
近年、「再生医療」という言葉を耳にする機会が増えてきました。
特にがん治療の分野において、この技術が大きな注目を集めています。
しかし、「再生医療って何?」「従来の治療法とどう違うの?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
再生医療は、私たちの体が本来持っている「再生する力」を活用した治療法です。これまでのがん治療とは異なるアプローチで、新たな可能性を切り開こうとしています。
再生医療とは、体内に存在する細胞の力を利用して、損傷した組織や臓器の機能を回復させる医療技術です。
私たちの体は、すべて細胞からできています。その細胞には大きく分けて「幹細胞」と「働く細胞」という2つのタイプがあります。働く細胞は、皮膚や筋肉、神経など、それぞれの機能に特化した細胞で、自らを複製することはできません。
一方、幹細胞は特別な性質を持っています。自分自身を複製できる「自己複製」という能力と、必要に応じてさまざまな細胞に変化できる「分化」という能力です。この2つの性質によって、幹細胞は組織の維持や修復、成長に欠かせない存在となっているのです。
幹細胞は体中のさまざまな組織に存在していますが、その割合は組織によって異なります。
皮膚では表皮の奥深くにあり、新しい皮膚細胞をつくり続けています。脂肪組織には幹細胞の含有率が高く、1〜10%ほど存在するとされています。また、血液や腸、筋肉、肝臓、心臓などにも確認されています。
特に脂肪組織は幹細胞が多く含まれるため、近年の幹細胞治療では「脂肪由来幹細胞」が多く用いられるようになっています。

幹細胞は単に「細胞を作る」だけではありません。
**炎症を抑える働き**があり、損傷部位に集まって炎症を鎮めます。また、**免疫を調整する働き**によって、免疫バランスを整え、過剰な反応を防ぎます。そして、**組織を修復する働き**によって、傷ついた細胞や組織を再生・回復させるのです。
これらの働きが、再生医療の基盤となっています。
がん治療において、再生医療は従来の治療法とは異なる新しいアプローチを提供しています。
従来のがん治療は、主に「手術」「抗がん剤」「放射線治療」という3つの標準治療が中心でした。これらは直接的にがん細胞を取り除いたり、破壊したりする方法です。
一方、再生医療を応用したがん免疫療法は、患者さん自身の免疫システムを活性化させることで、がん細胞を攻撃する力を高めようとするものです。
がん免疫療法の中でも、特に注目されているのが樹状細胞を用いた治療法です。
樹状細胞は、免疫システムの司令塔として機能します。攻撃対象となるがん細胞の情報を学習・獲得し、高い攻撃力を持つ免疫細胞であるCTL(キラーT細胞)にその情報を伝達する役目を持っています。
その情報に基づき、体内に誘導されたCTLが効率的にがん細胞を攻撃・排除することを目指します。この仕組みは、体が本来持っている免疫の力を最大限に引き出すことを目的としています。

ICVS東京クリニックでは、樹状細胞を活用した「HITV療法」という治療を専門に行っています。
HITV療法は、ステージⅣの進行がんや再発がんに対して、がんの消失を目指す免疫療法です。延命を目的とするのではなく、「治すことをあきらめない」という姿勢を明確に掲げている点に特徴があります。
この治療では、CTガイド下で樹状細胞を腫瘍へ直接投与する独自の方法を採用しています。リアルタイムのCT画像を確認しながら行うため、狙った場所へ正確に投与できる体制が整えられています。
再生医療とがん免疫療法は、しばしば混同されることがあります。
しかし、両者には明確な違いがあります。再生医療は、幹細胞を用いて組織の修復や機能回復を目指す医療技術全般を指します。一方、がん免疫療法は、免疫システムを活用してがん細胞を攻撃する治療法です。
再生医療は、がん治療だけでなく、さまざまな分野で応用されています。
変形性関節症に対する治療では、内在性間葉系幹細胞を用いた再生医療基盤の開発が進められています。心臓疾患に対しては、iPS細胞由来の心筋細胞を用いた治療法の研究が行われています。また、神経疾患に対しても、幹細胞を活用した治療の可能性が探られています。
このように、再生医療は組織の修復や機能回復という広い視点から、多様な疾患に対するアプローチを提供しています。

がん免疫療法は、再生医療の技術を応用しながらも、特にがん細胞に対する免疫応答を強化することに焦点を当てています。
樹状細胞を用いた治療では、がん細胞の情報を学習した樹状細胞が、キラーT細胞に指令を出します。このプロセスによって、体内の免疫システムががん細胞を認識し、攻撃する能力が高まることが期待されています。
抗がん剤や放射線治療とは異なり、患者さん自身の免疫の力を引き出すという点が、この治療法の大きな特徴です。
再生医療は、従来の治療法では対応が難しかった領域に、新たな可能性をもたらしています。
特にがん治療においては、標準治療を受けてきたものの、効果が十分に得られなかった患者さんや、再発・転移に不安を感じている患者さんにとって、一つの選択肢となっています。
幹細胞治療では、炎症性老化(インフラメージング)の抑制が期待されています。
インフラメージングとは、加齢に伴って体内の慢性的な炎症が進行する現象です。この炎症が、動脈硬化やアルツハイマー病など、さまざまな慢性疾患の進行に関与していると考えられています。
幹細胞が持つ炎症を抑える働きによって、これらの疾患の進行を抑制できる可能性があります。また、組織の修復・再生や免疫バランスの正常化も期待されています。
HITV療法では、腫瘍そのものを「免疫細胞の生産拠点」として活用する「腫瘍のワクチン化」という考え方が採用されています。
これにより、画像では捉えにくい血液中の微細ながん細胞にも免疫が働くことが期待されています。転移や再発を防ぐという観点からも、重要なアプローチと言えるでしょう。
また、運動や食事、ストレス管理などの生活習慣の改善と組み合わせることで、より良い効果が期待されるとされています。

がんの種類や進行度、これまで受けてきた治療、体調や生活背景は、患者さんごとに大きく異なります。
ICVS東京クリニックでは、画一的な治療は行わず、事前診断と丁寧なカウンセリングを通して、その方に合った治療計画を一緒に考えていきます。治療のメリットだけでなく、自由診療であること、未承認医療であること、想定されるリスクや副作用、費用や治療の流れについても、事前にしっかり説明を受けた上で判断できる環境が整えられています。
再生医療を応用したがん免疫療法と、従来の標準治療には、それぞれ異なる特徴があります。
従来の標準治療である手術、抗がん剤、放射線治療は、がん細胞を直接的に取り除いたり破壊したりする方法です。これらの治療法は、多くの患者さんに対して効果を発揮してきました。
手術は、がん組織を物理的に切除する方法です。早期のがんに対しては高い効果が期待できますが、進行がんや転移がある場合には適用が難しいことがあります。
抗がん剤は、がん細胞の増殖を抑える薬剤です。全身に作用するため、転移したがん細胞にも効果が期待できます。しかし、正常な細胞にも影響を与えるため、副作用が生じることがあります。
放射線治療は、高エネルギーの放射線でがん細胞を破壊する方法です。局所的な治療として有効ですが、周囲の正常組織への影響も考慮する必要があります。
がん免疫療法は、これらの標準治療とは異なるアプローチを取ります。
患者さん自身の免疫システムを活性化させることで、がん細胞を攻撃する力を高めようとするものです。樹状細胞を用いた治療では、体が本来持っている免疫の力を最大限に引き出すことを目指しています。
抗がん剤や放射線治療と組み合わせることで、その働きを助け、治癒を早める可能性があると考えられています。今後は、標準治療に支えられながら、治癒を早める免疫療法ががん治療の主役となることが期待されています。

HITV療法は、日本国内における医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。
そのため、治療費は全額自己負担となります。また、治療の効果や安全性については、標準治療ほど多くのデータが蓄積されていないという側面もあります。
しかし、「もう治療がないと言われた」「別の選択肢があるなら知りたい」「再発や進行に不安を感じている」といった患者さんにとって、一度立ち止まり、冷静に次の一歩を考える場として利用できる選択肢となっています。
再生医療やがん免疫療法を検討する際には、いくつかの重要な注意点があります。
まず、これらの治療法は未承認医療であり、自由診療として提供されているという点を理解する必要があります。保険適用外のため、治療費は全額自己負担となります。
再生医療法に基づく再生医療で生じる有害事象の報告状況について、国立がん研究センターなどの研究チームが調査を行っています。
その結果、再生医療法に基づいて専ら自由診療で行われる再生医療の治療計画においては、およそ10万回の細胞投与に対して報告件数が10回未満であったことが分かっています。一方、国が承認した再生医療等製品を使用した治療においては、およそ3〜4回の使用に対して1回の報告があることが分かっています。
このことから、自由診療における有害事象の発生が適切に報告・検討されていない可能性が示唆されています。治療を受ける際には、このような現状も理解しておく必要があります。
ICVS東京クリニックでは、医師だけでなく、専任の細胞培養士や医療スタッフがチームとして連携し、治療を支えています。
院内には国際的GMP基準に準拠した細胞培養加工施設(CPC)があり、樹状細胞は厳格な管理のもとで培養されています。治療そのものだけでなく、「不安な気持ちを話せる」「質問しやすい」「家族と一緒に相談できる」といった心理的な安心感を大切にしている点も、患者さん目線では大きなポイントです。

治療を無理に勧めるのではなく、まずは相談し、現状を整理し、納得したうえで選択する――このプロセスを大切にしてくれる医療機関を選ぶことが重要です。
治療のメリットだけでなく、リスクや副作用、費用、治療の流れについても、事前にしっかり説明を受けた上で判断できる環境が整っているかを確認しましょう。
再生医療は、今後ますます進化し、私たちの健康やQOL(生活の質)を支える重要な選択肢になると期待されています。
国内外でがん免疫療法における臨床治療と研究開発が進められており、世界中のがん研究者や臨床現場とのネットワークを通じて、先進のがん免疫治療への研鑽が続けられています。
日本医療研究開発機構(AMED)では、「再生・細胞医療・遺伝子治療実現加速化プログラム」を通じて、さまざまな研究開発課題が採択されています。
iPS細胞を用いたパーキンソン病治療や、キメラ抗原受容体T細胞応答を制御する新たな医療技術の開発、造血幹細胞に対する超高効率ゲノム編集プラットフォームの開発など、多様な研究が進められています。これらの研究成果が、将来的にがん治療にも応用される可能性があります。
再生医療産業化フォーラムなどの取り組みを通じて、再生医療の産業としての成長に向けた議論が行われています。
企業・研究機関が課題を共有し、連携を強化することで、再生医療の推進と産業としての発展が目指されています。アカデミア、産業界、行政が一体となって、再生医療の実用化に向けた取り組みが進められているのです。

再生医療は、私たちの体に元々備わっている「再生の力」を活用する医療です。
年齢とともに減っていくこの力を補う幹細胞治療は、加齢に伴う変化やさまざまな病気に対する新しいアプローチとして注目されています。がん治療においても、標準治療と組み合わせることで、新たな可能性を切り開こうとしています。
「治すことをあきらめない」という姿勢のもと、患者さん一人ひとりに寄り添い、最適な治療方法を追求し続ける医療機関が存在することは、多くの患者さんやご家族にとって心強い存在となるでしょう。
再生医療は、私たちの体が本来持っている「再生する力」を活用した治療法です。
特にがん治療の分野において、樹状細胞を用いた免疫療法は、従来の標準治療とは異なるアプローチで新たな可能性を提供しています。免疫システムの司令塔である樹状細胞が、キラーT細胞に指令を出し、がん細胞を攻撃する――この仕組みは、体が本来持っている免疫の力を最大限に引き出すことを目指しています。
ICVS東京クリニックでは、HITV療法という樹状細胞を活用した治療を専門に行っています。ステージⅣの進行がんや再発がんに対して、がんの消失を目指す免疫療法として、多くの患者さんに提供されています。
ただし、これらの治療法は未承認医療であり、自由診療として提供されています。治療費は全額自己負担となり、効果や安全性については標準治療ほど多くのデータが蓄積されていないという側面もあります。
それでも、「もう治療がないと言われた」「別の選択肢があるなら知りたい」「再発や進行に不安を感じている」といった患者さんにとって、再生医療は一つの重要な選択肢となっています。
治療を検討する際には、医師との丁寧なカウンセリングを通じて、治療のメリットだけでなく、リスクや副作用、費用についてもしっかりと理解した上で、納得して選択することが大切です。
再生医療は今後ますます進化し、私たちの健康やQOL(生活の質)を支える重要な選択肢になると期待されています。がんで苦しんでおられる患者さんやご家族の力となり、支えになるために――再生医療は、そんな想いとともに、日々進化を続けています。
ICVS東京クリニックでは、がん治療に関する無料相談を受け付けています。
東京・紀尾井町のホテルニューオータニ新紀尾井町ビル4階にて、専門の医療スタッフが丁寧にご相談に対応いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

がんの再発は、患者さまやご家族にとって大きな不安をもたらします。
「再発したがんは、どのように進行するのか」「これからどんな治療を選べばいいのか」――こうした疑問や不安を抱えながら、日々を過ごしておられる方も多いのではないでしょうか。
再発がんの進行状況を正しく理解することは、今後の治療方針を決める上で非常に重要です。進行の程度や転移の有無、腫瘍の大きさや数によって、選択できる治療法は大きく変わります。また、標準治療だけでなく、免疫療法などの選択肢も含めて、総合的に判断していく必要があります。
本記事では、がん再発後の進行状況の評価方法や、治療判断につながる考え方について、最新の医療情報をもとに解説していきます。患者さま一人ひとりに適した治療選択のために、ぜひ参考にしていただければと思います。

抗がん剤治療で起こる副作用の仕組みをわかりやすく解説し、治療を続けるために知っておきたい対策や考え方をまとめています。副作用への不安を軽減したい方に役立つ内容です。
再発がんの進行状況を評価する際には、いくつかの重要な基準があります。
まず、腫瘍の深達度です。がん細胞がどの程度深く組織に浸潤しているかを示す指標であり、粘膜層にとどまる「早期がん」と、粘膜下層を越えて広がる「進行がん」に分類されます。深達度はTカテゴリーとして表され、T1からT4まで段階的に評価されます。
次に、リンパ節転移の有無(Nカテゴリー)と遠隔転移の有無(Mカテゴリー)が評価されます。これらの情報を組み合わせたTNM分類により、がんの進行度を示すステージ(病期)が決定されます。ステージはⅠ期からⅣ期まであり、数字が大きくなるほど進行していることを示します。
再発がんの場合、初回治療時のステージだけでなく、再発時の腫瘍の状態を改めて評価することが重要です。再発部位が局所なのか、遠隔臓器への転移があるのかによって、治療戦略は大きく変わります。
また、腫瘍の数と大きさも重要な評価基準です。転移巣が複数ある場合や、腫瘍径が大きい場合には、治療の選択肢や予後が変わってきます。画像診断(CT、MRI、PET-CTなど)を用いて、これらの情報を正確に把握することが求められます。
がんの進行状況を評価する際には、臨床分類と病理分類という2つの分類方法があります。
臨床分類は、治療方針を決定する際に使用される分類です。画像診断や生検などの結果に基づいて、がんの広がりを推定します。一方、病理分類は、手術で切除した病変を病理診断し、実際のがんの広がりを評価した分類です。術後補助化学療法が必要かどうかなど、手術後の治療方針を判断する際に使われます。
重要なのは、臨床分類と病理分類が必ずしも一致しないという点です。手術前の検査では見えなかった微小な転移が、病理検査で発見されることもあります。そのため、治療計画は常に最新の情報に基づいて見直される必要があります。

再発がんの治療を選択する際には、いくつかの重要な視点があります。
まず、切除可能性の判断です。再発部位や転移巣が外科的に切除可能かどうかが、治療方針の大きな分岐点となります。切除可能な場合には、手術による根治を目指すことができます。一方、切除が困難な場合には、薬物療法や放射線治療、免疫療法などの選択肢を検討します。
次に、標準治療の適応を確認します。大腸がんや胃がんなどでは、ステージに応じた標準治療が確立されています。ステージⅣの進行がんでは、遠隔転移巣と原発巣の両方が切除可能な場合には手術を検討し、切除が困難な場合には薬物療法を中心とした治療が選択されます。
標準治療に加えて、近年注目されているのが免疫療法です。
免疫療法は、患者さま自身の免疫システムを活性化させて、がん細胞を攻撃する治療法です。抗がん剤や放射線治療とは異なるアプローチであり、これまでの治療で十分な効果が得られなかった患者さまにとって、新たな選択肢となる可能性があります。
特に、ステージⅣの進行がんや再発がんに対しては、樹状細胞を用いた免疫療法が注目されています。樹状細胞は免疫システムの司令塔として機能し、がん細胞の情報を学習してキラーT細胞に伝達します。その結果、体内で誘導されたキラーT細胞が、がん細胞を効率的に攻撃・排除することが期待されます。
ただし、免疫療法は日本国内で未承認の自由診療となる場合が多く、保険適用外です。治療を検討される際には、メリットだけでなく、リスクや費用についても十分に理解した上で判断することが大切です。
がんの種類や進行度、これまで受けてきた治療、体調や生活背景は、患者さまごとに大きく異なります。
そのため、画一的な治療ではなく、患者さま一人ひとりに合わせたオーダーメイドの治療計画を立てることが重要です。事前診断と丁寧なカウンセリングを通して、その方に適した治療方法を一緒に考えていくプロセスが求められます。
また、治療の選択にあたっては、医師だけでなく、専任の医療スタッフがチームとして連携し、患者さまを支える体制が整っていることも大切なポイントです。不安な気持ちを話せる環境、質問しやすい雰囲気、ご家族と一緒に相談できる場があることは、心理的な安心感につながります。

治療を開始した後は、定期的な効果判定と経過観察が欠かせません。
治療効果の評価には、画像診断(CT、MRI、PET-CTなど)や腫瘍マーカーの測定が用いられます。これらの検査結果をもとに、腫瘍の縮小や消失、新たな転移の有無などを確認します。治療が奏効している場合には、そのまま継続し、効果が不十分な場合には治療方針の見直しを検討します。
また、局所再発や遠隔転移の早期発見も重要です。内視鏡治療後や手術後には、定期的な大腸内視鏡検査やCT検査を行い、再発の兆候を見逃さないようにします。早期に発見できれば、再度の治療によって良好な結果を得られる可能性が高まります。
免疫療法などの新しい治療法では、効果が現れるまでに一定の時間がかかることがあります。
一般的には、ワンクール2〜3ヶ月の治療期間を設定し、治療期間後に評価検査を行います。結果をもとに、今後の治療の必要性や内容について、改めて話し合いを行います。治療全体の目安としては、約1年間を想定することが多いですが、患者さまの状態や治療効果によって柔軟に調整されます。
重要なのは、短期的な結果だけに一喜一憂せず、中長期的な視点で治療効果を評価することです。また、治療が延々と続けられることで、身体的にも経済的にも負担が大きくなるという事態を避けるため、事前に具体的な治療計画とスケジュールを共有しておくことが大切です。
再発がんの治療においては、現在のがん細胞への対処だけでなく、再発予防も重要な目標となります。
免疫療法の中には、腫瘍そのものを免疫細胞の生産拠点として活用する「腫瘍のワクチン化」という考え方があります。これにより、画像では捉えにくい血液中の微細ながん細胞にも免疫が働くことが期待され、転移や再発のリスクを減少させる可能性があります。
また、治療を受けながらも、生活の質(QOL)を維持することは非常に重要です。免疫療法の多くは外来通院で実施されるため、普段の生活を送りながら治療を続けることができます。入院が不要であることは、高齢者や体力の弱った方にとっても大きなメリットとなります。
がん治療は、身体的な負担だけでなく、心理的な負担も大きいものです。
「もう治療がないと言われた」「別の選択肢があるなら知りたい」「再発や進行に不安を感じている」――こうした気持ちを抱えながら、一人で悩んでおられる方も少なくありません。
治療を無理に勧めるのではなく、まずは相談し、現状を整理し、納得した上で選択する。このプロセスを大切にしてくれる医療機関を選ぶことが、長期的な治療を続ける上で重要です。医師やスタッフとの信頼関係が築けることで、不安を軽減し、前向きに治療に取り組むことができます。

再発がんの治療を検討する際には、治療の適応条件を確認することが大切です。
例えば、免疫療法であるHITV療法の場合、再発がんやステージⅣなどの進行がんで、固形がんであることが基本的な条件となります。また、播種(胸膜播種・腹膜播種など)と診断されていないこと、腫瘍数や最大腫瘍径が一定の範囲内であることなど、いくつかの基準があります。
ただし、これらの条件に適応しない場合でも、一定の治療効果を見込める可能性があるため、まずは専門医に相談することが重要です。事前診断を受けることで、ご自身の腫瘍の状況について、治療が受けられるかどうかを確認できます。
治療を受ける施設を選ぶ際には、設備と体制も重要なポイントです。
高品質な免疫療法を実施するためには、国際的GMP基準に準拠した細胞培養加工施設(CPC)が必要です。専任の経験豊富な細胞培養士により、適切に管理・処置された樹状細胞を使用することで、治療の安全性と効果が高まります。
また、リアルタイムのCT画像をもとに、樹状細胞を腫瘍内へ正確に直接投与する「CTガイド下投与」などの高度な医療技術を持つ施設であれば、より精度の高い治療が期待できます。
さらに、国内外のがん研究者や臨床現場とのネットワークを持ち、常に最新の治療方法を追求している施設であることも、長期的な治療を考える上で安心材料となります。
がん再発後の進行状況を正しく理解し、適切な治療判断を行うことは、患者さまの予後を大きく左右します。
腫瘍の深達度、リンパ節転移や遠隔転移の有無、腫瘍の数と大きさなど、複数の評価基準をもとに進行状況を把握することが第一歩です。その上で、切除可能性や標準治療の適応を確認し、必要に応じて免疫療法などの選択肢も含めて、総合的に治療方針を検討します。
治療の選択にあたっては、患者さま一人ひとりの状態や希望に合わせたオーダーメイドの治療計画を立てることが重要です。また、治療効果の定期的な評価と経過観察を行い、必要に応じて治療方針を見直していく柔軟な姿勢が求められます。
何より大切なのは、「治すことをあきらめない」という姿勢です。標準治療だけでなく、免疫療法などの新しい選択肢も視野に入れながら、患者さまとご家族が納得できる治療を選択していくことが、より良い結果につながると考えています。
がん治療で悩んでおられる方は、一度立ち止まり、冷静に次の一歩を考える機会を持つことをお勧めします。専門医との相談を通じて、現状を整理し、納得した上で治療を選択することが、長期的な治療を続ける上での支えとなるでしょう。
ICVS東京クリニックでは、がん再発後の治療選択に悩む患者さまやご家族のご相談を承っております。樹状細胞を用いたHITV療法を専門に行い、ステージⅣの進行がんや再発がんに特化した治療を提供しています。まずはお気軽にご相談ください。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

癌と診断されたとき、多くの患者さんが最も不安に感じるのが「転移」という言葉です。
転移とは、癌細胞が最初に発生した場所から離れ、血液やリンパの流れに乗って体の別の部位に移動し、そこで新たな腫瘍を形成する現象を指します。転移が見つかると、多くの場合ステージⅣと診断され、治療の難易度が大きく高まります。
しかし、転移しやすい癌には共通する特徴があり、それを理解することで早期対応の重要性が見えてきます。私たちICVS東京クリニックでは、ステージⅣの進行がんや再発がんに対して、樹状細胞を用いたHITV療法という免疫療法を専門に行っています。
本記事では、転移しやすい癌の特徴、転移のメカニズム、そしてなぜ早期対応が重要なのかを詳しく解説します。
癌の転移を理解するには、まず「原発巣」という概念を知る必要があります。
原発巣とは、癌が最初に発生した場所のことです。例えば肺に最初に癌ができた場合、それが肺癌の原発巣となります。転移とは、この原発巣から癌細胞が離れ、体内の別の場所に移動して新たな腫瘍を作ることを指します。
重要なのは、転移した癌細胞は「生まれた場所の性質」を持ち続けるという点です。乳癌が肺に転移した場合、それは「乳癌の肺転移」であり、「肺癌」ではありません。転移した先でも、癌細胞は原発巣と同じ特徴を保持しているのです。
癌細胞が転移する過程は、複数の段階を経て進行します。
まず、癌細胞は原発巣で増殖し、周囲の組織に浸潤していきます。この段階で癌細胞は、正常な細胞とは異なる特殊な能力を獲得しています。細胞増殖のコントロールが効かなくなり、永遠に細胞分裂を繰り返す能力、自身の増殖に必要な栄養を取り込むために癌専用の血管を作り出す能力、体内の免疫細胞からの攻撃を逃れる能力、そして細胞同士の結合が弱く容易に剥がれて移動する能力です。
これらの性質により、癌細胞は血管やリンパ管に侵入し、血液やリンパ液の流れに乗って全身を巡ります。そして特定の臓器に定着し、再び増殖を始めて転移巣を形成するのです。

画像検査で見つからないほど小さな癌細胞の集まりを「微小転移」と呼びます。
手術で原発巣を完全に取り除いたように見えても、実はすでに微小ながんが転移を起こしていて、術後一定期間を経たのちにそれが発見されるということも多々あります。治療後しばらく経ってから転移が見つかるのは、この微小転移が少しずつ育ち、検査で見えるサイズになったためです。
がんと診断された方のおよそ8割が、がんの再発・転移に悩まされていると言われています。これは、手術の成功率が100%に近いにもかかわらず、目に見えないレベルの小さながん細胞が手術前にすでに違う箇所に転移しているからなのです。
正常な細胞は、体の必要に応じて増殖と停止を繰り返します。
しかし癌細胞は、この制御機能を失っています。遺伝子変異によって「生き残る力」「広がる力」を強めており、無秩序に増殖を続けます。この特徴により、癌細胞は急速に数を増やし、周囲の組織を圧迫したり侵食したりするのです。
癌細胞は自身の増殖に必要な栄養を取り込むため、新しい血管を作り出す能力を持っています。
この「血管新生」により、癌組織は十分な酸素と栄養を確保し、さらなる成長を遂げます。同時に、この新生血管は癌細胞が血流に乗って転移するための「高速道路」としても機能してしまうのです。
本来、私たちの免疫システムは異常な細胞を見つけて排除する役割を持っています。
しかし転移しやすい癌細胞は、免疫細胞からの攻撃を巧妙に回避する能力を獲得しています。免疫チェックポイント分子を利用して免疫細胞の攻撃を抑制したり、免疫細胞が認識しにくい形に変化したりすることで、体内での生存率を高めているのです。

正常な細胞は互いにしっかりと結合し、組織の形を保っています。
一方、転移しやすい癌細胞は細胞同士の接着性が低く、容易に剥がれて移動することができます。この特性により、癌細胞は原発巣から離れ、血液やリンパ液の流れに乗って体内を移動しやすくなるのです。
血行性転移は、癌細胞が血液の流れに乗って遠隔臓器へ移動することで起こります。
一般的に静脈に乗って転移するため、大腸癌の場合は肝臓への転移が多く、腎癌では肺に転移することが多いのです。血行性転移の特徴として、抗がん剤が比較的効きやすいことが挙げられます。ほとんどの抗がん剤は水溶性なので、血液中を移動する癌細胞にはかなり効果があると言われています。
主な転移先としては、肺、肝臓、骨、脳などがあります。肺は血液の流れが集中するため、多くの癌種で転移が見られます。
リンパ行性転移は、癌細胞がリンパ管に入り込み、リンパの流れに乗って移動する転移です。
厄介な癌の転移のほとんどは、このリンパ行性転移であると言われています。リンパ管は免疫機能を持つ場所であり、通常は異物が入り込んでもすぐに退治されるはずです。しかし癌細胞は、免疫機能を持つT細胞などの攻撃をかいくぐって転移します。
さらに、抗がん剤はほとんどが水溶性なので、大部分が脂であるリンパ管には効きにくいという問題もあります。リンパ節転移が確認されると、癌の進行が進んだことを示し、治療方針や予後に大きな影響を与えます。
播種性転移は、種を蒔くように癌細胞が散らばっていくことからつけられた名前です。
内臓と腹膜、胸膜の間に腹腔や胸膜という隙間があり、この隙間に近くにできた臓器の癌が増殖して、その内面に種を蒔くように広がっていくのが播種性転移です。胃癌や肺癌などでよく見られる厄介な転移で、胃癌の場合は「腹膜播種」、肺癌の場合は「胸膜播種」と呼ばれます。
播種性転移が起こると、胸水または腹水の貯留が見られることがあり、いずれも呼吸困難の原因となります。
浸潤は転移と別に考えられることも多いですが、原発巣から隣接する他の臓器に広がっていく現象です。
水が染み込んでいくように癌が周囲の組織に入り込んでいくため、癌の輪郭が分かりにくく、手術などで全部の癌を取りきるのが難しいという特徴があります。すい臓癌などで近くの十二指腸や胆のう、肝臓などへの浸潤は恐ろしい転移で、ほとんど治らないと言われています。

乳癌、前立腺癌、肺癌、多発性骨髄腫などは、早期から骨転移しやすい癌の代表例です。
これらの癌の骨転移の発生頻度はおよそ20~30%とされています。骨転移が起こりやすい癌の特徴は、骨転移がきっかけで原発巣の癌が見つかることや、癌が発見された時点ですでに骨転移が生じていることが多い点です。
骨転移は直接的に余命に影響を与えることは少ないとされていますが、痛みや骨折、麻痺などの症状を引き起こすため、早期の対応が重要です。
肺癌、大腸癌、胃癌などは、肝臓や肺などの内臓に転移しやすい傾向があります。
特に肺は血液の流れが集中するため、癌細胞が集まりやすい臓器です。肝臓も同様に血流が豊富なため、大腸癌や胃癌からの転移が多く見られます。内臓転移が見つかった後に骨転移が発生する場合もあり、病状の進行とともに転移のパターンが変化することもあります。
肺癌や乳癌は、脳転移を起こしやすい癌として知られています。
脳転移が起こると、頭痛や痙攣などの症状が出ることがあり、生活の質に大きな影響を与えます。脳は血液脳関門という特殊なバリアで保護されているため、多くの抗がん剤が届きにくく、治療が困難になることがあります。

転移が見つかればステージⅣと診断されます。
一般的に進行がんと言われる状態で、原発部位から離れた臓器に癌が転移している場合を指します。ステージⅠ~Ⅲは原発部位にとどまるか、周囲のリンパ節に拡がる段階ですが、ステージⅣは遠隔転移が見られる段階です。
ステージⅣと診断されると、多くの患者さんやご家族は「もう治らないのでは」と大きな不安を抱きます。しかし、転移について正しく理解することで、必要以上に恐れることなく、治療や生活に向き合うことができます。
ステージⅣの癌は進行が進んでいるため、癌の種類に関わらず生存率は非常に低いのが現状です。
肺癌のステージⅣの5年生存率は約8%、胃癌は約6.2%、大腸癌は約17.2%、肝癌は約5.1%とされています。ただし、これは平均値であり、個々の症例によって大きく異なります。近年では免疫療法や標的治療などの発展により、延命やQOL(生活の質)の向上が期待されています。
転移があると聞くと「もう希望が持てない」と思われる方もいるかもしれません。
たしかに完治が難しい場合もありますが、治療によって「長く付き合いながら生活を続けていく」ことが可能なケースも多くあります。癌の種類や転移の部位、患者さんごとの体の状態に応じて、効果的な治療法は異なります。
例えば、大腸癌の肝転移では、外科手術で転移巣を切除できれば長期生存が期待できます。乳癌の骨転移では、薬物療法で進行を抑えつつ長く生活する人も多くいます。癌の種類や転移部位によって治療法と見通しは大きく異なるのです。
転移癌の治療では「早期発見」が鍵となります。
微小転移の段階で発見できれば、治療の選択肢が広がり、効果的な対応が可能になります。定期的な画像検査や血液検査を行い、転移を早めに見つけることで、癌の進行を抑え、より効果的な治療を実施することができます。
画像検査で見つからないほど小さな癌細胞の集まりである微小転移は、時間とともに成長し、やがて検査で確認できるサイズになります。この成長過程で早期に発見することが、予後を大きく左右するのです。

免疫力の低下や生活習慣、体内の環境によって転移のリスクが左右されることもあります。
癌細胞は本来、免疫システムによって排除されるべき異常な細胞です。しかし免疫力が低下していると、癌細胞が免疫の監視をすり抜けて増殖しやすくなります。早期から免疫力を維持・向上させることで、転移のリスクを減らすことができる可能性があります。
早期に転移を発見することで、治療の選択肢を広げることができます。
転移が進行してから発見された場合、手術が困難になったり、使用できる薬剤が限られたりすることがあります。一方、早期に発見できれば、手術療法、化学療法、放射線療法、免疫療法など、複数の治療法を組み合わせた集学的治療が可能になります。
ICVS東京クリニックでは、癌の消失を目指す免疫療法「HITV療法」を専門に行っています。
HITV療法は、免疫システムの司令塔である「樹状細胞」を活用した治療法です。樹状細胞は、攻撃対象となる癌細胞の情報を学習・獲得し、高い攻撃力を持つ免疫細胞CTL(キラーT細胞)にその情報を伝達する役目を持ちます。その情報に基づき、体内に誘導されたCTLが効率的に癌細胞を攻撃・排除します。
この治療は、抗がん剤や放射線治療とは異なるアプローチであり、「これまでとは違う治療の可能性を知りたい」と考える患者さんにとって、一つの選択肢となります。
ICVS東京クリニックでは、CTガイド下で樹状細胞を腫瘍へ直接投与する独自の方法を採用しています。
リアルタイムのCT画像を確認しながら行うため、狙った場所へ正確に投与できる体制が整えられています。また、腫瘍そのものを「免疫細胞の生産拠点」として活用する「腫瘍のワクチン化」という考え方も、HITV療法の大きな特長です。
これにより、画像では捉えにくい血液中の微細な癌細胞にも免疫が働くことが期待されています。転移した癌細胞に対しても、全身の免疫システムが働きかけることで、効果的な治療が可能になります。

癌の種類や進行度、これまで受けてきた治療、体調や生活背景は、患者さんごとに大きく異なります。
ICVS東京クリニックでは、画一的な治療は行わず、事前診断と丁寧なカウンセリングを通して、その方に合った治療計画を一緒に考えていきます。治療のメリットだけでなく、自由診療であること、未承認医療であること、想定されるリスクや副作用、費用や治療の流れについても、事前にしっかり説明を受けた上で判断できる環境が整えられています。
転移を早期に発見するためには、定期的な検査が欠かせません。
癌治療後は、医師の指示に従って定期的に画像検査や血液検査を受けることが重要です。特に転移しやすい癌と診断された場合は、より綿密なフォローアップが必要になります。検査の頻度や内容は、癌の種類や進行度によって異なりますので、主治医とよく相談しましょう。
免疫力を維持・向上させることは、転移のリスクを減らすために重要です。
バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠、ストレス管理など、基本的な生活習慣を整えることが免疫力の向上につながります。特に抗酸化作用のある食品や、免疫細胞の働きを助ける栄養素を意識的に摂取することが推奨されます。
近年は、癌の特徴を調べる遺伝子検査によって「再発や転移のリスク」を事前に推測できるようになってきました。
遺伝子検査では、現時点で268種類の癌関連遺伝子から異常の有無を調べることができ、超早期の癌リスクを発見することが可能です。リスクを知ることで、より適切な予防策や治療計画を立てることができます。
転移しやすい癌には、細胞増殖のコントロール喪失、血管新生能力、免疫回避能力、細胞接着性の低下という共通した特徴があります。
これらの特徴を理解することで、なぜ早期対応が重要なのかが見えてきます。転移は血行性転移、リンパ行性転移、播種性転移、浸潤という4つの経路で起こり、それぞれに適した治療アプローチが必要です。
転移が見つかったとしても、決して希望を失う必要はありません。近年は分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬など、患者さんの遺伝子や腫瘍の特徴に合わせた「個別化医療」が広がっています。従来は選択肢が限られていた転移癌でも、新しい治療で希望を持てるケースが増えています。
ICVS東京クリニックでは、ステージⅣの進行癌や再発癌に対して、樹状細胞を用いたHITV療法という免疫療法を専門に行っています。延命ではなく、救命を目指して、「治す」ことを決してあきらめず、これまでの治療の限界を超えて、癌から解放されるために尽くします。
転移しやすい癌と診断された方、標準治療を続けてきたが先が見えず不安を感じている方、もう治療がないと言われた方は、一度立ち止まり、冷静に次の一歩を考える場として、ICVS東京クリニックにご相談ください。治療を無理に勧めるのではなく、まずは相談し、現状を整理し、納得したうえで選択する――そのプロセスを大切にしています。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

乳がんが肺に転移した状態は、医学的には「遠隔転移」と呼ばれます。
これは、乳房で発生したがん細胞が血液やリンパの流れに乗って肺組織に到達し、そこで増殖を始めた状態を指します。肺は血流が豊富な臓器であるため、乳がん細胞が到達しやすく、転移が起こりやすい部位の一つとされています。
肺転移が確認された場合、病期分類ではステージⅣと診断されます。
ただし、ステージⅣという診断が即座に「治療の終わり」を意味するわけではありません。近年の医療技術の進歩により、転移があっても長期にわたって生活の質を保ちながら治療を続けられる方が増えています。
肺転移の症状は初期段階では現れにくいことが特徴です。
進行すると、咳や息切れ、呼吸困難といった呼吸器症状が現れることがあります。ただし、これらの症状は他の呼吸器疾患でも見られるため、定期的な画像検査による早期発見が重要となります。
肺転移が確認された場合の予後は、複数の要因によって大きく変わります。
まず重要なのが、がん細胞の性質です。乳がんには「ホルモン受容体陽性」「HER2陽性」「トリプルネガティブ」といった異なるサブタイプがあり、それぞれ治療への反応性や進行速度が異なります。
ホルモン受容体陽性の乳がんは、比較的緩やかに進行する傾向があります。
一方、トリプルネガティブ型は進行が速いことが知られていますが、免疫療法など新しい治療法の開発も進んでいます。HER2陽性の場合は、分子標的薬による効果的な治療が可能となっており、予後の改善が報告されています。
転移の範囲も重要な要因です。
肺のみに転移が限局している場合と、肝臓や骨、脳など複数の臓器に転移している場合では、治療戦略も予後も大きく異なります。また、転移病巣の数や大きさ、増殖速度なども考慮すべき要素となります。
患者さんの全身状態も予後を左右します。
年齢、体力、基礎疾患の有無、免疫機能の状態などが総合的に評価されます。良好な全身状態を保っている方は、より積極的な治療を受けられる可能性が高く、結果として予後の改善につながることが期待できます。

統計的なデータを見ると、乳がんステージⅣの5年生存率は約40%前後とされています。
ただし、この数字はあくまで平均値であり、個々の患者さんの状況によって大きく異なることを理解しておく必要があります。実際には、5年以上、10年以上と長期にわたって生活されている方も少なくありません。
近年の治療技術の進歩は目覚ましく、新しい薬剤や治療法の開発により、予後は着実に改善しています。
特に分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤といった新しい治療法の登場により、従来の治療では効果が限定的だった症例でも、良好な経過をたどるケースが増えています。
「余命」という言葉は、医療現場でも慎重に扱われます。
なぜなら、統計上の平均値が個人の経過を正確に予測するものではないからです。同じステージⅣの診断を受けた方でも、がんの性質、治療への反応、全身状態などによって、実際の経過は大きく異なります。
重要なのは、数字に過度にとらわれることなく、今できる最善の治療を選択し、生活の質を保ちながら前向きに治療に取り組むことです。
肺転移を伴う乳がんの治療は、全身療法が中心となります。
手術や放射線治療といった局所療法ではなく、全身に作用する薬物療法によって、がん細胞の増殖を抑制し、症状をコントロールすることを目指します。
ホルモン受容体陽性の乳がんでは、ホルモン療法が第一選択となることが多いです。
閉経前の方には「タモキシフェン」や「LH-RHアゴニスト」、閉経後の方には「アロマターゼ阻害剤」などが使用されます。これらの薬剤は、がん細胞の増殖を促す女性ホルモンの働きを抑えることで効果を発揮します。
ホルモン療法は比較的副作用が少なく、長期間継続できることが利点です。

抗がん剤による治療は、がん細胞の分裂を直接阻害します。
「パクリタキセル」「ドセタキセル」「カペシタビン」「エリブリン」など、複数の薬剤が使用されます。がんの性質や治療歴、全身状態に応じて、最適な薬剤が選択されます。
化学療法には吐き気や脱毛、白血球減少などの副作用が伴うことがありますが、支持療法の進歩により、以前よりも管理しやすくなっています。
HER2陽性の乳がんでは、「トラスツズマブ」「ペルツズマブ」「T-DM1」といった分子標的薬が効果を発揮します。
これらの薬剤は、がん細胞表面のHER2タンパクを標的として作用し、高い治療効果が報告されています。化学療法と併用することで、さらに効果が高まることが知られています。
トリプルネガティブ乳がんでは、「ペムブロリズマブ」などの免疫チェックポイント阻害剤が使用されることがあります。
この治療法は、患者さん自身の免疫システムを活性化させ、がん細胞を攻撃する力を高めます。化学療法と併用することで、効果が期待できるケースがあります。
標準治療に加えて、近年注目されているのが次世代免疫療法です。
ICVS東京クリニックで提供されている「HITV療法」は、樹状細胞を活用した免疫細胞療法の一つです。樹状細胞は免疫システムの司令塔として機能し、がん細胞の情報を他の免疫細胞に伝える重要な役割を担っています。
HITV療法では、患者さん自身の樹状細胞を体外で培養・活性化させた後、CTガイド下で腫瘍内または腫瘍に栄養を供給する血管内に直接投与します。
これにより、がん細胞の情報が高精度に免疫システムに伝達され、CTL(キラーT細胞)が活性化されます。活性化されたCTLは、体内を巡回しながらがん細胞を認識し、攻撃・排除することを目指します。
この治療法の特徴は、腫瘍そのものを「ワクチン」のように機能させることです。
画像では確認できない微細ながん細胞に対しても、免疫システムが作用することが期待されます。そのため、転移や再発の予防という観点からも注目されています。
HITV療法は、患者さん一人ひとりの病状に合わせたオーダーメイドの治療計画に基づいて実施されます。
PET-CTや血液検査などの詳細な事前診断を行い、最適な治療方針を検討します。また、標準治療との併用も可能であり、相乗効果が期待できる場合もあります。
ただし、HITV療法は日本国内において医薬品医療機器等法上の承認を受けていない治療法であり、保険適用外の自由診療となります。
治療内容、想定されるリスクや副作用については、事前に十分な説明を受け、理解と納得の上で治療を進めることが重要です。

緩和ケアは、終末期のケアではありません。
むしろ、診断の早い段階から積極的に取り入れることで、治療中の苦痛を軽減し、生活の質を向上させることができます。痛みや呼吸困難といった身体的症状への対応だけでなく、不安や抑うつといった精神的な苦痛にも対処します。
肺転移による呼吸器症状には、適切な薬物療法や酸素療法が有効です。
また、リハビリテーションによって呼吸機能を維持し、日常生活動作を保つことも重要です。栄養管理や感染予防など、全身状態を良好に保つための支援も緩和ケアの一環となります。
精神的なサポートも欠かせません。
がんという病気と向き合う中で、不安や恐怖を感じることは自然なことです。医療チームや家族、患者会などのサポートを活用しながら、心の健康を保つことが、治療を続ける上で大きな力となります。
乳がんが肺に転移した場合の予後は、がんの性質、転移の範囲、全身状態など、複数の要因によって大きく変わります。
統計上の数字はあくまで参考値であり、個々の患者さんの経過は異なります。近年の治療技術の進歩により、ステージⅣの診断を受けても、長期にわたって生活の質を保ちながら治療を続けられる方が増えています。
標準治療に加えて、次世代免疫療法という選択肢も登場しています。
ICVS東京クリニックのHITV療法は、樹状細胞を活用した免疫細胞療法として、がんの消失を目指す治療法です。患者さん一人ひとりの病状に合わせたオーダーメイドの治療計画に基づいて実施されます。
「もう治療がない」と感じている方も、あきらめる必要はありません。
医療相談や事前診断を通じて、新しい治療の可能性を探ることができます。専門医とともに、あなたに最適な治療法を見つけていきましょう。
ICVS東京クリニックでは、肺転移を伴う乳がんに対する免疫療法を専門的に提供しています。
まずは医療相談から、治療の可能性について一緒に考えていきませんか。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

がんと診断された瞬間から、患者さんとご家族は多くの選択を迫られます。
その中でも特に重要なのが、「どのような治療を選ぶか」という問題です。日本の医療制度では、がん治療は大きく「保険診療」と「自由診療」に分かれます。保険診療は国が定めた治療法であり、費用の一部を公的医療保険が負担します。一方、自由診療は保険適用外の治療であり、全額自己負担となります。
この違いは単なる費用の問題だけではありません。治療の選択肢、最新技術へのアクセス、そして何より患者さん一人ひとりに合った治療を受けられるかどうかに直結します。
保険診療で提供される治療は「標準治療」と呼ばれます。
これは科学的根拠に基づき、有効性と安全性が確認された治療法です。手術、放射線療法、化学療法などが含まれ、日本全国どこでも同じ費用で受けることができます。患者さんの自己負担は原則1~3割で、高額療養費制度により経済的負担も軽減されます。
しかし、標準治療には限界もあります。国内で承認されている治療法のみが対象となるため、海外で効果が認められている最新の治療法や医薬品があっても、日本で未承認の場合は保険適用されません。また、審美目的の治療や、患者さん個別の状況に合わせた特殊な治療法も対象外となります。

免疫チェックポイント阻害薬の基本的な仕組みや、がん治療において期待される効果について解説します。従来の治療との違いや、治療を検討する際に知っておきたいポイントをまとめた記事です。
自由診療は、保険診療の枠を超えた治療の選択肢を提供します。
最大の特徴は、国内未承認の最新技術や医薬品を使用できることです。欧米で既に承認され効果が証明されている治療法でも、日本での承認には時間がかかります。実際、米国や欧州で承認されているがん領域の医薬品のうち、日本で未承認または適応外のものは年々増加しています。
ICVS東京クリニックで提供している「HITV療法」は、まさにこうした自由診療の一例です。免疫システムの司令塔である樹状細胞を活用し、がん細胞を効率的に攻撃・排除することを目指します。この治療法は、抗がん剤や放射線治療とは異なるアプローチであり、ステージⅣの進行がんや再発がんに対して新たな選択肢となります。
自由診療では、患者さん一人ひとりの状態に合わせたオーダーメイド治療が可能です。がんの種類や進行度、これまで受けてきた治療、体調や生活背景は患者さんごとに異なります。画一的な治療ではなく、事前診断と丁寧なカウンセリングを通じて、その方に合った治療計画を一緒に考えていくことができます。

なぜ自由診療を検討する必要があるのでしょうか。
第一に、標準治療では効果が見られない場合や、再発・転移により治療の選択肢が限られてきた場合、自由診療は新たな可能性を開きます。がんは非常に複雑な疾患であり、すべての患者さんに同じ治療が効くわけではありません。標準治療で十分な効果が得られない場合、別のアプローチを検討することは合理的な選択です。
第二に、最新の医療技術へのアクセスです。医療は日々進化しており、特にがん免疫療法の分野では革新的な治療法が次々と登場しています。これらの最新治療を早期に受けられることは、患者さんにとって大きなメリットとなります。
第三に、患者さん自身が納得して治療を選べることです。「もう治療がないと言われた」「別の選択肢があるなら知りたい」「再発や進行に不安を感じている」――こうした思いを抱える患者さんが、一度立ち止まり、冷静に次の一歩を考える場として、自由診療は重要な役割を果たします。
自由診療の最大のデメリットは、費用が全額自己負担となることです。
治療内容によっては数百万円以上の出費になるケースもあります。高額療養費制度などの医療費負担軽減制度も対象外となるため、経済的な準備が必要です。ただし、年間の医療費が一定額を超えた場合には「医療費控除」の対象となり、確定申告により10~20%ほどの還付金を受け取れることもあります。
費用を抑えるための工夫として、複数の医療機関で相談し治療費や内容を比較すること、分割払いやデンタルローンを活用すること、治療内容の明細を確認することなどが挙げられます。また、民間のがん保険の中には、自由診療特約を付帯できるものもあり、こうした保険を活用することで経済的負担を軽減できる可能性があります。

ICVS東京クリニックで提供しているHITV療法は、免疫システムの司令塔である樹状細胞を用いた治療です。
樹状細胞は、がん細胞の情報を学習し、その情報をCTL(キラーT細胞)に伝える役割を持ちます。その結果、体内で誘導されたCTLが、がん細胞を効率的に攻撃・排除することを目指します。この治療は、抗がん剤や放射線治療とは異なるアプローチであり、「これまでとは違う治療の可能性を知りたい」と考える患者さんにとって、一つの選択肢となります。
HITV療法の特長は、CTガイド下で樹状細胞を腫瘍へ直接投与する独自の方法にあります。リアルタイムのCT画像を確認しながら行うため、狙った場所へ正確に投与できる体制が整えられています。また、腫瘍そのものを「免疫細胞の生産拠点」として活用する「腫瘍のワクチン化」という考え方も、HITV療法の大きな特長です。これにより、画像では捉えにくい血液中の微細ながん細胞にも免疫が働くことが期待されています。
自由診療を選択する際には、慎重な確認が必要です。
最も重要なのは、治療法の科学的根拠と安全性を確認することです。一部の自由診療はまだ研究途上であり、確立された科学的な根拠が不足している場合があります。患者さんが未検証の治療法を選ぶ際には、その効果やリスクについて慎重に考慮する必要があります。
また、自由診療においては医師や治療機関によって治療の基準や手法が異なる場合があります。これにより、患者さんが効果的な治療を選ぶのが難しくなり、結果として治療の不確実性が生じることも考えられます。患者さんが自由診療を選択する際には、医師とのコミュニケーションを重視し、治療法の科学的な根拠やリスクを十分に理解することが重要です。
ICVS東京クリニックでは、治療のメリットだけでなく、自由診療であること、未承認医療であること、想定されるリスクや副作用、費用や治療の流れについても、事前にしっかり説明を受けた上で判断できる環境が整えられています。治療を無理に勧めるのではなく、まずは相談し、現状を整理し、納得したうえで選択する――そのプロセスを大切にしています。
日本では原則として、保険診療と自由診療を併用する「混合診療」は禁止されています。
これは、保険診療と自由診療を同時に行うと、保険適用の薬剤でも全額自費となってしまうためです。ただし、一部の例外として「先進医療」や「患者申出療養」などの制度があり、これらを利用することで保険診療と自由診療を組み合わせることが可能になります。
先進医療には、強度変調放射線治療(IMRT)に加えて、がんの部位に高精度な照射をすることができる粒子線治療があります。その中には「陽子線」や「重粒子線」治療などがあり、公的医療保険適用対象となる症例も広がりつつあります。また、がん薬物療法でも「遺伝子パネル検査」をはじめ、患者さんのゲノム(全遺伝子情報)を調べ、変異に合った薬を探す「がんゲノム医療」が保険診療になっています。

がん治療は今後も発展し続けていきます。
特に注目されているのが「個別化医療」です。これは、がんが発生した部位ではなく、がん細胞の遺伝子変異や分子標的に基づいて治療が行われる「臓器横断的な治療」です。特定の遺伝子変異をターゲットにした薬物療法が開発され、異なる臓器に発生するがんであっても、同じ遺伝子変異を持つがんには同じ薬や治療法を使用できるようになってきました。
免疫療法の分野でも、効果が証明されて保険適用になっている免疫チェックポイント阻害剤が登場しています。PD-1抗体(ニボルマブ)、PD-L1阻害薬、CTLA-4モノクローナル抗体(イピリムマブ)などは、がん細胞の免疫抑制シグナルの伝達を阻害することで、T細胞の活性化抑制を解除し、抗腫瘍効果を示します。これらの治療は「がんゲノム検査」を経て適応を検討され、多くの臓器のがんで保険適応が広がっています。
こうした医療の進化により、今後はさらに多くの治療法が保険適用となり、患者さんの選択肢が広がることが期待されます。同時に、自由診療として提供される最新技術も進化し続け、標準治療では対応できない患者さんに新たな希望をもたらすでしょう。
がん治療において、自由診療は必ずしもすべての患者さんに必要なわけではありません。
しかし、標準治療で十分な効果が得られない場合や、最新の治療法を検討したい場合、患者さん個別の状況に合わせた治療を受けたい場合には、自由診療は重要な選択肢となります。費用は全額自己負担となり経済的な負担は大きいですが、その分「しっかり噛める」「美しく見える」「他の歯を守る」という長期的な健康と生活の質を支える価値がある治療です。
ICVS東京クリニックでは、がん免疫療法における臨床治療と研究開発に取り組み、HITV療法を専門に行う施設として世界中のがん研究者や臨床現場とのネットワークを持ち、先進のがん免疫治療への研鑽を続けています。院内には国際的GMP基準に沿った細胞培養加工施設(CPC)を完備し、専任の経験豊富な細胞培養士により適切に管理・処置されています。
がん治療で悩んでいる方は、まずは信頼できる医療機関でカウンセリングを受け、費用や支払い方法も含めてしっかり説明を聞いてみてください。治療を無理に勧めるのではなく、まずは相談し、現状を整理し、納得したうえで選択する――そのプロセスを大切にすることが、最善の結果につながります。
がん治療における自由診療について、もっと詳しく知りたい方、HITV療法について相談したい方は、ぜひICVS東京クリニックまでお気軽にお問い合わせください。専門スタッフが丁寧にご相談に応じます。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

がんと診断され、治療法を検討する中で「免疫療法」という言葉を耳にされた方も多いのではないでしょうか。
免疫療法は、私たちの体に備わっている免疫の力を活用してがん細胞を攻撃する治療法です。従来の抗がん剤や放射線治療とは異なるアプローチで、体の免疫システムそのものを強化し、がん細胞を排除することを目指します。
免疫システムの中心的な役割を果たすのが「T細胞(Tリンパ球)」です。T細胞はがん細胞を攻撃する性質を持っていますが、がん細胞がT細胞にブレーキをかけることで、免疫ががん細胞を排除しきれないことがあります。免疫療法は、このブレーキを解除したり、免疫の力を強化したりすることで、がん細胞への攻撃力を高めます。
しかし、どんな治療にも副作用のリスクは存在します。免疫療法も例外ではありません。治療を受ける前に、どのような副作用が起こりうるのか、どう対処すればよいのかを知っておくことが大切です。

がんの再発率は治療内容や治療後の管理によって変わるのかを解説します。再発リスクを下げるために重要な治療方針や、治療後に意識したいポイントをわかりやすくまとめた記事です。
免疫療法における副作用は、治療の種類によって異なります。
現在、効果が証明されている免疫療法の中心は「免疫チェックポイント阻害薬」です。オプジーボ(ニボルマブ)やキイトルーダ(ペムブロリズマブ)などが代表的な薬剤として知られています。
これらの薬は、がん細胞がT細胞にかけているブレーキを解除することで、免疫の力を保ちます。ただし、免疫が活性化されることで、全身にさまざまな副作用が起こる可能性があります。
皮膚症状として、発疹やかゆみ、皮膚の乾燥などが現れることがあります。消化器症状では、下痢や腹痛、吐き気などが報告されています。また、内分泌系の異常として、甲状腺機能の変化や副腎機能の低下が見られることもあります。
重要なのは、これらの副作用がいつ、どのように現れるか予測がつきにくいという点です。個人差が大きく、治療開始後すぐに症状が出る方もいれば、数ヶ月経ってから現れる方もいます。
ICVS東京クリニックで行っているHITV療法のように、樹状細胞を活用した免疫療法では、比較的副作用が軽度であることが知られています。
樹状細胞は免疫システムの司令塔として、がん細胞の情報をCTL(キラーT細胞)に伝える役割を持ちます。この治療法では、患者さん自身の細胞を使用するため、体への負担が少ないと考えられています。
主な副作用としては、投与部位の軽い痛みや腫れ、一時的な発熱などが報告されていますが、多くの場合は自然に軽快します。抗がん剤のような脱毛や強い吐き気といった副作用は、ほとんど見られません。

副作用が現れた場合、適切な対処が重要です。
免疫療法の副作用は、早期に発見して対処することで、重症化を防ぐことができます。体調の変化を感じたら、些細なことでも医療スタッフに報告してください。
「こんなことで相談してもいいのだろうか」と遠慮される方もいらっしゃいますが、患者さんご自身が感じる違和感は、医師にとって貴重な情報です。発熱、倦怠感、食欲不振、皮膚の変化、排便の異常など、いつもと違うと感じたら、すぐに連絡しましょう。
副作用の種類や程度に応じて、医療機関では適切な対応を行います。
軽度の副作用であれば、症状を和らげる薬の処方や経過観察で対応できることが多いです。皮膚症状には保湿剤やステロイド外用薬、消化器症状には整腸剤や止瀉薬などが使用されます。
重度の副作用が現れた場合は、免疫療法を一時中断し、ステロイド薬などで免疫の過剰な反応を抑える治療が行われることもあります。ICVS東京クリニックでは、専門医療スタッフがチームとして連携し、患者さん一人ひとりの状態に合わせた対応を行っています。
治療中は、体調管理に特に気を配る必要があります。
十分な休息と睡眠を確保し、バランスの取れた食事を心がけてください。免疫力を維持するためには、栄養状態を良好に保つことが大切です。また、感染症予防のため、手洗いやうがいを徹底し、人混みを避けるなどの対策も有効です。
適度な運動も推奨されますが、無理は禁物です。体調に合わせて、散歩などの軽い運動から始めるとよいでしょう。

免疫療法を安全に受けるためには、いくつかの重要なポイントがあります。
治療を始める前に、医師から十分な説明を受けることが不可欠です。
免疫療法のメリットだけでなく、想定される副作用やリスク、費用、治療の流れについても、しっかりと理解した上で判断することが大切です。ICVS東京クリニックでは、事前診断と丁寧なカウンセリングを通して、患者さん一人ひとりに合った治療計画を一緒に考えていきます。
疑問や不安があれば、遠慮なく質問してください。納得した上で治療を選択することが、安心して治療を続けるための第一歩です。
免疫療法は、副作用に十分に対応できる体制が整っている医療機関で受けることが重要です。
特に免疫チェックポイント阻害薬を使用する場合、全身にさまざまな副作用が起こる可能性があるため、複数の診療科が連携して対応できる環境が望ましいとされています。また、緊急時にすぐに対応できる体制が整っているかも確認しておきましょう。
ICVS東京クリニックでは、医師だけでなく、専任の細胞培養士や医療スタッフがチームとして連携し、治療を支えています。院内には国際的GMP基準に準拠した細胞培養加工施設(CPC)があり、樹状細胞は厳格な管理のもとで培養されています。
治療中は、定期的な血液検査や画像検査を通して、体の状態を継続的にモニタリングします。
これにより、副作用の兆候を早期に発見し、適切な対応を取ることができます。検査結果について不明な点があれば、医師に説明を求めることも大切です。自分の体の状態を理解することで、治療への不安も軽減されるでしょう。

免疫療法を検討する際、標準治療との関係を理解しておくことも重要です。
「効果が証明された免疫療法」の多くは、特定のがんの種類に対して保険診療で受けることができます。メラノーマ(悪性黒色腫)、非小細胞肺がん、腎細胞がん、胃がん、食道がん、肝細胞がんなど、治療が行えるがんの種類は免疫チェックポイント阻害薬によって異なります。
一方、樹状細胞を用いた免疫療法の多くは、現時点では自由診療として提供されています。ICVS東京クリニックのHITV療法も、日本国内における医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。
自由診療として行われる免疫療法を考える場合には、治療効果・安全性・費用について慎重な確認が必要です。担当医に相談し、必要に応じてセカンドオピニオンを聞くことも検討してください。
免疫療法は、抗がん剤や放射線治療などの標準治療と組み合わせることで、その働きを助け、治癒を早める可能性があると期待されています。治療の選択肢を広げるためにも、主治医とよく相談しながら、最適な治療計画を立てることが大切です。
免疫療法は、がん治療における新たな選択肢として期待されています。
しかし、どんな治療にも副作用のリスクは存在します。免疫療法においても、治療の種類によってさまざまな副作用が起こる可能性があることを理解しておく必要があります。
大切なのは、副作用について正しい知識を持ち、早期に発見して適切に対処することです。体調の変化を感じたら、すぐに医療スタッフに報告してください。また、副作用に十分に対応できる体制が整っている医療機関で治療を受けることも重要です。
ICVS東京クリニックでは、がんの消失を目指し、樹状細胞を用いたHITV療法を専門に行っています。専門性の高い医療スタッフによる連携治療と、患者さん一人ひとりに適した治療計画のご提案を通して、安心して治療を受けていただける環境を整えています。
「もう治療がないと言われた」「別の選択肢があるなら知りたい」「再発や進行に不安を感じている」・・・そうした患者さんが、一度立ち止まり、冷静に次の一歩を考える場として、私たちのクリニックをご利用いただければと思います。
治療を無理に勧めるのではなく、まずは相談し、現状を整理し、納得した上で選択する・・・そのプロセスを大切にしています。
がんと向き合う患者さんやご家族の力となり、支えになるために尽くしてまいります。
ご不明な点やご相談がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

がん治療の選択肢として、近年大きな注目を集めている「免疫チェックポイント阻害薬」。
この治療法は、私たちの体が本来持っている免疫の力を活かし、がん細胞を攻撃するという画期的なアプローチです。従来の抗がん剤や放射線治療とは異なる仕組みで、がんに立ち向かう可能性を広げています。
しかし、「免疫チェックポイント阻害薬とは何か」「どのような仕組みで効果を発揮するのか」「どんな患者さんに適しているのか」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、免疫チェックポイント阻害薬の基本的な仕組みから、期待できる治療効果、副作用への対応まで、がん免疫療法の研究と臨床に長年携わってきた立場から、わかりやすく解説いたします。
免疫チェックポイント阻害薬は、体内の免疫システムが持つ「ブレーキ機能」を解除することで、がん細胞への攻撃力を高める治療薬です。
私たちの体には、細菌やウイルス、そしてがん細胞などの異物を排除する免疫システムが備わっています。
その中心的な役割を担うのが「T細胞」という免疫細胞です。T細胞は、がん細胞を見つけると攻撃を開始しますが、同時に正常な細胞まで傷つけないよう、「免疫チェックポイント」と呼ばれる抑制機構も持っています。
この仕組みは、本来は自己免疫疾患を防ぐための大切な機能です。しかし、がん細胞はこの仕組みを巧みに利用し、T細胞にブレーキをかけることで、免疫からの攻撃を逃れているのです。

がん細胞の表面には、T細胞のアンテナ(受容体)に結合する分子が存在します。
この結合により、T細胞は「異物を攻撃するな」という命令を受け取り、活動を停止してしまいます。代表的な免疫チェックポイント分子として、「CTLA-4」や「PD-1」、そしてそのリガンドである「PD-L1」などが知られています。
免疫チェックポイント阻害薬は、これらの分子に結合し、がん細胞からの「攻撃するな」という命令をブロックします。その結果、T細胞は再び活性化し、がん細胞への攻撃を再開できるようになるのです。
出典日本がん免疫学会「抗体療法・免疫チェックポイント阻害剤」(2019年6月)より作成
現在、日本で承認されている免疫チェックポイント阻害薬には、主に3つのタイプがあります。
CTLA-4は、T細胞が活性化される初期段階で働く抑制分子です。抗CTLA-4抗体は、この分子の働きを阻害することで、T細胞の活性化を促進します。
主にメラノーマ(悪性黒色腫)の治療に使用されており、他の免疫チェックポイント阻害薬と組み合わせて使用されることもあります。
PD-1は、T細胞の表面に発現する受容体で、がん細胞からの抑制シグナルを受け取る役割を持ちます。
抗PD-1抗体は、この受容体をブロックすることで、T細胞の攻撃力を維持します。非小細胞肺がん、腎細胞がん、ホジキンリンパ腫、頭頸部がん、胃がん、食道がん、肝細胞がんなど、幅広いがん種に対して使用されています。
PD-L1は、がん細胞や一部の免疫細胞の表面に発現する分子で、T細胞のPD-1と結合して抑制シグナルを送ります。抗PD-L1抗体は、このPD-L1をブロックすることで、T細胞の活性を保ちます。
非小細胞肺がん、悪性胸膜中皮腫、子宮頸がんなどの治療に使用されています。

2025年10月現在、標準治療として診療ガイドラインに記載され、保険診療で受けることができる免疫チェックポイント阻害薬の対象がんは拡大を続けています。
それぞれの薬剤によって適応となるがんの種類が異なるため、担当医との相談が重要です。また、単独で使用する場合と、他の免疫チェックポイント阻害薬や細胞障害性抗がん剤と組み合わせて使用する場合があります。
出典国立がん研究センター がん情報サービス「免疫療法 もっと詳しく」(2025年10月)より作成

抗がん剤治療で起こる副作用の仕組みをわかりやすく解説し、治療を続けるために知っておきたい対策や考え方をまとめています。副作用への不安を軽減したい方に役立つ内容です。
免疫チェックポイント阻害薬の最大の特徴は、従来の治療法とは異なるアプローチでがんに立ち向かうことです。
免疫チェックポイント阻害薬による治療では、一部の患者さんで長期間にわたり効果が持続するケースが報告されています。
これは、免疫システムが「がん細胞を記憶する」という特性によるものと考えられます。一度活性化した免疫細胞は、がん細胞を認識し続けることができるため、治療終了後も効果が続く可能性があるのです。
免疫チェックポイント阻害薬は、がん細胞そのものを直接攻撃するのではなく、免疫システムを活性化するという仕組みのため、さまざまながん種に対して効果を発揮する可能性があります。
近年の研究では、腸内細菌が免疫チェックポイント阻害薬の効果に影響を与えることも明らかになってきています。特に、ルミノコッカス科に属する細菌が豊富に存在する患者さんでは、治療効果が高い傾向にあることが報告されています。

免疫チェックポイント阻害薬の効果には個人差があります。
一般的に、がん組織内にT細胞が多く集積している「炎症性のがん」では効果が得られやすい傾向にあります。また、PD-L1の発現レベルが高い患者さんでは、抗PD-1抗体や抗PD-L1抗体の効果が期待できる可能性があります。
ただし、これらはあくまで傾向であり、個々の患者さんの状態によって効果は異なります。担当医との十分な相談のもと、治療方針を決定することが重要です。
出典国立がん研究センター「腸内細菌は樹状細胞を介して腸から離れたがんの免疫環境に影響」(2025年7月)より作成
免疫チェックポイント阻害薬は、自分の免疫を活性化させる治療法であるため、従来の抗がん剤とは異なる副作用が現れる可能性があります。
免疫チェックポイント阻害薬による副作用は、「免疫関連有害事象(irAE)」と呼ばれます。
これは、活性化した免疫が過剰に働くことで、正常な組織や臓器にも影響を及ぼすことによって起こります。症状には個人差が大きく、いつ、どんな副作用が起こるかの予測が難しいため、自宅でのセルフチェックが重要です。
免疫関連有害事象は、さまざまな臓器に現れる可能性があります。
内分泌・代謝障害では、頭痛、全身倦怠感、食欲低下、体重減少、多汗、頻脈または徐脈、のどの渇き、多飲、多尿などの症状が見られることがあります。
肝・胆・膵障害では、全身倦怠感、皮膚や目が黄色くなる、尿の色が濃くなるなどの症状に注意が必要です。
腎障害では、尿が減った、出ない、むくみ、腰や背中の痛みなどが現れることがあります。
消化管障害では、下痢、腹痛、吐き気、嘔吐などの症状が見られます。
肺障害では、たん、咳、呼吸困難、息切れ、発熱などに注意が必要です。
皮膚障害では、皮疹やかゆみが現れることがあります。
神経・筋・関節障害では、頭痛、めまい、けいれん、筋力低下、しびれ、まぶたが重い、手足に力が入らない、関節痛などの症状が見られることがあります。

免疫関連有害事象は、治療直後から現れるものだけでなく、治療が終了してから数週間から数か月経過後に現れるものもあります。
副作用が現れた場合には早期の治療が必要となるため、自身の身体の異常にいち早く気付くことが大切です。日々の体調を記録し、普段と異なる症状がある場合には、すぐに医師や薬剤師、看護師へ相談してください。
適切な対処により、多くの副作用は管理可能です。重要なのは、症状を我慢せず、早めに医療チームに伝えることです。
ICVS東京クリニックでは、免疫チェックポイント阻害薬とは異なるアプローチで、がん免疫療法に取り組んでいます。

当クリニックが専門とする「HITV療法」は、免疫システムの司令塔である樹状細胞を活用した治療法です。
樹状細胞は、がん細胞の情報を学習・獲得し、高い攻撃力を持つCTL(キラーT細胞)にその情報を伝達する役目を持ちます。その情報に基づき、体内に誘導されたCTLが効率的にがん細胞を攻撃・排除します。
免疫チェックポイント阻害薬が「免疫のブレーキを解除する」アプローチであるのに対し、HITV療法は「免疫のアクセルを踏む」アプローチと言えます。
樹状細胞を腫瘍へ直接投与することで、抗原性の高いがん情報により高精度ながん攻撃が可能となります。また、がん腫瘍自体を免疫細胞の生産工場に変える「腫瘍のワクチン化」という考え方も、HITV療法の大きな特長です。
がんの種類や進行度、これまで受けてきた治療、体調や生活背景は、患者さんごとに大きく異なります。
ICVS東京クリニックでは、画一的な治療は行わず、事前診断と丁寧なカウンセリングを通して、その方に合った治療計画を一緒に考えていきます。治療のメリットだけでなく、自由診療であること、未承認医療であること、想定されるリスクや副作用、費用や治療の流れについても、事前にしっかり説明を受けた上で判断できる環境が整えられています。
免疫チェックポイント阻害薬は、がん治療における画期的な選択肢として、多くの患者さんに希望をもたらしています。
免疫システムのブレーキを解除することで、体が本来持っている力を活かしてがんと闘う――この治療法は、従来の抗がん剤や放射線治療とは異なるアプローチで、長期的な効果が期待できる可能性があります。
一方で、効果には個人差があり、副作用への適切な対処も重要です。免疫関連有害事象は、早期発見と適切な管理により、多くの場合コントロール可能です。日々の体調変化に注意を払い、医療チームとの密なコミュニケーションを保つことが大切です。
がん免疫療法は、免疫チェックポイント阻害薬だけでなく、樹状細胞を用いたHITV療法など、さまざまなアプローチが研究・開発されています。それぞれの治療法には特徴があり、患者さんの状態に応じた選択が重要です。
「もう治療がないと言われた」「別の選択肢があるなら知りたい」「再発や進行に不安を感じている」――そうした患者さんが、一度立ち止まり、冷静に次の一歩を考える。そのプロセスを大切にしていただきたいと思います。
ICVS東京クリニックでは、がん免疫療法に関する相談を受け付けています。
治療を無理に勧めるのではなく、まずは相談し、現状を整理し、納得したうえで選択する――そのお手伝いをさせていただきます。がん治療で悩んでいる方は、お気軽にお問い合わせください。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

がんの治療を終えた後、多くの患者さんやご家族が最も心配されるのが「再発」です。
「治療は成功したと言われたけれど、本当に大丈夫だろうか」「再発を防ぐために、何かできることはあるのだろうか」・・・そんな不安を抱えている方も少なくないのではないでしょうか。
がんの再発率は、がんの種類や進行度(ステージ)、そして選択した治療法によって大きく変わります。適切な治療方針を選び、術後の補助療法を受けることで、再発リスクを大幅に下げることが可能です。
この記事では、がんの再発率と治療の関係について、最新の医学的知見をもとに詳しく解説します。
がんの再発率は、治療後にがんが再び現れる確率を示す指標です。
再発には「局所再発」と「遠隔転移」があります。局所再発は、元のがんがあった場所やその周辺で再びがんが発生すること、遠隔転移は、がん細胞が血液やリンパの流れに乗って別の臓器に移動し、そこで増殖することを指します。

大腸がんを例に見てみましょう。
ステージⅠでは再発率は約3.7%と低く、ほとんどの患者さんが治癒します。ステージⅡになると再発率は約13.3%に上昇し、ステージⅢでは約30.8%とさらに高くなります。
このように、がんの進行度が進むほど再発リスクは高まります。
出典
(大腸癌研究会プロジェクト研究1991~1996年症例)より作成
再発する時期にも特徴があります。
大腸がんの場合、術後3年以内に約80%以上の再発が起こります。術後5年を超えての再発は1%以下と言われており、多くの場合、治療後の早い段階で再発が判明します。
そのため、術後3年までは3か月に1回、3年以降は6か月に1回、術後5年間を目安に定期検査を行うことが推奨されています。
出典
より作成

結論から申し上げると、治療法の選択は再発率に大きく影響します。
手術でがんを完全に切除できたとしても、目に見えない微小ながん細胞が残っている可能性があります。これらの微小ながん細胞が後に増殖することで再発が起こるのです。
手術では、がんそのものだけでなく、周囲のリンパ節も含めて切除します。
リンパ節への転移がある場合、適切な範囲のリンパ節郭清を行うことで再発リスクを下げることができます。ただし、手術の範囲が広すぎると患者さんの負担が大きくなるため、がんの進行度に応じた適切な範囲の手術が重要です。
手術後に行う抗がん剤治療を「術後補助化学療法」と言います。
これは、手術で取り切れなかった可能性のある微小ながん細胞を攻撃し、再発を予防するための治療です。大腸がんの場合、基本的にはステージⅢが適応となりますが、ステージⅡでも再発リスクが高いと判断される場合には推奨されます。
術後補助化学療法を行うことで、再発率を大幅に下げることができます。

胆道がんでは、S-1という抗がん剤を用いた補助療法の有効性が証明されています。
国立がん研究センターが中心となって行った大規模臨床試験では、胆道がん根治手術後の患者さん440人を対象に、S-1補助療法を行うグループと術後経過観察のみのグループを比較しました。その結果、3年生存割合は経過観察群で67.6%、S-1群で77.1%と、S-1群で有意に生存期間が延長することが示されました。
この結果により、S-1補助療法が胆道がん根治手術後の標準治療として確立されました。
出典
国立がん研究センター「S-1補助療法が胆道がん根治手術後の標準治療となることを証明」
(2023年2月1日)より作成
再発を防ぐためには、がんの種類や進行度に応じた適切な治療方針を選ぶことが不可欠です。
すべての患者さんに同じ治療を行うのではなく、個々のリスクを評価して治療を選択します。
大腸がんのステージⅡでも、腸閉塞をきたしていた場合、多臓器浸潤を認めた場合、腸に穴が開いていた場合、細胞レベルの悪性度が高い場合、摘出されたリンパ節が12個未満の場合、がんの近くの静脈やリンパ管にがん細胞の浸潤がある場合は、「ハイリスクステージⅡ」と呼ばれ、術後化学療法が推奨されます。
出典
より作成
標準治療である手術や化学療法に加えて、免疫療法などの先進医療を組み合わせることで、さらに高い治療効果が期待できる可能性があります。
免疫療法は、患者さん自身の免疫システムを活性化させ、がん細胞を攻撃する治療法です。ICVS東京クリニックでは、樹状細胞を用いた「HITV療法」という免疫療法を専門に行っており、ステージⅣの進行がんや再発がんに対しても、治癒を目指した治療を提供しています。

治療後の定期検査は、再発の早期発見に欠かせません。
腫瘍マーカー、CT検査、大腸内視鏡検査などを定期的に行うことで、万が一再発した場合でも早期に発見し、適切な治療を開始することができます。再発した場合でも、再発部位とその数によっては、再手術や薬物療法によって治癒できることもあります。
医療機関での治療だけでなく、日常生活での取り組みも再発予防に役立ちます。
バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠は、免疫力を維持するために重要です。
喫煙や過度の飲酒は避け、ストレスを溜めないよう心がけることも大切です。これらの生活習慣の改善は、がんの再発リスクを下げるだけでなく、全身の健康状態を向上させることにもつながります。
主治医の指示に従い、定期検査を必ず受けましょう。
「体調が良いから大丈夫」と自己判断で検査をスキップすることは避けてください。再発は自覚症状がないうちに進行していることもあるため、定期的なチェックが早期発見の鍵となります。
ICVS東京クリニックでは、がん発症予防・再発予防を目的とした「preHITV療法」も提供しています。
これは、がんの治療を終えた方や、がんのリスクが高い方を対象とした予防的な免疫療法です。樹状細胞を活用して免疫システムを強化し、微小ながん細胞の増殖を抑えることを目指します。
がんの再発率は、がんの種類や進行度、そして選択する治療法によって大きく変わります。
適切な手術と術後補助化学療法を組み合わせることで、再発リスクを大幅に下げることが可能です。また、個々の患者さんのリスクを評価し、必要に応じて免疫療法などの先進医療を取り入れることで、さらに高い治療効果が期待できます。
治療後の定期検査を欠かさず、生活習慣を見直すことも再発予防には重要です。
ICVS東京クリニックでは、患者さんお一人おひとりに適した治療計画をご提案し、延命ではなく救命を目指した治療を行っています。がんの再発予防や治療について、ご不安なことがあれば、ぜひ一度ご相談ください。
詳しい治療内容や相談予約については、ICVS東京クリニックの公式サイトをご覧ください。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

がんと診断されたとき、多くの方が「抗がん剤治療」という言葉に不安を感じます。
「髪が抜けるのではないか」「吐き気で苦しむのではないか」・・・そんな心配を抱えながら治療に臨む方は少なくありません。実際に、抗がん剤治療には副作用が伴うことが多く、その症状や程度は患者さんによって異なります。
しかし、なぜ抗がん剤には副作用が起こるのでしょうか。その仕組みを理解することで、治療への不安を少しでも軽減し、前向きに向き合うことができるかもしれません。
この記事では、抗がん剤の副作用が起こるメカニズムから、具体的な症状、そして治療を継続するために知っておきたい情報まで、医療現場の視点から詳しく解説します。
抗がん剤の副作用は、薬剤ががん細胞だけでなく正常な細胞にも影響を与えることによって起こります。
従来から存在する抗がん剤(細胞障害性抗がん剤)は、細胞の分裂を障害することでがん細胞を攻撃します。がん細胞は通常の細胞よりも活発に分裂するため、抗がん剤の標的となりやすいのです。
しかし、正常な細胞の中にも分裂が盛んなものがあります。消化管の粘膜、骨髄の造血細胞、毛根の細胞などがその代表例です。これらの細胞も抗がん剤の影響を受けてしまうため、副作用として様々な症状が現れます。

吐き気や嘔吐は、抗がん剤が脳の嘔吐中枢を刺激することで起こります。また、消化管の粘膜が直接ダメージを受けることも、これらの症状の原因となります。
現在では、吐き気止めの薬(制吐剤)が発達しており、予防的に使用することで症状をかなり抑えることができるようになっています。
抗がん剤の副作用には、症状が出てくる時期がある程度決まっています。治療直後にはアレルギー反応が、治療から1~2週間程度の期間には吐き気や食欲低下、だるさ、口内炎、下痢などが、2週間以降には脱毛や手足のしびれ、皮膚の異常などが現れることが多いです。
出典一般社団法人がん患者支援協会「抗がん剤の副作用について」より作成
抗がん剤による副作用は多岐にわたります。ここでは、特に患者さんの生活に影響を与えやすい副作用について詳しく解説します。
骨髄における造血機能が抑制されることで、白血球減少、好中球減少、血小板減少、貧血などが起こります。
白血球減少では、細菌などで感染しやすい状態になります。白血球減少自体に自覚症状はありませんが、感染を起こした場合にその症状が現れます。
好中球減少では、熱が出たり、口や肛門の周りに痛みを伴うびらんが発生したりすることがあります。重度の感染症を起こすリスクもあるため、注意が必要です。
血小板減少では、出血が起こりやすく、血が止まりにくくなります。あおあざができやすくなったり、手足に点状出血がみられたりすることがあります。
貧血では、立ち眩み、息切れ、めまい、ふらつき、頭痛、胸の痛みなどの症状が起こります。

消化管の粘膜は細胞分裂が盛んなため、抗がん剤の影響を受けやすい部位です。
吐き気・嘔吐は、脳の嘔吐中枢が刺激されることや、消化管の働きが乱れることによって起こります。現在では制吐剤の発達により、予防的に使用することで症状をかなり抑えることができます。
食欲不振は、吐き気や倦怠感、味覚の変化などが複合的に影響して起こります。何日にもわたり食欲不振が続く場合は、医療機関に相談することが大切です。
下痢は、腸の運動が活発になり水分が十分に吸収される前に排泄される早発性下痢と、腸の粘膜が傷付けられることにより起こる遅発性下痢があります。
口内炎は、口の粘膜が抗がん剤によってダメージを受けるために起こります。痛みが強く、食事も口からとることができないほどになることもあります。
毛根の細胞は活発に分裂するため、抗がん剤の影響を受けやすいです。髪の毛だけでなく、眉毛やまつ毛、体毛も抜けることがあります。
治療が終われば徐々に再び生えてきますが、治療中の外見の変化は患者さんの心理的負担となることがあります。
手や足の指先がピリピリとしびれたり、感覚が鈍くなったりします。物がつかみにくくなったり、ボタンがかけにくくなったりするなど、日常生活に支障をきたすこともあります。
症状の出方や程度には個人差があり、治療終了後も症状が残る場合があります。

抗がん剤には複数の種類があり、それぞれ作用の仕組みや副作用の特徴が異なります。
細胞障害性抗がん剤は、がん細胞の分裂や増殖を直接妨げる薬剤です。がん細胞のDNAやRNAの合成を阻害したり、細胞分裂に必要な構造を破壊したりします。
分裂が盛んな血液細胞や消化器官の細胞、毛根などの正常な細胞も影響を受けやすく、骨髄抑制や脱毛、吐き気といった副作用が生じることがあります。
分子標的薬は、がん細胞に特有の分子や異常な信号伝達経路を狙って作用する抗がん剤です。正常細胞への影響を抑えながらがん細胞を標的にすることを目指しています。
従来の抗がん剤に比べて副作用が軽い傾向がありますが、皮膚症状や高血圧、肝機能障害などの副作用が現れることもあります。発熱、吐き気、寒気、だるさ、皮膚の発疹などが一般的です。
免疫チェックポイント阻害剤は、がん細胞が免疫から逃れる仕組みを抑え、患者さんの免疫システムを活性化してがん細胞を攻撃する薬剤です。
免疫のブレーキをブロックして活性化させるため、免疫が働き過ぎることによる副作用が現れる可能性があります。この免疫に関与した副作用は「免疫関連有害事象(irAE)」と呼ばれ、皮膚、消化管、肝臓、肺、ホルモン産生臓器に比較的多く現れます。
出典ファイザー株式会社「がん治療~薬物療法とは(抗がん剤など)|がんを学ぶ」より作成
抗がん剤治療は、副作用との向き合い方が治療継続の鍵となります。
抗がん剤の副作用は、患者さん一人ひとりの体質や、使用する薬の種類、投与量、治療期間によって大きく異なります。同じ薬を使っても、症状の出方や程度は人それぞれです。
また、抗がん剤単独の治療では30~40%のがんに対して効果があるとされていますが、これは逆に言えば、60~70%のがんには効かない可能性があるということです。使ってみなければ効果があるかどうかは判断できません。

近年では、副作用を軽減するための薬やサポート治療が進歩しており、患者さんの負担を和らげるための選択肢が拡大しています。
吐き気止めの薬(制吐剤)の発達により、予防的に使用することで症状をかなり抑えることができるようになっています。また、口内炎や皮膚障害などに対しても、適切なケアや対症療法が確立されてきています。
抗がん剤治療を中止する主なケースは、以下のとおりです。
がん患者さんの全身状態を評価する指標である「パフォーマンス・ステータス(PS)」は、0~4の5段階で日常生活の制限の程度を示します。PS3以上の場合では使える抗がん剤はあるものの、積極的に治療が行われるケースは少ないと言われています。
出典がん患者支援サイト「抗がん剤は効かなくなる場合がある? 余命との関係性と抗がん剤治療」より作成
抗がん剤治療の副作用に不安を感じる方や、標準治療に限界を感じている方に向けて、免疫療法という選択肢があります。
ICVS東京クリニックで行われているHITV療法(Human Initiated Therapeutic Vaccine)は、免疫の司令塔である「樹状細胞」を活用した免疫細胞療法です。
樹状細胞は、攻撃対象となるがん細胞の情報を学習・獲得し、高い攻撃力を持つ免疫細胞CTL(キラーT細胞)にその情報を伝達する役目を持ちます。その情報に基づき、体内に誘導されたCTLが効率的にがん細胞を攻撃・排除します。
HITV療法の大きな特長のひとつが、樹状細胞をCTガイド下で腫瘍内へ直接投与する独自の方法です。
リアルタイムのCT画像をもとに、穿刺によって樹状細胞を腫瘍内へ正確に直接投与する高度な医療技術により、樹状細胞の機能を最大限引き出します。これにより、がんの情報をより正確に免疫細胞へ伝えることが期待されます。
HITV療法は、患者さんご自身の体内にあるがんの情報をもとに免疫細胞を働かせ、体の内側からがん細胞に向き合うことを目的とした治療法で、身体への負担が比較的少ない点も特徴とされています。
治療はすべて外来通院で行われ、入院の必要はありません。遠方から来院される方への配慮や、治療期間・費用についても事前にしっかり話し合う姿勢が取られています。
HITV療法は、ステージⅣの進行がんや再発がんなど、一般的な治療では難しいとされるケースに対しても、「治すことをあきらめない」という姿勢で診療にあたっています。
また、がん発症予防・再発予防としてpreHITV療法も受けることができます。
※HITV療法は、日本国内における医薬品医療機器等法において未承認であり、保険適用外の自由診療となります。
抗がん剤の副作用は、薬剤ががん細胞だけでなく正常な細胞にも影響を与えることによって起こります。
消化管の粘膜、骨髄の造血細胞、毛根の細胞など、細胞分裂が盛んな正常細胞も影響を受けるため、吐き気、脱毛、血液毒性、口内炎などの症状が現れます。副作用の出現時期や程度には一定のパターンがありますが、個人差も大きいです。
近年では、副作用を軽減するための薬やサポート治療が進歩しており、患者さんの負担を和らげるための選択肢が拡大しています。また、免疫療法という新たな選択肢も登場しており、抗がん剤治療との併用や、標準治療に限界を感じた方への代替療法として注目されています。
治療への不安や疑問がある場合は、主治医や医療スタッフに相談し、納得したうえで治療方針を決めることが大切です。
ICVS東京クリニックでは、患者さん一人ひとりの状態や治療歴、生活背景を踏まえたオーダーメイドの治療計画を重視しています。事前診断では、PET-CTなどの画像データや血液検査結果をもとに、治療の適応や見通しについて丁寧な説明が行われ、納得したうえで治療を検討できる体制が整えられています。
「今の治療に不安がある」「別の視点から話を聞いてみたい」と感じたとき、相談先のひとつとして検討されてみてはいかがでしょうか。
詳しい情報や治療のご相談については、ICVS東京クリニックの公式サイトをご覧ください。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。

がん治療において、抗がん剤は重要な役割を果たします。
しかし、治療を受ける患者さんやご家族にとって、副作用への不安は大きいものです。「どのような症状が現れるのか」「いつまで続くのか」「日常生活への影響は」といった疑問を抱えている方も少なくないでしょう。
抗がん剤は、がん細胞の増殖を抑える一方で、正常な細胞にも影響を及ぼすことがあります。特に、細胞分裂が活発な組織・・・髪の毛、口腔粘膜、骨髄、消化管などが影響を受けやすく、さまざまな副作用が生じる可能性があります。
本記事では、抗がん剤治療に伴う主な副作用とその対策について、医療現場での経験をもとに詳しく解説します。副作用と上手に向き合い、治療を継続していくためのヒントをお伝えできればと考えています。
抗がん剤による副作用は、使用する薬剤の種類や投与量、患者さんの体調によって異なります。
ここでは、多くの患者さんに見られる代表的な副作用について説明します。
骨髄は血液を作る重要な器官です。抗がん剤の影響で骨髄の働きが弱まると、**白血球**、**赤血球**、**血小板**といった血液成分が減少します。
白血球が減少すると、体の抵抗力が低下し、感染症にかかりやすくなります。一般的に、抗がん剤投与後7〜10日目頃から白血球数が減り始め、10〜14日目頃に最低値となり、3週間程度で回復することが多いです。
赤血球が減少すると、貧血症状が現れます。めまいや立ちくらみ、息切れ、体のだるさなどを感じることがあります。血小板が減少すると、出血しやすくなったり、出血が止まりにくくなったりします。
治療期間中は定期的に血液検査を行い、これらの数値を確認することが重要です。

吐き気や嘔吐は、抗がん剤治療で比較的多く見られる副作用です。
症状の現れ方は個人差が大きく、投与後24時間以内に起こる場合もあれば、数日後に現れることもあります。現在では、さまざまな制吐剤が開発されており、予防的に使用することで症状をコントロールできるようになってきています。
下痢や便秘も起こり得る副作用です。下痢は消化管の粘膜が影響を受けることで生じ、便秘は抗がん剤だけでなく、吐き気止めや痛み止めの薬によっても引き起こされることがあります。
口の中の粘膜がダメージを受けると、口内炎が発生します。
抗がん剤投与後2〜14日頃に症状が現れることが多く、口の中がヒリヒリしたり、食べ物がしみたりします。また、唾液の分泌量が減少することで口腔乾燥が起こり、口の中がネバネバしたり、話しづらくなったりすることもあります。
これらの症状は治療終了後、ほとんどの場合改善しますが、感染予防や食事への影響を考えると、適切なケアが大切です。
出典
より作成

脱毛は、抗がん剤治療の副作用として広く知られています。
すべての抗がん剤で脱毛が起こるわけではありませんが、特定の薬剤では高い頻度で見られます。髪の毛だけでなく、まつげ、眉毛、鼻毛、体毛なども抜けることがあります。
脱毛が起こる抗がん剤を使用した場合、1回目の治療開始後、2〜3週間で髪が抜け始めることが一般的です。
この副作用は抗がん剤の作用によるものですので、多くの場合、治療が終了すれば髪の毛は再び生えてきます。ただし、治療中は心理的な負担も大きいため、医療用ウィッグや帽子、バンダナなどを活用される方が多いです。
一部の抗がん剤では、皮膚症状が現れることがあります。
特に分子標的薬では、にきびのような発疹、皮膚の乾燥、爪周囲の炎症などが報告されています。また、手足症候群と呼ばれる症状では、手のひらや足底に痛み、赤み、腫れ、皮膚のむけ、水疱などが生じることがあります。
これらの症状に対しては、保湿剤を使ったスキンケアや、症状が現れた際のステロイド外用剤による早めの対処が重要です。
末梢神経障害は、手足のしびれとして現れる副作用です。
特定の抗がん剤、例えばパクリタキセルなどのタキサン系薬剤を使用した場合、およそ7割の患者さんでこの症状が生じると報告されています。

手のしびれは、ものを掴みにくいなど手先の作業が困難になることがあります。
足のしびれでは、裸足で小石の上を歩いているような感覚や痛みを伴うこともあります。日常生活を送る上で重要な問題となるため、適切な対策が求められます。
末梢神経障害の予防として、手足を冷却する方法が注目されています。
抗がん剤投与中に手足の血液の流れを少なくすることで、抗がん剤が手足に回りにくくなり、神経へのダメージを軽減できる可能性があります。医療機関によっては、冷却用グローブやソックスを用意しているところもあります。
また、弾性圧迫グローブ・ストッキングを使用する方法も研究されています。肌を締め付けることで血流を調整し、しびれの予防効果が期待されています。
症状が現れた場合は、手足を温めたり、マッサージをしたりすることで血行が良くなり、症状が改善することがあります。痛みが強い場合は、痛み止めの薬で対処することも可能です。
出典
がん情報サイト「オンコロ」「乳がんの抗がん剤治療の副作用をより軽く」
より作成
副作用の多くは、患者さんご自身の工夫で軽減できる可能性があります。
ここでは、日常生活で実践できる具体的な対策をご紹介します。
白血球が減少している時期は、感染症予防が最優先です。
**こまめな手洗い**と**うがい**は基本中の基本です。外出時はマスクを着用し、人混みを避けるようにしましょう。体や口の中を清潔に保つことも重要で、毎日の入浴や歯磨きを心がけてください。
38℃以上の発熱がある場合は、すぐに医療機関に連絡することが必要です。風邪をひいている人には近づかないようにし、予防接種を考えている際は必ず主治医に相談してください。

吐き気や食欲不振がある場合、食事の工夫が大切です。
無理に食べる必要はありません。食べられそうな時に、食べたいものを少しずつ摂るようにしましょう。1回の食事量を減らし、回数を増やすのも良い方法です。水分はこまめに摂り、脱水を予防してください。
においが気になる時は、料理を少し冷ましてから食べると良いでしょう。めん類やゼリー、フルーツ、ヨーグルト、冷たいスープなど、のどごしの良いものが食べやすい傾向があります。
下痢がある時は、消化の良いものを少量ずつ摂るようにしましょう。乳製品や香辛料、アルコール、カフェイン、食物繊維や脂肪の多い食事、生ものは避けることが推奨されます。
口腔粘膜炎や口腔乾燥を予防・軽減するには、口の中を清潔に保つことが大切です。
治療開始前に歯科を受診し、虫歯や歯周病をチェックしておくことをお勧めします。起床時や食前後、就寝前などにこまめにうがいを行い、口の中を潤わせておきましょう。
歯磨きは、毛先の柔らかい歯ブラシを使い、口内を傷つけないよう注意してください。痛みがある時期でも、刺激の少ない口腔ケア用品を使用して、できる範囲で丁寧に行うことが重要です。
口腔乾燥がある場合は、保湿剤を使用して乾燥予防に努めましょう。寝ている時はマスクを装着するのも効果的です。
血小板が減少している時期は、出血に注意が必要です。
転ばないように気をつけ、鼻を強くかみすぎないようにしましょう。ひげそりは、刃のあるカミソリではなく電気カミソリを使用することで、切り傷を予防できます。
倦怠感やだるさを感じる場合は、無理をせず休息を取ることが大切です。ご自身の体調の変化を把握し、その変化に合わせて生活を工夫していくことで、治療を継続しやすくなります。
出典
新潟大学医歯学総合病院「抗がん剤の副作用と家庭でできる対策」
より作成

副作用への対処において、医療スタッフとの連携は欠かせません。
気になる症状や普段と違うことがあれば、遠慮なく主治医や薬剤師、看護師に相談してください。症状の程度によっては、抗がん剤の休薬や減量、症状を改善する薬の使用などで対処できることも多いです。
以下のような症状が現れた場合は、すぐに医療機関に連絡してください。
38℃以上の発熱、悪寒、咳などの風邪のような症状が見られた場合、感染症の可能性があります。また、息苦しさ、汗が出る、顔のほてり、心臓がドキドキする、胸の苦しさ、かゆみ、発疹などは、アレルギー反応の兆候かもしれません。
めまいや立ちくらみが続く場合、身に覚えのない内出血や血便、鼻血などの出血、出血が止まらない場合も、すぐに相談が必要です。1日4回以上の下痢がある時も、脱水症状を起こす可能性があるため注意が必要です。
副作用の状況によっては、治療計画を見直すこともあります。
患者さん一人ひとりの状態や治療歴、生活背景を踏まえた対応が重要です。当院では、事前診断でPET-CTなどの画像データや血液検査結果をもとに、治療の適応や見通しについて丁寧な説明を行い、納得したうえで治療を検討できる体制を整えています。
副作用と上手に向き合いながら、治療を継続していくためには、医療チーム全体でのサポートが不可欠です。
抗がん剤治療の副作用に悩まされている方、あるいは標準治療を続けてきたけれど今後の治療に不安を感じている方にとって、免疫療法は一つの選択肢となり得ます。
免疫療法は、患者さんご自身の免疫力を活用してがんと向き合う治療法です。抗がん剤や放射線治療などの標準治療と組み合わせることで、その働きを助け、治癒を早める可能性が期待されています。
当院で行っている**HITV療法**は、免疫の司令塔である「樹状細胞」を活用した治療法です。
樹状細胞は、攻撃対象となるがん細胞の情報を学習・獲得し、高い攻撃力を持つ免疫細胞CTL(キラーT細胞)にその情報を伝達します。その情報に基づき、体内に誘導されたCTLが効率的にがん細胞を攻撃・排除する仕組みです。
HITV療法の大きな特長は、樹状細胞を腫瘍へ直接投与する点にあります。CTガイド下投与という独自技術により、リアルタイムのCT画像をもとに樹状細胞を腫瘍内へ正確に投与することで、抗原性の高いがん情報を免疫細胞に伝え、高精度ながん攻撃を可能にします。
免疫療法は、身体への負担が比較的少ない点も特徴とされています。
治療はすべて外来通院で行われ、入院の必要はありません。遠方から来院される方への配慮や、治療期間・費用についても事前にしっかり話し合う姿勢を取っているため、「知らないまま治療が進んでしまう」といった不安を感じにくい環境です。
ステージⅣの進行がんや再発がんなど、一般的な治療では難しいとされるケースに対しても、「治すことをあきらめない」という姿勢で診療にあたっています。
抗がん剤治療に伴う副作用は、患者さんにとって大きな負担となることがあります。
しかし、副作用の種類や対策を理解し、適切なケアを行うことで、症状を軽減しながら治療を継続することは可能です。骨髄抑制、消化器症状、口腔粘膜炎、脱毛、末梢神経障害など、それぞれの副作用に対して有効な対策があります。
日常生活での工夫・・・感染症予防、食事の調整、口腔ケア、適切な休息などを実践することで、QOL(生活の質)を保ちながら治療に臨むことができます。また、医療スタッフとの密な連携も欠かせません。気になる症状があれば、遠慮なく相談してください。
当院では、患者さん一人ひとりの状態や治療歴、生活背景を踏まえた治療計画を重視しています。抗がん剤治療の副作用に悩まれている方、今の治療に不安がある方、別の視点から話を聞いてみたいと感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。
がんそのものだけでなく、患者さんやご家族の気持ちにも寄り添いながら、治療の選択肢を一緒に考えていくことが、私たちの使命だと考えています。
詳しい治療内容や相談をご希望の方は、ICVS東京クリニックまでお気軽にお問い合わせください。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。