって、症状の進行を抑えたり、日常生活への影響を軽減したりすることは可能です。
抗がん剤によるしびれの原因は、完全には解明されていません。
ただし、白金化合物や植物由来のアルカロイドなど特定の成分が、細胞内のDNAに影響を与え、末梢神経系に障害を引き起こすことが示唆されています。末梢神経は脳や脊髄から全身に張り巡らされており、感覚や運動、自律神経の機能を担っています。
抗がん剤が神経細胞の軸索や神経細胞体を障害することで、神経伝達が正常に行われなくなり、しびれや痛みといった症状が現れると考えられています。
しびれの感じ方は患者さんによって異なります。
「ピリピリする」「ジンジンする」「紙が張りついているような感じ」など、表現も様々です。手足の指先から始まることが多く、治療回数を重ねるにつれて範囲が広がり、第一関節を超えて手のひらや足の裏全体に及ぶこともあります。
冷たい水を飲んだときに喉や口の周囲にしびれが出現する抗がん剤もあり、日常生活での不便さは多岐にわたります。服のボタンを留めにくい、文字が書きにくい、リモコンやスマートフォンの操作がしにくい、つまずきやすくなるなど、細かい動作や歩行に支障をきたすことがあります。
感覚が鈍くなることで、火傷やけがをしても気づきにくくなる危険性もあります。

末梢神経障害を起こしやすい抗がん剤には、いくつかの分類があります。
タキサン系薬剤(パクリタキセル、ドセタキセルなど)、白金製剤(オキサリプラチン、シスプラチン、カルボプラチンなど)、ビンカアルカロイド系(ビンクリスチン、ビノレルビンなど)、分子標的薬(ボルテゾミブなど)、免疫チェックポイント阻害薬などが代表的です。
これらの薬剤は、投与量や投与期間によってしびれの発生頻度や程度が異なります。例えば、パクリタキセルでは総投与量が700mg/m²を超えると発生頻度が高くなり、オキサリプラチンでは冷感刺激によって急性の症状が現れることが知られています。
しびれが現れる時期は薬剤によって異なります。
投与開始から数日で症状が出る場合もあれば、数週間から数ヶ月後に現れることもあります。治療を重ねるごとに症状が蓄積的に悪化していくことが特徴で、一度出現したしびれは改善が難しいとされています。
抗がん剤治療を中止した後も、症状が半年から年単位で残存することがあり、特にGrade3(日常生活に著しい支障をきたすレベル)の場合、回復は極めて遅いことが報告されています。

しびれによる日常生活上の危険を防ぐことが重要です。
足に力が入りにくくなることがあるため、階段の昇降時は転倒や転落に注意が必要です。階段では必ず手すりを使う、可能な限りエレベーターを利用するなどの工夫をお勧めします。
履物にも配慮が必要で、小さすぎる靴はしびれを強くすることがあります。柔らかい素材のゆったりとした靴、サイズの合った靴を選びましょう。ハイヒールは足先に体重がかかり転倒しやすくなるため避けたほうがよいでしょう。
感覚が鈍くなると火傷やけがに気づきにくくなります。
家事やガーデニングをするときには手袋を着用し、熱いものを触る際には十分注意してください。冷えた缶を持つとしびれを強く感じることもあるので、持ち手の付いたマグカップや水筒に飲み物を移して飲むとよいでしょう。

自分に合う症状緩和の方法を見つけることも大切です。
冷えると血行が悪くなり、しびれが強くなる場合があるため、お風呂にゆっくり浸かって体を温めるのも効果的です。寒い時期には手袋を使用し保温に努めましょう。マッサージをすると症状が楽になるという方もいらっしゃいます。
ペットボトルや瓶のふたは、指サックやゴム手袋を使うと滑らないので開けやすくなります。ワンタッチでふたが開く水筒も便利です。細かい作業がしにくい場合は、ボタンの代わりにマジックテープを使う、ファスナーに紐をつけて引きやすくするなど、生活用具を工夫することで負担を軽減できます。
出典国立がん研究センター「抗がん剤によるしびれがあるときには」より作成
しびれを我慢しても症状が改善するわけではありません。
むしろ、放置すると症状が進行し、日常生活に大きな支障をきたすようになります。手足のピリピリ感や違和感など、わずかな変化でも早めに医師、薬剤師、看護師に相談することが大切です。
しびれは外見から判断できないため、具体的に伝えることが重要です。「どこに」「いつから」「どのように」「どの程度」感じるのか、日常生活でどのような困難があるのかを詳しく説明しましょう。5段階評価や10段階評価など、客観的な指標を用いると医療者に伝わりやすくなります。
症状の程度によっては、抗がん剤治療を一時的に休んだり、投与量を減らしたりすることで症状が軽減されることがあります。
早期発見と休薬・減量が重要であり、日常生活に著しい支障をきたすGrade3になる前に対処することが望ましいとされています。
対症療法として、しびれを和らげる薬を使うこともあります。疼痛治療薬、抗うつ薬、抗けいれん薬、抗炎症薬などが痛みを和らげる効果を期待して使われることがあり、しびれの症状には漢方薬やビタミンB12が使われることもあります。ただし、効果は患者さんによって異なります。
現時点では有効な予防法や治療法は確立していないため、症状に応じた個別の対応が必要です。医療者と相談しながら、最適な治療計画を立てていくことが大切です。
抗がん剤治療による副作用に悩まされている患者さんにとって、治療の選択肢を広げることは重要です。
ICVS東京クリニックでは、「延命ではなく、救命を目指して」という理念のもと、ステージⅣの進行がん・再発がんに特化した次世代免疫療法「HITV療法」を提供しています。
HITV療法は、免疫システムの司令塔である樹状細胞を活用し、体内でがんを攻撃するCTL(キラーT細胞)を効率的に誘導する治療法です。樹状細胞を腫瘍へ直接投与することで、患者さんご自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を正確に学習させ、高精度な免疫反応を引き出すことを目指しています。
比較的身体への負担や副作用が少ないとされており、体力に不安のある方でも検討しやすい治療法です。

がんの状態や進行度、体力、これまでの治療歴は患者さんごとに異なります。
ICVS東京クリニックでは、事前に提出されたPET-CTや血液検査などのデータをもとに、一人ひとりに合わせた治療計画を丁寧に立案します。治療方針は医師から十分な説明を受け、納得したうえで開始できる体制が整えられています。
治療効果だけでなく、生活の質(QOL)をできる限り保ちながら治療を続けることも重視されています。来院回数は基本的に4回程度で、通院負担にも配慮されています。
2008年の設立以来、2,000名以上の治療支援実績があり、日本のみならず世界各国から患者さんを受け入れてきました。院内には国際的なGMP基準に準じた細胞培養加工施設(CPC)を完備し、採取した細胞はすべて院内で厳密に管理・培養されています。
※HITV療法は国内未承認の医療技術であり、保険適用外の自由診療です。
抗がん剤治療によるしびれは、末梢神経障害が原因で起こる副作用です。
手足のピリピリ感や感覚の鈍化など、症状の現れ方は患者さんによって異なりますが、治療を重ねるごとに悪化する傾向があり、日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。
現時点では有効な予防法は確立されていませんが、早期に医療者に相談し、治療の調整や対症療法を行うことで症状の進行を抑えることは可能です。日常生活での工夫として、転倒防止のための履物の選択、火傷やけがの予防、保温対策、便利な生活用具の活用などが有効です。
しびれは外見からは判断しにくい症状であるため、具体的に医療者に伝えることが重要です。我慢せず、早めに相談することで、より良い治療計画を立てることができます。
標準治療だけでは十分な効果が得られなかった方、治す可能性を最後まで諦めたくない方にとって、ICVS東京クリニックのHITV療法のような免疫療法も一つの選択肢となります。患者さんご本人とご家族のお気持ちを最優先し、QOLを維持しながら、できる限り心身の負担が少ない治療を目指すことが大切です。
がんと診断されたとき、多くの方が強い不安や絶望を感じます。しかし、医療は日々進歩しており、新しい治療法も開発されています。今の治療に限界を感じている方、別の可能性を知ったうえで判断したい方は、一度専門医に相談してみることをお勧めします。
ICVS東京クリニックでは、無料相談を受け付けています。治療に関する疑問や不安がある方は、お気軽にお問い合わせください。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

がんの治療を受けた後、「再発」や「転移」という言葉を耳にして不安を感じる方は少なくありません。
実は、この二つの言葉は似ているようで、医学的には異なる概念です。しかし、発見されるタイミングが違うだけで、本質的には同じ現象を指しています。
がんが最初に発生した臓器以外の場所にがん細胞が見つかった場合、それが初回診断時であれば「転移」、治療後に発見されれば「再発」と呼ばれます。つまり、がん細胞が他の場所に移動していたという点では共通しているのです。
この違いを正しく理解することは、治療方針の決定や今後の対策を考える上で非常に重要です。本記事では、がん免疫療法の専門医として長年臨床と研究に携わってきた立場から、再発と転移の違いやそのメカニズム、治療への影響について詳しく解説します。
がんの「再発」と「転移」は、実は同じ現象を異なる視点から表現した言葉です。
転移とは、がんが最初に発生した臓器(原発巣)から離れた場所に、がん細胞が移動して新たな腫瘍を形成することを指します。初回の診断時に、すでに原発巣以外の場所にがん細胞が見つかった場合、これを「転移」と呼びます。
一方、再発は治療によって一度がんを取り除いた後、再びがん細胞が発見される状態を指します。しかし、実際には治療前からすでに体内に存在していた微小ながん細胞が、検査では発見できないほど小さかったために見逃され、後になって成長して発見されるケースがほとんどです。
画像検査で確認できるがん細胞の大きさには限界があり、少なくとも5mm以上まで成長しなければ発見することはできません。がん細胞一つのサイズは100分の1mm程度しかないため、微小ながん細胞の段階では現在の医療技術では検出が困難なのです。
このように、再発と転移は発見されたタイミングが異なるだけで、がん細胞が原発巣から他の場所に移動していたという点では本質的に同じ現象といえます。

がんの再発には、発生する場所によって大きく3つのパターンがあります。それぞれ治療方針が異なるため、正確な理解が重要です。
局所再発は、がんが最初に発見された場所またはその近くで再び現れる状態です。
初期の治療でがん細胞を完全に除去しきれなかった場合や、がん細胞が近接した組織に拡散していた場合に発生します。局所再発は再発の初期段階であることが多く、早期に発見し対処することで治療成功の見込みが高まります。
治療としては、再度の手術や放射線療法が検討されます。乳がんの温存手術後に乳房内で再発した場合は、通常、乳房全切除術が行われます。
領域再発とは、がんが初めに発生した場所の近く、特にリンパ節や隣接する組織で再び見つかる状態です。
初期のがん細胞が周囲のリンパ系や組織に拡散し、そこで成長・増殖することが原因です。領域再発は、がんの進行が限局的であるため、早期の管理と治療により全身への広がりを防げる場合が多いのです。
治療方法は、切除が可能であれば手術を行い、以前に放射線治療を同じ場所に行っていなければ追加で放射線療法を実施するのが一般的です。手術後に薬物療法を行う場合もあります。
遠隔再発、または全身再発とは、がんが初発地点から遠く離れた異なる器官や組織で再び現れる状態です。
がん細胞が血液やリンパ液を介して他の体の部位へと拡散した結果発生します。遠隔再発は、がんの進行がさらに進んでいることを示しており、治療が複雑かつ挑戦的になることを意味します。
遠隔再発の場合、治療の目的は根治ではなく、がんの進行を抑制し症状を和らげることが中心となります。薬物療法が基本となり、患者さんの希望や全身の状態を考慮しながら適切な治療法が選ばれます。

がん細胞が体内を移動して転移を起こすメカニズムを理解することは、治療戦略を考える上で重要です。
私たちの体内では、血液が心臓から動脈を通って全身に送り出され、静脈で心臓に戻ってきます。また、リンパ管を使って静脈に合流し心臓に戻るルートもあります。
胃や腸、筋肉など体のいたるところで、毛細血管から血液の一部である血漿やタンパク質などが外に出て、組織液となります。組織液には細胞から出た老廃物や細菌、ウイルス、がん細胞などの異物が含まれており、一部は血管内に戻り静脈から心臓に戻り、残りはリンパ管に取り込まれてから静脈に合流し心臓に戻ります。

がん細胞が大きくなっていくと、血液やリンパに小さながん細胞が入り込んでしまい、他の臓器にがん細胞が移動してしまいます。
血液の流れに乗って移動するのが「血行性転移」、リンパ液の流れに乗って移動するのが「リンパ行性転移」です。血液もリンパ液も一方通行で流れているため、がんが発生した場所から、どこにがんが転移しやすいかが判明しています。
リンパ行性転移の場合、複数のリンパ管が合流するポイントであるリンパ節で、がん細胞が増殖しやすくなります。血行性転移では、リンパ節や肺、肝臓、脳、骨など、血流やリンパの流れが豊富な部位に転移が見られやすいのです。
転移には、血行性やリンパ行性とは異なる「播種性転移」というパターンもあります。
これは、種を蒔くようにがん細胞が広がっていく転移で、特に腹膜や胸膜に多く見られます。播種性転移のメカニズムについては、まだ不明な点も多く研究が進められています。
転移したがんには、理解しておくべき重要な特徴があります。
がんの発症と進行はさまざまな現象が組み合わさる複雑なものです。がんが体内で最初に発生した場所を「原発巣」と呼び、この原発巣によってがんの種類が特定され、それぞれ「肺がん」や「乳がん」などと名付けられます。
転移がんが発生した場合、その名称も原発巣をもとに付けられます。たとえば、肺がんの細胞が骨へ転移した場合、それは「肺がんの骨転移」と呼びます。これは、転移したがん細胞が原発巣でのがん細胞と同様の性質を持ち続けるためです。
そのため、転移先での治療には、原発巣のがんに効果のある薬剤が使用されます。骨に転移していても、それが肺がん由来であれば肺がんの治療薬を用いるのです。
この特徴を理解することは、治療方針を決定する上で非常に重要です。転移先の臓器ではなく、元々のがんの性質に基づいて治療を選択することが、効果的ながん治療の基本となります。
がんが再発や転移を起こした場合でも、適切な治療により良好な経過をたどることは可能です。
がんがある程度進行していても再度根治できる可能性があります。しかし、全身に転移してしまったケースや進行が著しい状況では、根治を目指すのではなく、がんの進行を抑制し、がんによる症状を和らげることが治療の主な目的となります。

局所再発のみで遠隔転移のない場合は、治癒を目指して治療します。
温存手術で残した乳房に再発した局所再発の場合は、通常、乳房全切除術を行います。乳房全切除術後に胸の皮膚やリンパ節に再発した場合は、切除できると判断されれば、がんの部分を切除し、以前に放射線治療を同じ場所に行っていなければ、追加で放射線療法を行うのが一般的です。
手術後に薬物療法を行う場合もあります。切除が難しい場合には、薬物療法や放射線療法をまず行い、可能になった場合は切除も検討します。
遠隔転移は、乳房から離れた部分にがんが出てきたものですが、画像検査でみえている病巣以外のどこかにも目にみえないがん細胞が潜んでいると考えられます。
現在の治療法では、これらの全身に潜んでいるすべてのがん細胞を根絶するのは難しいのが現状です。目にみえる遠隔転移の病巣を手術で切除しても、目にみえないがん細胞は体のどこかに潜んでおり、それらが増殖してくると考えられます。
遠隔転移の治療は、体全体に効果があることが必要ですので、薬による治療が基本となります。がんに有効な薬にはさまざまなものがあり、効果をみながら治療を続けます。こうして、がんの進行を抑えたり症状を和らげたりすることができれば、QOLを保ちながら、がんと共存することができます。
再発・転移したがんの治療において、初回の治療と同様の方法を選択することもあります。
手術療法は、がん組織を直接除去する方法です。局所的な再発に特に有効で、がんの物理的な除去を目的とします。
薬物療法は、全身治療で、がん細胞の増殖を抑制します。副作用に注意が必要ですが、遠隔転移の場合は体全体に効果が及ぶため基本的な治療法となります。
放射線療法は、局所的ながん細胞を破壊するために用いられます。正常細胞は回復力が高いですが、がん細胞は遅いため効果的です。
免疫療法は、患者さん自身の免疫システムを活性化させ、がん細胞を攻撃する治療法です。副作用が少なく、長期的な効果が期待できます。
ICVS東京クリニックでは、樹状細胞を活用したHITV療法という次世代免疫療法を提供しています。樹状細胞を腫瘍へ直接投与することで、患者さん自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を正確に学習させ、CTL(キラーT細胞)を効率的に誘導します。腫瘍のワクチン化により、CTLが24時間休むことなくがん細胞へ攻撃を継続し、微細ながん細胞まで浄化することで転移・再発を抑えることを目指します。
治療方法は、がんの種類、進行状況、患者さんの健康状態によって異なります。患者さんの希望や全身の状態を考慮しながら、化学療法などの適切な治療法が選ばれます。
がんの再発や転移を完全に防ぐことは困難ですが、リスクを低減する方法はあります。

再発を予防する方法としては、術後補助療法や定期健診が推奨されています。
術後補助療法は、手術後に微小ながん細胞に対して化学療法や放射線療法を行うことで、再発を防ぐための治療です。手術時にすでに広がっていた微小ながん細胞(マイクロ転移)に対して、全身的に作用する薬物療法を行うことで、再発のリスクを下げることができます。
大腸がんの場合、切除されたリンパ節に転移が確認されるとステージⅢに分類され、再発予防のため補助化学療法が奨められます。
がん治療後は定期的に検診を行い、再発がないかチェックすることが大切です。
これにより、早期に再発を発見し、治療の選択肢を広げることができます。定期検診により、がんの再発や転移を早期に見つけ出すことが可能です。これにより、がんが進行する前に治療を開始することができます。
がんの種類や進行度によって、検査の頻度や方法は異なるため、医師の指示に従うことが重要です。
がんの転移や再発を予防するためには、日常生活での注意も重要です。
健康な生活習慣を維持することが、再発リスクを低減するのに役立つとされています。バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠、ストレス管理などが推奨されます。
また、喫煙はがんの発生や再発のリスクを高めることが明らかになっています。禁煙することによって、がんになることや、がんで亡くなること、その他の病気になるリスクを下げることができます。

がんの再発と転移は、発見されるタイミングが異なるだけで、本質的には同じ現象です。
がん細胞が原発巣から他の場所に移動していたという点では共通しており、初回診断時に発見されれば「転移」、治療後に発見されれば「再発」と呼ばれます。
再発・転移したがんの治療には、手術療法、薬物療法、放射線療法、免疫療法など、さまざまな選択肢があります。患者さんの状態やがんの特性に応じて、最適な治療法を選択することが重要です。
ICVS東京クリニックでは、ステージⅣの進行がん・再発がんに特化したHITV療法を提供しています。樹状細胞を腫瘍へ直接投与し、患者さん自身の免疫システムを活用してがん細胞を攻撃する次世代免疫療法です。延命ではなく、救命を目指すという理念のもと、治癒をあきらめない医療を追求しています。
がんの再発や転移について正しく理解し、適切な予防策や治療法を選択することで、より良い治療結果を得ることができます。定期検診を欠かさず、健康的な生活習慣を維持し、専門医と相談しながら最適な治療計画を立てることが大切です。
ICVS東京クリニックでは、がんの再発・転移に対する専門的な治療を提供しています。進行がんや再発がんでお悩みの方、標準治療だけでは治癒が難しいとされた方も、一度ご相談ください。患者さん一人ひとりの状態に合わせたオーダーメイドの治療計画をご提案し、治癒の可能性を最後まで追求します。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

前立腺がんは、男性特有のがんの中でも罹患数が非常に多く、特に高齢男性に多く見られる疾患です。
2020年の統計では、肺がんや大腸がん、胃がんを上回る罹患数が報告されています。
初期段階では自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行してしまうケースも少なくありません。
ステージ4と診断された場合、多くの患者さんやご家族が不安を感じることと思います。しかし、現在の医療技術は進歩しており、進行期であっても様々な治療選択肢が存在します。
前立腺がんステージ4とは、がんが前立腺を超えて周囲の組織に広がり、さらにリンパ節や骨などの遠隔臓器へ転移している状態を指します。
この段階では、がんが前立腺内にとどまっていた初期とは異なり、全身的な治療アプローチが必要となります。
前立腺がんは骨に転移しやすいという特徴があります。
特に骨盤や脊椎、大腿骨、肋骨など、体を支える大きな骨への転移が多く見られます。
一般的な骨転移は骨がもろくなるイメージですが、前立腺がんでは「造骨型転移」と呼ばれる、異常な骨が作られるタイプの転移が生じます。
この造骨型転移により、骨の痛みや骨折のリスクが高まることがあります。
ステージ4では、様々な症状が現れることがあります。
骨転移による症状として、腰や背中の痛み、足のしびれなどが挙げられます。これらは日常生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。
排尿に関する症状も顕著になります。尿の出が悪くなる、頻尿、血尿などの症状が現れ、時には尿管が圧迫されて水腎症を起こすこともあります。
全身症状としては、全身倦怠感、体重減少、貧血などが見られることがあります。

ステージ4と診断されると、多くの方が余命について心配されることと思います。
しかし、前立腺がんは他のがんと比較して、進行期であっても比較的予後が良好な傾向があります。
前立腺がんの5年生存率は、ステージによって大きく異なります。
2026年1月に発表された全国がん登録に基づくデータによると、前立腺がん全体の5年生存率は92.1%と報告されています。
ステージ4の場合でも、5年生存率は50%を超えているとされており、適切な治療により長期的な生存が期待できるケースも多くあります。
前立腺がんの予後は、いくつかの要因によって変わってきます。
がんの悪性度を示すグリーソンスコア、血液検査で測定されるPSA値、そして転移の範囲や程度が重要な指標となります。
また、患者さんの年齢や全身状態、他の疾患の有無なども、治療選択や予後に影響を与える要因です。
前立腺がんステージ4の治療は、手術による根治を目指すのではなく、がんの進行を抑え、症状を緩和し、生活の質を保つことを目的とします。
全身に作用する治療法を中心に、複数の治療を組み合わせることが一般的です。
前立腺がんは、男性ホルモン(アンドロゲン)に依存して増殖する性質があります。
そのため、ホルモン療法は、ステージ4の治療において中心的な役割を果たします。
ホルモン療法には、薬物療法による治療と外科的治療(精巣摘出術)があります。
薬物療法では、LH-RHアゴニストやLH-RHアンタゴニストなどの注射薬を使用し、男性ホルモンの分泌を抑制します。また、抗アンドロゲン剤を併用するCAB療法(複合アンドロゲン遮断療法)も広く行われています。
ホルモン療法は、がんの縮小に効果的ですが、時間の経過とともに効果が薄れ、「去勢抵抗性前立腺がん(CRPC)」に進行することがあります。

放射線治療は、X線などの放射線を照射してがん細胞を破壊する治療法です。
ステージ4では、骨転移による痛みの軽減に特に有効とされています。
体の外側から照射する「外部照射療法」が主に用いられ、通院での治療が可能です。
放射線治療のメリットは、勃起障害などの影響が比較的少なく、高齢者でも実施可能な点です。ただし、周囲の膀胱や直腸に合併症が起こる可能性もあります。
ホルモン療法が効かなくなった去勢抵抗性前立腺がん(CRPC)に対しては、化学療法が選択されます。
ドセタキセルなどの抗がん剤が標準治療として用いられ、がんの進行を抑える効果が期待されます。
また、アビラテロンやエンザルタミドなどの新規ホルモン療法も、CRPCに対して有効性が示されています。これらは副作用が比較的少なく、長期的な効果も期待できる治療法です。
近年、がん治療の新たな選択肢として免疫療法が注目されています。
免疫チェックポイント阻害薬や樹状細胞を活用した治療など、様々なアプローチが研究されています。
現時点では、前立腺がんに対する免疫療法の適応は限定的ですが、特定の遺伝子変異を持つ症例では効果が期待されています。
ICVS東京クリニックでは、ステージⅣの進行がん・再発がんに特化したHITV療法という次世代免疫療法を提供しています。
この治療法は、樹状細胞を腫瘍へ直接投与することで、患者さん自身の腫瘍が持つ複数のがん情報を正確に学習させ、CTL(キラーT細胞)を効率的に誘導します。
CTガイド下投与により腫瘍内へ正確に樹状細胞を直接投与する高度な医療技術を採用し、院内CPCを完備した国際的GMP基準に沿った環境で細胞培養を行っています。
なお、HITV療法は日本国内の医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。

ステージ4の治療では、単に生存期間を延ばすだけでなく、生活の質を保つことが非常に重要です。
痛みのコントロール、排尿障害への対応、精神的なサポートなど、包括的なケアが求められます。
骨転移による痛みには、鎮痛剤や放射線治療が有効です。
また、骨折予防のためのビスホスホネート製剤やデノスマブなどの薬剤も使用されます。
排尿障害に対しては、尿道カテーテルの使用や、症状に応じた薬物療法が行われます。
全身倦怠感や食欲不振に対しては、栄養サポートや適度な運動が推奨されます。
がんと診断されたとき、多くの方が「もう治らないのではないか」という強い不安や絶望を感じます。
しかし、前立腺がんは進行期であっても、適切な治療により長期的な生存が可能な疾患です。
医療チームとの信頼関係を築き、治療方針について十分に話し合うことが大切です。
また、家族や友人のサポート、患者会への参加なども、精神的な支えとなります。
ステージ4と診断されても、「どこまで、どのように治療するか」は、患者さんご自身の意思が最も大切です。
治療の目的を明確にし、延命を重視するのか、生活の質を重視するのか、ご自身の価値観に基づいて判断することが重要です。
治療方針に迷ったときは、セカンドオピニオンを求めることも一つの選択肢です。
別の専門医の意見を聞くことで、より納得のいく治療選択ができる可能性があります。
がんの状態や進行度、体力、これまでの治療歴は、患者さんごとに異なります。
一人ひとりに合わせた治療計画を立てることで、より効果的な治療が可能になります。
ICVS東京クリニックでは、患者さんの状態に応じたオーダーメイドの治療計画を提供しており、事前に提出されたPET-CTや血液検査などのデータをもとに、一人ひとりに合わせた治療計画を丁寧に立案しています。
治療は基本4回の来院で完了し、通院負担にも配慮されています。

前立腺がんステージ4は、確かに進行した状態ですが、治療の選択肢は多数存在します。
ホルモン療法、放射線治療、化学療法、そして新たな免疫療法など、様々なアプローチが可能です。
5年生存率も50%を超えており、適切な治療により長期的な生存が期待できるケースも多くあります。
治療を続けながら、新しい治療法や臨床試験の情報にアクセスすることも、未来への希望につながります。
「自分らしい人生をどう続けるか」という視点で、医療チームと連携しながら治療方針を決めていきましょう。
ICVS東京クリニックは、「延命ではなく、救命を目指す」という理念のもと、進行がん・再発がんに特化した治療を提供しています。
標準治療だけでは十分な効果が得られなかった方、「治す可能性」を最後まで諦めたくない方にとって、一つの選択肢となる医療を提供しています。
がん治療の選択は、簡単なものではありません。しかし、「治すことを諦めない」という姿勢を、患者さんと共有する場所があります。
今の治療に限界を感じている方、別の可能性を知ったうえで判断したい方は、一度ご相談されてみてはいかがでしょうか。
ICVS東京クリニックへのお問い合わせ
進行がん・再発がんの治療について、詳しくお知りになりたい方は、ICVS東京クリニックまでお気軽にご相談ください。
専門医が丁寧にカウンセリングを行い、一人ひとりに合わせた治療計画をご提案いたします。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

胃がんステージ4と診断されたとき、多くの方が「余命はどれくらいなのか」「もう治らないのか」という不安に襲われます。
確かに、ステージ4は進行した状態です。しかし、治療法の選択によって予後は大きく変わります。
ステージ4とは、がんが胃から離れた臓器(肝臓、肺、腹膜など)に転移している状態を指します。遠隔転移があるため、手術だけで完全に取り除くことは難しいとされています。
ただし、近年の医療技術の進歩により、化学療法や免疫療法などの治療選択肢が増え、生存期間の延長や症状の改善が期待できるようになってきました。
この記事では、胃がんステージ4の平均余命や生存率、そして治療によってどのように見通しが変わるのかを詳しく解説します。
胃がんステージ4の平均余命は、一般的に約8カ月とされています。
ただし、これはあくまで平均値です。個人の状態や治療内容によって大きく異なります。
国立がん研究センターのデータによると、胃がんステージ4の5年生存率は約6.9%です。
一見厳しい数字に見えますが、これは2008~2010年のデータに基づくものです。その後、免疫チェックポイント阻害薬などの新しい治療法が登場し、治療成績は改善傾向にあります。
また、ステージ4であっても、抗がん剤でがんを小さくできれば手術が可能になるケースもあります。実際に、化学療法によってステージIII期以下になり、手術を受けられた患者さんも存在します。
出典国立がん研究センター がん情報サービス「胃がん 治療」(2024年)より作成
胃がんステージ4の余命は、以下の要因によって大きく変わります。
特に、スキルス胃がんは進行が早く、若い方でも発症する可能性があるため、注意が必要です。

胃がんステージ4の治療は、完治を目指すというより、がんの進行を抑え、生活の質を保ちながら生存期間を延ばすことが主な目標となります。
しかし、治療法の選択によって、その見通しは大きく変わります。
化学療法は、ステージ4胃がんの標準治療です。
複数の抗がん剤を組み合わせることで、がん細胞の増殖を抑え、腫瘍を縮小させます。治療効果が得られれば、症状の改善や生存期間の延長が期待できます。
近年では、分子標的薬も使用されるようになりました。がん細胞特有の分子を標的とするため、従来の抗がん剤より副作用が少ない傾向があります。
免疫チェックポイント阻害薬は、がん治療における大きな進歩です。
ニボルマブ(オプジーボ)やペムブロリズマブ(キイトルーダ)といった薬剤が、がん化学療法後に増悪した胃がんに対して承認されています。
これらの薬剤は、がん細胞が免疫系の攻撃から逃れるメカニズムを阻害し、患者さん自身の免疫力でがんを攻撃します。従来の化学療法とは異なるアプローチで、一部の患者さんでは長期的な効果が得られることもあります。
標準治療だけでは十分な効果が得られなかった方に対して、次世代免疫療法という選択肢もあります。
ICVS東京クリニックでは、HITV療法(Human Initiated Therapeutic Vaccine)という樹状細胞を活用した免疫療法を提供しています。
この治療法は、患者さん自身の腫瘍が持つがん情報を樹状細胞に学習させ、CTガイド下で腫瘍内に直接投与します。投与された樹状細胞は、キラーT細胞(CTL)を体内で誘導し、24時間休むことなくがん細胞を攻撃し続けます。
腫瘍そのものをワクチン化することで、画像診断では捉えきれない微細ながん細胞にも対応し、転移・再発の抑制を目指す治療です。
なお、HITV療法は日本国内の医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。

胃がんステージ4が進行すると、さまざまな症状が現れます。
適切なケアを受けることで、これらの症状を和らげ、生活の質を保つことが可能です。
胃がんの末期症状には、以下のようなものがあります。
これらの症状は、緩和ケアによって軽減できる可能性があります。
緩和ケアは、がんそのものを治すのではなく、痛みや苦痛を和らげ、患者さんとご家族の生活の質を向上させることを目的とした医療です。
がんと診断されたときから、治療と並行して受けることができます。
痛みのコントロール、栄養管理、精神的サポートなど、多角的なアプローチで患者さんを支えます。つらいときは遠慮せずに医療者やがん相談支援センターに相談しましょう。
出典国立がん研究センター がん情報サービス「胃がん 治療」(2024年)より作成
胃がんステージ4の治療を選択する際には、いくつかの重要なポイントがあります。

治療方針は、がんの進行度、体の状態、年齢、生活環境などを総合的に考慮して決定します。
担当医と十分に話し合い、治療のメリット・デメリット、予想される副作用、生活への影響などを理解した上で選択することが大切です。
治療方針に迷ったときは、セカンドオピニオンを求めることも有効です。
別の医療機関の専門医の意見を聞くことで、より納得のいく治療選択ができます。主治医に遠慮する必要はありません。
治療効果だけでなく、生活の質を保つことも重要です。
体力に不安がある場合や、副作用が強く出る場合は、治療の強度を調整することも検討します。患者さんご自身とご家族の思いを最優先に、できる限り心身の負担が少ない治療を選ぶことが大切です。

胃がんステージ4と診断されても、希望を失う必要はありません。
医療技術は日々進歩しており、新しい治療法が次々と開発されています。実際に、標準治療に加えて免疫療法などの選択肢を組み合わせることで、長期生存を実現している患者さんもいらっしゃいます。
大切なのは、「今できることを、確実に選択する」という前向きな姿勢です。
治療だけでなく、栄養管理、適度な運動、ストレスケアなど、日常生活でできることにも目を向けましょう。禁煙は治療効果を高めるために特に重要です。
また、家族や友人、医療者との良好なコミュニケーションも、治療を続ける上での大きな支えとなります。
ICVS東京クリニックでは、「延命ではなく、救命を目指す」という理念のもと、進行がん・再発がんに特化した免疫療法を提供しています。標準治療だけでは十分な効果が得られなかった方、別の可能性を知った上で判断したい方にとって、一度相談してみる価値があるでしょう。
2008年の設立以来、世界各国から2,000名以上の患者さんを受け入れ、治療支援に携わってきました。院内には国際的なGMP基準に準じた細胞培養加工施設を完備し、厚生労働省の許可を受けた特定細胞加工施設として、品質管理を重視した治療体制を構築しています。
患者さん一人ひとりの状態に応じたオーダーメイドの治療計画を提案し、生活の質を保ちながら治療を続けることを重視しています。
治療に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。