
大腸がんと診断されたとき、多くの患者さまやご家族が最初に気になるのは「生存率」ではないでしょうか。
特に年齢による違いがあるのか、という疑問は切実です。
実際のところ、大腸がんの生存率は年齢によって大きく異なります。30代では10万人あたり約10人の発生率ですが、80代では男性で480人、女性で300~350人と、年齢が上がるにつれて発生率は増加する傾向にあります。
生存率についても、ノルウェーの研究によれば65歳未満の5年生存率は59%、80歳以上では24%と報告されています。また中国の研究では、18歳~44歳で77.1%、44歳から80歳で74.2%と、若年層の方が生存率が高い傾向が見られました。
私は長年にわたり、がん免疫療法の臨床・研究に携わってきました。その経験から申し上げると、年齢による生存率の差は確かに存在しますが、それ以上に重要なのは「早期発見」と「適切な治療選択」です。
若年層での大腸がん発生は比較的まれです。
しかし近年、50歳未満での大腸がん発生率が上昇しているという報告があります。若い世代では症状が出にくく、発見が遅れるケースも少なくありません。
便に血が混じる、腹痛が続くなどの症状がみられた場合には、年齢に関係なく早めに医療機関を受診することが重要です。

この年代から発生率が顕著に上昇します。
働き盛りの世代であり、定期的な検診を受ける機会が限られることもあります。しかし、この年代での早期発見は治療成績に大きく影響します。
生存率も比較的高く、適切な治療を受けることで良好な予後が期待できます。
高齢になるほど発生率は高まります。
80代では男性で10万人あたり480人、女性で300~350人と、最も高い発生率を示します。高齢者では全身状態や合併症の有無が治療選択に影響を与えるため、個別の治療計画が特に重要になります。

大腸がんはステージによって治療内容や予後が大きく異なります。本記事では、各ステージごとの治療方針の違いや、予後の考え方について医師の視点でわかりやすく解説します。
大腸がん全体の5年相対生存率は約72.6%です。
しかし、これはステージによって大きく異なります。ステージIでは95.1%と非常に高い生存率を示しますが、ステージIVでは20.1%まで低下します。
この数字が示すのは、早期発見がいかに重要かということです。
ステージIIでは89.0%、ステージIIIでは77.4%の5年生存率となっています。
進行度が上がるにつれて生存率は低下しますが、適切な治療を選択することで、良好な予後を目指すことができます。
私たちICVS東京クリニックでは、進行大腸がんや再発大腸がんに対しても、治癒をあきらめない姿勢で治療に取り組んでいます。

若い患者さまの生存率が高い背景には、いくつかの要因があります。
全身状態が良好であること、治療に対する耐性が高いこと、そして積極的な治療を選択しやすいことなどが挙げられます。
ただし、若年層でも進行した状態で発見されるケースがあるため、症状が出た場合は速やかに受診することが大切です。
高齢になると、合併症や全身状態が治療選択に影響します。
しかし、年齢だけで治療をあきらめる必要はありません。個々の患者さまの状態に合わせた治療計画を立てることで、QOL(生活の質)を保ちながら治療を進めることが可能です。
当院では、患者さまご本人やご家族のお気持ちにも配慮し、オーダーメイドの治療計画をご提案しています。
HITV療法は、免疫システムの司令塔である「樹状細胞」を活用した、当院独自のがん免疫細胞療法です。
この治療の特徴は、CTガイド下で樹状細胞を腫瘍へ直接投与する点にあります。腫瘍内に投与された樹状細胞は、患者さまご自身の大腸がんが持つ複数の抗原情報を学習し、CTL(キラーT細胞)を体内で誘導します。
これにより、腫瘍そのものが免疫細胞を生み出す「ワクチン化」が期待されます。

肝臓・肺・リンパ節などへの転移を伴うケースでも、CT画像を用いて腫瘍の位置をリアルタイムで確認しながら投与を行うことで、治療効果の精度向上を図っています。
当院では、国際的GMP基準に準拠した院内CPC(細胞培養加工施設)を完備し、専任の細胞培養士が厳格に管理・培養した細胞を治療に用いています。
どの年代においても、定期的な検診が早期発見につながります。
便潜血検査は簡便ですが、約20~30%のがんを見逃す可能性があるため、陽性になった場合は必ず精密検査を受けることが重要です。
50歳以上での大腸がん発生率は低下傾向にある一方で、50歳未満での発生率は上昇しています。年齢に関係なく、症状がみられた場合は早めの受診を心がけましょう。

大腸がんの進行度、転移の有無、これまでの治療歴、全身状態は患者さま一人ひとり異なります。
年齢だけで治療方針を決めるのではなく、個々の状況に合わせた治療計画を立てることが大切です。
当院では、事前診断や詳細なカウンセリングを通じて、HITV療法を軸とした個別の治療計画をオーダーメイドでご提案しています。
大腸がんの生存率は年齢によって差があることは事実です。
若年層の方が生存率は高い傾向にありますが、高齢者でも適切な治療を選択することで良好な予後を目指すことができます。
最も重要なのは、早期発見と個々の患者さまに合わせた治療選択です。進行大腸がんや再発大腸がんと向き合う中で、「もう打つ手がないのではないか」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、治療の選択肢は常に進化しています。
ICVS東京クリニックでは、治すことをあきらめず、患者さまのパートナーとして寄り添う医療を提供しています。まずは医療相談や事前診断を通じて、現在の状態にHITV療法が適応となるかどうかを一緒に確認することから始められます。
年齢に関わらず、あなたに合った治療法を一緒に探していきましょう。
ICVS東京クリニック 理事長 蓮見 賢一郎

埼玉医科大学卒業。
東京大学医科学研究所を経て、現在は米国法人 蓮見国際研究財団理事長。
世界各国で『国際がんワクチン・シンポジウム』を開催し、がん免疫療法の啓蒙と研究活動を推進している。
米国Thomas Jefferson 大学 Kimmel Cancer Center に研究講座を開設、同大学の客員教授。
ブルガリアPleven 医科大学より、がん免疫療法の研究活動に対して名誉博士号授与。
その他、米国Maryland 州立大学、ドイツ Erlangen 大学との共同研究や、マレーシア国民大学(UKM)との臨床試験を行っている。